【医師監修】子供が発症しやすい水いぼ!原因や症状・治療法とは?

【医師監修】子供が発症しやすい水いぼ!原因や症状・治療法とは?

土屋佳奈 先生

子供の病気で気になる「水いぼ」。プールの時期には感染も広がり、ママ・パパは不安になるものです。子供にできやすいと言われている水いぼの原因や症状、治療について、知識を深めておきましょう。

水いぼとは?原因や症状は?

 子供にできやすいと聞く「水いぼ」とは一体なんでしょうか?水いぼの原因や症状などを解説します。

水いぼとは

 水いぼとは、3歳〜15歳前後の「幼児期」「児童期」と呼ばれる期間に、よくみられる皮膚のウイルス感染症の一つです。医療専門用語では、「伝染性軟属腫」と呼ばれます。
 数ケ月から数年の経過で自然治癒するものではありますが、感染症であるため増えてしまいがちですし、他の子供に移さないようにするためにも、早期の治療が望まれます。

水いぼの原因は?

 水いぼは「伝染性軟属腫ウイルス」が皮膚に付着することで感染します。
 皮膚との直接の接触だけでなく、ウイルスが付着しているタオルや衣服を経由してでも感染することがあります。とはいっても、水いぼのウイルスの感染力は強くないため、お風呂の水やプールの水で感染することはありません。

 子供の幼稚園や小学校などのプールが始まってから感染が広がることがよくありますが、それはプールでは肌の露出が多く、気づかないうちに触れていたり、ビート板などを介して触れていることもあるからです。プールやお風呂から上がる際には、念入りにシャワーで体をきれいに洗い流してしっかりと保湿を行い、予防するのがよいでしょう。
また、家族で水いぼの症状がある人がいれば、タオルや衣服の共有は避けましょう。皮膚に傷があったり乾燥などにより、皮膚のバリア機能が低下している時には感染しやすいので、とくに注意が必要です。

かゆい?赤みがでる?水いぼの症状とは

 水いぼは、1〜5mm大で、少し光沢感のあるドーム状の形をしており、中心部がお臍のように少し窪んでいることがあります。触ってみると「水いぼ」の名前通り、水が入っているような弾力のある感触がします。

 水いぼは体全体、どこにでもできる可能性がありますが、比較的できやすいのは体幹部や手足の柔らかい場所です。
 水いぼ自体は本来、かゆみや痛みは伴いませんが、完治する前にウイルスに対する免疫反応でかゆみを感じることがあります。この時期に掻いてしまうと、手にウイルスが付着し、その状態でほかの部位を触ると、水いぼが増えてしまうので注意しましょう。

水いぼは子供にできやすい、大人でも水いぼはできる?

 水いぼの感染力は強くないため、大人が水いぼのウイルスに接触しても、発症することは稀です。子供の場合は、皮膚が薄くバリア機能が未熟であるため、大人に比べると感染しやすいのです。また、子供は幼稚園や小学校で集団生活をする場面が多い上に、プールのような皮膚の接触がある時間もあるため、感染しやすく広がりやすいと考えられます。
 
 しかし、大人になっても水いぼができることがあります。疑わしい発疹があれば、皮膚科を受診するようにしましょう。

ピンセットでとれる?!水いぼの治し方

 予防はしていても、子供のことですから、気づかないうちに水いぼに感染してしまうことはあるでしょう。
水いぼに感染してしまい、症状に気がついたら病院はどこを受診すればよいのでしょうか?
跡が残らないように治療することはできるのでしょうか?

小児科?皮膚科?水いぼの受診

 子供に水いぼができても、実は抗体ができることで、6ヶ月〜2年で自然に治ることもあります。ですが、水いぼの数が多かったり、増える場合には早めに受診するようにしましょう。
 また、アトピー性皮膚炎や湿疹などがある場合には、かきむしって水いぼが増えたり、二次的に細菌感染を起こしてとびひになる可能性もあるため注意が必要です。
 夏場のプールの授業がある期間などは、見た目の問題や、他の子供に移してしまうこともあるため、個数の少ないうちに除去しておくことをおすすめします。

 水いぼは、皮膚科や小児科で診断してもらうことができます。子供に多い感染症の1つなので小児科でも診断可能ですが、その他の病気の可能性がある場合には判断が難しいため、皮膚科へ行くのが良いでしょう。

 病院へ行くと、視診でまずは判断されます。光沢のある1〜5mm大のドーム状の形をしたできもので、色は白っぽく、中心部分が少しへこんでいるのが特徴です。視診の後にピンセットなどでいぼの内容物を確認して、確定診断を行うこともあります。水いぼをつまむと、中からは白いコロッとした内容物がでます。これは、ウイルスとそのウイルス感染により変性した表皮組織から成っています。
 視診と内容物の確認を経て、水いぼと確定診断されます。
 

治療方法は?

 水いぼと診断された後は、どのような治療法をとるのでしょうか?

  • 跡が残りにくいピンセットで除去する方法
  •  専用のピンセットで水いぼ1つ1つを除去する方法で、水いぼの最も一般的な治療法です。麻酔入りのテープが保険適用になったので、使用することで処置時の疼痛を軽減することができます。跡も残りにくく確実な方法ですが、水いぼが広範囲に及ぶときは、一度に使用できる麻酔テープの枚数に制限があるため、何回かにわけて治療を行っていきます。

  • 液体窒素
  •  液体窒素を使用した治療方法です。液体窒素は超低温なため、これを水いぼの患部に塗ることでウイルスや表皮組織を壊死させることができます。数回にわけて治療を行うことで、次第に組織が壊死して黒色に変わり、気づいたらポロッと水いぼがとれます。
    治療の安全性は高いですが、痛みを伴ったり、治療のために数回の通院が必要というデメリットがあります。

  • 漢方薬
  • 体の免疫力を高めるヨクイニンという漢方を内服する方法もあります。ほかの治療法と異なり、治療時の疼痛は伴いませんが、薬の効果が現れるまでに時間を要し、効果の現れ方にも個人差があるため、あくまで補助的な治療法との認識がよいでしょう。

  • 硝酸銀
  •  硝酸銀を使ってタンパク質を変性させることで、ウイルスを不活性化させる方法です。病院では医師が綿棒で塗布してくれます。
    しかし、皮膚に対するダメージが強いので、現在はほとんど使用されておりません。

    水いぼを理解して、備えよう!

    感染症の「水いぼ」。肌のバリア機能がしっかりしていれば未然に防げる病気です。タオルや衣服の共用を避けて、プールの後やお風呂でははしっかりと洗い流したあとに保湿をして、丈夫な肌をキープするよう心がけてください。
    水いぼの予防や治し方を熟知し、子供の水いぼに備えましょう。

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