赤ちゃん(新生児)の外出はいつから出られる?お出かけ時の注意点を解説

新生児の赤ちゃんを育てているお母さんは、育児に少しずつ慣れてくると「そろそろお外に出しても良いのでは?」と考えるようになるのではないえしょうか。でも、新生児の頃は外出しないほうが良いと言われていますよね。今回は、お出かけデビューを考えているお母さんに向けて、赤ちゃんの外出はいつからが適しているのか、お出かけするときに注意すべきことなどを詳しく解説します。

新生児が外出しないほうが良い理由

新生児期とは、生まれてから生後28日未満のことを言います。この新生児期は外出を控えるほうが良いとされています。それはなぜなのか、その理由を以下にご紹介します。

新生児は免疫力が弱い

新生児期の赤ちゃんは、お母さんのお腹から外の世界に生まれてきて、その環境に慣れていく大切な時期です。新生児期の赤ちゃんにとって、私たち大人には気にならない少しの気温の変化などが大きな負担になることがあります。

なぜなら、新生児の赤ちゃんは、体の体温調節をする機能が未熟だからです。そのため、気温の変化に順応できず、多少の気温差でも影響を受けてしまいます。また、免疫力や抵抗力も弱いため、ウイルス感染などから赤ちゃんを守ってあげなければなりません。

このような理由から、新生児の赤ちゃんを外に連れて行くのは控えたほうが良いとされているのです。

お母さんの産後の回復が遅くなる

赤ちゃんが生まれたばかりの頃は、お母さんの体は完全に回復しているわけではありません。お産をしたばかりの体は思っている以上に体力を消耗しています。さらに、産後はホルモンバランスが乱れていることもあり、体を休めることが大切です。

また、新生児期は3時間おきに授乳があるなど、赤ちゃんのお世話で不規則な生活が続いています。この頃に無理をすると、回復が遅れてしまう場合がありますから、お母さん自身もこの時期はできるだけ体を休めなければなりません。

お母さんの体力の回復のためにも、赤ちゃんが寝ているときは一緒に横になって休むなどして外出を控えるようにしましょう。

赤ちゃんのお出かけはいつから?

お腹に赤ちゃんがいる頃から、赤ちゃんが生まれたら一緒にお出かけするのが楽しみだというお母さんは多いのではないでしょうか。でも、生まれたばかりの赤ちゃんを連れて外に出るのは大変そうだし心配ですよね。では、赤ちゃんはいつ頃から外に出ても大丈夫なのでしょうか。

赤ちゃんのお出かけデビューは産後1ヶ月健診

赤ちゃんの外出は、生後1ヶ月健診まで控えるようにしたほうが良いでしょう。生後1ヶ月健診で特に問題がなければ少しずつ外に出ても構いません。しかし、この頃はまだ首もすわっていないうえに、様々な刺激に対しての抵抗力が弱いため、十分な注意が必要になります。

お出かけデビューの前に外の空気に慣らしておきましょう

生後1ヶ月健診で問題がなかったとしても、すぐに外に出かけてしまうのは避けましょう。先述したように、赤ちゃんは体の機能が未熟ですから、少しずつ慣らしていく必要があります。

はじめのうちは、窓を開けて外の空気を吸わせる「外気浴」から始めましょう。外気浴をすることで、赤ちゃんの皮膚や粘膜を刺激して外の空気や刺激に慣れていくことができます。そして、だんだん赤ちゃんの体温の調整機能を向上させ、外の音や匂いなどに触れることで、五感を刺激して感受性を養うことにも役立ちます。

外気浴自体は、生後2~3週目から1日1~2分から始めることができます。生後1ヶ月健診で問題がなかった場合は、ベランダで外の空気に触れさせることから始めて、少しずつ時間を延ばしていきましょう。そして、家のまわりを少し散歩するなどして距離を延ばしていくと良いですよ。

赤ちゃんとのお出かけのときに注意すること

新生児のうちは、できるだけお出かけしないほうが良いのですが、何かの事情でやむを得ずお出かけしなければならないときもあるかもしれません。

また、生後1ヶ月を過ぎてからは徐々に外に出かけて行くようになりますが、その際に注意しなければならないことを以下にまとめました。

赤ちゃんとのお出かけは移動方法に注意

新生児の頃は、まだ首がすわっていないため、移動するときは注意が必要です。お母さんと2人きりで外出するときは、横抱きにできる抱っこ紐を使用するようにしましょう。また、ベビーカーで出かけるときは、必ず月齢に合ったものを使用してくださいね。

新生児の赤ちゃんとのお出かけで車を利用する際は、横向きに寝かせておくことができるチャイルドシートを使いましょう。新生児用のチャイルドシートは、背中に受ける振動が分散されるようになっているタイプのものや、成長に合わせて長く使用できるものなど、たくさんの種類があります。ニーズに合わせて赤ちゃんに良いものを選んであげてくださいね。

生後1ヶ月を過ぎた頃のお出かけも、首がすわるまでは横抱きできる抱っこひもや新生児用のベビーカーを使うようにしましょう。

赤ちゃんとのお出かけは温度管理に注意

赤ちゃんとのお出かけのとき、注意しなければならないことのひとつに「温度管理」があります。赤ちゃんの体は温度調整機能が未熟なので、外出の際はお母さんが気にしてあげなければなりません。

移動するときに車や電車を使うときは、エアコンの風が直接当たる場所を避け、おくるみなどを使って赤ちゃんの体が冷えないように注意してあげましょう。

赤ちゃんとのお出かけは時間帯に注意

体温調整がうまくできない赤ちゃんとのお出かけは、時間帯を選んであげることが大切です。家の中の温度と外の温度の気温差が大きいと、赤ちゃんの体に負担をかけてしまうため、できるだけ気温差が少ない時間帯を選んであげましょう。

夏の場合は気温が上がる昼間は避けて、午前中の涼しい時間を、冬の場合は気温が上がってくる昼過ぎを選ぶと良いですよ。

赤ちゃんとのお出かけの場所に注意

生後1ヶ月頃の赤ちゃんは、免疫力や抵抗力が弱いため、外出の際は人混みを避けるようにしましょう。外に慣れさせるための外出であれば、近所を少し歩くだけでも十分です。また、天気の良い日にお母さんの気分転換を兼ねて公園へお出かけするのも良いですね。

上の子がいる場合の注意点

新生児のうちは外出を控えるべきだとしても、上の子がいる場合は幼稚園の送り迎えなど、どうしても外に出なければならないことがあるでしょう。退院してきても、お母さんは赤ちゃんと一緒に休むこともままならないのではないでしょうか。

しかし、赤ちゃんをウイルスなどから守るためには、できるだけ新生児を外に出さないようしなければなりません。まわりの人に協力してもらうなど、新生児の頃はできるだけ赤ちゃんを外に出さないようにしましょう。

やむを得ず新生児を連れて行かなければならない場合は、短時間で人混みを避けるように心がけるようにしてくださいね。

赤ちゃんとのお出かけは短時間にしましょう

赤ちゃんにとって、外出は体力を消耗するものです。特に新生児の頃は外に慣れていないため、長時間のお出かけは赤ちゃんに負担をかけることになってしまいます。赤ちゃんとのお出かけは短い時間にするように心がけましょう。

赤ちゃんとのお出かけに持っていくもの

赤ちゃんとのお出かけのとき、新生児の頃はそう遠くへ行くわけではないため、体温調整のためのおくるみやガーゼなどがあれば十分です。ただし、30分以上のお出かけの際には、何かあったときにすぐ対応できるよう、必要なものがあります。

・通院セット(母子手帳・健康保険証・診察券)
赤ちゃんが体調を崩したときなど、万が一のときのためにすぐ診察が受けられるように、通院セットを持ち歩くようにしましょう。妊娠中からこの通院セットは母子手帳カバーなどに入れて持ち歩くようにすると安心です。

・おむつセット(替えのおむつ・おしり拭き・おむつ替えシート)
外に出たときにおむつを替えるためのセットは、赤ちゃんとのお出かけのときの必需品です。おむつは足りなくならないように少し多めに用意しましょう。また、おむつ替えシートは必要ないこともありますが、エチケットとして持っていると良いですよ。汚れたおむつを入れるビニール袋も忘れないようにしましょう。

・ミルクセット・授乳ケープ
母乳育児の場合、授乳スペースがないときに使用する授乳ケープがあると便利です。また、ミルクセットはポットにお湯を入れて、ミルクはスティックやキューブの個包装のものが便利ですよ。

・ガーゼハンカチ・着替え
ガーゼハンカチは、授乳ときだけでなく赤ちゃんの汗やよだれを拭くときに重宝します。着替えはよだれが多くなったときや授乳の際に吐いてしまったときに必要です。よだれかけや肌着もあると良いですね。

・おくるみかバスタオル
赤ちゃんが外出先で寝たときに掛けるためにあると良いでしょう。風よけや寒いときに掛けてあげたり、オムツ替えのときにシートとして使ったり、使い道がたくさんあります。

・抱っこひも
赤ちゃんとのお出かけの際、車やベビーカーで出かけるときにも抱っこひもも持って行きましょう。階段の上り下りや寝かしつけのときなど、あると便利ですよ。

お出かけの際に持って行くと良いアイテムは以上ですが、さらに生後6ヶ月くらいからはおやつや離乳食、お茶などを持っていくと良いでしょう。

赤ちゃんとのお出かけは荷物が多くなって大変ですが、両手が空くリュックやショルダーバッグなどがおすすめです。

お出かけのときの服装

赤ちゃんとのお出かけは、季節によって服装を考えてあげる必要があります。春や秋は、基本的には部屋にいるときと同じ服装で構いませんが、気温が下がったときのことを考えて上着やおくるみを持っていくようにしましょう。

夏場のお出かけのときは、汗を吸う素材の服を着せてあげます。赤ちゃんは汗かきですから、ガーゼなどの吸湿性のある素材を選びましょう。汗をかいたらすぐに着替えられるように、お出かけのときに着替えを持っていくのを忘れないようにしてくださいね。日差しから赤ちゃんを守るために、帽子をかぶせてあげるなどの対策も必要です。また、夏は電車の中や出先で冷房が効いていることが多いため、おくるみやバスタオルがあると良いですよ。

そして、冬の場合はベビーカーで出かける際は、しっかり防寒対策をしてあげましょう。冷たい風から赤ちゃんを守るために、ひざ掛けなどをかぶせてあげましょう。抱っこひもでお出かけする際はママコートを着ると赤ちゃんもお母さんも温かいですね。冬場でも、暖房が効いた部屋にいると、体温が高い赤ちゃんは汗をかくことがあります。そのままにしておくと、外に出たときに体を冷やしてしまうため、汗をかいたらすぐ着替えさせてあげましょう。

お出かけ中と帰宅後は水分補給をこまめにしましょう

赤ちゃんとのお出かけのときは、季節に関わらず水分補給をこまめにするようにしましょう。常に赤ちゃんの様子を気にかけて、具合が悪い様子はないかなど観察してあげてくださいね。
そして、お出かけから帰ってきたときは、母乳やミルクで水分補給をしましょう。

赤ちゃんとのお出かけを楽しんで!

赤ちゃんのお出かけはいつからOKなのか、そして外出のときに注意することをご紹介しました。初めての赤ちゃんとのお出かけはドキドキするけれど、楽しみですよね。はじめの頃は家のまわりを抱っこで散歩するだけでも、赤ちゃんもお母さんも新鮮で良いですよ。

少し長めのお出かけは、赤ちゃんのご機嫌と体調が良いときを選ぶようにすると良いでしょう。無理のないように、赤ちゃんとのお出かけを楽しんでくださいね。

0