「扶養控除申告書」を提出しないと損をする!?申告する場所と5通りの書き方について徹底解説

扶養控除申告書

Kaede

毎年、年末になると会社に提出する「扶養控除申告書」。どんな目的で提出するのか、分からずに会社に提出していませんか?今回は扶養控除申告書の提出する目的や、記入の仕方、万が一提出し忘れてしまった時の対処法などをご紹介します。

[1]扶養控除申告書とは

年末になるとご主人の勤務先や、あなたのパート先で年末調整が行われます。その時に提出するのが、扶養控除申告書です。扶養控除申告書は、年末調整の時に会社に提出する書類です。実は、扶養控除申告書は正式名称ではありません。正式名称は「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」です。

扶養控除申告書を会社に提出することで、「私はここの勤務先で年末調整の処理をしてもらいたい」という意思表示をします。扶養控除申告書を提出することのメリットと、もし提出しなければどうなるか?について今回はご紹介していきます。

扶養控除申告書には、あなたやご主人が「所得控除」を受けるために必要な情報を記入します。所得控除とは、年収だけでなく個人の事情などを考慮して、税金の負担を軽くしてくれる制度のことです。所得税額を計算する際、所定の金額を差し引く(控除)ことができます。所得控除には14種類あります。下記、一覧です。

  • 基礎控除
  • 配偶者控除
  • 配偶者特別控除
  • 扶養控除
  • 障害者控除
  • 寡婦(寡夫)控除
  • 勤労学生控除
  • 雑損控除
  • 医療費控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 寄附金控除

これらの中で扶養控除申告書で申告できる控除は、配偶者控除・扶養控除・障害者控除・寡婦(寡夫)控除・勤労学生控除です。それ以外の控除に関しては、確定申告などで申告します。扶養控除申告書は、扶養している配偶者や親族などがいる場合に、控除を受けたいと勤務先に伝えるための書類です。

扶養控除申告書いつ提出する?

扶養控除等申告書は「その年に初めて給与が支払われる日の前日まで」に提出する必要です。直近なら平成30年分の扶養控除申告書を平成30年1月の給料日前日までに提出しなければいけません。なぜなら、来年1月から給与天引きする所得税額の計算に必要だからです。そのため多くの会社は、年末調整の時期に配布・回収します。

今年(平成29年)分の扶養控除申告書は、前回分つまり平成28年の年末調整時期に配布されて提出しているはずです。もし、今年の途中で就職・転職したならそのタイミングで提出しています。勤務先によっては、今回の年末調整で平成29年分が改めて配布されます。

例えば、結婚や出産を機に奥さんが退職してご主人の扶養に入ったり、1年の途中から奥さんが働き始めて扶養から外れた(想定よりも妻の稼ぎが多くなった)場合など、前回提出した時から内容から変わっていれば、所得税を計算し直す必要があるため、訂正して再提出が必要です。

[2]年末調整とは

年末調整とは、毎年12月に行われる所得税の精算手続きです。会社から毎月受け取る給与明細をみると、すでに給与から所得税が天引きされています。天引きされている所得税の金額は、会社で前年度の所得から大まかな計算をして徴収されます。

所得が前年度から上下することで、所得税の過不足が生じるため、その年の1月から12月までの年収が確定した時点で所得税の再計算をします。再計算した結果、多く支払い過ぎていた場合は還付金を貰うことができ、少なければ追加で納税が必要になります。

会社にもよりますが、年末調整に必要な書類は11月初旬に配布されるので、その紙に必要事項を記入の上、11月中旬頃までに提出するのが一般的です。所得税額の再計算の結果、所得税を払いすぎていた場合は12月か1月の給与と一緒に支払われます。会社員や公務員の人は年末調整を行うため確定申告は基本的には必要ありません。

年末調整で受けることができる控除とできない控除

年末調整時に渡される書類は「扶養控除等(異動)申告書」と「保険料控除申告書 兼 配偶者特別控除申告書」の2種類です。年末調整で受けることができる控除は、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記入するものと「給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」記入するものがあります。

<「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記入する控除>
■配偶者控除:38万円もしくは48万円を控除
■扶養控除:38万~63万円を控除
■障害者控除:27万~75万円を控除
■寡婦控除(寡夫控除):27万円もしくは35万円を控除
■勤労学生控除:27万円を控除

<「給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」に記入する控除>
■生命保険料控除
■地震保険料控除
■配偶者特別控除
■社会保険料控除
■小規模企業共済等掛金控除

記入欄はないのですが、住宅ローン控除があります。住宅ローン2年目以降の方は、金融機関から郵送されてきた住宅ローンの年末残高証明書と、税務署から送られてきた「給与所得者の住宅取得等特別控除申告書」も忘れず提出しましょう。住宅ローン控除は額が大きい場合が多いので、還付額も大きくなります。

そのほかにも年末調整で受けることのできない控除が4つあります。

■医療費
■寄付金
■住宅ローン1年目(2年目以降は年末調整で控除できます。)
■雑損控除

これらの控除はご自身で確定申告する必要があります。控除は複数あるため、年末調整の前に自分が受けることができる控除が何か?きちんと確認しておきましょう。

[3]扶養控除申告書を提出する人

扶養控除等申告書は、扶養者がいる方だけが出すものではありません。扶養者がいなくても提出しないとデメリットを受けます。そのため給与の支払いを受ける限り、主たる給与の支払い者に提出しましょう。

パートやアルバイトでも「扶養控除申告書」の提出は必要です。パートやアルバイトの場合、年間収入が103万円以内だと税金がかかりません。しかし、これは会社に「扶養控除等申告書」を提出しているからです。「扶養控除等申告書」の提出で年末調整が可能となり、その結果、税金を支払う必要がなくなるのです。提出していない場合も、税金は0ですが、自分で確定申告をする必要が出てきます。

扶養控除申告書はどこに提出したらいい?

勤務先が一社かもしくは複数かによって異なります。

  • 給与をもらっている会社が一社の場合
  • 扶養控除等申告書は、勤務先が1ヶ所の場合は、その会社に提出すれば終了です。

  • 給与をもらっている会社が複数ある場合
  • 勤務先が2ヶ所以上の場合には、同時に2ヶ所には提出できません。いずれか1ヶ所の会社に扶養控除等申告書を提出します。提出した方の会社では、毎月の給料では安い税額で源泉徴収され、年末調整も受けることができます。提出していない方の会社方では、毎月高い税額で源泉徴収されるだけでなく、年末調整も行われません。

    同時に2ヶ所で働かれている場合、最終的にはすべての給料を合算して改めて「確定申告」をする必要があります。確定申告をすることで、払いすぎていた税金は還付されます。例えば9月にA社を退職し、10月からB社に転職した時は、同時ではありませんので、それぞれの会社に扶養控除等申告書を提出できます。しかしこの場合、最終的にB社で年末調整を行うことになります。A社から退職時に源泉徴収票を受け取り、B社に提出し、B社で合算して年末調整をして貰います。

[4]扶養控除申告書の書き方

扶養控除申告書は全員が書く欄と「A」「B」「C」「D」「E」欄から構成されています。もしあなたが「A」「B」「C」「D」「E」に当てはまるものがなければ一番上の全員が必ず書く欄のみ記入して提出します。

扶養控除申告書を書く前の準備

まずは、あなたに控除を受けることができる扶養家族がいるか確認します。扶養家族の年齢により控除額が変わります。そのため、平成30年分の申告書を提出する場合は平成30年12月31日時点の年齢が基準になるので、この時点の年齢を確認します。

また、単身赴任や進学のために一緒に住んでいない扶養家族がいるなら、親族関係書類や送金関係書類が必要になるので準備しましょう。

全員が記入する欄

この欄は、全員が必ず記入します。独身や扶養する親族がいない場合でも、必ず全員が記入します。氏名の横の押印を忘れがちなので注意しましょう。左端の所轄税務署等は何も記入しなくていいです。

【A】控除配偶者欄の書き方

  • 控除配偶者の要件
  • この欄には配偶者控除を受けたい人が、扶養する配偶者(控除対象配偶者)の情報を記入します。控除対象配偶者の該当要件は下記の通りです。

    ■奥さんがパートをしている場合、年収から給与所得控除額の65万円を引いた時に所得金額が38万円以下の場合
    ■奥さんの年齢が65歳未満で公的年金を受け取っている場合は公的年金から公的年金等控除額の70万円を引いた時に所得金額が38万円以下の場合
    ■奥さんの65歳以上で公的年金を受け取っている場合は公的年金から公的年金等控除額の120万円を引いた時に所得金額が38万円以下の場合

  • 記入内容
  • ■名前
    ■マイナンバー
    ■生年月日
    ■住所(同居なら「同上」とする)
    ■平成30年中の所得の見積額(前年度から大きく変更がなければ前年度の所得を記入します)
    ■非居住者である親族(該当するなら丸をつける)

生年月日は、年齢により控除額が異なるため記入します。平成30年分であれば、平成30年の12月31日時点で70歳未満なら控除額は38万円です。70歳以上だと、控除額が48万円に増えます。ほとんどの方が前年度とあまり変わらないと思います。そのため、平成29年の年間所得を記入しましょう。

所得見積額が、配偶者控除の扶養の範囲である38万円以下(パートなどの給与所得者なら年収103万円以下)を超えた場合は、配偶者特別控除の対象の可能性があります。そのため配偶者特別控除に該当するのであれば、ご主人の会社で年末調整が可能です。

ただし配偶者特別控除は、給与所得者の「保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」に記入が必要です。控除対象配偶者が非居住者なら、親族関係書類と送金関係書類の添付が必要です。親族関係書類は親族であることを証明する書類です。

戸籍謄本・出生証明書・婚姻証明書、またはパスポートの写しを提出することで親族であることを証明します。送金関係書類は同一生計であることを証明するために提出します。外国送金依頼書の控えやクレジットカードの利用明細書が該当書類になります。これらの書類は写しでも構いません。

【B】控除対象扶養親族欄の書き方

  • 控除対象扶養親族の要件
  • その年12月31日現在の年齢が16歳以上(平成15年1月1日以前に生まれた人)で、平成30年中の所得の見積額が38万円以下の親族が対象です。ここでいう親族とは、6親等内の血族および3親等内の姻族です。控除対象扶養親族の年齢と一緒に住んでいるか、いないかによって記入方法や控除額が異なります。

    控除対象扶養親族と一緒にはありません。生計が一緒であれば対象です。進学のために上京している1人のお子さんや、老人ホームに入居しているご両親に仕送りをしているのなら対象です。控除対象扶養親族についても、一緒に住んでいないのなら親族関係書類と送金関係書類を添付する必要です。

    平成30年分の扶養控除申告書については、現段階では仕送り額が不明のため記入は扶養です。年末調整で再配布されたら記入しましょう。この欄には扶養控除を受けたい人が、扶養する親族(控除対象扶養親族)の情報を記入します。

  • 扶養控除額
  • ■控除対象扶養親族(扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が16歳以上)の控除額は38万円
    ■特定扶養親族(控除対象の扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満)の控除額は63万円
    ■老人扶養親(同居老親等以外の者)の控除額は48万円
    ■老人扶養親(同居老親等)の控除額は58万円

  • 記入内容
  • ■名前、マイナンバー
    ■自分との続柄(あなたとの関係性を記入します)
    ■生年月日
    ■住所(同じ所に住んでいるのであれば同上で大丈夫です)
    ■平成30年中の所得の見積額(38万円まで記入可能)
    ■非居住者である親族(一緒に住んでなければ○をつけます)

    控除対象扶養親族の年齢や、一緒に住んでいるか、住んでいないかによって記入方法が異なります。16歳以上23歳未満の特定扶養親族の欄に丸をつけます。70歳以上の老人扶養親族で同居なら「同居老親等」、同居していないなら「その他」に丸をつけます。

【C】障害者、寡婦、寡夫又は勤労学生欄の書き方

この欄は障害者控除、寡婦控除(寡夫控除)、勤労学生控除を受けたい人が必要事項を記入します。

  • 【C】障害者がいる場合

あなたやもしくは扶養親族の誰かが障害者の場合控除を受けることができます。この欄には、誰が障害を持つのか、その人の障害の区分を書きます。記入欄が細かく分かれていますが、該当するところに○を書いたり、人数を書いたりするだけです。該当者と区分の組み合わせで控除額が変わるので、間違えないようにしましょう。

特別障害者は、常に精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態の人や、重度の知的障害者と判定された人などが対象です。該当するかどうかの判断が難しい場合は、事前に税理士の方に相談しましょう。

具体的には下記のように記入します。

■該当者:本人、控除対象配偶者、扶養親族
■区分:一般の障害者、特別障害者、同居特別障害者
障害者控除における扶養親族は16歳未満でも対象になります。

また「左記の内容」欄には、扶養親族が障害者の場合はその方の名前、障害者手帳の種類と交付日、障害の等級を記入します。

<控除額>

■障害者の方は27万円
■特別障害者は40万円
■同居特別障害者は75万円

  • 寡婦・寡夫がいる場合

寡婦・寡夫控除の対象であれば、忘れずに記入しましょう、要件はご主人と死別後もしくは離婚後に再婚せず、扶養親族がいる場合や、ご主人と死別後に再婚せず、合計所得金額が500万円以下(扶養親族なし)場合が該当します。寡婦に該当する場合は2を丸で囲みます。

さらに、ご主人と死別後もしくは離婚後に再婚せず、同一生計の子どもがいて、合計所得金額が500万円以下の場合、控除額が増える特定の寡婦控除を受けることができます。該当する場合は3を丸で囲みます。そうすることで控除額が8万円アップします。

<控除額>

■寡婦控除は27万円
■特定の寡婦控除は35万円

ご主人の方が奥さんと死別もしくは離婚後に再婚せず、同一生計の子どもがいて、なおかつ合計所得金額が500万円以下の場合は寡夫控除の対象です。この場合も忘れずに申請しましょう。

<控除額>

■27万円

  • 勤労学生がいる場合

学校で学びながら働いて給与所得をもらっている場合、勤労学生控除を受けられて税負担が軽くなる場合があります。平成30年分なら、平成30年12月31日の時点で、勤労による給与所得がある、合計の所得が65万円以下で、勤労収入以外の所得が10万円以下、かつ小学校、中学校、高等学校、大学、高等専門学校や専門学校の生徒の場合対象です。

自分の学校が当てはまるか?わからない時は直接学校に問い合わせしましょう。勤労学生控除に該当する場合は、「5勤労学生」の5を丸で囲みます。

<控除額>

■27万円

【D】他の所得者が控除を受ける扶養親族等欄の書き方

控除を受けることができるのは「1人」という大原則があります。そのためご夫婦共働きの場合は、ご主人か、奥さんかどちらが扶養親族の控除を受けるか決めなければいけません。ただし、この欄は必ずしも書かなくてはいけないということではありません。

  • 他の所得者が控除を受ける扶養親族の要件

あなたが共働きで、お子さんが1人いる場合、そのお子さんの扶養控除を受けられるのは、父親か母親のどちらか一方です。そのためご主人が扶養控除を受けるのであれば、あなたの扶養控除等申告書には、そのことを記入します。

まずはお子さんの情報を書き「控除を受ける他の所得者」の欄にはご主人の情報を書きます。記入しなくても直接控除額には影響ありません。分からない場合は空欄でも大丈夫です。

【E】16歳未満の扶養親族欄の書き方

住民税の計算に必要な情報を書く欄です。自分の所得によっては住民税が非課税になります。その年の12月31日時点で16歳未満(平成15年1月2日以降生まれ)の扶養親族がいれば、必ず記入しましょう。

<記入内容>

■名前、マイナンバー
■自分との続柄
■生年月日
■住所(同居なら「同上」とする)
■平成30年中の所得の見積額(38万円まで記入可能)

[5]扶養控除申告書を提出しないとどうなる

会社は給与の支払いの時に、扶養控除申告書に書いてある内容をもとに、給与天引きの所得税(源泉所得税)の金額を決めます。扶養控除申告書を提出しないと、受けられるはずの所得控除が受けられず、本来よりも高い所得税を払うことになってしまいます。

扶養控除申告書を提出しないと税金が増えてしまう理由

扶養人数や提出有無によって、差し引かれる所得税は決められています。そのため、提出していないと来年度は毎月の給与から差し引かれる所得税(源泉徴収税額)が高くなり、手取りが減ります。

また、勤務先に扶養控除申告書を提出しないと、同じ給与水準でも「乙欄」という高いほうの源泉所得税額が適用されます。その人の主たる収入を得ているところで働く人は「甲欄」の源泉所得税額が適用されます。

年末調整や確定申告で所得税の計算をするとき、給与所得については、「給与所得控除額」という控除(最低65万円)や扶養控除(1人あたり最低38万円)、そして扶養親族がいなくても引いてもらえる基礎控除(38万円)といった金額を控除した上で、税率をかけて税額を計算します。

「甲欄」の人は、それを1ヶ月あたりに引き直して算出された税額を引かれます。ダブルワークやトリプルワークなどで、複数からお給料をもらってる人は、主たる収入を得ている会社以外からの給料には「乙欄」の源泉所得税額が適用されます。主たる所得を得ている会社と別のところからお給料をもらってる人、つまり、「甲欄」適用の主たる給与がある上で、別事業所からの給与をもらってる人は「乙欄」適用。

甲乙分けているのは、国は二重・三重の控除になることで、本来より低い税額になってしまうことを避けたいため、主たる給与以外は、こういった控除は一切なしという前提で計算することになっています。この「甲欄」と「乙欄」の税額の違いは、税務署で配布している「源泉徴収税額表」を見るとわかります。乙欄は甲欄に比べ、扶養親族に応じた計算ができないのはもちろん、金額が高く設定されています。

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払いすぎた税金を取り戻す方法

年末調整の書類を提出した後に、もし適用漏れに気がついた場合にどうしたらいいかのか、お伝えします。やり方は大きく分けて2つです。年末調整の書類を提出している会社に再年末調整処理を依頼するか、もしくは還付申告を行うことで取り戻すことが可能です。

会社で払いすぎた税金を取り戻すために、再年末調整処理をお願いする場合は期間が決まっています。年末調整のやり直しに該当するため、源泉徴収票を給与の受給者(つまり従業員)に配布する翌年1月末日までです。また再度年末調整を行うため、源泉所得税の過不足金の再計算だけではなく、法定調書の合計表や給与支払報告書の作成・報告といった事務処理をやり直す必要があるため、会社に迷惑をかけてしまう可能性が高いです。

年末調整し忘れたものは、確定申告をします。会社員や公務員でも年末調整では対応できない雑損控除・医療費控除・寄附金控除を確定申告することで所得控除を受けることができます。それと同じように年末調整で漏れていたものがあれば確定申告をしましょう。

自営業者と同じように、会社員でも「還付申告」することで払いすぎた税金を取り戻すことができます。還付申告の受付期間は、確定申告の期限の3月15日ではなく、その翌年の1月1日から5年間です。この期間内であれば確定申告の用紙を利用して、還付申告をすることで払いすぎた税金を取り戻すことができます。例えば平成23年度分の生命保険料控除の申告漏れがあった場合は、平成29年の12月31日までであれば還付申告を受け付けてもらえるため、払いすぎた分を取り戻すことができます。

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[6]扶養控除申告書を正しく書いて、きちんと申告しよう

年末調整の書類を記入する時に、まずは前年度提出した書類を確認しましょう。その上で自分が控除を受けることができるものを書き出していきます。次に前年度と控除額が変わってしまう可能性のあるもの、例えば、配偶者控除や扶養親族控除などです。これらは控除対象者の年齢により控除額が変わってしまいます。他には年末調整が終わったあとは必ず、年末調整がきちんとされているか、提出した書類が反映されているか、確認しましょう。

確認方法は、年末調整後に会社からもらう「給与所得の源泉徴収票」を見ることで確認することができます。チェックポイントは、所得控除の額の合計額が入っているか?源泉徴収票の中に「所得控除の額の合計額」という欄があります。まずこの欄を確認しましょう。何も記入がされていなければ年末調整が行われていない、つまり本来受けるべき控除を受けていないことになります。

年末調整を受けている場合、誰でも38万円の基礎控除を受けています。そのため、この欄にも最低でも38万円と書かれているはずです。そのほかに年末調整を行う前に、ご自分が受けることができる控除を書き出していると思いますので、それら控除がきちんと行われているか確認しましょう。控除漏れがあれば、確定申告や、還付申告を忘れずに行いましょう。

次に、乙欄にチェックが入っているか確認しましょう。副業の会社の源泉徴収票には、「乙欄」という欄などでチェックが入れられてます。主たる収入を得ている会社の給与所得の源泉徴収票に「乙欄」のチョックが入っている場合は、控除が受けられず、かつ高い税額で徴収されることになるためきちんと確認をしましょう。

またこの場合は、来年度の所得税額が高く計算されてしまうため、そのままにしておくと、昨年度と給与は変わらないのに税金が多く徴収され、手取り金額が少なくなってしまうということになってしまいます。そのため、この2つポイントを抑えて、確認して控除漏れなどがあれば、忘れずに確定申告をしましょう。

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