気象予報士の資格試験は難易度が高い?気になる合格率と就職先について

Hiroko

私たちが普段見ている天気予報は誰が予測しているのでしょうか。天気予報は色々なデータや地形、過去のデータなどをもとに予測します。その予測をする人を「気象予報士」といいます。今回は、気象予報士の仕事について詳しく解説していきます。

気象予報士とは

気象予報士の仕事内容


私たちの生活は天候に左右されることがあります。スーパーなどは雨の日にレイングッズの品揃えを豊富にする、飲食店は気温が下がる日には温かい食べ物の食材を多めに仕入れる、など商売に大きな影響を与えます。また、旅行や運動会のときに天気予報を気にする人は多いでしょう。

気象予報士の仕事は、さまざまなデータをもとにして天候を予測することです。各地の観測データ、気象レーダーやアメダスなどの情報を気象庁から受け取り、天気や気温、降水確率、湿度などを予測します。私たちはこの情報を参考にして生活に役立ています。
気象予報士は、資格がないとできない仕事です。資格がないのにも関わらず、気象予報士を語って仕事をすることは禁じられています。

  • 民間気象会社
  • クライアントの依頼により、気象予測をする仕事を行います。天候に左右される仕事の場合、気象会社に予測を依頼して業務に備えます。外で行うイベントの場合は、雨の日と晴れの日では、来客数が変わってきますし準備するものも変わってきます。食べ物を提供するイベントの場合は、気温によって温かいものを多めに用意するのか、冷たいものを多めに用意するのか異なってきます。気象予測をもとに食材を無駄にしないように考えることができます。

  • メディア企業
  • テレビのニュース番組で見る天気予報のコーナーで話す人は、全員気象予報士の資格を持っているわけではありません。天気予報のコーナーの情報は、実際の気象予報士が気象庁からのデータをもとに気象情報を分析して、お天気キャスターのための台本を作成しています。テレビやラジオの天気予報は常に最新の情報を提供しなけばならないため、気象庁から情報集めて放送の時間直前に気象予測を立てるため、ハードな仕事です。

気象予報士の給料・平均年収は


一般企業や民間気象会社で勤務する場合、給料はその企業によって異なります。平均年収は約500万円~600万円程で、この中に資格手当が含まれている企業もあります。気象予報士の仕事は、24時間体制で天候の変化を敏感に読み取って予測しなければならないことがあります。この場合は、深夜手当や残業手当が支給される場合もあります。

メディア関係


メディアの天気予報コーナーの仕事は契約の方法によって収入は異なりますが、平均年収は約300万円~500万円程です。契約は1年ごとになっている場合が多く、テレビやラジオ番組は番組の改編によって天気コーナーがなくなることがあるため、長期的な契約を結ぶことがあまりありません。そのため、メディアで働く気象予報士にとっては収入が安定しません。

しかし、気象予報士本人がテレビの天気予報コーナーに出演し、人気が出ると収入が増えたり、講演会に呼ばれることなどもあります。

  • 国家公務員
  • 気象庁の職員は国家公務員です。そのため、給与は基本的に俸給表によって決められています。勤続年数や役職に応じて給与は変わってきますが、30代の人の平均月収は約35万円程です。

気象予報士に必要な素質


気象予報士にはどんな人が向いているのでしょうか。第一に自然界に対して興味を持っている人が向いているといえます。雲の形や風の強さなど色々なことに関心があり、どうしてこうなるのだろうかという素朴な疑問を持ち、もっと知りたいと思う探究心がある人が向いているでしょう。

また、気象予測をするためには莫大なデータの分析をしなければなりません。予測のためにデータを収集し、整理したり判断する力が必要になってきます。そして、自分の予測を分かりやすく伝えられる能力も重要です。

気象予報士になるには

気象予報士になるための学校

  • 大学の理学部などで学ぶ
  • 大学の理学部の中に、地球惑星物理学科、地球惑星科学専攻、海洋科学研究科の海洋・気象学研究室、理学部地球惑星化学科など、気象に関して専門的に学べる学科があります。東京大学、京都大学大学院、北海道大学、九州大学という日本最先端の教育機関にこのような学科があるのです。気象予報士になりたいと考えている人には最高の教育の場です。

    このように、気象予報士になるためには理系の学部で学ぶことが有利になりますが、文系の学部の中にも地形学や気候学について学べるところがあります。しかし、気象予報士の試験は物理や数学についての理解が必要なので、文系の大学で学びながら物理や数学を学んでおく必要があります。

  • 気象大学校で学ぶ
  • 気象庁の職員に対し、気象業務に携わるために必要な訓練・教育を行う施設等機関に「気象大学」という学校があります。この気象大学校には就業期間が4年間の大学部と、就業期間が1年間以内の研修部があります。大学部では、国家公務員として気象庁に採用された職員が対象で、気象庁で活躍できるように専門的な知識や技術を学びます。研修部では、全国の気象官署で働く職員に対し、より専門的な知識と技術を習得してもらうように教育します。

  • 予備校やスクールで学ぶ
  • 気象予報士の試験は非常に難しく、合格するのが困難な資格として知られています。そのため、多くの人が民間の資格予備校や通信講座を利用して試験の対策をしています。勉強のコツや実際に試験に合格した人の話が聞けるのは、スクールのメリットといえるでしょう。中にはパソコンを通じて、オンラインでライブ授業を行なっているスクールもあります。家の近くにスクールがない人は、このような勉強方法を選んでみるのもいいのではないでしょうか。

気象予報士国家試験を受験する

  • 受験資格
  • 気象予報士の試験には、年齢や学歴などの制限がありません。誰でも受験が可能なので、2009年に中学1年生の男子が最年少でこの試験を合格したことで話題になりました。試験は学術試験と記述式の実技試験に分かれていて、データをもとに実際に予報を行なったり、災害時の対応を問う問題などが出ます。

  • 難易度・合格率は
  • 気象予報士の国家試験は非常に難易度が高く、例年4%台を推移しています。国家資格であり、資格取得者数が10,000人以下という人数であることからも、難易度の高い試験だということが分かります。平成28に行われた第47回の試験の合格率は4.9%でした。

気象予報士は過去問や参考書を使って独学で合格できる?


気象予報士の試験は、出題される問題の形式や範囲はだいたい決まっています。過去問をインターネットや書店で手に入れることができるため、独学で勉強することが可能です。高校や大学で物理や地学を学んでいた人なら、その知識を生かして効率的に勉強することができるでしょう。独学で学べば、資格予備校などにかかる学費の節約になり、自分のペースで進めることができます。自分の好きな方法で勉強することが好きな人や、メリハリをつけて生活の中で勉強のための時間を確保できる人には向いているといえるでしょう。

しかし、スクールなどで教えてくれる対策の中には、合格するためのコツや効率的な勉強方法があります。独学でそれを習得するのは難しいため、独学で一発合格する人は非常に少なく、2~3回とチャレンジする人が多いのです。

気象予報士として働く

気象予報士の就職先

  • 公的な機関で働く
  • 気象庁に就職して、気象予報士として働く人がいます。気象庁に勤めるためには気象予報士の資格を持っていなければならないという決まりはありません。しかし、難関を突破して合格できたという証明でもある気象予報士の資格を持っていれば、就職に有利になる可能性は高くなるでしょう。

    また、気象予報士の資格を持つ人の中には、自衛隊で活躍する人もいます。自衛隊の活動は気象情報を把握していなければなりません。そのために予報官が重要な役割を担っています。気象庁、自衛隊ともに公務員ということもあり、安定した収入や生活が得られるのは大いなメリットといえるでしょう。

  • 民間企業で活躍する
  • 民間企業で活躍している気象予報士もいます。天候に左右される仕事をしている業界では、気象に関して専門的な知識を持っている予報士を必要としています。農業に関連する業界では、気象の状況によって仕入れる量が変わることがあります。

    また、アパレル業界では次のシーズンの気候状態によって流行りが左右されることがあるため、気象予報士の情報は重要なのです。また、民間の気象会社ではさまざまな業界から依頼を受けて気象の予測を行います。イベント制作会社やビールなどを取り扱うメーカーなどは天候が重要な情報になるため、気象予報士が大変頼りにされています。

  • メディアで活躍する
  • 気象予報士がメディアで活躍するのはまれなケースです。テレビやラジオのお天気コーナーのキャスターは、資格がなくてもできます。気象の予報を気象予報士にしてもらい、台本を作ってもらえばいいのです。実際に気象予報士の資格を持っていてお天気キャスターをしている人もいますが、ほんの一握りの人になります。

女性の気象予報士


私たちがテレビなどで目にする天気予報は、いわゆる「お天気お姉さん」がキャスターをしているケースが多いため、女性の気象予報士が多いイメージがあります。しかし、実際に気象庁が平成26年に発表した「気象予報士現況調査結果」によると、気象予報士は男性が88%で女性は12%でした。

実際に女性の気象予報士が少ないことが分かります。女性の気象予報士は実際には少ないものの、この資格は国家資格で簡単には取得できない難しいものです。それだけやりがいがあるということにつながり、デスクワークが中心の仕事なので女性にとっては働きやすい職業なのではないでしょうか。

参考:気象庁「気象予報士現況調査結果」

気象予報士のやりがいと苦労

気象予報士のやりがい

  • 予想の楽しさ
  • 気象の予想は、過去の統計や膨大なデータをもとに行います。コンピューター解析を使用して気象予報をするのができるようになっていますが、予報に絶対はありません。その中で予想を確かなものにするために、細かくデータを分析する経験と専門的な知識を生かすのです。過去のデータと同じような天気図であっても、ほんの少しの変化で気象状況は大きく変化します。その変化を読み取り予想した結果が当たったときに、大きな喜びとやりがいを感じられるでしょう。

  • 人の役に立てる仕事
  • 天気予報は人びとの生活に大きな影響を与えて、生活のヒントになる重要な情報です。例えば、子どもが楽しみにしている遊園地に行く予定を立てるとき、週間天気予報などで晴れの予想の日に計画することができます。天気予報を気にせず、子どもに「明日は遊園地に行こうね。」と言ってしまい、翌日は大雨でその日は遊園地を諦めることになる。そんなことになったら、子どもに悲しい思いをさせてしまいます。

    また、農家の人にとっては天候は生活を左右するものとなります。せっかく種を蒔いても台風で畑が大荒れになってしまう、台無しになったら苦労が水の泡です。天気予報を見て、種まきの日程を調整することで作物を守ることができます。このように、気象予報士は人びとの生活に密着し、役に立つ情報を提供することができる仕事なのです。

気象予報士の苦労

  • 時期によってはハード
  • 季節や時期によって忙しさが全く違うのが気象予報士の仕事です。台風がくる時期と、天候が穏やかな時期では仕事量が大幅に変わりますし、勤務先によっても忙しい時期が異なります。夏に売上を伸ばしたいビールを扱っている会社に勤務している場合は、夏に忙しくなります。このように、勤務先によって、また季節によって残業が多くなることがあるのは大変な面です。

  • 人の命・財産に関わる
  • 気象予報は、ときに人の財産や生命に関わることがあります。台風が来る時期や大雨が続く時期などは、正確な予報をしないと人の生命を脅かす結果になってしまうことがあるのです。大雨で土砂崩れが予想された場合、いち早くその地域の人たちに避難勧告を出さないとなりません。

    もしもその予想を間違ってしまったら、災害が起こり人が亡くなってしまうことがあるかもしれません。自分が予想した予報によって、誰かの生命や財産を失わせてしまう可能性がある、という大きなプレッシャーの中で仕事をしなければならないのは気象予報士の苦労なのではないでしょうか。

気象予報士の将来性

気象予報士は、資格が取得できたからといって必ずどこかに就職できるというものではありません。資格を持っているのは大きな武器にはなりますが、企業の中で働くためには資格プラス何か他の魅力がないと採用してもらえません。

もしも、酒を取り扱うメーカーに就職を希望している場合、気象予報ができることに加えてお酒に詳しかったり、どのようにビールを売っていくかの戦略を考えられるなどのアピールポイントが必要になります。私たちの生活に欠かせない気象予報をしてくれる気象予報士の仕事は、重要な役割を担っているためなくなることのない大切な職業なのです。

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