市販のベビーフードって安全なの?ママも赤ちゃんも笑顔になれる賢いベビーフードの利用方法とは

赤ちゃんが食事から栄養を取るようになれるようにしていく過程の「離乳」。野菜をすりつぶしたり、お米を煮たりと離乳食を毎日手作りするのはお母さんも一苦労ですよね。その救世主として使えるのが、 ”あたためるだけ” や ”そのまま” 食べさせられる加工品であるベビーフード。でも「ベビーフードって一体いつからいつまで食べさせていいの?」「安全性は大丈夫?」「周りのお母さんが全て手作りしているしベビーフードを使用するのに罪悪感を感じてしまう」なんていうママたちからの疑問や不安の声も。今回は、そんな疑問や不安を解消できるよう、ベビーフードの賢い利用方法をご紹介します。ベビーフードを上手に利用し、赤ちゃんとの楽しい時間を増やしましょう。

ベビーフードはいつからいつまで食べさせていいの?

ベビーフードをはじめるタイミングってあるの?

一般的にミルクや母乳のみの食事だった赤ちゃんが、食事から栄養を摂れるようにしていく過程の食事を離乳食と言います。この離乳の段階で「舌ざわり」や「噛む力」を赤ちゃんに覚えさせていきます。離乳食は離乳するための食事全般を指しますが、ベビーフードは離乳をお手伝いする目的で市販されている加工食品を指します。

つまり大きな離乳食のくくりの中にベビーフードが位置するんですね。離乳食≓ベビーフードと考えておけば大丈夫です。

ベビーフードの開始時期は離乳食と一緒
離乳は一般的に生後5ヶ月から6ヶ月から始めます。なめらかにすりつぶしたものを赤ちゃんに与えた頃から離乳がスタートしたことになります。発達の目安としては以下の5点を参考にして下さい。

  • 首のすわりがしっかりとしてきている
  • 首を支えれば座れる
  • 食べ物に興味を示すようになる
  • スプーンなどを口にいれても舌で押し出すことが減る
  • 唾液がしっかりとでるようになっている

この5点が見られるようになれば離乳のスタートの合図ですので、離乳食を始めて大丈夫です。始めた段階でベビーフードも一緒に使用し始めることができます。

離乳食を始めると、赤ちゃんはミルクや母乳を「吸って飲み込む」ことから「食べ物を噛んでつぶして飲み込む」ことで栄養を取るように発達していきます。それに伴い必然的に食べる食品の量や種類も増えていくので、それに合わせて献立や調理の仕方を変化させる必要があります。

離乳食を進める上で赤ちゃんにベビーフードを与える際には、それぞれの赤ちゃんの離乳の段階にあったものを与えることが重要です。ベビーフードには「生後●●から●●まで」という記載がありますので選ぶ参考にしてみるといいでしょう。

ベビーフードはいつまで食べさせてOK?
ベビーフードからの卒業も基本的には離乳食を卒業するタイミングと一緒です。生後5ヶ月前後から離乳食を始め、生後12ヶ月から18ヶ月ごろに離乳食から普通の食事にしていくという流れが一般的です。

ただこれはあくまでも目安ですので、赤ちゃんによっては多少のずれがでてきます。赤ちゃんの成長に合わせてベビーフードも選ぶようにしましょう。

ベビーフードばかり食べさせて大丈夫?

ベビーフードのパッケージをみると栄養士さんが監修していたりするものも多く、自分で手作りしているものより赤ちゃんの健康によさそうですよね。でも毎日ベビーフードばかり赤ちゃんにあげていいいのでしょうか?

答えは「あまりオススメはできない」です。では、その理由を見ていきましょう。

ベビーフードのみの食事で赤ちゃんが必要な栄養が全て摂取できるかは、お母さんの赤ちゃんの食事への意識に左右されます。離乳食では「穀物」や「野菜・果物」「乳製品・魚・肉」といったものを赤ちゃんがバランスよく摂取できる必要がありますが、その食事が個人、つまり赤ちゃんにあっているかどうかということも重要になってきます。

例えば、母乳を飲む量が少なくなった赤ちゃんには、母乳からの栄養摂取が減るために離乳食を増やす必要がありますし、便が少ない赤ちゃんには野菜や果物を多めに摂取させる必要があります。

つまり一食のバランスが取れているベビーフードはそれ自体はとても優秀ですが、赤ちゃんという個人を考えると栄養価が不十分になる可能性がとても高くなります。また、ベビーフードは保存性を高めるために加熱殺菌されて出荷されているものが多いです。その際に熱に弱い栄養素は壊れてしまうことも知っておきましょう。

赤ちゃんの状態を考えた上で、ベビーフードと他の離乳食を組み合わせて上手く使用する必要があるのです。

どんな市販ベビーフードがあるの?

離乳食

瓶やフリーズタイプなど

市販のベビーフードは約500種ほどあるといわれていますが大きく分けると2つにわけられます。

◆水やお湯を加えて完成する「ドライ」タイプ
市販のお味噌汁と同じフリーズドライのタイプです。手作りすると手間のかかる魚や野菜、瓶でもっていくと重くてかさばるおかゆなども、お湯を注ぐことで簡単に離乳食として食べさせることができます。

加えるお湯や水の量を調節することで赤ちゃんの成長段階に合わせた固さに食べ物を調節出来るものもあり、とても便利!また、赤ちゃんが食欲がない時などにも量を調節できるという利点もあります。

◆そのまま赤ちゃんにあげらえる「ウエット」タイプ
レトルトパウチや瓶詰めタイプのもので、なにも手を加えることなくそのまま赤ちゃんに与えることができます。(一般的なレトルト食品と一緒で、温める必要があるものもあります。)特に瓶詰めタイプは加圧殺菌加工がしてあるものが多く、長期保存が可能なため買い置きが可能です。

種類は野菜ペーストからうどんまで様々!

ベビーフードには国が定めたガイドラインにそって「穀物」や「野菜・果物」「乳製品・魚・肉」がバランスよく入っているように調節されています。主に「米」「パン」「うどん」といった穀類、「鶏肉」「白身魚」といった魚や肉、「もも」「りんご」といった果物などが使用されています。

調理の状態も、赤ちゃんの発育に合わせて「かゆ状」「裏ごし状」といったものや、歯の発達に合わせて固形状のものが含まれていたりなどさまざま。「白身魚のクリーム煮」「野菜の五目ご飯」「バナナぷりん」など大人からみてもおいしそうなベビーフードがたくさん販売されています。赤ちゃんにも味の好みがありますので、色々試して好みなものを見つけてみてください。

人気のあるベビーフードは?

いろいろなベビーフードが販売されてはいても、種類がありすぎて迷ってしまう…というお母さんも多いのではないでしょうか?ここではママに人気のベビーフードをご紹介します。

◆キューピー

マヨネーズでおなじみのキューピーから販売されているベビーフードはとにかく品揃えが豊富!赤ちゃんの成長に合わせてさまざまなタイプのものが選べます。定番の瓶詰めタイプやレトルトタイプはもちろんのこと、お出かけ用のパッケージになったタイプのものもあります。

キューピーのベビーフードは素材の組み合わせが工夫されており、「おいしいうす味」が表現されているため、濃いめの味付けが気になるお母さんにもオススメです。また、メニューも和・洋・中・デザートまであり、お母さんも楽しめるラインナップとなっています。

◆和光堂

和光堂のベビーフードは原材料へのこだわりが強いことが特徴です。残留農薬の検査などを実施し、食の安全が重視されています。特に野菜の安全性へのこだわりが強く、農薬散布の有無や収穫・検品方法まで徹底した確認がされています。また商品ごとの原材料や原産地の一覧がホームページで公開されているので、お母さんが気になる情報をチェックすることができます。

◆ピジョン

赤ちゃん用品が人気なピジョンからもベビーフードが発売されており、「選びやすい」よう工夫されたパッケージがお母さんたちに人気なようです。

各商品の栄養価が見やすく表示されているので栄養バランスを一目で確認でき、また、月齢アイコンも見やすいので自分の赤ちゃんがどのようなものを購入すればいいのかがわかりやすくなっています。魚やレバーといった手作りするととても手間のかかる食材がベビーフードになっているものもあるので、赤ちゃんの栄養が気になるお母さんにはお勧めです。

アレルギーがある場合や添加物が気になる場合は?

アレルギー

ベビーフードの栄養価や添加物について

ベビーフードは一般的に栄養士の方々が監修に入っているものが多く、栄養価も申し分ありません。(栄養価はパッケージなどで確認することができます。)しかし、ベビーフードを利用するうえで重要なことは、栄養価はもちろんのこと、「それぞれの赤ちゃんの離乳の段階」です。

例えば便が硬い赤ちゃんには、野菜が多く入ったベビーフードに加えて手作りの野菜のすりつぶしを一緒に与えたあげたりと、赤ちゃんの持つ悩みや発育段階に合わせたベビーフードの与え方が重要です。

日本国内で流通しているベビーフードはベビーフードを製造・販売している企業が集まり、運営している「日本ベビーフード協議会」による自主規格に沿って生産されています。自主企画においては、塩分量や食品添加物、残留農薬、遺伝子組み換え商品の有無など多くの基準に対応しています。

ベビーフードによっては保存料や色素、とろみをつけるためなどに食品添加物や〇〇エキスのようなうま味をつける食品添加物に類似するものが使用されているものもあります。大人の商品に比べると添加物は少ない傾向にはありますが、全くゼロというわけではありません。

無添加のベビーフードも販売されているので、添加物が気になるお母さんは、商品の裏の成分表示などを確認して赤ちゃんに合うものを探すこともおすすめです。そして、赤ちゃんに食べさせる前には大人もぜひ試食してみてください。大人でも美味しいと思えるものを赤ちゃんに食べさせてあげましょう。そのためには離乳食を機に大人の味覚も見直してあげることが大事です。

アレルギーがある場合

多くのベビーフードにはアレルギーを引き起こしやすい食品(卵・乳製品・小麦・落花生・そば・えび・かに)の有無の表示があるため、既にに何らかのアレルギーがあると思われる赤ちゃんのベビーフードは表示を確認して与える必要があります。

また、赤ちゃんが初めてそのベビーフードを口にする際は、それらのアレルギーを引き起こしやすい食品が入っていないかどうかを確認してから与えることで、赤ちゃんが原因不明の体調不良を起こすことを防ぐことができます。またアレルギーがあるかどうかを試す時に、ベビーフードを使用してアレルギーテストをすることもできますよ。

ここが便利なベビーフード

お出かけの際に離乳食を用意しなくてもOK

親戚の家に遠出やちょっとした外出などの時に、赤ちゃんのために離乳食をいちいち用意するのはちょっと面倒ですよね。また気温が上がり、夏が近づくと手作りの離乳食を持ち歩くのは少し衛生面も心配・・・。そんなときに瓶のタイプのベビーフードを持って行くと便利ですよね。

旅行先なら、フリーズドライタイプのものがかさばらず便利。旅館やホテルなどでお湯をもらい加工すればすぐにご飯を与えることができます。

とにかく保存がきく!

手作りのベビーフードはあまり保存がききません。冷凍しても1ヶ月が限度。そんなとき、ベビーフードがあるととても便利です。長いもので2年ほどの賞味期限があるものもあり、また新品・未開封であれば年間を通して常温で保存することができます。

開封して食べきれなかったベビーフードは小分けにして冷凍保存して活用することもできます。また、災害時に備えて非常食用としてストックしておくこともおすすめです。

離乳食で補えない栄養バランスがとれる!

手作りの離乳食だと、品数が揃えづらく、手間のかかる魚やレバーといったものは用意しにくいですよね。でも赤ちゃんの栄養バランスを考えるといろいろな食材を食べさせてあげたいもの。そんなときにもベビーフードはとても便利です。手作りの離乳食にプラスして、足りない栄養や食材を中心に含むベビーフードを与えてあれば栄養バランスも整えてあげることができます。

忙しい時に便利

お母さんも育児に家事、お仕事などと忙しいですよね。毎日手作りした離乳食をあげたいけれどなかなな難しい…という時は、ベビーフードが便利。またお母さんの体調が優れないときなどもベビーフードを活用することでお母さんの負担も減らすことができます。

ベビーフードを使用するメリットとは

ベビーフードはいつから食べさせて大丈夫?どんなものがおすすめ? ベビーフードの疑問を解決して赤ちゃんと楽しい時間を増やそう!

赤ちゃんとの時間を増やすことができる!

「周りのお母さんはみんな離乳食手作り。ベビーフードをあげていいの?」「せっかく産まれてきた赤ちゃんだし、自分で手作りしたものをあげたい」。そんなお母さんたちはベビーフードを使うのに罪悪感を感じることが多いようです。

しかし離乳食の段階では、固さや味付けを成長段階に沿ったものを作らなくてはいけません。しかも赤ちゃんが食べる量は大人と違いとても少量。そんなとき、手作りのものにプラスしてベビーフードを使用することによって、離乳食を作る時間を格段に短縮することができます。またベビーフードを手作りの離乳食と合わせて使用することによって赤ちゃんの栄養分も補うことができ、離乳食のメニューを考える時間も短縮することができます。

このように離乳食にかける時間が減ることでお母さんの負担も減り、赤ちゃんと一緒にいる時間を増やすことができます。罪悪感よりも”赤ちゃんとの時間を増やすため”という感覚でベビーフードを使ってみては如何でしょうか?

離乳食のマンネリ化が防げる

離乳食を手作りしていると、野菜や果物をすりつぶしたものが多くなったり、赤ちゃんがよく食べてくれる食材のみになったりと、与えるものや形状が偏ってしまいがちです。

離乳食は赤ちゃんが大人と同じ食事が食べられるようになるための訓練期間です。そのため、使用する食材や調理方法、料理の形状などに至るまで、様々な形態のものを食べさせる必要があります。でも、やはり手間を考えると少量のものに対してそこまでは難しいですよね。そんなときベビーフードを取り入れることによって赤ちゃんの食事にバラエティが生まれ、またベビーフードにはいろいろなメニューがあるので、次にお母さんが離乳食を手作りするときのヒントにもなります。

使い方次第で忙しいお母さん達の救世主となりうる市販のベビーフード。上手に利用して、赤ちゃんとの楽しい時間を増やしてくださいね!

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