オムツ替えの時にお尻を拭くと泣き出したり、お風呂の時にお湯がお尻にかかると痛がって泣き出したりするなら、それは赤ちゃんからのおむつかぶれになったというサインかも。おむつかぶれは大体の赤ちゃんが経験する代表的な乳児湿疹の一つです。症状が軽ければ自宅ケアで治すこともできます。今回はおむつかぶれにならないための予防法から自宅ケアの方法などをご紹介します。
おむつかぶれってどんな症状?
赤ちゃんがお尻を拭くと泣き出すなら、それはおむつかぶれのサインかもしれません。おむつかぶれは医学的にはおむつ皮膚炎と呼びます。
赤ちゃんのお尻とおむつが触れている部分が赤くなったり、ポツポツとあせものような湿疹ができていたらおむつかぶれの可能性大です。症状が軽いうちは自宅ケアや市販の薬で大丈夫ですが、ひどくなってしまったら病院に行く必要があります。
赤ちゃんは「痛い」「かゆい」と言葉で伝えることはできませんが、おむつかぶれは赤ちゃんにとって辛いものです。おむつかぶれにならないように日頃から注意してあげましょう。
おむつかぶれかな?と思った時のチェックポイント
おむつかぶれは一度なってしまうと、繰り返してしまうことが多いと言われています。そのため日頃のケアが大切です。
■お尻を拭くと痛くて泣き出す
■お尻を洗うと泣き出す
■おむつを外すと、お尻を触って痒そうにする
もし、赤ちゃんがこのような行動した時は、おむつかぶれの症状がおきている可能性が高いです。このような時は早めに適切な処置してあげましょう。おむつかぶれは、お尻全体やウェスト、ゴムのおむつが当たる部分にできます。
おむつかぶれに似た症状で「カンジタ性皮膚炎」「あせも」「アトピー性皮膚炎」があります。
これらの症状は、おむつの触れている部分かどうかによって見分けますが、夏場はおむつの中であせもができやすいので、おむつかぶれとあせもを併発していることもあります。
- カンジタ性皮膚炎
- カンジタ性皮膚炎
- アトピー性皮膚炎
おむつが直接肌に触れていないシワの部分にできたり、その周辺に小さな紅斑があるなどで見分けることができます。
自宅でのケアで治すことは難しいため、すぐに病院へ行きましょう。
お尻だけでなく体全体に湿疹ができている場合はアトピー性皮膚炎の可能性が高いです。
おむかかぶれの原因とは
赤ちゃんの肌は大人の肌と違い非常にデリケートです。汗や排泄物の水分で蒸れた状態のままおむつをすることで摩擦やおしっこ、うんちの酵素などの刺激によっておむつかぶれを起こしてしまいます。
- おしっこ
- うんち
- 汗やムレ
- こすられることによる刺激
- カビ
見かけは水のように無色透明ですが、腎臓で濾過された老廃物など、実は赤ちゃんの肌にとってはかなりの刺激物です。そのため、おしっこをした後すぐにおむつ替えをしないでいると分解が進んで皮膚にダメージを与えてしまいます。
うんちには腸内細菌や酵素がたくさん含まれています。特に水分をたくさん含んだゆるゆる下痢が赤ちゃんの皮膚にとってかなり刺激が強いので注意が必要です。
おむつの中で赤ちゃんのお尻は汗をかきます。汗をかいて柔らかくなった皮膚はデリケートになるため、おしっこやうんちなどの排泄物の刺激を受けやすくなります。
赤ちゃんの皮膚は大人の肌に比べて、柔らかくデリケートです。軽い力でこすられただけで傷ついてしまいます。
おむつの中が蒸れた状態だとカビが繁殖しやすくなっています。もし、なかなか治らない時は「カンジタ性皮膚炎」の可能性があります。
おむつかぶれにならなためにこんな時は注意しよう
おむつかぶれにならないために、このような時はいつもよりおむつかぶれを起こすリスクが高くなるため、注意が必要です。
■下痢をしている時
■うんちがゆるゆるの時
■お出かけ先で、オムツの交換がこまめにできない時
おむつかぶれになったらどうする
おむつかぶれの症状がひどくなければ、自宅のケアで治すことは可能です。目安はオムツの触れている部分がほんのり赤くなっているくらいです。
しかし、湿疹ができていたり皮膚がジュクジュクしているなどの症状が出ていたら、すぐに病院に行くようにしましょう。
自宅ケアの方法
おむつに触れている部分がほんのり赤くなっているくらいなら、自宅ケアで治すこも可能です。市販の薬を使わない方法と使う方法を順番にお伝えします。
市販の薬を使わない方法
おむつかぶれの治療の大原則は、とにかくお尻を清潔に保つことです。まず、お尻を洗う時はぬるま湯で洗います。熱いお湯だと肌を守る脂分まで流してしまう結果になり、おむつかぶれのリスクが高まってしまいます。
おむつの中が蒸れてしまうのも、おむつかぶれを引き起こす原因です。おむつを替えるタイミングでお尻を風にあてて、しっかり乾燥させてあげましょう。
このようにおむつ替えのタイミングでしっかり湿気をとって上げることも大切です。外出時には、オリーブオイルを含んだ脱脂綿で汚れを拭き取り、馬油やワセリンを塗って、お尻にバリアを作ってあげましょう。このように、肌を守るために油分でバリアを作ることで、刺激から赤ちゃんの肌を守ることができます。
おむつかぶれといえば、ベビーパウダーやベビーオイルを思い浮かべる人も多いと思います。ベビーパウダーの原料は鉱物、植物、化学物質、香料です。
そのためおむつかぶれ対策で使いすぎてしまうと、ベビーパウダーがお尻の毛穴に入ってしまい、毛穴を塞いでしまうなどおむつかぶれをかえってひどくさせてしまうことがあるため注意が必要です。
また、赤ちゃんによってはベビーオイルが肌に合わず、荒れてしまうこともあります。このような時は代わりにワセリンを使用するといいでしょう。
市販の薬を使う方法
日々のケアで改善しないようであれば、市販の薬を使ってみましょう。市販の薬は塗り方が悪いと効果が出ないことがあるため、説明書に従って使用しましょう。
おむつかぶれの薬の種類
市販の薬にはいくつかタイプがあります。おむつかぶれの症状に合わせて上手に使い分けしましょう。
- 非ステロイド系
- ステロイド系
- 保湿剤
- 抗真菌外用薬
炎症を抑える効果があるため、赤ちゃんのおむつかぶれの薬として使われることが多いです。おむつが触れている部分が赤くなっていたり、赤い湿疹ができているなら、お尻を清潔にした状態で薬を塗ってあげましょう。
非ステロイド系の薬を塗っても症状が改善しない時や、痛むや痒みを伴う時に使います。ステロイドと聞くとできたら使いたくないと思うママも多いかもしれません。
しかし、まずはおむつかぶれを完全に治すことが先決のため、医師の指示に従って用法や用量を守って使用しましょう。
軽度のおむつかぶれの場合は自宅ケアの方法でお尻を清潔に保った後に、保湿剤を塗ることで肌をおしっこやうんちなどの刺激から守ることができます。
自宅ケアをしっかりして、おむつかぶれのために薬も使ったけど、症状が改善しない時はおむつかぶれではなくカビが原因の「カンジタ性皮膚炎」の可能性があるため、病院で抗真菌外用薬を処方してもらいましょう。
薬もいくつかタイプがありますが、薬を塗っても症状が改善しない時は、塗り薬により「接触皮膚炎」を起こしている可能性もあります。自己判断せず、すぐに病院へ行きましょう。
病院で治療しよう
自宅ケアをしても症状が改善しない時は、無理に自宅ケアで治そうとせずに小児科を受診しましょう。ステロイド系の薬を処方されるから、病院に行きたくないと思うママもいるかもしれませんが、しかし、大人が思っている以上におむつかぶれは赤ちゃんにとっては苦痛です。お
むつかぶれでステロイド系の薬が処方さてたとしても、ステロイドにはいくつも種類があるため一般的には弱いものを処方されます。そのため医師の指示に従って使えば怖い薬ではありませんので安心してください。
自宅ケア用おすすめおむつかぶれのお薬5選
ママ達の口コミで人気のおむつかぶれのためのお薬を紹介します。おむつかぶれはどんな赤ちゃんでもなってしまう可能性が高いです。そのため、常備薬として持っておくといいでしょう。
ヴェレダ カレンドラベビーバーム
有名なスイスのオーガニックコスメブランドの商品です。保湿・保護・肌荒れ防止効果が高い、カレドラエキスが使われています。この成分は水分を吸収する効果があるため、おむつかぶれを引き起こす原因の1つである、おむつの中の湿気を防止します。
また、あせも対策にも利用できます。おむつ替えの時におしりの汚れをとって清潔にした後に、おしり全体にクリームを塗ってあげましょう。そうすることによって、赤ちゃんのお尻をサラサラに保ってくれます。
ベビーワセリン
赤ちゃんの肌にとって万能薬のワセリン。ワセリンには、保湿効果・角質層からの水分の蒸発を防止・肌の表面を外部刺激から守ってくれるなどの働きがあります。
ワセリン自体には炎症を抑える効果はありませんが、肌を保護する目的ならワセリンで十分です。
ワセリンにもいろいろ種類があるため、赤ちゃんの肌に使うなら、無香料・無着色・パラベンフリーのワセリンがおすすめです。おむつかぶれ以外にも使うことができるため1つ持っておくといいでしょう。
アロベビーベビークリーム
純国産のオーガニックベビースキンケアブランドのアロベビーのベビークリームです。アロベビーは全製品が世界で最も権威のあるオーガニック認定団体のフランスのECOCERT(エコサート)の認定基準を満たしてます。
そのため、アルコールや石油系界面活性剤などが使用されておらず、赤ちゃんの肌に毎日使っても安心です。
また、このベビークリームはおむつかぶれ対策用として販売しています。赤ちゃん本来の肌バリア機能を高めながら、おむつかぶれによる炎症を防いでくれる働きのある「ハマナエキス」や「セイヨウニワトコエキス」などの天然成分が入っています。
これだけでなく、高保湿成分として名高い「シアバター」も配合されているため、冬の季節の乾燥予防にもほっぺやかかとなどに使うこともできます。もちろん乾燥が気になるママにもおすすめです。
マドンナベビーバーユ
国産スキンケアブランドの先駆けのマドンナから出ているバビーバーユです。赤ちゃんの肌にも安心な馬油が99.9%とオーガニックパルマローザから抽出されたオイルをバランスよく配合してます。
α-リノレン酸が豊富なため、お肌をツルツルの状態に保ってくれる他、防腐剤や香料が入っていないため赤ちゃんの口に入っても安全です。おむつかぶれを起こしてる肌に塗ってあげることで、おむつかぶれの症状が緩和することが期待できます。
エルバビーバ ベビークリーム(ダイパー)
エルバビーバは、おしゃれなママに人気のカリフォルニア発・ママと赤ちゃんのためのスキンケアブランドです。100%オーガニック成分でできているため、毎日赤ちゃんの肌に使っても安心です。
お肌を保護してくれる「エキナシア」とおむつかぶれの炎症を抑える「カモミール」の成分が配合されています。赤ちゃんのお尻をサラサラに保ってくれるため、おむつかぶれによる炎症を防いでくれます。
パッケージもおしゃれなので出産祝いとしても人気のクリームです。
おむつかぶれにならないために予防しよう
赤ちゃんのお尻がおむつかぶれにならないようにするためには、日頃のケアが大切です。おむつかぶれの原因をできるだけ取り除いてあげて、おむつかぶれが起こらないようにしていきましょう。
赤ちゃんの肌を濡れたらすぐに拭こう
赤ちゃんのお尻が、おしっこやうんちで濡れたままにしないようにしましょう。おむつの中やお尻が汚れたらすぐに綺麗にして、乾燥させることがポイントです。おしっこだけでも、おむつ替えの時に柔らかい素材のお尻拭きで綺麗に拭いてあげましょう。
市販のお尻拭きシートが肌に合わない場合もあるので、赤ちゃんの肌に合うものを使ってあげましょう。特に、生後3ヶ月くらいまではおしっこやうんちの回数は多く、量が少ないため、こまめにチェックしてあげることが大切です。
おむつの中のムレないようにしよう
おむつ替えをする時は、乾いたガーゼやタオルでお尻を拭き、その後に風をあててしっかりお尻を乾燥させてからおむつを閉じましょう。時間があればお尻が完全に乾くのを待ってから、新しいおむつに替えてあげるといいでしょう。
おむつは赤ちゃんの肌にあったものを選ぼう
もし、自宅ケアをしてもなかなか改善しない場合は、おむつが合ってない可能性があります。サイズが大きすぎても、小さいすぎてもおむつかぶれの原因になります。おむつかぶれを繰り返しているのであれば、紙おむつをデリケート肌用など、肌により優しい繊維を使っているものに交換するといいでしょう。
うんちの時はなるべく肌を洗う
うんちは、赤ちゃんのお尻にとって刺激物です。うんちが肌についたらなるべく早く、ティッシュや柔らかいおしり拭きで取り除いてあげましょう。
特に、太ももの内側などはかぶれやすいので丁寧にチェックしましょう。綺麗に落とすことは大事ですが、ゴシゴシこすると肌を傷つけてしまうため、うんちの場合はできるだけ洗ってあげるのがベストです。
軽く汚れを落としたら、ぬるま湯で洗い流してから柔らかいガーゼなどで拭いてあげましょう。外出先では、魔法瓶や冷ましたお湯を入れておくと便利です。
オムツ替えの時に汚れたおむつを広げ、おむつの上から肌にぬるま湯をかけてお尻や陰部を洗い流してあげてから、拭きあげましょう。
おむつかぶれが悪化しないために早期発見しよう
赤ちゃんのお尻が赤くなっていたり、オムツ替えの時にお尻を拭くと泣き出してまうようなら、おむつかぶれの症状が出ているサインです。
このくらいの時期はまだ症状として軽度なため、おむつかぶれの原因になる物を一つ取り除いてあげることで、症状が悪化するのを防いであげましょう。
デリケートな赤ちゃんの肌を毎日のケアで守ろう!
赤ちゃんの肌は、私たちが思っている以上にデリケートです。この赤ちゃんの肌を守ってあげることができるのが、毎日オムツ替えをしてくれるママです。
おむつかぶれは、おむつが当たる全体やウエスト部分、足の付け根などにうんちやおしっこによる刺激物、もしくはおむつを肌が擦れることによって起こる代表的な乳児湿疹です。
おむつかぶれは、どんな赤ちゃんでも起こる症状のため、もし症状が出たとしても慌てずに適切に対処して、赤ちゃんの肌を守ってあげましょう。