【医師監修】子供や赤ちゃんがかかりやすい突発性発疹とは?原因や症状、対処法について

子供や赤ちゃん(新生児)が突然の高熱かかりやすい突発性発疹と言う病気をご存じですか?突発性発疹は珍しい病気というわけでもく、ほとんどの赤ちゃんが1度は経験があると言われています。ここでは原因や症状、対処法について詳しく書いていきますので参考にしてください。

突発性発疹とは?その原因と症状

前述で子供や赤ちゃんがかかりやすい突発性発疹としましたが、最も発症の多い時期は生後4か月から12か月と言われています。生まれてまもないの赤ちゃんの体に一体何が起こるのでしょうか?それでは突発性発疹の原因から症状まで見ていきましょう。

突発性発疹になる原因は何?

 突発性発疹になる原因は「ウイルス」によるものです。ウイルスの名前は「ヒトヘルペスウイルス6型」と言い、このウイルスが突発性発疹の原因だと言われています。
 赤ちゃんは生後3ヶ月ころまではママからもらった免疫に守られていますが、時間と共に免疫が薄れるタイミングでこのヒトヘルペスウイルスに感染してしまう可能性が高まります。

突発性発疹はなぜ感染するかわからない
一般的にウイルスの感染経路は飛沫感染、空気感染、経口感染などです。これに対して、突発性発疹の感染経路も飛沫感染や経口感染だと言われていますが、なぜうつるのかと言う原因に関してははっきりわかっていません。

突発性発疹はどんな症状がでる?

 突発性発疹はほとんどの赤ちゃんがかかると言われていますが、具体的な症状にはどのようなものがあるのでしょうか?
いくつかの症状を挙げていきますので、もし疑いのある場合は感染している可能性が高いといっていいでしょう。

主な症状の傾向一覧

  • 4か月から12か月の生後の赤ちゃんに良くみられる
  • 40度までの高熱を2日~3日続く
  • 高熱のわりに機嫌はそれほど悪くないことが多い
  • 咳や鼻水はない
  • 熱が下がると同時に発疹が体中に見られる
  • 発疹は出てから2日程度で治まる

 突発性発疹にはこのような症状がみられることで有名です。特に熱が下がった後、突然体中に発疹がでるので、ここでようやく医師による診断がなされます。

赤ちゃんや子供はお風呂に入れていいの?

 熱があるときは大人でもお風呂に入らず安静にしているように、赤ちゃんも熱があればお風呂は控えるようにしましょう。突発性発疹では熱が下がった後、発疹が体中に見られますが入浴は問題ありません。

どのような治療方法があるの?

 主な症状の傾向一覧を見ると分かるように、熱が下がった後体中に発疹が出て初めて診断が出るので、ママとパパを悩ませる病気の一つのようです。安静にしていれで数日で発疹が治まるため薬による治療は症状に対する対処法であり、突発性発疹の根本的な治療にはなりません。

赤ちゃんに薬を使うのは危険?正しい対処法

 薬を使わないで経過を見る治療方法なんて大丈夫?と思うかもしれませんが、突発性発疹は突然発症し自然に治る病気です。ただし、まれに突然の高熱で痙攣を起こす場合があります。熱性痙攣であれば数分でおさまるとされていますが、時に異常なけいれんを起こす場合もあります。5分以上続く痙攣や動きが左右非対称な痙攣では重篤な症状となることがありますので早急に病院にいく必要があります。
痙攣が出たときはパニックを起こさずに冷静に観察しましょう。心配な場合や赤ちゃんの様子がいつもと違うと感じたら、すぐに小児科に相談しましょう。

お薬で熱を冷ます
 発性発疹の熱は自然に下がる場合と稀に長引く場合があり、熱が長引くようであれば座薬や内服薬を使い熱を下げます。突発性発疹の症状が治まっても赤ちゃんの体調が悪い場合、免疫力低下による感染症を防ぐために抗生剤を使用する場合もあります。

水分補給が大切
 生後4か月後の赤ちゃんにとっては初の高熱である場合が多いので、脱水症状を防ぐために水分補給はこまめに行いましょう。水分を取るのを嫌がったり、下痢や嘔吐、体調に異常が現れた場合はすぐに病院へ連れて行きましょう。

突発性発疹は2度かかる場合がある

 突発性発疹はなぜ2度かかるのか知っていますか?突発性発疹は「ヒトヘルペスウイルス6型」のほかに「ヒトヘルペスウイルス7型」が原因になることもあります。
6型と7型にそれぞれ1回ずつ合計2回感染する可能性もあります。

突発性発疹の予防方法はあるの?

 突発性発疹は名前の通り、突然高熱が出て、熱が下がったと思ったら発疹が見られるため初めて赤ちゃんを授かったお母さんは不安になります。では事前に予防接種などで予防はできないのでしょうか?
 突発性発疹には予防方法はありません。事前にお母さんが正しい知識を身に着けて赤ちゃんがかかる病気についてしっかりと学んでおくことも大切です。

突発性発疹も異変があったらすぐに病院へ

 これまで、突発性発疹のことについて原因から対処法まで書いてきました。突発性発疹は4か月から12か月の生後の赤ちゃんに良くみられる「ヒトヘルペスウイルス6型」が原因であり、高熱を2日~3日出した後体中に発疹が数日見られる病気です。
 飛沫感染や経口感染が感染経路だと言われていますが、なぜうつるのか分かっていない部分もあり、予防方法は今のところありません。主な症状としては高熱と発疹ですが、高熱時の異常な痙攣があったりいつもと違う様子があったらすぐに病院へ連れていきましょう。
 また、高熱時は脱水を防ぐため水分補給はこまめにしてあげましょう。発性発疹と同じような症状を引き起こすウイルスとして「ヒトヘルペスウイルス7型」と言うものもあるからです。

突発性発疹は自然に治る病気ではありますが、赤ちゃんそれぞれによって症状や重症度も違います。いつもと違うなと思ったらすぐに病院を受診し、医師に相談しましょう。

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