ラジオパーソナリティという仕事は、面白いトークでリスナーを楽しませたり、今人気の曲やリスナーからのリクエスト曲を流したり、リスナーの話を電話やメールで聞いたりなど、ラジオには欠かせない職業です。ラジオパーソナリティは具体的にどんな仕事をしているのでしょうか?なる方法や気になる年収、向いている人の特徴などをお話します。
ラジオパーソナリティとはどんな仕事?
ラジオパーソナリティとはどんな仕事内容なのでしょうか?また、どんな時にやりがいを感じられるのかをお話します。
ラジオを通してトークでリスナーを楽しませる
ラジオを通して、主にトークでラジオ番組の進行を行う仕事がラジオパーソナリティです。一言でラジオ番組の進行といっても、リスナーのリクエストに応えて音楽を流したり、リスナーからいただいたメールやはがきを読んだり、番組のゲストとトークを盛り上げたりと、仕事内容はたくさんあります。基本的には、ラジオ番組を盛り上げながら進行していきます。
また、テレビと違って生放送が多く、ラジオパーソナリティの顔がリスナーに見えないという特徴があります。生放送ですので、時間に注意しながら滞りなく番組を進行させるために段取りの良さが求められます。また、テレビのアナウンサーと違いラジオパーソナリティは顔が見えないので、リスナーに「この人おもしろいな」と思ってもらえるようなトーク力や愛される人間性も大切です。
ラジオパーソナリティにはいくつかの種類がある
ラジオ番組に様々な番組があるように、ラジオパーソナリティにも種類があります。
- 二ュースを取り上げリスナーに情報を提供する
- 流行してる曲や最新曲を紹介する
- 声優やタレントが自分の活動や情報をアピールする
全国のニュースを中心に天気や交通情報を取り上げ、毎日、生放送で情報をリスナーに届けます。ニュースを伝えるラジオパーソナリティはテレビのアナウンサーと同様に、正しい読み方や発音が求められます。また、番組を盛り上げるようなトークはほとんどなく、決められた時間で丁寧にニュースを伝えます。
音楽の人気ランキングや最新曲・流行してる曲など、音楽を中心に伝えます。音楽系のラジオ番組は若い人が好むような内容になっていたり、時間帯も深夜枠も多いです。
音楽系の情報を伝えるラジオパーソナリティは、豊富な音楽の知識やリスナーを楽しませるようなトークが求められます。
ファン向けに声優やタレントが自分自身の情報を伝える番組もあります。このような番組はほぼ録音で、台本中心に自分の活動をアピールします。ファンに向けられて作られているので、リスナーのほとんどは声優やタレントのファンです。
ラジオパーソナリティのやりがいは?
ラジオパーソナリティのやりがいは、リスナーとの距離が近くリスナーの反応が分かりやすかったり、やりとりを楽しめたりすることです。テレビは情報を伝えるだけですが、ラジオはリスナーから直接メッセージが送られてくるので、リスナーが自分の番組を聞いていることを実感できます。
ラジオを何気なく聞いていた人でも、ラジオパーソナリティのおもしろい話につい聞き入ってしまったり、勉強中に深夜のラジオ番組でラジオパーソナリティの応援メッセージを聞いて、勉強を頑張れたという人も多くいます。そんなリスナーから「おもしろかった」「メッセージを聞いて励まされた」などのメールが届くと、やりがいを十分感じられるでしょう。
ラジオパーソナリティにはどんな人が向いてる?
ラジオパーソナリティには一体どんな人が向いているのでしょうか?4つに分けてお話します。
おもしろくて話上手な人
トークを中心に番組を進めるので、やはり話上手でトークがおもしろい人、話すのが好きな人が向いているといえるでしょう。おもしろくて話上手な人はリスナーも多いですし、番組でゲストを迎えた時でも会話を盛り上げることができます。
例えば、番組に来たゲストが「ケーキが好き」と話したとして、「ケーキおいしいですよね」だけでは会話はあまり弾みませんし、聞いている側もおもしろいとは思わないですよね。ですが、「私も好きですよ。〇〇っていうお店知っていますか?あそこのケーキの生クリームは甘さ控えめでおいしくておすすめですよ」と話を展開できると、リスナーも「スイーツに詳しい人だな」「物知りだな」と思ったり、ゲストとのトークも盛り上がるでしょう。
声に自信がある人
ラジオパーソナリティは顔が見えない分、声で印象が大きく変わります。リスナーが聞きやすい声や活舌の良い人も向いているでしょう。「いい声」といっても、リスナーによって違います。かわいい声や渋い声、クールな声、透き通るような声など人それぞれ好きな声があります。リスナーがいいなと思うような特徴のある声を出せるといいでしょう。
臨機応変に対応できる人
ラジオ番組はほとんど生放送です。そのため、何が起こるか分からないため、どんな状況でも臨機応変に対応できる人もラジオパーソナリティに向いているでしょう。もし、番組放送中に突然「3分つないで」と言われたとしても「えっと…」とトークが止まってはいけません。「そういえば最近〇〇が流行ってますよね。実はこの前私も…」などと落ち着いてトークを再度始めたり状況を適切に対処できるような力も必要です。ピンチも落ち着いて切り抜けられると、ラジオパーソナリティとしても人としても尊敬されるでしょう。
幅広い知識を持った人
トークを盛り上げるためにはいろんなことを知っておく必要があります。ラジオ番組で多く取り上げられる音楽はもちろん、芸能人や流行しているものや時事など様々なことに興味を持って知識をつけ、リスナーに届けられるようにしないといけません。
番組で「もうお花見の季節ですね」というよりも「お花見といえば〇〇ですよね。大変混雑してますがとても綺麗で…」と話すほうが、リスナーが得られる情報は多く「このラジオパーソナリティ詳しいな」と思ってもらうこともできるでしょう。リスナーから「おすすめしてた所に行ってきました」とメッセージをもらえれば、やりがいに繋がります。
ラジオパーソナリティの大変なこと大きく3つ
ラジオパーソナリティにはどんな大変なことがあるのでしょうか?3つに分けてお話します。
必ず下準備をして本番に挑まないといけない
ラジオパーソナリティには日々の下準備が欠かせません。様々なことを話し番組を盛り上げるには、流行の音楽を聞いたり新聞を読んで政治や社会を知る必要があります。この下準備を怠ると番組のトークに大きく影響するでしょう。ベテランのラジオパーソナリティにも下準備は不可欠です。トークのネタ、話題が必要なので仕事が休みの日でも常にラジオで何を話すかを考えないといけません。
人間性があらわれるため批判もある
ラジオパーソナリティは自分自身を売る職業でもあるので、自分の人間性が世間にあらわになります。世間に自分を売ることが、ラジオパーソナリティの最も大変なことと言えます。
どんなにおもしろいトークができて人気があっても、そのラジオパーソナリティのことをよく思わない人がいる場合もあります。トークの進め方やゲストへの対応、些細な一言でも、リスナーに批判されることもあります。批判されると気分が落ち込みますよね。それが原因で辞めてしまうラジオパーソナリティもいるそうです。
声や喉の調子を常に良い状態で保たないといけない
ラジオパーソナリティに最も大切なのは声であり、声が出ないと仕事になりません。生放送で常に話しているので、喉に負担がかかります。しっかり喉をケアして良い状態を保ち、いい声を出せるようにする必要があります。ラジオパーソナリティがガラガラ声、鼻声だったり咳払いをすると耳障りだと思われる場合があります。風邪をひきやすい季節は特に体調管理、喉のケアが大切です。
ラジオパーソナリティになるにはどうすればいい?
ラジオパーソナリティになるには一体どうすればいいのでしょうか?必要な資格はあるのでしょうか?
特別な資格は必要ない
ラジオパーソナリティになるにあたり、必要な資格はありませんし学歴も関係ありません。そのため、なろうと思えば誰でもラジオパーソナリティを目指せます。
ラジオパーソナリティには資格よりも、話術や豊富な知識が求められます。
専門学校や養成学校に通う
アナウンサーの養成学校や専門学校に通うことで、正しい発声や番組の作り方などを勉強できます。そのため、オーディションに有利となり合格率が上がります。
ラジオ局に就職する
ラジオ局もしくはテレビ局系列のラジオ局に就職すれば、ラジオパーソナリティとなりラジオ番組で司会・進行を務めながら活躍できるでしょう。
芸能事務所に就職する
少し難しいですが、芸能事務所に所属することでも、ラジオパーソナリティを目指せます。所属している芸能事務所がラジオ局と関わりがあれば、ラジオ番組の仕事を受けられる場合もあります。
女性でもラジオパーソナリティになれる?
もちろん女性でもラジオパーソナリティになることができますし、女性でも活躍しているラジオパーソナリティの方はたくさんいます。女性のかわいらしい声や透明感のある声に好感を持ち、何より聞きやすいというリスナーも多くいます。上記で少しお話しましたが、ラジオパーソナリティは自分自身を売る仕事なので批判もあります。女性の場合は特に、男性リスナーからの迷惑行為にも気をつける必要があります。
人気ラジオパーソナリティ
人気のラジオパーソナリティの方を紹介します。
- 男性ラジオパーソナリティ
■ジョン・カビラさん
男性ならではの低く落ち着いた声で人気があります。
■佐藤弘樹さん
ハスキーボイスで渋い声でリスナーを楽しませます。
■斎藤工さん
俳優の斎藤工さんも深夜のラジオ番組で活躍し、女性を虜にしています。
- 女性ラジオパーソナリティ
■谷口キヨコさん
かわいらしい声でトークを盛り上げることが魅力です。
■秀島史香さん
落ち着いたトーンと美声でトークを展開し、多くのリスナーがいます。
■立山律子さん
ハスキーボイスと独特のトーク、雰囲気で番組を盛り上げます。
名前を聞いたことが無くても、声で「この人の声、聞いたことある!」となることがあるかもしれません。興味があったらぜひラジオを聞いてみてください。
ラジオパーソナリティの年収はどのぐらい?求人はある?
気になるお給料ですが、ラジオパーソナリティはどのぐらいもらえるものなのでしょうか?また、求人についても見ていきたいと思います。
気になるお給料はどのぐらい?
ラジオパーソナリティの年収には幅があります。ラジオ局の社員であれば、年収約300~800万円といえるでしょう。また、勤続年数に応じて年収も変化します。これはサラリーマンとほぼ同じお給料くらいです。
また、ラジオ局に所属しているか、タレント事務所に所属しているか、フリーランスのラジオパーソナリティなのかで大きく変わります。ラジオ局に所属している場合は、上記のように約300万から800万円ですが、タレント事務所の場合、年収は30万から500万円と幅が広いです。仕事が少ないうちは、年収100万円にも満たないこともあります。フリーランスのラジオパーソナリティは、完全に実力社会ですので仕事がないと収入はほぼ0円ですが、人気や実力があれば年収1000万円以上稼げることもあります。
求人について
ラジオパーソナリティの求人は、決して多くはありませんが、求人サイトを見るといくつか募集があります。しかし、採用人数が少ないのでライバルは多いでしょう。採用されるためには学歴や資格よりも、人間性や知識、トークを盛り上げられるかなどが重要になります。また、募集にあたり採用条件があるところもあるので、求人票をよく見てみてください。
ラジオパーソナリティの将来性
テレビの普及によりラジオを聞く人は減ってきています。それに伴い、ラジオ業界も経営が厳しくなっていると言われています。しかし、ラジオが世の中から無くなることは考えにくく、今ではインターネットラジオという、いろんなラジオ局の放送を聞くことができたり画像配信ができるようになり、ラジオ業界は新しい一歩を踏み出しています。
さらに、災害時に停電になった際、活躍するのがラジオで、ラジオから流れる音楽やラジオパーソナリティの応援に励まされたという人もいて、ラジオの良い点が再認識されています。新しいことを始めたとはいえ、まだまだ厳しいラジオ業界ですので、活躍できるチャンスもある一方で優れたトーク力や豊富な知識が求められるでしょう。