4ヶ月の赤ちゃんの成長・発育状況は?特徴や育児の悩み・不安をあわせて紹介!

赤ちゃんは生後4ヶ月になると、首がすわり表情が豊かになってきます。また、声を出して笑うなどできることがどんどん増えてきます。そして、お母さんは体力が回復してきて、赤ちゃんとの毎日に慣れ、お世話もスムーズにできるようになってきた頃ではないでしょうか。本記事では、生後4ヶ月の赤ちゃんについて、成長や特徴、育児の悩みについて解説いたします。

赤ちゃんの身体的な特徴・何ができるようになるの

赤ちゃんが生後4ヶ月になったとき、身長・体重はどのくらいになっているのでしょうか。また、どのようなことができるようになるのかをご紹介します。

4ヶ月の赤ちゃんの身長・体重

生後4ヶ月の赤ちゃんの身長と体重を、厚生労働省の成長曲線を参照して以下に記載します。

性別 身長 体重
男の子 60cm~68.5cm 5.67kg~8.72kg
女の子 58.2~66.8cm 5.35kg~8.18kg

この頃になると、身体の大きさに個人差が出てきます。自分の赤ちゃんの身長・体重がこの表の平均値の中に入っていなくてもあまり気にすることはありません。順調に体重が増え、身長が伸びていれば大丈夫ですよ。もし、心配なことがあったら、健診のときに保健師さんや医師に相談してみると良いでしょう。

厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査の概況について」:https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/kekkagaiyou.pdf

首がすわるようになる

早い子だと生後3ヶ月頃から首がすわり始めますが、たいていの子が4ヶ月になると首がすわって縦抱きができるようになります。そして、この時期になると寝返りをうつようになる子もいます。

寝返りは、仰向けで寝かせていると、足をバタバタさせているときに偶然のようにできるようになります。しかし、この頃の赤ちゃんは、まだ自分の力で仰向けに戻ることができないため、寝かせるときは注意してあげましょう。

首のすわりや寝返りについては個人差があるため、できない子がいてもおかしいことではありません。筋肉が発達してくればできるようになるので、お母さんは焦らず見守ってあげてくださいね。

興味があるものに自分から手を伸ばすようになる

生後3ヶ月の頃におもちゃを握れるようになりますが、この頃は長い時間は握っていることができませんでした。それが4ヶ月になると、しっかり握っていられるようになり、さらに興味を持ったおもちゃには自分から手を伸ばすようになってきます。

また、見るものと聞くもの、手の動きが連動できるようになるため、おもちゃを振ってみたり舐めてみたりするのもこの頃です。さらに、指先を使っておもちゃをつまむことや顔の前で両手のひらを合わせるなど、細かい動作ができるようになってきます。

表情が豊かになる

生後4ヶ月になると、赤ちゃんは情緒が発達するため、「嬉しい」という喜びの感情を表現するようになります。自分のそばにいつもいてくれる人の顔を認識するので、お母さんが近づくと嬉しそうな顔をします。また、お母さんやまわりの人が声をかけると目を輝かせて喜び、笑顔を見せてくれるようになって、あやすのが楽しくなりますよ。

自発的に笑うようになる

赤ちゃんは生後3ヶ月頃には、お父さんやお母さんが笑顔を見せると、同じように笑顔を見せてくれます。それが、4ヶ月になると、微笑みを「返す」のではなく、自分が楽しいときや嬉しいときに笑うようになります。

よだれが増え始める

この頃は、消化機能が発達してよだれの量が増えてくる時期です。大人が食事をしている様子を見てよだれを垂らすようになり、もぐもぐ口を動かす真似をする子もいます。

この時期はまだ離乳食を開始しませんが、食べ物に興味を持って食事は楽しいものだと赤ちゃんに思ってもらうのは大切なことです。そのために、大人が楽しそうに食事をしているところを赤ちゃんに見せてあげると良いでしょう。

うつ伏せにすると頭と肩を起こせるようになる

生後4ヶ月の赤ちゃんは、うつ伏せにすると頭と肩を起こせるようになってきます。早い子だと3ヶ月のときにできるようになる子もいますが、うつ伏せにするときは布団などで窒息しないように目を離さないように注意してください。

4ヶ月の赤ちゃんの育児方法や注意点・ポイント

4ヶ月の赤ちゃんの育児について、授乳回数や睡眠時間などを中心にご紹介します。ここでご紹介するのは、あくまでも平均的なものです。成長には個人差があるため、平均的なことがまだできていなくてもあまり神経質にならないでくださいね。

4ヶ月の頃の授乳回数

この頃の赤ちゃんは、おっぱいやミルクを一度にたくさん飲めるようになり、授乳回数が減ってきます。平均的な回数は1日に5~8回ほどですが、完全母乳の場合は回数にこだわらないで、赤ちゃんが欲しがるときに飲ませてあげましょう。また、ミルクをあげるときは、1日180~200mlを目安に5~6回あげてくださいね。

生後3ヶ月頃からは満腹中枢が発達してくるため、自分で飲む量を調整できるようになります。そして生後4ヶ月は、授乳の途中で遊び飲みを始めたり、飲むのをやめたりするようになってくる時期です。赤ちゃんが授乳の途中で遊び始めたら、授乳を中断しても構いません。

4ヶ月の頃の睡眠時間

この頃になると、赤ちゃんは昼と夜の区別がつくようになってきて、お昼は起きている時間が多くなってきます。昼寝をする時間が定まってきて、夜はまとまって寝てくれるようになる赤ちゃんもいます。

寝る前にたっぷり飲んで朝まで寝る子もいれば、夜中も3時間おきにおっぱいを欲しがる子もいます。成長に個人差があるように睡眠時間にも個人差があるのですね。

外に出て色々な刺激を与えてあげましょう

生後4ヶ月になると、首がしっかりすわってくるので外出するのが楽になってきます。外に出ることは様々な刺激を受けることですから、赤ちゃんの情緒を育てるのに役立ちます。

しかし、外に出ることが多くなると、風邪などのウイルスが心配ですよね。その対策として、風邪やインフルエンザが流行っている時期は人混みに行かないようにするなどの注意が必要です。冬の寒い時期は無理に外に連れ出さず、日が当たる場所で日光浴するだけで十分です。

また、真夏の暑い時期は、昼間の気温が高くなる時間の外出は避け、夕方の日が落ちた時間を選ぶなどの工夫をしてあげましょう。外に出るときは赤ちゃんの肌を日差しから守るため、帽子をかぶせるなどのケアが必要です。

肌の乾燥を防いであげましょう

赤ちゃんの肌は、2~3ヶ月までの時期は皮膚の分泌が盛んなので、脂漏性湿疹ができることがあります。しかし、4ヶ月くらいになると皮脂の分泌量は減ってきて、湿疹ができることがなくなってきます。

皮脂の分泌が減って脂漏性湿疹がおさまる一方で、赤ちゃんの肌は乾燥に弱くなってしまいます。そんな赤ちゃんの肌を乾燥から守るためには、お風呂上がりにベビーローションなどで保湿し、部屋は加湿器を使用して乾燥しないように心がけることが大切です。

赤ちゃんの要求には応えてあげましょう

生後4ヶ月の赤ちゃんは、喜怒哀楽がはっきりしてきて、嬉しいときは笑顔を見せて声を出して笑うようになります。そして、嫌なことがあると大声で泣いて意思表示し、お父さんやお母さんにかまってほしいときに声を出してアピールする赤ちゃんもいますよ。

赤ちゃんは自分が声を出すことで、お父さんやお母さんが相手をしてくれることが分かると、気持ちが満たされます。赤ちゃんがかまってほしいと泣いているときは、声をかけてその要求に応えてあげましょう。

ベッドやソファーからの転落に注意してあげましょう

生後4ヶ月になると寝返りができるようになる子がいるため、高い場所に寝かせるときは目を離さないようにしましょう。ベビーベッドに寝かせるときは、柵をするようにしないと危険です。赤ちゃんは急に寝返りをすることがあるため、常に注意してあげましょう。

4ヶ月の赤ちゃんの育児の悩み・不安について

生後4ヶ月になると、寝返りができるようになったり表情が豊かになったりして、できることがどんどん増えていきます。一方で、お母さんは育児をしていくなかで様々な悩みを抱えることもあるでしょう。

ここでは、生後4ヶ月の赤ちゃんをもつお母さんが抱える悩みで多い内容のものを対象方法とともにご紹介します。

たそがれ泣きがおさまらない

生後3ヶ月頃から始まる夕方から夜にかけて、赤ちゃんが泣き出す「たそがれ泣き」に悩んでしまうお母さんは多いでしょう。たそがれ泣きは、4ヶ月になっても続いている子もまだいます。

おむつを替えても、おっぱいをあげても泣き止まず、抱っこしてもしばらく泣き続けると体調が悪いのではないかと不安になりますよね。

対処方法

赤ちゃんのたそがれ泣きについては、はっきりした原因が分からないため、どうしたら良いのか途方に暮れてしまうでしょう。赤ちゃんが泣き始めたら、お腹がすいていないか、おむつが濡れていないか、痛いところはないか確認しましょう。

熱っぽくなく、お腹も満たされている場合は、声をかけながら赤ちゃんを抱っこしてあげましょう。お母さんの優しい声や温もりに安心して泣き止む子、窓を開けて外の空気に触れると泣き止む子もいます。

忙しい時間に泣き出すと、家事ができないとイライラしてしまいがちですが、夕飯の支度を早めにしておくなどしておくのがおすすめです。「この頃の赤ちゃんは理由もなくものだ。」と諦めて相手をしてあげると、お母さんもストレスがたまりにくいですよ。

生活のリズムが整わない

この頃になると、赤ちゃんも生活リズムがだんだん整ってきて、夜中に長く寝てくれるようになってきます、しかし、睡眠のリズムにも個人差があるため、生後4ヶ月になってもリズムが整わず、昼夜逆転してしまっている子もいます。まわりの赤ちゃんが夜に長く寝るようになったと耳にすると、自分のうちの子はなぜ夜中に何度も起きるのかと心配になってしまいますよね。

対処方法

赤ちゃんの生活リズムを整えるためには、大人のリズムに合わせた生活をすることが大切です。赤ちゃんが寝ていても朝はカーテンを開けて太陽の光を部屋に入れましょう。そして、音を立てないように気を使わず、普段通りに過ごすことで赤ちゃんは自然に目覚めます。

また、夜は寝る時間を決め、その時間までに授乳を終わらせます。時間になったら電気を消して布団に入れるようにしましょう。そして、夜はテレビを消して眠る雰囲気を作ることが重要です。はじめはすぐ寝てくれないかもしれませんが、続けるうちに少しずつ生活のリズムが整ってきますよ。

奇声をあげるけど大丈夫?

生後4ヶ月頃になると、赤ちゃんが急に大きな声を出すことがあります。奇声をあげるように感じるこの行動は、聴覚が発達してくることによって自分の声を認識できるようになったためです。

自分が声を出すことが楽しくなり、声の出し方で音が変わることが楽しくて大声を出すことがあります。また、機嫌が悪くなったときに大声を出して訴える子もいます。

対処方法

赤ちゃんが声を出すのは成長の証です。声を出すことで、強弱の付け方や音の出し方を学んでいくため、やらせてあげてくださいね。ただ、普段と違った声を出したときは、身体のどこかが痛い、または暑いなどの不快なことがあるかもしれません。何か変わったことはないか確認してあげてくださいね。

白湯や果汁は飲ませないのかと言われた

ひと昔前の育児書には、生後4ヶ月になったら果汁を薄めて飲ませるようにと書かれていました。また、2008年以前の母子手帳にも「薄めた果汁やスープを飲ませていますか?」と書かれていたのです。

しかし、現在では果汁は必要ないと考えられています。年配の方に果汁はまだ飲ませないのかと言われると、あげなければならないのかと不安になってまいますよね。

対処方法

厚生労働省が発表した2007年の「離乳の支援ガイド」には、生後3~4ヶ月で果汁を与えなくても良い理由を、「果汁による栄養学的な意義が認められない」「離乳前に最適な栄養は母乳(ミルク)である」「果汁を過剰摂取することで低栄養や発育障害が起きるおそれがある」と示しています。

このことから、2008年以降は母子手帳に生後3~4ヶ月で果汁を飲ませているかとの項目は削除されています。

また、白湯も同様で、昔はお風呂上がりに水分補給として白湯を飲ませるように言われていました。しかし、赤ちゃんの水分補給は母乳やミルクで十分だとされています。

まわりに果汁や白湯を勧められても心配せず、自分のペースで子育てをすれば大丈夫ですよ。

厚生労働省「離乳の支援ガイド」:https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0314-17c.pdf

4ヶ月の赤ちゃんのイベント

生後4ヶ月には、自治体が行なう健康診断を受けましょう。

3~4ヶ月健診を受けましょう

生後3~4ヶ月になると、自治体が行なう健診のはがきなどの通知が届きます。健診では、身体測定、聴覚や視覚の発達や健康状態を確認します。

首のすわりやおもちゃを目で追うか、あやすと笑顔を見せるかなどの成長をチェックされます。健診のときは地域の赤ちゃんが大勢集まりますので、他の子の成長と比べてしまうかもしれませんが、成長には個人差があります。できないことがあったとしてもあまり神経質になることはありませんよ。もしも気になることがある場合は、健診のときに保健師や医師に相談してみると良いでしょう。

赤ちゃんの成長を楽しんで!

生後4ヶ月の赤ちゃんは、身体もだんだんしっかりしてきてお母さんもお世話しやすくなってきます。嬉しいときはニコニコ笑い、嫌なことがあると大声で泣くなど、感情も豊かになってくる時期です。

赤ちゃんのそんな成長が嬉しい一方で、夕方に泣き出す「たそがれ泣き」に悩まされるお母さんもいるでしょう。そんなときは、まわりの人にサポートしてもらったり、健診のときに相談したりして、一人で悩まないようにしてくださいね。

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