フレグランスコーディネーターは、化粧品専門店などでお客様の好みの香水をセレクトする人のことです。フレグランスコーディネーターは専門的な知識や技術が必要な仕事ですが、フレグランスコーディネーターになるにはどうしたらいいのでしょうか。
フレグランスコーディネーターとは
フレグランスコーディネーターの仕事内容
フレグランスコーディネーターの仕事は、お客さまの好みやファッション、雰囲気に合わせて香水を選ぶ仕事です。お客様とのカウンセリングを通して、好みや求める香りを選びます。また、化粧品メーカーや食品メーカーで商品の開発に関わる仕事をしている人もいます。
日本は海外に比べたら香りについての業界はマイナーで、就職先が多いとは言えませんが、確かな知識と技術があれば活躍できる職業です。
フレグランスコーディネーターの給料はどのくらい?
フレグランスコーディネーターの給料は勤務先により異なります。正社員としてデパートの化粧品売り場で働いている場合、平均月収は20万円で、年収は約400万円ほどです。アルバイトやパートの場合は平均月収は約10万円、平均年収は約200万円程です。
フレグランスコーディネーターに向いている人とは
- 勉強熱心な人
- 人とコミュニケーションをとるのが好きな人
- 流行に敏感な人
フレグランスコーディネーターに向いているのは、香水が好きなことはもちろん、探究心が旺盛なことが重要です。香りについて、研究することが多いため勉強熱心で努力をおしまないことも大切なのです。
香りを人に伝えるためには、コミュニケーション能力が必要です。言葉で伝えることが難しい香りを、お客様へ上手に伝えることでお客様の好みの香りを選んで差し上げることができます。サロンなどでもお客様とコミュニケーションを取ることで、好きな香りを聞き出してリラックスしてもらうことができます。
香りにも流行があります。また、香りはファッションや雰囲気に合ったものを選ぶことがあります。常にファッションなどのその時々の流行っているものに敏感になってアンテナを張っている人はフレグランスコーディネーターとして活躍できるのではないでしょうか。
フレグランスコーディネーターになるには
フレグランスコーディネーターになるために資格は必要?
フレグランスコーディネーターになるために持っていなければならない資格はありません。
しかし、仕事をするためには香料の特徴や調香、分類についての知識が必要です。そのため、多くの人は専門学校やスクールでフレグランスコーディネーターになるための基本的な知識や技術を学んでから、化粧品メーカーなどに就職します。
資格としては、ニオイについての国家資格「臭気判定士>」があります。また、民間資格で「アロマセラピスト>」の資格もあるので、取得しておくと仕事の幅が広がるでしょう。
専門学校で学ぶ
フレグランスコーディネーターの勉強ができる専門学校は、美容系、医薬系の学校です。
美容系の学校では、専門的な知識と技術を身につけて卒業後に即戦力として働けるように実習やインターンシップなどを経験できるところもあります。また、必要なのは技術や知識だけではなく、接客能力も重要です。今後は、従来のお客様へのサービス提供以外に、高齢者施設へ出向いて技術を提供する働きにもニーズが高まってきています。
スクールで学ぶ
フレグランスコーディネーターになるための民間のスクールが存在します。本格的に香りについて学びたい人へ、初級のクラスからスキルに合わせてコースを選ぶことができるスクールもあります。
また、時間がなくてスクールへ通学できない人のために、通信講座が受講できるところや体験コースなどを設けているスクールもあるので、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことができます。
フレグランスコーディネーターとして活躍するためには
フレグランスコーディネーターが働く場所はどんなところ?
フレグランスコーディネーターが活躍する場所は、香水の専門店をはじめ、ホテルの中のリラクゼーションサロン、化粧品メーカー、食品会社やフレグランススクールの講師などがあります。
フレグランスコーディネーターの求人はあるの?
フレグランスコーディネーターの求人は、そう多くはありませんが、デパートの香水売り場や化粧品メーカーや食品メーカーで香りについて開発する仕事の求人があります。
フレグランスコーディネーターとしてのやりがいと苦労
フレグランスコーディネーターのやりがい
- 自分が調合した香水をお客様が気に入ってくれたとき
- 香りに囲まれて仕事ができる
- 自己表現の手伝いができる
お客様が求める香りを選んだときや、オリジナルで作った香水をお客様が気に入ってくれたとき、フレグランスコーディネーターとしてのやりがいを感じることができます。お客様がリピーターになってくれ、好みの香水を作ってほしいなどと頼まれたりした時は、ますますやりがいが感じられるでしょう。
フレグランスコーディネーターを目指す人は、香りが好きな人です。仕事で好きな香りに囲まれて、自分の手で新しい香りを作り出せる仕事に携われるのは喜びです。そして、思い通りの香りが完成した時に、フレグランスコーディネーターとしてのやりがいを感じることができます。
人は自分を表現する時、服装やメイク、ヘアスタイルなどを自分らしくします。それに香りを加えることで、自分のスタイルを表現することができます。
香りはその人の雰囲気やファッションに合わせるとより素敵な演出ができますが、自分では自分にはどんな香りが似合うのか分からない人が多いものです。フレグランスコーディネーターの仕事はそんな人をサポートして、その人に似合う香りを選びます。お客様が求める香り、似合う香りを探し出して使ってもらえた時にやりがいを感じるのではないでしょうか。
フレグランスコーディネーターの苦労
- 体調が悪いときには仕事にならないことがある
- お客様の好みを見つけるのが難しいこともある
- 独立する道は厳しい
フレグランスコーディネーターは、常に香りを嗅いでいなければなりません。香りに敏感でいなければ仕事になりません。香りは時間が経つと劣化することがありますので、お客様へ香りが悪くなったものを提供するわけにはいきません。風邪をひいたりして、鼻が効かない時は仕事にならないことがあるので、体調管理が重要です。
香りの好みは言葉で表現するのが難しいものです。どのような香りが好きなのか、と聞かれて「甘い香り」と答えたとしても、甘いには色々な種類のがあります。その中からお客様の好みに合ったものを選ぶのは大変なことです。選んだものがお客様の好みに合わないこともあり、そんな時は仕事の難しさを感じるでしょう。
フレグランスコーディネーターは、一般的にメーカーに就職して会社が発売する製品の開発などに携わる場合が多いのですが、中には企業で経験を積んで独立する人もいます。しかし、日本ではフレグランスの業界がメジャーではなく、仕事をもらうことが難しいというのが現状です。
フレグランスコーディネーターの将来性
日本は海外に比べると、香りに対しての意識が薄いと言われています。しかし、最近では若者を中心に、その日の気分や服装に合わせて香りを替えて楽しむ人が増えてきています。香りの種類はとても豊富で、その中から好みの香りを選ぶのは素人には難しいことです。フレグランスコーディネーターはその手助けをすることができる仕事ですので、今後はもっと必要とされていくことでしょう。