保険外交員の意外と知らない仕事のこと!年収や福利厚生・キャリアアップのために役立つ資格について

保険外交員と聞くといいイメージを持っていない人が多いのではないでしょうか?そのため自分の転職先候補として最初から入れていない人も。しかし自分の頑張り次第では家事や育児を両立させながら、高収入を得ることもできる仕事です。そこで今回は保険外交員の仕事について詳しく解説します。

保険外交員の仕事内容

保険外交員の仕事内容

仕事内容は?

保険外交員は一般の家庭や企業を対象に、お客様の意向やライフステージに沿った最適な保険商品を提案します。具体的な仕事内容は、以下の3つです。

新規開拓

既存契約のないお客様に対しての営業活動です。例えばこれから赤ちゃんを持つ新婚夫婦や新社会人など、今まで保険に加入していなかった人でもライフステージの変化によって新しい保障が必要です。新規開拓の場合は主にそのようなお客様に対して、今後必要になる保障を提案しながら営業活動を行います。

契約の見直しの提案

保険商品はその時代に合わせてリニューアルされます。そのため加入当時はご家庭にとって必要な保障を網羅していたとしても、今は網羅できていないこともあります。もしくは契約時よりもいい保険が販売されていることもあります。そのため契約者よりも保険の内容や保障額に詳しい保険外交員が、一定期間ごとに契約者に保険の見直しを提案しに行きます。

加入者のアフターケア

保険は契約してからがスタートです。長期間加入していると自分の保険の保障内容を忘れてしまうこともあるでしょう。中にはケガや病気をしてうっかり申請漏れをしてしまうこともあります。そのようにならないためにも、保険外交員は定期的にお客様のところへ訪問し、病気やケガの有無や保険金の請求漏れがないかなどをチェックします。

保険外交員になるには

保険外交員になるには学歴や資格は必要ではありません。保険外交員の多くは営業職員に紹介され、入社するケースが多いです。

保険外交員は保険の募集と合わせて営業職員の募集活動も同時に行っています。そのためお客様の周りに働きたい人がいないか、常にアンテナを張っています。もし働きたいと思うなら周囲の人に紹介してもらえないか声をかけるのもいいですね。周囲に誰もいないようなら、直接近くの保険会社の支社に話を聞きにいくことも可能です。

入社後は会社によっても若干かわりますが、入社説明会と研修を1ヶ月程度受けた後、保険募集人になるために財団法人生命保険協会が実施している一般課程試験に合格し、募集人登録をして現場で営業活動ができます。

キャリアアップするには

キャリアアップするには

保険外交員としてキャリアアップするには、一定の成績を上げることです。毎月コンスタントに目標をクリアして実績を残していくことがキャリアアップの第一条件です。

実力社会のため、年齢に限らず昇進制度を設けている会社が多いので、結果さえ残せばトレーナーやマネージャー、営業課長職といった役職付きになるチャンスもあります。役職付きは月々の給与に手当がつくため、年収アップが期待できます。

家事や子育てと両立は?

保険外交員の仕事は事業場外労働制で、ある程度時間に融通がきくため、授業参観など子どもの行事に参加しながら仕事をしたり、隙間時間を使って家事をしたりと両立しやすい環境が整っています。

家事や子育てを両立しながら働いている女性が多い職場のため、日本の生命保険会社は他の業種と比べて子育て支援が充実しています。定年まで働く人も多いため、子育てや仕事との両立に悩んだ時は相談にのってくれる先輩もいるため心強いでしょう。

保険外交員の年収や待遇

保険外交員の年収や待遇

給与形態や報酬形態は?

国内生保の場合

国内の代表的な生命保険会社は、

  • 第一生命保険会社
  • 第一生命保険会社
  • 日本生命保険会社
  • 太陽生命保険会社
  • 明治安田生命保険会社
  • かんぽ生命保険会社
  • オリックス生命保険会社

これらの会社があります。テレビのCMなどで一度は名前を聞いたいことがあるのではないでしょうか。国内の生命保険会社の場合は正社員として採用され勤務します。手厚い福利厚生や子育て支援が充実しているのが特徴です。

販売スタイルは担当エリアを巡回して直接販売がメインです。実は多くの生命保険会社は多くの企業に出資しています。出資している会社に出入りし、その従業員に対して保険の新規加入や更新手続きの案内をします。

そのため、名刺を配ったり、あめやノベルティを渡すなどして自分の名前を覚えてもらうことからスタートし、信頼関係を築いてから契約獲得を目指していきます。

外資系生保の場合

国内の代表的な外資系保険会社には、

  • アクサ生命保険会社
  • プルデンシャル生命保険会社
  • ジブラルタ生命保険会社
  • アフラック生命保険会社
  • マニュライフ生命保険会社

アフラックは募集代理店と通信販売、ジブラルタ生命は直接販売と、外資保険会社は会社によって販売スタイルが異なります。しかし直接販売スタイルの外資系生保の場合はほぼフルコミッション(完全歩合給)の報酬制度です。業績や売上によって給与がかわります。

契約をとればとった分、その月の収入はあがりますが、とれなければまったく収入がない月もあるでしょう。会社員というよりはフリーランスに近い働き方です。

勤務時間は基本自由で報告やミーティングの時だけ会社に行きます。外資系企業の扱う商品は国内の保険会社のようなパッケージ型ではなく、個々の保険商品を組み合わせて提案するコンサルティング営業で販売します。そのため多くの社員はFPの資格などを所有し、お金に関する相談を幅広く受けるため富裕層のお客様が多いです。

確定申告が必要な場合

保険外交員の所得は給与所得と事業所得の2つに分かれます。給与所得だけの場合は確定申告は不要です。保険会社と雇用契約を結んでいれば給与所得、委任契約なら事業所得です。

また保険外交員の人の中には収入が年間1,000万円を超える人もいます。消費税は2年前の売上が1,000万円を超える場合に納税義務者となるため、保険外交員で事業所得で年間1,000万円の収入の人は消費税を納める必要があるため注意が必要です。

年収アップのコツは?

年収アップのコツは?

顧客からの信頼を築き紹介を増やす

年収は契約件数や売上に比例して増えます。新規の契約件数が増えるほど年収がアップするため、毎月コンスタントに契約を獲得することが年収に直結します。特に外資系保険会社はその傾向が顕著です。そのため毎月しっかり結果を残すために、既存のお客様から紹介をもらうことポイントです。

高額の契約を獲得する

売上が年収に直結するため高額の契約を獲得すればするほど、収入アップにつながります。
 

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常に勉強を怠らない

保険商品はどんどん新しいものが登場するため、常に勉強は欠かせません。どのような商品かをしっかり把握することで、既存のお客様への提案の仕方がわかり、効果的に案内することが可能です。また営業の販売スキルに関する書籍やセミナーも多数あるため、営業ノウハウを学ぶ姿勢が大切です。

年収アップさせるためには保険商品だけでなく、営業ノウハウなど常に勉強を怠らないことが大切だといえます。

外資系生保へ転職する

営業のスキルに自信があれば、外資系生保へ転職することで年収アップにつながります。国内の生命保険会社に比べて、福利厚生や子育て支援は充実していませんが、稼いだ分だけ報酬を受け取れる完全歩合制のため、自信があれば転職するのもいいでしょう。

保険外交員に資格は必要?

保険外交員に資格は必要?

生命保険募集人試験

生命保険募集人試験には

  • 一般課程
  • 専門課程
  • 応用課程
  • 大学課程

この4種類があります。

生命保険を販売するためには一般課程試験に合格する必要があります。一般課程試験の目的は生命保険の販売を行うための基礎知識を習得するとです。そのため生命保険会社に入社した場合、入社3ヶ月にわたり所定の単位の研修を受講し、試験に合格した後、募集人登録し研修を受講して初めて販売ができます。

その後さらに保険販売に関連する専門知識・周辺知識の修得を目指した専門、応用、大学課程の試験を受験することで専門的知識やスキルをレベルアップができます。

損害保険募集人資格

損害保険募集人資格を取得することで自動車保険や火災保険、ゴルファー保険などの損害保険の販売ができます。会社によっては生命保険募集人試験と合わせて取得できます。

ファイナンシャルプランナー技能士資格

保険商品だけでなく不動産や税金、年金や資産運用の商品まで幅広い分野が試験範囲です。資格を取得することでお金に関する専門家であることを証明できるため、長く仕事をするなら資格を取得しておくといいでしょう。
 

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保険外交員に向いてる人

保険外交員に向いてる人

社交性がある人

保険外交員の仕事は日々多くの人に出会います。そのため人見知りの人や社交性がない人にとっては辛いと感じてしまうこともあるでしょう。

面倒見が良い人

保険は目に見えない商品です。その商品を販売する保険外交員は、お客様の悩みやニーズに親身になって耳を傾ける必要があります。また保険を契約して終わりではありません。病気や怪我など保険を使用することになった時には、いち早く顧客の元に駆けつけて保険金の請求手続きなど行うことも。

お客様のために休日を返上して対応することもあるため、面倒見の良さがない人はストレスを感じてしまうでしょう。

メンタルが強い人

保険の営業をする中で素気なく断られたり、苦情を受けることもあるでしょう。場合によっては暴言を吐かれることもあります。そんな時に必要以上に傷ついてしまったり、自分の人間性を否定されたと感じて落ち込んでしまうようでは仕事になりません。

採用試験ではストレス耐性があるか、ストレスを受けた時にどんな反応をするか質問されることがあります。このように保険外交員として仕事を続けたいと考えるならメンタルを鍛えていく必要があります。
 

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粘り強さ

生命保険は一生の中でもマイホームの次に大きな買い物です。一度案内したからといってすぐに加入してくれるケースは稀です。とにかく毎日マメに連絡したり、訪問する中で信頼関係を築きながら「あなたから買いたい」と言ってもらうまで諦めない粘り強さが必要です。

保険外交員の仕事の魅力や辛いこと

保険外交員の仕事の魅力や辛いこと

保険外交員の仕事の魅力

自分が頑張った分収入に反映する

基本給とは別に歩合が支給されるため成績が上がれば上がるほど、給料に反映されます。保険外交員の中には年収1,000万円以上の人も珍しくなく、給与の上限がないため、頑張り次第では女性でも高額の年収を目指せます。

お客様の人生に深く関わる

保険はライフステージが変わるごとに見直しが必要な商品です。そのため自然に多くのお客様の人生に深く関わりながら仕事ができます。

保険に関する知識が身につく

保険に関する知識がなければ仕事ができません。仕事を通じて多くの保険に関する知識を身につけられるため、保険会社に入社したことをきっかけに自分にとって最適な保険へ見直しする人も多いです。

保険外交員の仕事の辛いこと

ノルマに追われる

保険外交員の仕事とノルマは切っても切れない関係です。また保険業界のノルマは他業界と比較しても高めに設定されていることが多く、そのノルマが達成できずに退職する人も多いです。

仕事とプライベートに区別がつけづらい

平日に時間が取れない忙しいお客さんの場合は、平日の夜や土日に対応することも。特に月末など締め日が近くノルマが達成できていない時は、どうしても仕事を優先してしまい、ほとんど休みがない状態になることもあります。
 

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仕事に対するイメージが良くない

世間一般では生保営業に対するイメージが良くないですよね。そのため親身になって対応しても、各家庭や法人のお客さんに生保の案内をすると露骨に嫌な顔されたり、お客様からしつこいなどと暴言を浴びてしまうことも。そんな時でも常に笑顔で対応しなければならず、精神的に疲れてしまう人も多いでしょう。

保険のプロ!保険外交員の仕事にチャレンジしてみませんか?

保険外交員の仕事は自分の実力次第で、女性でもキャリアアップできる仕事です。実力さえあれば子育てとしっかり両立しながら長く活躍できます。保険は家族の生活を守るために欠かせないものです。保険外交員は保険の専門知識を使って多くの人の人生を影からサポートする仕事です。

もし面倒見がよく、多くの人の人生に関わりながら仕事をしたいと思うなら、保険外交員の仕事にチャレンジしてみてはどうでしょうか?

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