【2019年最新版】グリーンアテンダントは本当に激務?気になる倍率や採用試験について徹底解説!

JR東日本の普通列車のグリーン車で、車内サービスを行うグリーンアテンダントという職業があります。おしゃれな制服に身を包み、電車に乗ってさまざまな場所へと移動します。その道中、お客さんへの笑顔を忘れず接客する姿が印象的です。今回は、グリーンアテンダントのあまり知られていない仕事内容や給料、やりがいや苦労について徹底解説します。

グリーンアテンダントとは?

JR東日本サービスクリエーション
出典:https://www.jresc.co.jp/

グリーンアテンダントとは、JR東日本の普通列車に設置されているグリーン車で車内販売などのサービスを行なう仕事です。

グリーンアテンダントは新幹線の勤務もある?

普通列車のグリーン車に乗務する

東京や新宿などを発着するJR東日本の普通列車(湘南新宿ライン・宇都宮線・横須賀線・東海道線・総武快速線・上野東京ライン・常盤線・高崎線)の車両にはグリーン車があります。グリーン車は、追加料金を支払うことで乗車でき、通常の車両よりもシートが広く快適に過ごせるようになっています。

グリーンアテンダントとは、このグリーン車で車内販売や車内改札、乗客への運行状況・乗り換えの案内などのサービスを行なう仕事です。東京や新宿、上野や千葉など首都圏の9つの駅にグリーンアテンダントセンターと呼ばれる拠点が設置されており、それぞれいずれかのグリーンアテンダントセンターに配属されて業務につきます。

なお、新幹線のグリーン車でサービスを行なう仕事は新幹線パーサー、新幹線のグリーン車よりも上クラスの車両でサービスを行なう仕事はグランクラスアテンダントと呼ばれそれぞれグリーンアテンダントとは別の仕事をこなしています。

車内販売

普通列車のグリーン車は二階建てになっているので、グリーンアテンダントが車内販売の商品を入れて運ぶのはカートではなく手持ちのバスケットです。車内販売の商品は、朝はコーヒーと軽食、夜はお酒とおつまみ、休日はお土産物というように時間帯によって変わります。

グリーンアテンダントは乗客が声をかけやすいように歩く速さを調節するなどの工夫をしています。

車内改札

グリーン車に乗るためには、乗車券や定期券のほかに普通列車グリーン券を買う必要があります。このグリーン券をあらかじめSuicaで購入した乗客は、座席上部の読み取り機械にSuicaをタッチすれば車内改札を省略できます。

グリーンアテンダントはそれ以外の乗客に、グリーン券を乗客が持っていることを確認し、持っていない乗客には車内料金を支払ってもらいます。

日勤務と泊勤務

グリーンアテンダントの勤務には日勤務と泊勤務があります。日勤務の場合は、朝、所属先のグリーンアテンダントセンターに出勤し、その駅からいくつかの電車で乗務を担当して所属先の駅に戻り退勤します。

泊勤務の場合は、朝に所属先の駅を出発して複数の車両で夜まで業務にあたった後、所属先の駅に帰らずに会社が用意する宿泊施設に泊まります。そして、その翌朝も複数の電車で業務を担当しながら所属先の駅に帰り、退勤するという一泊二日の出勤システムです。

泊勤務は体力的にきついこともありますが、泊勤務の後は二日間休みになるので有給と合わせればまとまった休みが取れるというメリットもあります。

気になる給料や年収はどのくらい?

グリーンアテンダントの基本給は、最終学歴によって異なります。大学院卒で204,500円、大学卒で200,500円、専門短大卒で196,500円、そして高卒で190,500円です。これに一律6,000円の手当がつき、さらに乗務した日につき1日あたり1,500円の手当が支給されます。

このほか、深夜や年末年始の出勤などにも手当がつくので実際の手取りは基本給よりも多くなると考えておいていいでしょう。また、経験を積んでリーダーやサブリーダーなどの役職につけばその分の手当もあり昇給が望めます。

グリーンアテンダントになるにはどうすればいい?

グリーンアテンダントになるにはどうすればいい?

グリーンアテンダントの雇用について

グリーンアテンダントは、JR東日本サービスクリエーションが採用しています。そのため、グリーンアテンダントになりたい場合は、JR東日本サービスクリエーションのアテンダント採用サイトから応募してください。

また、以前は基本的に契約社員としての雇用でしたが、2016年の4月から原則正社員雇用となりました。この正社員化によりグリーンアテンダントの長期雇用が保証され、待遇は良くなったと言えるでしょう。

公式サイトはコチラ

グリーンアテンダントには採用試験があった!

グリーンアテンダントに応募すると、三段階の選考が行われます。一次選考の書類選考を通過した応募者は、二次選考・三次選考の試験を受け、合格すれば採用です。

試験内容

二次選考の試験内容は作文とグループ面接です。二次選考に合格すると三次選考の面接を受けることになります。二次選考の作文では、「理想とする車内サービス」「どのようなグリーンアテンダントになりたいか」などのお題が出されるようです。

車内サービスのことや自分がグリーンアテンダントとしてどのように頑張りたいかについて、前もって文章にしておくと本番で焦らずにすむでしょう。また、面接やグループ面接の内容は定かではありませんが、グリーンアテンダントという仕事や志望理由などについて考えをまとめておくといいでしょう。

採用後には研修がある

グリーンアテンダントとして採用されると、まずは約一ヶ月間の新人研修を受けることになります。この研修は三段階に分かれています。

集合研修

まず初めの集合研修は、同時期に採用された人と一緒に、約1週間研修をします。集合研修では、グリーンアテンダントとしての心構えや見だしなみ、言葉遣いなどの接客の基本や業務上必要になる知識などを学びます。

集合研修の講師は、グリーンアテンダントとして勤務した後に、本社やグリーンアテンダントセンターに配属された社員です。また、この研修では護身術も習います。

配属先研修

集団研修を終えると、次は自分の配属されたグリーンアテンダントセンターで配属先研修を受けます。配属先研修も約1週間で行なわれ、内容はグリーンアテンダントとしてのメイクの講習や担当する路線、設備の見学などがあります。

また、いろいろな乗客への対応の仕方をロールプレイ形式で何度も練習する講座もあるようです。

OJT

配属先研修が終わったら、いよいよ実際にグリーン車に乗務してOJTと呼ばれる2週間の研修を受けます。OJTとは「On-the-Job Training」の略で、先輩グリーンアテンダントの仕事を見習って業務を行ないます。泊勤務なども体験して、一人で仕事ができるように経験を積むのです。

新人研修後の研修

新人研修を受け終え、一人で業務を行うようになってからも、定例勉強会やブラッシュアップ研修などスキルを磨く機会が多くあります。常により良いサービスを提供できるよう勉強を続けることが大切です。

グリーンアテンダントのやりがいと苦労

グリーンアテンダントのやりがいと苦労

グリーンアテンダントのやりがい

グリーンアテンダントが乗務する普通車のグリーン車には、通勤・通学から旅行までさまざまな目的で利用する人がいるため、たくさんの乗客と接する機会があります。

浮かない顔をしている乗客に対して笑顔で接客することで元気になってくれたり、以前接客した乗客が顔や名前を覚えてくれていたり、子どもが自分の接客する姿に憧れてグリーンアテンダントを目指してくれたりと、とてもやりがいを感じる仕事です。

また、セールストークや歩く速さなど、細かい部分まで工夫することで車内販売の売り上げが伸びることもあり、自分が努力した結果が目に見える形で返ってくるでしょう。乗客の中には、鉄道ファンだけでなくグリーン車そのものが好きな人や、グリーンアテンダントのファンになる人もいます。

自分の接客次第でファンが増えることもモチベーションにつながるでしょう。

グリーンアテンダントは、常により質の高いサービスを追求し続けることのできるとても奥の深い仕事と言えます。採用特典として、JR東日本グループの宿泊・レジャー施設を安くで利用でき、さまざまな関連商品を割引価格で購入できるようになるというメリットもあります。

グリーンアテンダントは激務で苦労する?

グリーンアテンダントは、シフト制・交番制での勤務です。勤務時間は1日あたり7時間40分で、年間1,955時間と定められています。乗務の合間に昼食をとる時間や休憩時間はきちんと設定されています。

しかし、泊勤務がランダムに入るほか、深夜や早朝の出勤もあるため、かなり不規則な生活をすることになるでしょう。また、揺れる車内を移動しながら車内販売を行なうことになり、立ち仕事でもあるので体力が必要な仕事です。

グリーンアテンダント暴行事件について

グリーン車は早朝から深夜まで、さまざまな乗客が利用する車両です。そのため、中には泥酔して暴れる乗客やグリーンアテンダントに無茶を言ったり、横柄な態度をとったりする乗客もいます。

2008年に、早朝のグリーン車でグリーンアテンダントをトイレに引き込み乱暴した男性が逮捕されるという事件が起き、問題になりました。警察の調べでは、早朝のグリーン車は他の乗客が少なく、人目につきにくいため狙われたということです。

この後、JR東日本は乗務するグリーンアテンダントを二人体制にし、警備を強化するなどの対策を講じました。対応の難しい乗客にも、変わらず接客をしなければならないという苦労は常にあります。

グリーンアテンダントに向いているのはこんな人!

グリーンアテンダントの仕事に求められるのは、何よりもまず笑顔を絶やさず丁寧に接客することです。また、常により質の高いサービスを提供するためにはどうすれば良いか考え、試行錯誤を続ける向上心のある方に向いています。

そのほか、業務を円滑に遂行する能力やリーダーシップ、電車の遅延などのトラブルにも臨機応変に対応する能力も必要です。

グリーンアテンダントは乗客に笑顔を届ける素敵な仕事

グリーンアテンダントは、丁寧な接客でグリーン車の乗客に笑顔を届ける素敵な仕事です。不規則な勤務時間や立ち仕事など苦労することも多いですが、たくさんの乗客と接することができる奥深い仕事なので、ホスピタリティがあり接客が好きな女性にはぴったりと言えるでしょう。

正社員化によって以前より安定した生活が保証されているので、興味のある方はぜひ挑戦してみてください。

参考サイト JR東日本サービスクリエーション

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