学資保険は必要?知っておきたい基礎知識や加入するメリット・デメリットを徹底解説

妊娠したと伝えると、「学資保険に入らないと」とアドバイスを受けたけど、たくさん学資保険があって、どれを選んでいいかわからなくなっていませんか?せっかく大切なお子さんの未来のために加入する学資保険、できるだけ納得できるものに加入したいですよね。あなたのご家族にとって最適な学資保険の選び方ご紹介します。

学資保険とは?今さら聞けない学資保険の基礎知識

学資保険とは?今さら聞けない学資保険の基礎知識

「学資保険に加入しなさい」と、ご両親に妊娠の報告をした時にアドバイスを受けませんでしたか?

学資保険という言葉は聞いたことがあるけど、学資保険がどんな保険か、なんのために加入するのかは知らない方がほとんどです。そんなあなたのために学資保険の目的や仕組み、賢い選び方をご紹介させていただきます。

学資保険の目的

学資保険とはお子さんの教育資金を準備するための保険で、毎月決まった保険料を積み立てます。きちんと毎月保険料を払い続ければ、お祝い金や満期学資金としてまとまったお金を受け取ることができ、お子さんの教育資金を準備するのが可能です。受け取る時期は、契約時に設定することができます。

教育資金のために毎月お金を積み立てるなら、銀行で積み立て預金してもいいように思いますが、学資保険と貯金には大きな違いがあります。

学資保険の仕組み

教育資金の準備ために、銀行で積み立てをすることと学資保険の大きな違いは、保障がついているか、ついていないかです。お子さんの教育資金の準備のために毎月2万円銀行の積み立て預金をした場合と、学資保険で保険料を毎月2万円支払った場合で違いをみていきましょう。

お子さんが18歳になる時期まで積み立てた場合、2万円×12ヶ月×18年だと432万円です。預金の金利にもよりますが、基本的には432万円より少し増えています。学資保険の場合も基本的には払った金額より増えています。預金の金利よりも金利が高く設定されているので、ほとんどの場合が銀行で積み立てるより増えています。

ここだけみるとあまり違いがないように思いますが、実は一番の大きな違いは、学資保険には保障がついているということです。

学資保険は、ご主人が契約者で、お子さんが18歳になる前に契約者であるご主人が亡くなった場合、保険料を支払う必要がなく満期時に満期学資金を受け取れます。しかし銀行で積み立て預金をした場合、ご主人が亡くなって毎月の貯金ができなくなったら、そこで終わりです。

そのため、お子さんが18歳になった時に準備できている教育資金は、貯金をした金額だけです。つまり、学資保険はご両親もしくは、ご主人に万が一のことがあった時でも確実にお子さんの教育資金を準備することができます

また、学資保険は特約の形でお子さんの医療保障をつけることができます。ただし、お子さんの医療保障などつけた場合は、元金割れの可能性があるため加入前には確認が必要です。

学資保険のメリットとデメリット

メリット

  • 銀行で貯金するより金利が高い
  • 保険料という形で強制的に貯金できる
  • 税金の面で優遇措置がある
    学資保険は生命保険の分類になるため、保険料の支払いは税額控除の対象です。また満期学資金を受け取る時も税金が免除される可能性があります。
  • 契約者の死亡保障がついているため、確実に教育資金を準備できる
    もし契約者のご主人が万が一亡くなった場合に、保険料を支払わなくても、契約時に設定したお子さんの年齢の時に満期学資金を受け取ることができます。ご主人に万が一があったとしても必ずお子さんの教育資金を確保できます。

デメリット

  • 元金割れの可能性がある
    学資保険にお子さんの医療保障など保障部分を手厚くした場合、満期学資金などで受け取る金額が支払った金額を下回る可能性があります。また、途中解約した場合は返戻率が高い学資保険でも支払った金額より戻ってくる金額が少ない少ない設定になってます。
  • 保険料が高い
    保障を手厚くすればするほど、保険料が高くなります。そのため、学資保険を選ぶ際は貯蓄を重視したいのか、もしくは保障を重視したいかを決めることが大切です。
  • インフレに弱い
    もしお子さんが大学進学の時期にインフレが起こり、教育費が高騰していた場合は学資保険で準備していた教育費では足りない可能性があります。
  • 保険会社が倒産した場合、元本割れの可能性がある
    保険会社が倒産した場合、もともと契約時に設定していた保険金を満額受けとることができない可能性が出てきます。

学資保険の素朴な疑問

学資保険に関する気になること、でも、意外とみんな知らなかったり、相談できるところがなかったりしませんか?そんなちょっとした疑問についてまとめてみました。

学資保険ってみんな加入しているの?

平成25年6月26日~7月1日にかけて行われたNTTコムリサーチの調査によると、10歳未満のお子さんがいる家庭の学資保険の加入率は全体の57.2%です。

ご両親の年代別に見ると、20代の夫婦が63.8%、30代のご夫婦で59.8%、40代のご夫婦で53.1%、50代のご夫婦で56.2%が学資保険に加入しているという結果がでました。このように、全体の約60%のご夫婦が学資保険に加入しています。

学資保険っていつから加入するのがいいの?

学資保険はお子さんが生まれた時から加入できます。お子さんの出生と同時に加入できると思って大丈夫です。原則、奥さんの妊娠中に加入することはできません。ただし商品や保険会社によっては、妊娠の経過が順調な場合に限って、出産予定日の140日前から加入できる学資保険もあります。

また、学資保険はお子さんの年齢が8歳以上になると加入できなくなりますので、なるべく早めに加入するのがおすすめです。

では、学資保険に加入するのにベストな時期はいつでしょうか?積み立て期間が長くなれば、それだけ毎月の払込金額を抑えることができるため、生まれてすぐ、もしくは出産前に加入できるなら出産前がおすすめです。

学資保険が必要な人、不要な人

学資保険の最大の目的は、お子さんの将来の教育資金の準備です。そのため、別の手段で教育資金を準備することができるのであれば、学資保険に無理に加入する必要はありません。つまり、貯蓄が充分にある人や他の投資手段を使って準備することができる人は加入する必要がありません。

学資保険が必要な人は、貯蓄と保障を両方持ちたい人です。定期預金やその他の投資手段の場合、ご主人に万が一のことがあって収入が途絶えたり、もしくは減少した場合は保障がないため何も対応ができません。そのため、ご主人に万が一のことがあったとしても、最低限の教育費を準備したいと考えるなら学資保険は心強い味方になります。

また、なかなか貯蓄ができない人にもおすすめです。保険料という形で毎月強制的に積立ができ、また途中解約してしまうと元本割れしてしまうため、解約することに対して抑止力が働きます。そのため貯金が苦手、どちらかというと浪費ぐせがある人にとって学資保険は教育資金の準備手段としておすすめです。

学資保険とこども保険って何が違うの?

保険会社によって異なるケースもありますが、学資保険は貯蓄重視の保険こども保険は保障重視の保険です。

学資保険の一番の目的は、お子さんの将来に教育資金を準備することです。そのため重視すべきは返戻率、つまり保険料として支払った金額より、どれだけ多く保険金として戻ってくるかが重要です。

一方、こども保険の場合、一番の目的はお子さんの医療保障です。医療保障とあわせて将来のための教育資金を準備するため、医療保障の高さによっては元本割れする可能性が高くなります。

もし、お子さんの将来の教育費をしっかり貯めながら、医療保障もしっかり準備したいのであれば、学資保険と医療保険は別々に加入するというのも一つの方法です。

学資保険に加入する前に決めること

学資保険に加入する前に決めること

学資保険は多くの会社がいろんな種類の学資保険を販売しているため、最初にいろんな学資保険をみてしまうと、迷ってしまします。そこで、学資保険を選ぶ時に迷わないために決めておくことについてご紹介していきます。

お子さんの教育、進学プランを考える

お子さんの教育、進学プランを考えてみましょう。あくまでも予定ですが、ここが決まらないといつまでにいくら準備すればいいのかがわかりません。もちろんお子さん本人の意思もあるため、変わる可能性がありますが、まずはご夫婦2人の希望で構いませんので考えてみましょう。

教育資金はいくら必要?

お子さんの教育、進学プランが決まったら、実際にどのくらい費用が必要かを順番にみていきましょう。お子さんの教育にかかるお金の金額は、お子さんが4~5歳になれば幼稚園、7歳で小学校、13歳で中学校に入学を決まっているため、いつまでにいくらくらい準備が必要か目安をつけておくことができます。

お子さんの「教育費が高い!」と漠然と考えるよりも、いつまでにどのくらい必要か、おおよそ目処をつけておくことからまずは始めましょう。

幼稚園でかかる費用

平成26年に行われた文部科学省の子供の学費調査の結果をみると、幼稚園は公立で約22万2千円私立で49万8千円という結果です。

内訳をみると、公立では授業料が約6万4千円、通学関係費が約2万4千円が上位をし占めています。私立の場合は、授業料が約20万9千円と公立に比べて学費が高額です、授業料に加えて、学校納付金等も約4万4千円と幼稚園に支払う費用が公立に比べると多いことがわかります。

また、幼稚園だけではないのですが、都心部であるほど教育資金が高くなる傾向があるため、どの地域で子育てするかによって費用がかわってきます。

小学校でかかる費用

次に小学校の6年間にかかる費用です。1年間にかかる費用は、公立の場合は約5万9千円です。授業料がかからないため、教材費が大半を占めて約1万9千円、次に通学関係費が1万8千円です。私立は公立と違い授業料がかかるため高額です。

一方、私立の場合は約88万8千円です。授業が約49万9千円と半分以上を占めます。次が学校納付金が約23万円です。また、私立の場合は近くの学校に通学する訳ではありませんので、公立に比べると高額になります。

学年ごとにみていくと、私立の場合は入学金が必要になる小学1年性の時期が最も費用がかかります。この金額には塾の費用や習い事の費用は含まれていませんので、公立でも私立の中学受験などを考えるなら塾の費用なども考慮する必要が出てきます。

同じ調査で、塾や習い事の費用の平均は公立の小学校に通う生徒の1年間の平均が21万9千円、私立の小学校に通う生徒の1年間の平均が約60万4千円です。

中学校でかかる費用

中学校でかかる費用も公立と私立でいくらかかるかみていきましょう。

公立の場合は、約12万9千円です。小学校と同じで授業料はかからないため、通学関係費が約3万3千円と教科外活動費=特別活動やクラブ活動の費用が約3万2千円と上位を占めます。

私立の1年間にかかる費用は、約102万2千円です。授業が約43万6千円、次が学校納付金が約28万円が上位を占めます。小学校と同じで、半分以上が学校に支払う費用になります。また、通学関係費や教科外活動費=特別活動なども公立に比べると全体的に高額です。

習い事などの学校外費用の平均は公立に通う生徒の平均が約31万4千円、私立に通う生徒の平均が約31万2千円にためほぼ変わりません。

高校でかかる費用

高校になると公立でも授業料が発生します。それでも私立の授業料に比べるとかなり安いです。高校1年間にかかる費用は公立高校の場合は総額で約24万3千円、通学関係費用が約7万5千円と学校納付金等が約4万9千円が上位を占め、授業料は約7千円です。

私立の場合は1年間の総額が約74万円で、そのうち授業料が約25万9千円、入学金等の学校納付金等が約22万9千円です。

習い事などの学校外費用の平均は公立に通う生徒の平均が約16万7千円、私立に通う生徒の平均が約25万5千円のため、私立に通う生徒の方が高額になってます。

大学進学でかかる費用

大学にかかる費用ですが、平成27年の日本政策金融公庫の調査によると、学費は国公立もしくは私立の文系もしくは理系によって変わります。

入学費用 在学費用 総額
国公立大学 832,000円 4,280,000円 5,112,000円
私立の文系 1,043,000円 5,880,000円 6,923,000円
私立の理系 1,099,000円 6,776,000円 7,875,000円

このように進路によって大きく変わります。また、大学進学の場合は自宅から通学するか、1人暮らしをするかによってもまたかかる費用が変わります。

また、2015年の全国大学生活共同組合連合会の調査結果では自宅生年間の生活費用の平均は、49万9千680円に対して、下宿生の1年間の平均の生活費用は125万5千800円です。

大学の教育費は高額ですが、大学生の場合は自分でアルバイトをしたり、奨学金をもらったりするため、どこまで親として出してあげるか?を決めるといいでしょう。

教育資金をどうやって準備するかを決める

幼稚園から大学進学までかかる学費をみてきました。進路によってかかる教育費用が変わります。そのため、まずはこれらの教育資金をいつまでにいくらどんな方法で準備するかをまず決めましょう。その上で、学資保険で準備しようと考えた時に、学資保険でどのくらい準備したいか決めてから実際の商品をみていきましょう。

学資保険とこども保険のおすすめ5選

学資保険の特徴は長期間保険料を支払い続けた方が、受け取る金額が増えます。そのため、学資保険の満期の期日をお子さんが大学に入学する18歳の時に設定するケースが多く、大学の入学金や入学に当たってかかる費用を準備するために学資保険を利用する方が多いです。まずは、お子さんが18歳になる時にいくら準備したいかを考えてみましょう。

かんぽ生命 はじめのかんぽ

かんぽ生命が出している学資保険です。ライフプランによって3つのコースから選択できます。

大学入学時の学資金準備コースと小・中・高・大学入学時の学資金準備コースと大学入学と在学中の学資金準備コースこの3つのコースがあります。違いはどの時点が学資金としてまとまった金額を受け取るかによって分かれています。

また、特約としてお子さんの医療保障をつけることができます。出生前加入制度があるため出産予定日の140日前から加入することができます。

■公式サイト:https://www.jp-life.japanpost.jp/products/guide/lineup/educational/prd_lu_gks_index.html

大学入学時の費用を計画的に準備したい方へ。かんぽ生命保険の学資保険、はじめのかんぽ「大学入学時」の学資金準備コースの商品…

アフラック 夢見る子供の学資保険

お子さんが0歳の時から契約可能です。進学時期に合わせてお金を受け取るこができるため高校入学時、大学入学時あとは、大学2年、3年、4年生の時期というように分割して受け取ることもできれば、まとめて受け取ることもできます。また、保険料の払込みの時期もお子さんが満10歳、17歳、18歳の時期と選ぶことが可能です。

お申し込み時に契約者の医師の診査不要で契約申込書(告知書)・意向確認書に健康状態など必要事項をご記入の上、本人確認書類の提出で申し込みをすることができるため、健康状態に不安がある方におすすめの学資保険です。

■公式サイト:https://www.aflac.co.jp/education/gakushi/

アフラックの公式ホームページへようこそ。<夢みるこどもの学資保険>特長ページ。<アフラックの夢みるこどもの学資保険>は、…

三井住友海上あいおい生命&LIFE学資保険

教育資金から医療保障までしっかり準備することができます。小学校・中学校・高校の入学時期および、18歳の年単位の契約応当日にお祝金を受け取ることができ、教育費を準備できます。ご契約者が万が一の時は、養育年金として基本保険金額の60%を保険期間満了(お子さまが22歳)まで毎年受け取ることができます。

こども医療特約を付加することで、お子さまが病気やケガによる約款所定の入院・手術、ケガによる約款所定の通院をした場合、給付金を受け取ることで病気や怪我に備えることができます。

■公式サイト:https://www.msa-life.co.jp/lineup/kodomo/

三井住友海上あいおい生命の&LIFEこども保険 特徴としくみのページです。三井住友海上あいおい生命では、終身保険、収入保…

sony life 学資保険

お子さんの教育費を進路に合わせて、円とドルで準備することができます。高い返戻率が特徴で、貯蓄性に優れています。また、払込期間を5年の短期間や、お子さんの年齢が10歳になるまでなどの払込みができ、払込期間が短いほど返戻率が高くなるので、満期時に一括して満期学資金を受け取ることができます。

ドル建の場合は、ドルでも円でもどちらでも受け取ることが可能のため、その時の為替によって優位な方でより多くお金を受け取ることもできます。ただし通常、学資保険の場合は被保険者がお子さんですが、ドル建の場合は被保険者がご両親になるため、もし被保険者のご両親が亡くなった場合は、死亡保険金が支払われるため契約が消滅するため注意が必要です。

■公式サイト:https://www.sonylife.co.jp/gakushi/

ソニー生命保険 学資保険の学資金準備スクエア

学資保険は保険のプロ「ライフプランナー」が、あなたのライフプランに応じてオーダーメイドで設計します。…

東京海上あんしん生命 こども保険

小学校・中学校・高校の入学時期および18歳の年単位の契約応当日に、お祝金を受け取ることができるます。また、ご契約者が万が一の時は養育年金を受け取ることができます。お子様の医療特約はありませんので、お子さんの医療保障を準備したいのであれば別途医療保険に加入する必要があります。保険料の払込期間は18歳満了で、保険期間は22歳満了です。

■公式サイト:https://www.tmn-anshin.co.jp/kojin/goods_kodomo/kodomo/

お子さまの将来のために教育資金準備をお考えの方向け「5年ごと利差配当付こども保険」。東京海上日動あんしん生命保険【公式サ…

朝日生命 えくぼ・ゆめ

朝日生命の新こども保険です。両方とも特約を付帯することでお子さんの医療保障を加えることができます。満期18歳と22歳満期のどちらかで設定でき、小学校、中学校、高校等の入学・進級時期や満期時に、教育資金・満期保険金を受け取ることができます。

えくぼとゆめの違いは、えくぼは育英年金付きのため、ご契約者が万一の場合でも、教育資金・満期保険金のほかに、満期まで毎年、育英年金を受け取ることができる点です。

■公式サイト:https://www.asahi-life.co.jp/products/lineup/ekubo_yume.html

学資保険を選ぶ前に、お子さんの将来について話し合おう

生命保険を選ぶ時にご家族のライフプランを考えてから選ぶように、学資保険もまずはご夫婦でお子さんの教育プランや進学プランを考えることから始めましょう。まずは、ご夫婦でお子さんの将来を想像してみてください。そうすれば、きっとあなたの家族にとって最適な教育資金の準備プランと作ることができます。

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