「肩があがらない」「肩こりがひどくて頭痛が」と、肩こりに悩まされる人は多くいます。一刻もはやく解決したい肩こりの、さまざまな解消法を紹介します。自分にあった解消法をみつけましょう。また、肩こり解消に効果のある食べ物やツボなども紹介します。
今すぐ解決したい!肩こり解消法を一挙紹介
肩こりに悩ませられている方は多いと思いますが、一口に肩こりといっても原因は肩だけでなく、首に原因があったり、中には内科の病気から肩こりがくることもあります。肩の痛み以外にも例えば、しびれや倦怠感などを伴う場合は一度病院を受診するようにしましょう。
ここで紹介するのははっきりと肩の筋肉が痛みの原因となっている場合の対処法です。
肩の筋肉が痛みの原因で肩こりになっている場合とはどのような状態なのでしょうか。それは普段から姿勢が悪かったりストレスがかかっていたりなどで、常に筋肉が緊張し、血流が悪くなることで肩の筋肉が硬くなっている状態のことをいいます。
この肩こりが慢性的になり悪化すると、頭痛や吐き気といった体の不調が増えてしまうこともあります。
肩こりを解決するための、自分にあった解消法を見つけましょう!
肩甲骨はがしストレッチが効果的!
肩こり解消と切っても切り離せないのが「肩甲骨」の存在。「肩甲骨がさびついていませんか?」や「肩甲骨はがし」というフレーズを聞いたことがありませんか?
なぜ肩こり解消に、肩甲骨?
なぜ肩こり解消に、肩甲骨はがしや肩甲骨ほぐしストレッチが効果的なのでしょうか?
肩甲骨「はがし」というと、少し怖く聞こえてしまいますが、つまりは肩甲骨の周辺の筋肉をほぐして、肩甲骨がスムーズに動くようにすることをいいます。
結論からいうと、この効果は絶大で、肩こりだけでなく、姿勢を正しくできぽっこりお腹や腰痛も改善されます。
肩甲骨は、背中にあり右と左の肩付近にある骨のことで、肩と腕をつなぐ機能を担っています。肩甲骨の周辺には、上半身を動かすための筋肉が密集しており、腕や肩、首、お腹、背中が、正常に動くためには重要な骨なのです。
反対に、肩甲骨の周辺の筋肉がかたまり、動きが鈍くなると、上半身の動きも悪くなってしまうということ。仕事でパソコンを使う人が増え前かがみの姿勢で長時間デスクワークをしていたり、スマートフォンの普及により小さい画面を長い間みながら手だけを動かしたり、現代人の生活習慣は肩甲骨が固まりやすいのです。ですので、肩甲骨をほぐす「肩甲骨はがし」が肩こり解消にとっても必要なのです。
肩甲骨はがしストレッチ方法
簡単!肩回し
座ったままでも、立った状態でも簡単にできるので、デスクワークの合間などに取り入れてみましょう。
- 左右の肘を曲げて、それぞれの指先を肩にかるく乗せます。
- この状態で、両方の腕を同時に前回ししましょう。肘は横に広がらないように、正面からみて肘が上から下まで大きく動くようにしましょう。後ろ回しも同時に行います。それぞれ5回行いましょう。
肘が広がっている状態だと、肩少し動いている感覚しかありませんが、肘が上下に大きく動いていると、肩甲骨が刺激されているのがわかります。
肩甲骨の下の筋肉を刺激するストレッチ
同じく立っていても、座っていてもできるストレッチです。肩甲骨の下のほうが動いているのを意識しながらストレッチを行いましょう。
- 立った状態、あるいは座っている状態で、背筋を伸ばします。軽く拳を握って、両腕をまっすぐと天井に向けて突き上げます。
- この状態から、肘をまげて、肘が肩の下くらいの高さにくるまで腕をおろします。腕はなるべく体の横、あるいは体より少し後ろにくるようにしましょう。ここで約10秒キープします。5〜10回繰り返しましょう。
腕を体より少し後ろにして、腕をおろすと肩甲骨が動くのがわかります。気持ちのいい角度をみつけて数回繰り返しましょう。
肩甲骨をよせて、左右に動かすストレッチ
座った状態でもできるストレッチですが、立った状態で行うのが望ましいです。肩や肩甲骨、腕の筋肉が普段、いかに使えていないかわかりますよ。
- 背筋を伸ばして、両腕を後ろで組みます。
- 組んだ手・腕をまっすぐに上にあげます。このとき、背中が丸まり、前かがみになりやすいので、注意しましょう。しっかりと胸をはって、左右の肩甲骨同士が、くっつくイメージをもちます。
- 腕をあげた状態のまま、体を右にひねります。顔だけが右を向かないように、胸をはったまま上半身を腰から回して上半身全体をひねりましょう。約10秒キープします。
- 上半身を2の状態に戻して、一度停止し、左へも同様にひねります。
- 1〜4までを1セットにし、5セット行います。1セットごとに組んだ手を解いて、体を緩めて行いましょう。
運動不足も原因!簡単筋トレで解消できる?
じつは、筋肉が痛みの原因でおこる肩こりの原因は運動不足がほとんどです。運動不足により、筋肉が衰えてしまったり、血行不良におちいってしまって、肩がこってしまうのです。
つまり、運動をして、肩の筋肉を刺激することが、肩こり解消につながり、根本的な肩こりの予防につながるのです。
ダンベル使用で肩の筋肉を刺激
ダンベルを使用した筋トレで肩の筋肉を刺激しましょう。ダンベルがない場合や、ダンベルでは重すぎるという場合には、500mlのペットボトルに水を入れたものを持ち上げる方法でもOKです。
三角筋(肩の外側の筋肉)を鍛えます
- 立った状態で、体の前でダンベルを持ちます。手の甲が前を向くようにして持ちましょう。
- 背筋を伸ばしたまま、肩の高さまでダンベルを持ち上げます。肘は軽く曲がっていても大丈夫です。
- 約10回くりかえします。刺激が足りていないと思ったら、ダンベルを重くするか、回数を増やしましょう。
肩全体を刺激しながら鍛えます
- 座った状態でも、立った状態でも大丈夫です。ダンベルを持ち、肘をまげて肩の横まで持ち上げます。胸は開いた状態で、手の甲は後ろをむきます。
- 肘を伸ばしながら、頭の上へとダンベルを持ち上げます。反動がつかないように、ゆっくりと肘をまげて戻します。
- この動作を10回繰り返しましょう。
簡単タオル筋トレも
どこの家にでもある、「タオル」をつかった肩こり解消の筋トレを紹介します。
- タオルの端を片方ずつ手でもち、後頭部にひっかけます。
- 頭はうしろにたおし、手ではタオルを前にひっぱります。
- それぞれ引っ張り合いながら、タオルを引っ張る手が勝ち、ゆっくりと頭が前に倒れていくイメージです。軽く頭が前に倒れた状態で5秒キープします。
- 手でタオルを引く力を少し弱めて、頭をもとの位置にもどします。
首の後の筋肉を使っているのを意識しましょう。首の筋肉を鍛えることで、肩こり予防にもなります。
肩こり解消のツボ
みなさんも身体の痛いところや違和感のあるところに自然に手がいっていたり、気づいたらさすっていたり、というような経験があるかと思います。そういった痛いところを触ったり押したりしているうちに症状が緩和される、という経験的な知見から見出されたものがツボ押しです。
ツボとは、東洋医学の考え方で「気血」(気と血)の通り道の上にある主要な場所のことを指します。東洋医学では病になると、この気血の流れが悪くなると考えられています。そこで、その流れの重要な場所であるツボを刺激することで気血の流れを改善し、症状を治めようというものです。
実際、肩がこっていると感じると、家族にマッサージしてもらったり、自分で肩を揉んでみたりする人もいるのではないでしょうか。肩のマッサージも、肩こり解消に効くツボをしっかりと押さえておけば、効果が高まるかもしれません。
ツボ押しの注意点!
健康維持、体調改善効果など、ツボを刺激することは健康促進のためにいいことばかりのようにおもうかもしれませんが、状況によってはツボ押しが体に悪影響を及ぼすこともあります。
▼ツボ押しNGの人
- 妊娠中の人、妊娠している可能性がある人
- 食後30分以内の人
- 飲酒後の人
- 熱がある人、体調が悪い人
▼ツボ押しの際の注意点
- 痛みがひどい場合に、力任せに押さない
- ツボの部位にケガがある場合は押さない
- 長時間同じツボを押さない
天柱(てんちゅう)
首の後にあるツボで、首から肩にかけての凝りに効果的です。
首の中心の骨から、左右に指3本くらいのところ、髪の生え際あたりにあります。まっすぐ前を向いた状態で、さわってみるとくぼんでいる場所です。
肩井(けんせい)
肩井は、肩にある太い血管を刺激することができるツボです。疲労がたまった肩や首に効果的です。
頭を前に倒した時に、首の後に出っ張った骨があるのがわかります。この出っ張った部分と、肩の端のちょうど真ん中にあるツボです。左右にあります。
風池(ふうち)
肩こりだけでなく、首の痛みや頭痛の解消にも効果のあるツボです。左右のうなじにあります。
さきに紹介した「天柱(てんちゅう)」から、頭側に指2本分程度のところにあるツボです。
自分にあった肩こり解消方法は見つかりましたか?
どんな方法でも、継続することが大切です。肩こり解消・予防のために、気持ちいいと思える方法で、すっきり肩を目指しましょう。
肩こり解消に効く?!食べ物を紹介
毎日行う「食事」。人にとって大切ですし、毎日必ず行うことだからこそ、食事や食べ物の見直しで肩こりが解消できたら嬉しいですよね。ここでは、肩こりを解消する食べ物を紹介します。
なぜ肩こりが食事で改善できるの?
肩こりと食事は一見、なんの関係もないように思えますが、私たちの体を作っているのは食べ物による栄養です。
仕事や家事・交遊に忙しく、インスタント食品やコンビニ弁当で済ませたり、好きなものばかりを食べたりなど、普段から偏食気味になっていませんか?
インスタント食品やコンビニ弁当など、簡単に済ませることのできる食事の多くでは、十分な栄養素をとれていません。
偏った食生活では、タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルなどの必要な栄養素をバランス良く摂取することができなくなってしまいます。
すると体内の血液循環が悪くなり血行不良をおこしたり、水分代謝が悪くなったりして、疲労がたまり、肩こりを引き起こす原因のひとつになってしまいます。
肩こり解消にいい栄養素と食べ物は?
肩こりを予防するためにも、肩こりを解消するためにも、疲労の回復・軽減できるように必要な栄養素を十分にとるようにしましょう。また、出来る限り規則正しいリズムで生活をすることも大切です。
ビタミンE
ビタミンEは、血行促進作用のある栄養素です。手や足の先まで伸びている血管の抹消にある細い血管を広げて血流をスムーズにしてくれるため、全身に血が巡りやすくなり、肩こり予防・解消になります。
▼ビタミンEを多く含む食べ物
- 大豆
- アーモンドなどのナッツ類
- アボカド
など
※特に大豆には、筋肉の緊張をやわらげる働きのあるダイゼインという成分が含まれておりおすすめです。
ビタミンB群
エネルギーの代謝を高めて疲労回復を促す作用のあるビタミンB群も肩こり解消に効果のある栄養素です。特にビタミンB1とビタミンB12がおすすめです。
▼ビタミンB1を多く含む食べ物
- 豚肉
- うなぎ
- 玄米
- たらこ
など
▼ビタミンB12を多く含む食べ物
- しじみ
- レバー
- いくら
- 牡蠣
- さんま
など
アリシン
アリシンという栄養素も肩こり解消に効果的です。ねぎの独特のにおいの元でもある成分で、血行を促進したり、疲労物質を体内で分解したりする作用もあるため、肩こりを解消してくれます。
▼アリシンを多く含む食べ物
- 長ネギ(特に青い部分に多く含まれます)
- にんにく
- 玉ねぎ
- ニラ
- らっきょう
など
カルシウム・マグネシウム
カルシウムは、単体で摂取するよりもマグネシウムと一緒に摂取することで吸収効率があがり、また、体内でマグネシウムとバランスよく存在することで、その作用が高まります。
カルシウムは、骨の形成だけでなく、筋肉収縮や、神経・筋肉の緊張・緩和の調節に関連した栄養素です。
▼カルシウムを多く含む食べ物
- 桜えび
- チーズ
- しらす
- 油揚げ
- モロヘイヤ
など
▼マグネシウムを多く含む食べ物
- しらす
- 油揚げ
- あさり
- 納豆
- いくら
- ゆば
など
肩こり解消に効果のある食べ物を日々の食事に取り入れて、肩こりを和らげ、予防・解消しましょう。
まずは取り入れやすいものから始めてみましょう!
自分にあった肩こり解消法は見つかりましたか?肩こりは一日で悪化することがないように、一日で治ることはありません。
日常的なストレッチや運動を継続することはもちろんのこと、食事や肩こり解消方法で、肩こりに悩まされないようになりましょう!