バイヤーになるには語学力や資格は必要?海外で活躍する人になるために求められるスキルとは

アパレル業界を目指す人の中には将来はバイヤーになりたいと思っている人も多いのではないでしょうか?今回はバイヤーの仕事について活躍できる場所から必要なスキルまで詳しく紹介します。

バイヤーとは?

バイヤーの仕事内容

  • 世界中から商品を仕入れて、交渉する
    バイヤーは売れそうな商品を見つけ出し、買い付けをする仕事です。バイヤーが買い付けてくるは商品は洋服や靴から家具や家電、雑貨や食品と多岐に渡ります。

  • 売れる商品か見極める
    トレンドをリサーチし、情報収集を行ったり、購買傾向などの顧客データ分析をして売れる商品を見極めることもバイヤーの仕事です。バイヤーの実力はいい商品を仕入れたかではなく、売れる商品を仕入れたかで評価されます。売れる商品を見つけ出すために国内外の展示会や生産元へ行き、商品を探し出します。

  • 商品を販売する
    仕入れてた商品を店頭でいくらで販売し、販売員に対して商品の良さを伝えるなど商品が売れるための戦略を考えるのもバイヤーの重要な割です。商品が売れるために店頭のレイアウトを考えたり、時には店頭に立つこともあります。

バイヤーが活躍する場

  • アパレル業界
    バイヤーの代表的存在がアパレルメーカーのバイヤーです。ファッションが好きな人にとっては憧れの職業の一つです。大手セレクトショップのバイヤーの場合は店頭に並べるために、あらゆるアイテムを世界中から買い付けします。

    大手のセレクトショップはたくさんの商品を扱うため、複数のバイヤーと商品の販売計画や予算管理を専門で行うマーチャンダイザーと組んで仕事を進めていきます。

  • 百貨店や小売店
    百貨店や小売店の場合もバイヤーの仕事は店頭に並べる商品を買い付けることです。百貨店の場合は取り扱う商品の種類が洋服だけでなく、日用品や食料品と様々です。そのため売り場ごとにバイヤーが分かれています。

バイヤーになるには?

バイヤーになるためのルート

  • 企業へ入社する
    バイヤーになるため必要な資格や学歴はありません。自分がどんなジャンルのバイヤーになりたいかよって必要なスキルや経験が変わってきます。セレクトショップで服や靴などのアパレル商品を扱うバイヤーを目指すなら、ファッションに関する知識やセンスが必要です。そのため服飾系の専門学校に進学し、アパレル関係の企業へ就職するといいでしょう。

    また百貨店で色々な商品を取り扱うバイヤーを目指すなら、幅広い知識を身につけるために大学進学後、百貨店へ就職することになります。

  • 販売員しながら経験を積む
    経験者でない限り、バイヤーとして最初から仕事ができることは少ないです。多くの場合が店頭で販売員として経験を積み上げた後、少しずつ商品の買い付けや売り上げ管理などについて学びながらバイヤーを目指していきます。
    バイヤーとして一人前になるまで時間がかかるケースが多く、百貨店の場合は10年以上も修行が必要な場合もあります。

バイヤーの年収や待遇

  • バイヤーの年収
    大手セレクトショップのバイヤーの場合、1年目の年収は250万前後です。バイヤーとして実績を積み独自の仕入れルートを開拓できるようになってくると年収は350万円くらいまでアップします。10年以上のチーフクラスになってくれば年収500万円くらいまで昇給するため、実力次第で年収アップは可能です。

    百貨店勤務の場合は厚生労働省の平成27年の賃金構造基本統計調査によると350万円前後です。勤務先の規模が大きくなるとそれに合わせて年収が上がります。

  • 家庭と仕事両立は?
    バイヤーの仕事は商品を仕入れるための出張がつきものです。扱う商品によっては海外出張もあります。そのため家を空けることも多いため家族の協力がないと両立は難しいでしょう。

バイヤーになるための必要なスキルや能力

情報収集力と先見力

バイヤーは世の中の流れを察知して、流行を自ら作りだす人でもあります。そのため常に自分が扱う商品に関する最新情報はもちろんのこと、世の中がどう動いているのか、自分が扱う商品以外でどのようなものが売れているのかなど色々な情報収集が必要です。このような地味な作業が売れるものを見極めるセンスを磨いてくれます。

業界や商品に関する専門知識

商品の良し悪しや、その商品の特徴を正確に判断するために、自分が扱う商品の専門知識は必須です。それだけでなく業界の常識や今後の動向などをしっかり抑えておかなければいけません。

コミュニケーション力や交渉力

バイヤーとして利益をあげるためには値引き交渉は当たり前です。できるだけメーカーといい関係を築きながら、仕入れ値を抑えるために交渉力は必須です。また仕入れた商品の魅力やウリ、生産者の思いなどを店舗の販売員にしっかりと伝えることも商品を売るためには必要なことです。
バイヤーは商品を通じて生産者と販売員を繋ぐ役割もあるため、両者と良好な関係を作るためにもコミュニケーション能力は欠かせないですね。

数字を読む力

商品を仕入れる時に常にいくらで仕入れ、いくらで販売すればいどのくらいの利益が出るか数字を読む必要があります。仕入れ値や売値は直感で決めるものではなく、しっかりとした根拠に基づいて決めなければいけません。
そのため常日頃からある商品が急激に売り上げを伸ばした時は、なぜ売れたのかなど市場調査や売上結果などのデータを基に考え、その後の販売計画に活かしていく必要があります。バイヤーとして結果を残していくためには常に仮説と検証を繰り返して、数字を読む力を鍛える必要があります。

体力

海外などの買い付けに行く場合は1日でいくつもの展示会やメーカーを回るので、当然、出張中はハードスケジュールに。その中でパンフレットやサンプルなどたくさんの荷物を抱えて動き回ります。
また出張に体調不良で倒れてしまうと、自分の代わりに動いてくれる人はいないため会社に多大な影響を与えてしまいます。そのためバイヤーはハードなスケジュールでも倒れない体力が必要です。

海外で活躍するなら語学力

  • バイヤーに語学力は必要?
    国内のメーカーだけが相手なら語学力は必須ではありませんが、買い付けのために海外へ出張することが多ければ語学力はあった方がいいでしょう。英語が話せなくても大手の場合は通訳を手配してくれることもあります。

    しかし現地で直接メーカーの担当者と交渉をしたり、現地の工場を視察する時は自分で話せる方がいい結果が期待できます。それだけなく語学力があれば海外のトレンドや流行をいち早くネットで掴むこともできます。このような理由からも海外で活躍したいなら語学力は必須です。

  • バイヤーに必要な語学力のレベルは?
    バイヤーの求められる英語レベルは、ビジネス会話レベルです。日常会話レベルの英語力ではビジネス上の取引はできません。

    もし海外で活躍するバイヤーを目指すならTOEIC750点以上TOEFLなら83以上のスコアが一つの目安です。このレベルの英語力があれば、一人で海外で買い付けができ実践的な交渉の場でコミュニケーションが可能です。ちなみにTOEICの最高得点は990点です。そう考えるとバイヤーにはかなり高い語学力が必要だと言えます。

バイヤーの仕事のやりがいや大変なこと

バイヤーの仕事のやりがい

  • ブームの仕掛け人になる
    バイヤーが見つけ出した商品がブームを作り出すことは多々あります。バイヤーは自分で見つけた商品を店頭に並べ販売できるため、自分のセンス次第で流行を作れます。もしあなたが仕入れた商品がヒットし、メディアで取り上げられれば、更に多くの人に知れ渡ります。このように商品を通じて世の中に影響を与えるのも、バイヤーの仕事の特権です。

  • 正当に結果が評価される
    バイヤーの評価は仕入れた商品がどのくらい売り上げ、利益を生み出したかです。商品の売り上げから自分の判断が正しかったかどうかを、常に判断できます。思うように売り上げが上がらない時は辛いこともあるかもしれません。しかし上司からの評判や人柄といったような曖昧な基準で会社から評価されることが少ないため、仕事の成果を正当に評価されたいと思うなら、バイヤーの仕事に向いています。

  • 生産者と消費者をつなぐ
    バイヤーは隠れた名品を見つけ出し、その商品と消費者を繋ぐ役割をはたします。どの業界にもまだ世の中に出ていないブランドや商品はたくさんあります。それらの中からより良い商品を見つけ出し、仕入れることで消費者に商品と生産者の思いを届けられるのはバイヤーの仕事の魅力の一つです。

バイヤーの仕事の大変なこと

  • 仕事とプライベートを区別しにくい
    バイヤーは売れる商品を見つけ出すため、常に世の中の流れに敏感でなければいけません。そのため、たとえプライベートで映画を観た時でも、なぜこの映画が多くの人に受け入れられているのかとつい考えてしまうことも。

    また自分が消費者として買い物をする時も、売値から原価計算し利益はいくらか考えることもあるでしょう。このようにバイヤーの仕事に就くと、プライベートでも仕事の頭になってしまうため、仕事とプライベート区切りをつけることが難しいでしょう。

  • 売り上げに対する責任が大きい
    どんなに経験を積んだバイヤーでも全ての商品が必ずヒットし、売り切れるとは限りません。必ず売れると自信を持って仕入れた商品が売れ残ってしまうこともあります。仕入れた商品が売れ残ることはそのまま会社の損失に繋がります。

    バイヤーが選んだ商品は全て会社の利益や損失に直結するため、商品を仕入れる時は常に売上に対する責任が重くのしかかってきます。バイヤーを続けていくためには、その責任に耐えるメンタルが必要です。

新しいトレンド仕掛けるバイヤーの仕事!チャレンジしてみませんか?

バイヤーの仕事は自分の手で流行を仕掛ける仕事です。自分のセンス次第で世の中に大きな影響を与えることも。また世界を舞台に仕事ができるのもバイヤーの仕事の魅力です。しかしバイヤーの仕事をするためには情報収集力や先見力からコミュニケーション能力、数字を読む力など要求される能力やスキルが多岐に渡ります。もしあなたがバイヤーを目指すなら、しっかり準備をしてからチャレンジしましょう。

0