ペットを飼いたいけれど、ペット飼育不可の部屋に住んでいる、散歩などのお世話の時間がとれない、ペットにあまりお金をかけられないなど、様々な理由でペットを飼うことをあきらめているという方はいらっしゃると思います。そんな方におすすめするのは、ペット不可でも飼育可能である小動物です。小動物を飼ってみたい方へ、飼いやすい小動物の性質や飼い方のポイントなどをペットの飼育初心者でも分かりやすく紹介します。
- 1 飼いやすい小動物とは
- 2 飼いやすい小動物の中でもダントツ!フワフワ可愛いウサギ
- 3 飼いやすい小動物の中でも人気!お散歩もできるフェレット
- 4 飼いやすい小動物の中でもじわじわ人気がでてきている小ハリネズミ
- 5 飼いやすい小動物といったらこの動物!子どもも大好きハムスター
- 6 飼いやすい小動物の中でもダントツで人懐こい性格のデグー
- 7 実は甘えん坊で飼いやすい!モルモット
- 8 赤ちゃんの時から飼うと手乗りになるシマリス
- 9 名前を呼ぶと近寄ってくる!飼いやすさと可愛さを兼ね備えたチンチラ
- 10 実は飼いやすい小動物のフクロモモンガ
- 11 飼いやすい鳥類!羽の色の美しさも楽しめるセキセイインコ
- 12 飼いやすい小動物を飼うために一番大切なこと
飼いやすい小動物とは
「飼いやすい」というポイントは色々ありますが、
- 鳴き声がしない、または小さい
- 匂いが気にならない
- 飼育スペースが少ない
- 餌代などの飼育にかかる費用が比較的安くすむ
- 人に懐く
などが挙げられます。
これらのポイントを踏まえながら、おすすめの小動物を紹介します。
飼いやすい小動物の中でもダントツ!フワフワ可愛いウサギ
ウサギと言えば、小学生の頃に学校の庭で飼っていてお世話をしたことがあるという方もいるでしょう。『かちかち山』や『ウサギとカメ』などの日本の昔話によく出てくるウサギですが、日本では縄文時代の貝塚からウサギの骨が出てきたというほど、昔から日本に生息していました。欧米でも『不思議の国のアリス』などにウサギが登場するのも有名です。
最近では、ウサギの専門店やウサギカフェなどもあり、フワフワで可愛らしい姿は愛好者が多く人気のある動物です。ウサギの代表格、ネザーランドドワーフは、体長25センチほどで寿命は5~10年です。
ウサギの種類
ウサギは種類が豊富で、150種類以上あると言われています。ペットとして飼育されているウサギも50種類近くいます。代表的な種類といえば、ピーターラビットのモデルになったと言われている、『ネザーランドドワーフ』という種類のウサギです。ネザーランドドワーフは、ペットとしても人気の種類です。
ウサギといえば耳が立っているというイメージですが、中には耳が垂れている『ホーランドロップ』とう種類のウサギがいます。ペットショップでは他にも色々な種類のウサギが見られますが、ネザーランドドワーフとホーランドロップがウサギの2大人気種と言っていいでしょう。
ウサギの性質
寂しいとウサギは死んでしまうなどという俗説がありますが、実はウサギは縄張り意識が強い動物で、一人でいることは全く苦ではありません。むしろ、自己主張が強く、一頭飼いに適しているとも言われています。神経質なので家に連れてきたばかりの時は、あまり構わないで環境に慣れさせてあげてください。また、怖がりな性格なので、特に大きな音を出さないように気を付けてあげなければいけません。
決まった場所で排泄をする習性があるので、トイレを置いて糞を中に入れておくとそこがトイレだと認識し、覚えることができます。綺麗好きなので、トイレの掃除は毎日欠かさないようしてあげてください。体臭はほとんどないので掃除さえ毎日していれば臭いが気になることはありません。
ウサギを飼うことで注意すること
縄張り意識が強いウサギは、一匹で飼う方がいいとされています。もしも相性の悪いウサギ同士だった場合はケンカが絶えず、ストレスがたまってしまします。基本的にケージでの飼育となるウサギですが、人がいるときは部屋に出してスキンシップをとってあげてください。その際にコードなどをかじらないよう注意が必要です。
また、寝ている所を無理に起こして出したりするのはやめましょう。怖がりな性質のため、急に触ったりすると驚いて噛むことがあるかもしれません。撫でるときはゆっくり声をかけながらそっと撫でてあげてください。抱っこが嫌いな子が多いので無理やり抱っこするとストレスになってしまうので注意しましょう。
ウサギを飼うことのメリット
ウサギは名前を呼ぶと走ってくるほど人に懐きます。散歩が必要ないので忙しい方にもおすすめです。ウサギは夜行性なので、昼間はほとんど寝て過ごしています。ですからお留守番をさせても「ひとりにしてかわいそう」という罪悪感を感じず、一人暮らしの方でも飼うことができます。
ふわふわの可愛いウサギとのペットライフを考えてみませんか?
飼いやすい小動物の中でも人気!お散歩もできるフェレット
ペットショップで、ハンモックの中で寝ているフェレットを見たことはありますか?フェレットはヨーロッパではルネサンス時代には裕福な人たちの間でペットとして飼われていたというほど、ヨーロッパではペットとしての歴史が長い動物です。日本ではあまりペットとしての認知度はありませんでしたが、最近では日本のペットショップでもよく見かけるようになった人気急上昇の小動物です。
フェレットをペットとして飼育されている人はその愛くるしい表情がたまらないといいます。フェレットの体長は35センチほどで、寿命は6~10年です。
フェレットの種類
フェレットの種類は、ペットショップで売られているポピュラーな『マーシャルフェレット』をはじめ、10種類ほどの種類があると言われています。日本ではあまり見かけない種類もありますが、実はたくさんの種類があります。
初めてフェレットを飼うという人におすすめなのは、マーシャルフェレットです。マーシャルフェレットはフェレットの中でも比較的穏やかで人に甘えるのが好きな種類と言われています。
フェレットの性質
フェレットは20時間ほど寝るといわれているほどよく寝る動物です。起きている時間は飼い主さんと遊ぶのが大好きな、人懐こい性格ですので、起きている時はたくさん遊んであげてください。フェレットを飼うためにはケージが必須です。眠る場所としてもそうですが、フェレットはなんでもかじってしまうので、ケージに入れておかないとコードなどをかじってしまう危険があります。
トイレのしつけはフェレットの習性を生かしたしつけ方をすれば、すぐに覚えてくれます。フェレットは隅で用を足す習性があるので、ケージの隅にトイレを置き、糞をいくつかトイレの中に入れておけば、そこがトイレだと認識して覚えてくれます。
フェレットを飼うことで注意すること
フェレットは暑さに弱い動物なので、夏はクーラーを24時間つけてあげてください。冬は15度を下回る日は寒さ対策が必要です。ペットヒーターやエアコンを使って温度を保ってあげてください。
フェレットには、噛み癖をつけないためにしつけが必要となります。噛んだら大きな声で「ダメ!」と言い、ケージの中に入れ、出してほしいとせがまれても無視します。これを繰り返すと、噛むと遊んでもらえない。叱られるということを覚え、噛まなくなります。フェレットは賢い動物なので自分の名前を覚えます。叱るときには名前で叱らないようにしないと、名前を呼ばれたら叱られると思ってしまいます。
匂いに関してですが、フェレットは独特な臭いがします。これは、肛門あたりにある「臭腺」という器官から発せられるものです。ペットショップで売っているフェレットはこの臭腺を除去する手術が完了しています。それでも、全く臭いがなくなるわけではありません。臭い対策はお風呂とケージの掃除です。お風呂は月に一回ほどで充分です。臭いの原因である肛門部分をしっかり洗ってあげましょう。ケージは週一回ほど掃除をしていれば、臭いの対策になります。
フェレットを飼うことのメリット
人と遊ぶのが好きな子が多く、起きている時はとにかく遊びをせがんでじゃれついてきます。家族の中でもたくさん遊んでくれる人に懐き、自分の名前を覚え、呼ばれると近くに来るようになります。犬や猫のように換毛期はありますが、毎日ブラッシングをしていれば気になるほどではありません。
フェレットを飼い始めた人は、あまりの可愛さにもう1匹飼いたくなるといいます。その際、大事なのが相性です。対面させてからでないと相性は分かりませんが、対面のさせ方を上手にすれば仲良くなってくれる可能性はあります。新しい子を迎えた時ははじめは別々のケージに入れます。そして、ケージ越しに対面させ、お互いの存在を認識させます。次にケージの中のハンモックなど匂いのついたものを交換してお互いの匂いに慣れさせていきます。ケージから出して遊ぶときは、別々に出して遊びます。その際、先に飼っていた子から遊んであげましょう。そうしないと新しくきたフェレットに嫉妬をし、先にいた子が新しく来た子に攻撃的になってしまうことがあります。
お互いの匂いに慣れてきたら、少しずつ一緒に出す時間を作ります。ケンカをするようでしたらすぐに離してケージに入れましょう。こうしてゆっくり焦らずやっていけば、きっと仲良くなってくれるはずです。最近ではフェレットにハーネスをつけて散歩をさせるという人もいます。散歩の際はフェレットを感染症を防ぐため、ワクチン接種やフィラリア予防の対策をしていることが必須です。対策をしっかりして、誤飲に注意しながら散歩をすれば楽しい散歩になるでしょう。
飼いやすい小動物の中でもじわじわ人気がでてきている小ハリネズミ
SNSや動画で可愛いハリネズミを見て飼い始めたという方もいるでしょう。最近ではハリネズミカフェまであるほど、ハリネズミはペットとして人気が出てきています。一時期はペットショップでの入荷待ちがあるほど、爆発的に人気が出ました。体長は20センチほどで、寿命は5~10年です。
ハリネズミの種類
モグラの一種であるハリネズミは特定外来種に指定されている種類があり、日本で飼育できるのは「ヨツユビハリネズミ」という種類のハリネズミです。このヨツユビハリネズミは様々なカラーが豊富で、スタンダード、シナモン、アプリコットなどの色があります。
ハリネズミの性質
ハリネズミは聴覚と嗅覚がとても優れています。飼い主の声とそうでない人の声を聞き分けることができるほど耳がよい動物です。そして、視力があまりよくないハリネズミは優れた嗅覚で餌を探します。
また、ハリネズミは単独で行動するのを好む動物ですので、1つのケージに1匹のハリネズミを入れて飼育します。そうしないとケンカをしたり、他の個体がいることでストレスから病気になってしまうことがあります。何匹か飼う場合は頭数分のケージを用意してあげてください。
ハリネズミを飼うことで注意すること
野生のハリネズミは冬眠をしますが、飼育されているハリネズミが冬眠をしてしまったら命にかかわります。野生では冬眠前に身体に必要な栄養をしっかり摂ってから冬眠に入りますがペットとなるとそうはいきません。眠っている間は餌を全く食べなくなるので危険です。そのためには温度管理が大変重要です。適温は25度前後とされているため、この温度を保ってあげてください。ペットヒーターやエアコンを使いつつ、ケージの中に小屋を入れてあげてください。
個体によりますが中には人の指を噛んでしまうハリネズミがいます。この場合は人が餌を指でつまんであげているので、指イコールおいしいものと認識してしまっているからです。餌は必ずピンセットであげるようにしましょう。そうすることでハリネズミの噛み癖をつけずにすみます。一度ついてしまった噛み癖を直すのは大変なので気を付けましょう。
ハリネズミを飼うことのメリット
ハリネズミは接し方次第で人間に馴れる動物です。神経質な面もあるので、家に迎えたばかりの時はあまり構わないで環境に慣れさせてあげてください。無理やりケージから出すようなことをすると、怖がって馴れるのに時間がかかっていまいます。環境に慣れてきたらハリネズミはあたりをキョロキョロと見回すでしょう。そうした行動が見られたら優しく声をかけながら撫でてあげましょう。嫌がるようでしたら無理やり触るのはやめましょう。触っても嫌がらないようでしたら下からそっと両手のひらで包むように抱っこしてあげましょう。
馴れさせるためには、大好きな餌をピンセットであげて優しく声をかけてあげます。そうすることで飼い主の声を覚えてこの人はおいしいものをくれるのだ。と認識してもらうのです。そうしていくうちに、だんだん人に馴れてくれます。夜行性のため、触れ合いの時間は夜が適しています。狭いスペースで飼育できるのも飼いやすいとされるメリットのひとつです。
一人暮らしの人でも昼間はほとんど寝ているので仕事や学校から帰ってきて夜に遊ぶという飼い方ができるのでおすすめです。
飼いやすい小動物といったらこの動物!子どもも大好きハムスター
17年ほど前にテレビでハムスターが主人公のアニメが放送されたことで、アニメを観ていた子ども達を中心にハムスターの人気が急上昇し、ペットとしてハムスターを飼う人が増えました。種類も豊富で一時期はハムスターの売り場が広く取られたほど人気のペットとなりました。今でも小動物といえば「ハムスター」と連想する人が多い、小動物の中でもメジャーな動物となっています。
ゴールデンハムスターの体長は18~20センチ、寿命は2~3年です。
ハムスターの種類
ハムスターの種類は20種類以上あるとされています。その中でもペットとして飼いやすい何種類かがペットショップで売られています。代表的なのは『ゴールデンハムスター』という種類で、人に馴れやすいという性格で好まれています。
ハムスターの性質
ハムスターは縄張り意識が強いので、ケージに入れるのは1匹にしましょう。何匹か飼うという場合は頭数分のケージが必要です。そうしないと、ケンカをしたり、共食いをしたりしてしまいます。ネズミの仲間であるハムスターは大きな前歯でひまわりの実など前足を使って起用に食べます。そして頬の袋の中に餌をたくさん貯め込みます。
夜行性で昼間はほとんど寝ているので、遊んであげるのは夜がいいでしょう。
ハムスターを飼うことで注意すること
飼育する時は、ケージの中に床材を敷いてあげ、中に隠れることができる小屋と運動不足を解消するために回し車を入れてあげてください。ハムスターは起きている時はじっとしていることがないほど、よく動きます。
また、繁殖力がすごいため同じケージにオスとメスを一緒に入れないようにしましょう。もし出産したら、一度に10匹近くの子どもが生まれるのです。数を増やすことを考えていない場合はその点も頭に入れて飼育することが大切です。非常に警戒心が強いため、急に触られると噛むことがあるので気を付けましょう。触るときは声をかけてからそっと撫でてあげてください。
ハムスターを飼うことのメリット
ハムスターは他のペットと比べると比較的安価で購入することができるので、子どもが自分のお小遣いで飼う初めてのペットとなることが多いようです。子どもは自分で世話をすることで責任感というものを覚え、生きているものへの愛情や慈しむという心を育みます。
ハムスターの寿命は3年ほどと短いため、お別れはすぐなのですが、この短い命に向き合うことで命の尊さを学ぶことができます。子どもへの情操教育としてハムスターを飼うという家庭もあるようです。接し方次第で人に馴れるので、触れ合いの時間が癒しの時間となるでしょう。
飼いやすい小動物の中でもダントツで人懐こい性格のデグー
日本ではペットとしてはまだあまり知られていないデグーですが、ヨーロッパではペットとして人気がある動物です。見た目はウサギのようなネズミのようなデグーですが、好奇心旺盛で社会性があるので、ハムスターやリスなどよりもはるかに人に懐くと言われています。最近はその人に懐く性質で人気が出てきている小動物です。
デグーの体長は15~20センチ、寿命は6~10年です。
デグーの種類
日本でペットとして飼育されているデグーは、
- ノーマル
- ブルー
ですが、国外には他の色もあります。
デグーの性質
好奇心旺盛で社会性のあるデグーは飼い主とコミュニケーションがとれると言われています。キューンという鳴き声を使い分け、自分の要求を伝えてきます。一緒に暮らしているとだんだんこの鳴き声を理解できるようになり、コミュニケーションが成り立つのです。人に懐くデグーは飼い主の手の平の中でうっとり寝たり、撫でられると嬉しそうな表情をします。
デグーは多頭飼いが可能です。デグー同士の会話を眺めるのも楽しいでしょう。
デグーを飼うことで注意すること
デグーは活発な動物なので、ケージは大きめのものを用意してあげてください。縦横に動くので、高さがあるものがいいでしょう。また、穴を掘るのが好きなので、床材をたくさん入れてあげてください。
また、デグーは砂浴びをすることで体を綺麗にする習性があるので、砂遊び用の容器に砂を入れてあげましょう。デグーにとっての適温は20度前後です。特に寒さに弱いので冬は注意が必要です。ペットヒーターやエアコンで寒すぎないようにしてあげてください。デグーはトイレのしつけができない動物なので、清潔を保つためにケージの掃除をこまめにしてあげることも必要です。
デグーを飼うことのメリット
なんといってもコミュニケーションがとれること。これはペットと暮らす楽しみでもあり、意思疎通ができた時は喜びもあります。多頭飼いの場合はデグー同士が声を出して会話をする様子が見られます。それは人間同士の会話のように見える微笑ましいものです。
また、リスやハムスターのように回し車で遊ぶ姿も可愛いものです。馴れてくると、手のひらや肩に乗ってくつろぐ姿も見ることができます。砂浴びで身体の余分な皮脂などを落としているためか、体臭がほとんどしないのでこの点もオススメの小動物です。
実は甘えん坊で飼いやすい!モルモット
モルモットを抱っこする体験ができる動物園があるように、モルモットは子どもと触れ合いができる動物です。ハムスターよりも大きく存在感があるというのも魅力のひとつでしょう。おとなしい性格なので、子どもとの触れ合いもできるのでしょう。
モルモットの体長は25センチほどで、寿命は4~5年です。
モルモットの種類
モルモットの種類は、毛の色や質が豊富です。短い毛や長い毛、カールした毛などがあります、色も茶色から白、黒などがあります。また、毛の生えていない珍しい種類もいます。
モルモットの性質
モルモットはおとなしい性格です。集団で群れをつくり行動する動物なので、動物園やペットショップで見るモルモットは仲間で寄り添うように固まっていることが多いでしょう。草食動物で外敵が多いモルモットは昼間は寝て夕方から夜に行動します。怖いことがあると隅に隠れようとします。
モルモットを飼うことで注意すること
大人しいモルモットですが、警戒心が強いところもあるので、接するときは無理やり持ち上げたりしないようにしましょう。上から摘まかれると、捕獲されたと思ってしまいます。下からそっと手のひらで持ち上げてあげましょう。
また、モルモットは怖がりな性格なので、初めて家に来た日はケージの中に入れてそっとしてあげてください。2~3日は環境に慣れるまではあまり触ったりしないようにすることが大切です。
モルモットを飼うことのメリット
性格が大人しいので、子どもにも安心して触らせることができます。人に馴れさせるためには、赤ちゃんの頃から飼育するのが理想ですが、大人のモルモットでもペットショップで撫でたり抱っこして嫌がらない個体を選ぶと人に馴れやすいでしょう。人の手を噛むこともせず、穏やかな性格のモルモットは小さな子どもがいるお宅におすすめの小動物です。
赤ちゃんの時から飼うと手乗りになるシマリス
シマリスといえば、ずっと動いているイメージがある動物です。回し車でクルクル回って遊ぶ姿が印象的な人も多いでしょう。頬の袋に木の実などをたくさん入れ、頬を膨らませている姿は可愛いですよね。シマリスは赤ちゃんの時から飼い始めると、人に馴れて手乗りになると言われています。
体長は15センチほど、寿命は7~8年です。
シマリスの種類
シマリスにはたくさんの種類があります。日本には北海道にシベリアシマリスの亜種のエゾシマリスが生息しています。北海道のエゾシマリスは、保護対象として捕獲禁止ですので、ペットとして飼育することはできません。日本のペットショップで売られているのは中国や韓国から輸入されたリスです。
シマリスの性質
シマリスは昼行性で夜は巣穴で寝ています。単独行動を好む動物なので、飼育するときは1匹で飼うのがいいとされています。好奇心旺盛で運動好きなので、高さのあるケージの中に木の枝や回し車を入れてあげてください。ケージは頑丈な素材のものを用意し、直射日光の当たらない場所に置いてください。
シマリスを飼うことで注意すること
シマリスは多頭飼いをすると、命に係わるほどのケンカをしてしまうことがあるので、多頭飼いはやめましょう。また、他の動物との同居もストレスになるので、犬などと同じ部屋で放し飼いにすることもやめたほうがいいです。
シマリスには、秋から冬にかけて「タイガー期」と呼ばれる攻撃的になる時期があります。野生では冬眠をするので、それに向けて縄張り意識が強くなるためではないか、と言われています。その時期は馴れている飼い主にさえ噛みつくことがあるので、あまり構わないでそっとしておいてあげましょう。
適温は25度前後なので、温度管理も注意してあげましょう。
シマリスを飼うことのメリット
比較的穏やかな性格なので、赤ちゃんの頃から飼い始めて手乗りにすれば可愛さ倍増です。鳴くことがないので、鳴き声の騒音でご近所に迷惑をかけることはありません。そして、昼に行動する動物なので、人と同じ生活リズムで一緒に暮らすことができます。回し車で遊ぶ姿もとても可愛く、人を癒してくれる小動物です。
名前を呼ぶと近寄ってくる!飼いやすさと可愛さを兼ね備えたチンチラ
アンデスの高地に生息しているチンチラの特徴はなんといってもモフモフの美しい毛です。寒さから体を守るために体の毛が長くなったと言われています。モルモットの仲間であるチンチラですが、モルモットよりも長生きします。病気にかかりにくい丈夫な身体も特徴のひとつとなっています。
体長は30センチほど、寿命は10~15年です。
チンチラの種類
チンチラの種類はスタンダードグレーと呼ばれる種類が一般的です。他にブルー系やブラウン系などの種類があります。日本ではまだペットとしての知名度が低いのですが、外国では色々な種類のチンチラが飼育されています。
チンチラの性質
チンチラは穏やかな面がある一方、神経質な面もあるので、眠るときなどは静かにしてあげることが大事です。静かな場所にケージを置いてあげるといいかもしれません。夜行性のチンチラは昼間は寝ていることが多いです。頭がいいので、自分の名前を覚えて、呼ばれるとそばに来ます。好奇心旺盛でよく動くので見ていて飽きることがありません。
チンチラを飼うことで注意すること
行動範囲が広いので高さのある大きめのケージを用意してあげましょう。チンチラの前歯は永久に伸び続けるため、木をかじって伸びるのを防ぎます。ケージの中にかじりり木を入れてあげましょう。
また、運動不足にならないようにケージの中に回し車を入れてあげると喜んで遊びます。ずっとケージの中で飼育するとストレスがたまってしまうので、人がいる時はケージから出して遊んであげてください。その際は電気のコードなどをかじらないように注意が必要です。チンチラは自分の体についた汚れや余分な皮脂などを砂浴びをすることで取り除きます。砂浴び用の砂はペットショップで売っているので、適度な大きさの砂浴び用の容器を用意してあげ、砂浴びをさせてあげてください。
チンチラを飼うことのメリット
艶のある手触りのよい毛並を持ったチンチラですが、砂浴びのおかげか体臭がほとんどなく、ケージの掃除をしっかりしていれば臭いで悩まされることはありません。鳴き声も大きくなく、身体が丈夫なので適正な飼育方法さえしていれば小動物の中では長生きする動物です。20年生きる個体もいるのです。健康管理をしっかりして、長生きしてもらいましょう。
実は飼いやすい小動物のフクロモモンガ
カンガルーの仲間であるフクロモモンガですが、メスはカンガルーのようにお腹に袋があり、その中で子を育てます。フクロモモンガはオーストラリア、パプアニューギニアなど温暖な地域に生息しています。
夜行性で大きな目と耳が特徴的です。体長は20センチほど、 寿命は5~10年です。
フクロモモンガの種類
現在日本で飼育されているモモンガは
- フクロモモンガ
- アメリカモモンガ
- タイリクモモンガ
の3種類います。タイリクモモンガに関しては11年ほど前に特定外来種に指定され、ペットとしての飼育が禁止されています。ですから、それ以前にペットとして日本に来たタイリクモモンガが日本でペットとして飼われている最後のモモンガなのです。
フクロモモンガの性質
フクロモモンガは赤ちゃんの頃から人の手でミルクをあげて育てると人に懐きます。群れで生活するのでペットとして飼育する場合は飼い主を仲間と認識します。仲間としての認識は「匂い」です。毎日スキンシップをとって仲間だということを覚えさせましょう。スキンシップを怠ると匂いを忘れてしまうため、飼い主を警戒するようになってしまいます。
ハムスターなどは上の歯が2本大きいのですが、フクロモモンガは下の歯が2本長く大きくなっています。食事は雑食です。野生では昆虫などを食べますが、ペットとして飼育する場合は専用のペレットが売っていますので野菜や果物などを与えましょう。
フクロモモンガを飼うことで注意すること
温暖な地域に生息しているモモンガは、暑さには強いのですが寒さに弱い動物です。冬は20~25度くらいの温度を保ちましょう。赤ちゃんの頃は30度ほどの温度がないと弱ってしまいます。ペット用ののヒーターなどを使用して保温を心がけましょう。ケージの中に袋状のハンモックや巣箱を入れてあげると、安心して眠る快適な場所になるとともに冬の保温にも役立ちます。
フクロモモンガは仲間を匂いで識別するため、自身も強い匂いを発します。匂いに敏感な人に向かないペットかもしれません。ケージのこまめな掃除やペット用の消臭剤を使用することで臭い対策をしましょう。
フクロモモンガを飼うことのメリット
赤ちゃんの頃から飼っていると、人に懐くフクロモモンガですがある程度大きくなっていても懐かせることはできます。寝ている時にそっと飼い主のシャツのポケットに入れておくのを繰り返すと、飼い主の匂いを覚えてだんだん懐いてくれます。
または、袋状のハンモックごと手の平の上で包むように持っていると手の平のぬくもりと匂いを覚えてくれます。最近ペットとして人気急上昇中のフクロモモンガですが、飼いたいと考えている方はポケットの中で熟睡する可愛い姿を見れるようになるといいですね。
飼いやすい鳥類!羽の色の美しさも楽しめるセキセイインコ
昔からペットとして飼われているセキセイインコですが、今では様々な色のセキセイインコがペットショップで見られるようになりました。オーストラリアが原産のインコで、とても賢く、可愛らしい声で鳴く姿も人気です。日本に伝わってきたのは明治時代だと言われていて、大正時代にはペットしてセキセイインコがブームになりました。
小鳥を初めて飼うという人にはおすすめの丈夫なインコで、オスのインコはおしゃべりを覚える個体もいます。自分の住所を覚えてしゃべり、迷子になった時に戻って来れたなどというニュースを耳にしたことはありませんか?体長は20センチほど、寿命は7~8年です。
セキセイインコの種類
- 並セキセイ
- 高級セキセイ
- 大型セキセイ
という3種類ものセキセイインコがいます。また、日本で改良された巻き毛セキセイがいます。羽の色はとても種類が豊富で、品種改良されてなんと5000種類だとも言われています。日本でペットとして飼われるセキセイインコも様々な種類がいます。
セキセイインコの性質
セキセイインコは好奇心旺盛で、人に懐きやすいインコです。雛の時から飼うと手乗りになり、肩にとまってご機嫌にさえずります。長い時間一緒に過ごすと、人間の感情を読み取れるのではないかと思うほどです。飼い主が悲しい顔をしていると、そっと近づいてきて顔を覗き込んだりするのです。
セキセイインコを飼うことで注意すること
雛の時に迎える場合は虫かごのようなプラスチックケースを用意し、その中に雛を入れてあげてください。ケージでは保温が難しいのとまだ止まり木にとまれないので、ケースで充分です。温度は25度くらいになるよう、ペットヒーターや湯たんぽなどで常に温度を保ってあげてください。雛に与える餌は専用の餌があります。餌は雛用の餌をシリンジや小さなスプーンで食べなくなるまで3時間おきに与えます。ひとりで餌を食べられるようになるまで1週間ほどかかるでしょう。温暖な地域で生息しているインコなので、寒さに弱いのも特徴です。真冬など部屋の気温が下がる場合は20度以下にならないよう、エアコンやペットヒーターで温度を調節してあげましょう。
また、インコは繊細な心の持ち主です。ストレスから自分の羽を抜いてしまう毛引き症になってしまう個体もいます。ほんの少しのきっかけでなってしまうと言われているので、ストレスを与えないように気を付けてあげてください。夜にはケージに布をかけて暗くし、眠る環境を作ってあげてください。
セキセイインコを飼うことのメリット
手乗りインコになると、肩や頭の上でくつろぐようになります。可愛い声でおしゃべりをする姿は本当に可愛いものです。雛の頃の3時間おきの餌やりは大変ですが、人間の手の中で餌を与えられた雛は人間によく懐きます。ひとりで餌が食べられるようになり、初めてケージの中の止まり木に飛び乗れた姿や自分の肩に乗って甘えてきた姿を見ると大変だった挿し餌のことなど忘れてしまうほど可愛いものです。
小鳥の中では体が丈夫なインコで、性格も温和です。初めて小鳥を飼う人にはセキセイインコが飼いやすいと言えます。見た目も触れ合いも楽しめるセキセイインコは小動物を飼おうと考えている方におすすめの小動物です。
飼いやすい小動物を飼うために一番大切なこと
犬や猫は飼えないけれど、小動物だったら飼えそう。そんな風にペットショップへ足を運ぶ人もいると思います。そこで、ペットを飼う前にしっかり考えてほしいことがあります。ペットを飼うということは『命を託される』ということなのだということです。病気をすることがあるかもしれませんし、毎日水を替えたりご飯をあげなくてはいけません。それに排泄物の処理もしなくてはなりません。お世話には休みはありません。どんなに小さな動物でも生きています。
あなたにその小さな命が託されるのです。健康管理に気を付け、愛情を持って小動物と暮らしてあげてください。適正な飼育方法をしていれば、平均寿命よりも長く一緒に居られる場合もあります。ライフスタイルに合わせたあなたにぴったりの小動物を選び、ペットとの暮らしを楽しんでください。