妊娠初期の立ちくらみ、原因は貧血?貧血予防と改善のためのポイント

妊娠中は身体が大きく変化して、様々な症状が出るもの。
特に妊娠初期は、貧血などの症状に悩まされる妊婦さんも多くいます。
「朝起きたらクラクラする…」「妊娠前より立ちくらみがなどの症状を多く感じるようになった」また、立ちくらみなどに伴い吐き気や頭痛などの症状が現れることも。
妊娠初期は、身体もデリートです。
では、妊娠初期の立ちくらみやめまいの原因となる貧血についての予防や改善のポイントについて見ていきましょう。

妊娠初期の立ちくらみや貧血を起こす原因は?

妊娠初期は胎児へ栄養素を送るため、身体が少しづつ変化していくので立ちくらみやめまいが起こることはおかしいことではありません。
では主に、どんなことが原因で立ちくらみなどの症状が引き起こされるのでしょうか?

つわり

立ちくらみやなどが引き起こされる原因の一つに、つわりがあります。
つわりの程度は人によって様々ですが、つわりによって嘔吐してしまうことで脱水症状などを引き起こしそれが立ちくらみの原因になる場合があります。
つわりでの嘔吐が酷い場合は、手足のしびれや意識障害などを引き起こす場合もあるためこまめに水分補給をするなどを心がけることが大切です。

血液の変化

妊娠をすると、赤ちゃんに栄養を送るため体内の血液量が増えます。
しかし、この時に赤血球が増えないため血液が薄まってしまうため鉄分不足になり貧血を引き起こす原因になってしまいます。
特に身体が変化し始める妊娠初期は、こういった変化からめまいや立ちくらみを感じやすくなります。
身体の変化によって引き起こされるものなので、食事に気をつけていても、引き起こされる場合が多くあります。

赤ちゃんを守るため

妊娠中は、赤ちゃんへ栄養を送るため血液中から栄養素を吸収します。
母体から赤ちゃんへ栄養素を送り赤ちゃんへの栄養を優先するため、母体の栄養素が不足することで貧血を起こしやすくなってしまうのです。
そのため、妊娠中は貧血などの症状がでやすいのです。

つわりからくる栄養不足

つわりが酷い場合思っているように栄養素を摂取することできなくなり、身体にとって必要な栄養素が吸収されず貧血を招いてしまう場合があります。
つわりで思うように食事が摂れないと栄養が不足してしまうのです。

貧血の主な症状はどんなもの?

貧血の症状は人によって異なります。
また、軽度・重度などの度合いによっても身体に現れる症状は異なっていきますが、妊娠中に貧血になった場合の主な症状をご紹介します。

動悸

貧血になることで、動悸や息切れなどの症状が出る場合があります。
動悸や息切れなどの症状がでてから、めまいや立ちくらみなどを起こしてしまうケースもあります。

吐き気

妊娠中は血液の量が増え薄まることで、母体の栄養が足りなくなり貧血で吐き気を伴う場合があります。
しかし、妊娠中はつわりの影響から吐き気を伴う場合も多くあるため、全てが貧血による吐き気とは言えません。
めまい・立ちくらみ
めまいや立ちくらみも貧血で引き起こされる症状の一つです。
特に立ちくらみなどは、座っていてから急に立ったり、寝ていた状態から起き上がることで血圧がさがり起こる場合が多くあります。
しかし、妊娠期間中めまいや立ちくらみが頻繁に発生する場合は、血圧が低い場合があるため一度専門の医療機関にかかることをおすすめします。

頭痛

貧血の症状でも頭痛を伴う場合があります。
めまいや立ちくらみを感じ、酷い場合には吐き気や頭痛も伴います。

妊娠初期の貧血はいつ頃から起こるの?

妊娠初期の貧血が起こるタイミングは、人それぞれですが一般的に多いケースは妊娠初期から妊娠中期です。
妊娠初期から妊娠中期にかけて、身体が大きく変化していくため血液量が変わったりホルモンバランスの変化で血圧が下がったり、つわりによる影響で体調が思わしくなく貧血の症状が現れやすいのです。

妊娠初期の貧血はつわりと関係している?

妊娠初期の貧血は、つわりで思うように栄養が摂れず、嘔吐してしまう場合などは脱水症状などの症状で貧血の症状が現れやすくなります。
特に、妊娠初期はつわりが酷く食事が出来ない場合や体調が思わしくない場合など、血圧が下がりやすくなったり身体が変化していくうえで様々な症状が出やすい敏感な時期なのです。

赤ちゃんへの影響はある?

貧血が起きてしまううえで、赤ちゃんへの影響はどれほどあるのでしょうか?
貧血の軽度・重度などの症状の度合いによっても異なってきます。
今回は、貧血の度合いによってどれほど影響があるのかご紹介いたします。

貧血が軽度の場合

貧血が軽度の場合、または貧血の症状が頻繁に起きない場合は赤ちゃんへの影響は特に心配ありません。
妊娠をして身体が変わっていく上では、母体から赤ちゃんに栄養を送る際鉄分も一緒に送られるため貧血のような症状を感じる妊婦さんも多いのです。
妊婦中に少し貧血の症状がでてしまっても、それは赤ちゃんが育つうえでは問題はないため日々の食生活を見直すなどすることで改善されることがほとんどです。
しかし、どうしても貧血の症状や赤ちゃんへの影響を気にする場合はかかりつけ医師や、薬剤師などに相談することをおすすめします。

貧血が重度の場合

軽度の場合や貧血の症状が頻繁に起こらない場合、心配はありません。
しかし、重度の場合生活に支障をきたしたり、赤ちゃんにも充分な栄養素が届かなくなり発育に影響してしまったり早産の原因につながります。
また、お産で出血が多くなりショック状態に陥る危険も増えてきます。
そういったことにならないよう、貧血が重度の場合や生活に支障をきたしてしまうレベルの場合は必ずかかりつけの医師に相談しましょう。
自己判断でサプリメントを摂取したり、食生活を変えて必要な栄養素が摂れなくなってしまっては貧血を悪化させる原因につながります。

貧血の時はどんな栄養素が足りてない?

貧血の時は、鉄分が足りていません。
この鉄分は、血液のなかのヘモグロビンの材料となる大切な栄養素です。
しかし、妊娠初期から妊娠中期は身体が赤ちゃんへ栄養素を送ろうとするために血液の量が増え栄養素が少なくなります。
そのためヘモグロビンの量も減り、貧血が引き起こされるのです。

自分で出来る貧血予防

「貧血が重度ではないし…自分で貧血予防したいな…」「貧血気味だから、出来るだけ貧血予防をしたい」という妊婦さんも多いのではないでしょうか?
妊娠中は、いつも以上に色々なことに敏感に気を配るものですね。
では、自分でできる貧血予防とはどんなものがあるのでしょうか?
ここでは「食事改善」「生活習慣」「サプリメント」の3つをご紹介いたします。

食事改善

妊娠中の貧血は、妊娠期間中身体が変化し赤ちゃんへ栄養素を送るために起こるため一時的な物が多いのが一般的です。
慢性的な貧血とは異なり、その時に足りない栄養素を補うことで改善されることも多いのが特徴です。
妊娠期間中の貧血は、鉄分不足により引きおこることが多いため貧血の原因となる鉄分を摂取できるよう食事を改善することで、解消される場合もあります。
和食中心の食生活を心がけて、鉄分を多く含む魚介類やレバー、緑黄色野菜などを積極的に摂ることをおすすめします。
また、鉄分の吸収を良くするビタミンCを多く含む食材である果物、果実、イモ類を一緒に摂取することをおすすめします。
しかし、食事はバランスよく摂取することが大切です。
一日三食バランスのよい食事を心がけましょう。

貧血改善に必要な栄養素

貧血を改善や妊娠期間中に積極的に摂りたい栄養素をご紹介します。

・鉄分
・タンパク質
・ビタミンC
・ビタミンB6
・ビタミンB12
・葉酸

これらをバランスよく摂取することで、貧血を改善して赤ちゃんに必要な栄養素を届けることができます。
「貧血改善には鉄分」というイメージを持つ方も多いでしょうが、鉄分だけでは吸収率が良くならないため上記でご紹介した栄養素を含む食材を、積極的に摂取することで貧血の予防につながります。

生活習慣を見直す

妊娠中は、ホルモンバランスが変わりつわりなどの体調の変化で生活習慣が乱れてしまう場合もあります。
しかし、生活習慣が乱れることで貧血が引きおこる可能性につながります。
特に寝不足や、つわりによる不摂生なども貧血につながる原因になるため、妊娠をしてから生活習慣が乱れてしまった場合はなるべく生活習慣を意識してストレスのないよう生活できるよう心がけましょう。
しかし、自分自身で改善できないと感じた場合は、かかりつけの医師や薬剤師に相談をすることをおすすめします。

サプリメントを摂取する

食事や生活習慣を見直しても改善されない場合は、鉄分のサプリメントで必要な栄養素を補うのも良いでしょう。
しかし、妊娠中に気を付けなければならない栄養素もあります。
自己判断が難しい場合は、一度かかりつけの医師や薬剤師に相談をしてからサプリメントの摂取を開始しましょう。

貧血の時に避けたい栄養素は?

ウーロン茶や緑茶には、鉄分の吸収を妨げるタンニンが含まれます。
タンニンを摂取してしまうと、鉄分を積極的に摂取してもうまく身体に吸収さなくなってしまうため、出来るだけ鉄分を含むと一緒の摂取は避けましょう。

自分で改善が難しいようなら早めに医療機関を

妊娠中はいつも以上に身体がデリケートになっています。
また、貧血が原因だけではない場合もあります。
食事改善や生活習慣だけでは改善しない場合は、早めにかかりつけの医療機関を受診することをおすすめします。

まとめ

妊娠中に立ちくらみやめまいなど貧血の症状が出てしまったら、無理をせずにゆっくり休むようにしましょう。無理をしてしまうことで、転倒などの事故につながる場合もあります。
また、貧血が改善しない場合は必ずかかりつけの医療機関で相談をすることをおすすめします。

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