パティシエになるにはどうすればいい?役に立つ資格や進路など詳しく解説!

街にあるケーキ屋さんから、一流ホテルのキッチン、ウエディングサロンでのオーダーに答えるなど様々な働き方があるパティシエは、とても華やかな仕事ですよね。では、そんなパティシエになるためにはどのようなことをすればいいのでしょうか?そこで、パティシエについて詳しく解説してみました。

パティシエの仕事内容と1日の流れ

パティシエはスイーツを作る仕事です。洋菓子専門のお菓子職人を指す言葉であるため、和菓子を作る人をパティシエとは呼びません。パティシエは街にあるようなケーキ屋から、高級ホテルなど幅広い場所で活躍ができます。
きっとスイーツが好きな人なら一度はパティシエの仕事にあこがれを抱いたことはあるでしょう。そこで、パティシエの仕事内容や一日の主な流れをまとめました。

パティシエの主な仕事内容

パティシエの主な仕事内容はお菓子作りです。とはいっても、勤めている場所によって担当する部門は異なります。スイーツ作りを一から最後まで担当できる場所もあれば、焼き菓子や生菓子など部門ごとに担当が異なっているお店もあります。しかし、新人の頃から一人でお菓子作りを任されるというケースは少なく、大半の場合は雑用や店頭販売などを任されます。新人だからといってこき使われているわけではなく、今後パティシエとして働くスキルを身に着けるために、このような業務を行います。

というのも、パティシエは体力や精神力を使う仕事です。同じ味のスイーツを一日に数多く作る必要があるため、時間に遅れてしまうと職場だけでなく、お客さんにも迷惑をかけてしまいます。憧れのパティシエになれたけれど、毎日雑用ばかりでつらいと思ったときは、将来の自分のためになると考えて乗り切りましょう。

パティシエの一日

お店にもよりますが、パティシエの拘束時間は長いことが多いです。開店時間前にお菓子が並んでいる状態にしなければいけないので、早朝から仕事を開始する職場が多いです。では、具体的にどのような流れで仕事が進んでいくのでしょうか。

  • 勤務時間
  • パティシエの勤務時間は比較的長時間になることが多いです。先ほども述べたように、早朝からお菓子作りを開始しなければ、開店時間に間に合わせることができないからです。また、閉店後も次の日の仕込みをしなければいけないため、作業は深夜にも行うことがあります。パティシエは交代制のシフトのため、必ず毎日早朝から深夜に作業をしなければいけないわけではありませんが、拘束時間がサラリーマンなどに比べると長いことだけは理解しておくようにしましょう。

    また、パティシエは将来的に自分の店を持ちたいと考える人も多いです。独立すると、少しは楽になるイメージを持つ人もいるかもしれませんが、軌道に乗るまではお菓子作り以外のことも行わなければいけないため、店で働いていたとき以上に忙しいと感じてしまうかもしれません。

  • 出勤時間
  • 働いている職場の規模や職種によっても異なりますが、比較的早めに入店しておくことが多いようです。店によっては入店の時間が異なることもありますが、早いことはほぼ共通です。しかし、これはあくまでも職場に入って仕事を開始するための時間なので、起床時間は夜中3時や4時といった、深夜帯になってしまいます。とてもハードスケジュールになっているので、体を壊さないように体力をつけておくことが大切です。

  • クリスマスなどのイベント時期は繁忙期で忙しい
  • パティシエの仕事が一番忙しいのは、イベントごとがある時期です。街にある店ならクリスマス前は覚悟しておいたほうがいいでしょう。ホテルやウエディングサロン内にある店なら、お客さんの都合に合わせて用意しなければいけないため、不定期で忙しくなります。日によっては終電の時間に間に合わないこともあるので、パティシエは勤務先の近くに住んでおくことが暗黙の了解になっています。

パティシエの仕事のやりがいと大変な点

洋菓子好きにはたまらない仕事でやりがいもたくさんありますが、その反面つらいこともあるようです。パティシエの仕事を始めたものの、こんなはずじゃなかった!と思って辞めてしまう前に、どのようなことがあるのか知っておきましょう。

  • お客さんが喜んでくれるところにやりがいを感じられる
  • しかし、それでもパティシエの仕事が続けられるのはやりがいが感じられるからです。確かな実力を身に着けることができれば、自分が考えたオリジナルスイーツを店頭に並べることもできます。お客さんが自分が考えて作ったスイーツを手に取ってくれるとうれしくなるでしょう。お客さんに喜んでもらうことこそ、パティシエの一番の喜びでもあります。そういった喜びや感動があるからこそ、パティシエを目指す人も多いのでしょう。

  • 怪我が絶えない
  • お菓子を焼き上げるための高温のオーブンや、鉄板。材料を切るための包丁などパティシエの仕事環境には危険なものもたくさんあります。どれだけ気を付けていても、毎日何度も触っていると怪我は避けられません。特に高温のオーブンや鉄板で火傷をしてしまうということは日常茶飯事だとか。怪我から逃れられないことは覚悟しておいたほうがいいでしょう。

  • 初めからお菓子作りに挑戦できない
  • 先ほどもいったように、パティシエは初めからお菓子作りに参加することはできません。中には、新人からお菓子作りを任せてくれるお店もありますが、大半のお店はそうではありません。ケーキならメレンゲ作りやホイップクリーム作りなどの力作業だけを永遠とすることもあります。現役で活躍しているパティシエでも、新人時代はほとんどケーキ作りに携わることができず、トイレ掃除や材料の仕入れ、在庫の管理などの雑用で一日を終えていたそうです。パティシエになったけれど、一人前になるまでお菓子作りに参加できないことも覚悟しておきましょう。

  • 一人前になれるまで給料が低い
  • パティシエの給料は、一人前だと認めてもらえるまで低いです。拘束時間や残業時間が多いので稼げるイメージも強いかもしれませんが、それに見合った金額がもらえるとは限りません。かといって、独立しても軌道に乗るまでは稼ぐことはできませんし、数年で独立できるほど甘い世界でもありません。

気になるパティシエの年収や待遇面

華やかな仕事であるパティシエですが、年収や待遇はどのくらいなのでしょうか?そこで、パティシエの気になる年収や待遇面などをまとめました。

パティシエの気になる年収は?

パティシエの年収は200〜300万円月給は15〜18万円ほどです。しかし、店舗の規模によっては年収は200万円以下であることもあります。大体サラリーマンの初任給程度の稼ぎだと考えるとわかりやすいでしょう。普通の会社だと、勤務年数や役職によって給料は上がりますが、パティシエの場合は実力勝負の世界なので年功序列などはあまり関係ないようです。

パティシエの待遇はいいの?

福利厚生のある会社と比べると、パティシエの待遇はあまりいいとは言えないでしょう。しかし、反対にやりがいを感じる人はとても多いです。やはり、毎日お菓子作りに携われますしお客さんの喜んでくれる顔を見ることができるからでしょう。

パティシエに向いている人はどんな人?

どのような仕事にも適正があるように、パティシエにも向いている人と向いていない人がいます。では、どのような人がパティシエに向いているのでしょうか?そこで、パティシエという仕事を考えたうえで向いている人の特徴を挙げてみます。

お菓子作りが好きな人

パティシエは毎日お菓子作りに携わる仕事なため、そもそもお菓子作りが嫌いな人は厳しいです。お菓子を作ることが本当に好きな人こそ、パティシエとしてやっていくことができるでしょう。また、お菓子作りへの意識度合いでも変わってきます。より高度なものを作りたいと思っている人や、将来自分の店を持ちたいと思っている人こそ、よりパティシエに向いているでしょう。

体力がある人

パティシエの仕事は、華やかな見かけによらずとても体力がいります。そのため、体力がある人はパティシエとして働きやすいです。一日中立ち仕事のため、体力作りは行っておいたほうがいいでしょう。

毎日コツコツ努力できる人

パティシエの仕事は、毎日同じことの繰り返しです。特に新人のうちはお菓子作りに参加することができないため、毎日雑用をこなしていかなければなりません。仕事だから仕方がないと思っていても、毎日同じことができない人や苦痛に感じてしまう人は、パティシエには向いていないでしょう。
また、自己流のレシピで作ってしまう人も注意が必要です。自分の家で作って食べる分には構いませんが、職場でそうしてしまうと最悪の場合、食中毒を引き起こしかねません。店のためにも、きっちりと行える人が向いているでしょう。

パティシエになる前にやっておきたい3つのこと

パティシエになった人が、学生時代にやっておけばよかったと後悔していることがいくつかあるようです。では、パティシエになる前にはなにを頑張っておけばいいのでしょうか。今、パティシエになろうと思っている人は参考にしてみてください。

お菓子を食べたり作ったりして研究をする

パティシエの仕事は、美味しくて洗練されたお菓子を作ることです。そのためには、たくさんのお菓子を見たり食べたりして研究しなければなりません。もちろん、入店後に学んでも構いませんが、モチベーションを上げるためにも早い段階から研究しておいたほうがいいでしょう。時間があるときに、お菓子作りのスキルを上げるためのレッスンを行うのもありですよ。

語学の勉強

パティシエは日本でも働くことができますが、修行をしたいと思うのであればフランスなどに留学するという道も出てきます。そのためには、語学を勉強しておく必要があります。一日二日でマスターできるのもではないため、できるだけ早い時期から始めることがベストです。

進路を考えておくこと

後でも説明しますが、パティシエの専門学校もありますし、専門学校に進んでからパティシエになった人もたくさんいます。ぎりぎりになってから進路を決めてしまうと、学生生活を心から楽しむことは難しくなってしまいます。なるべく早い段階で決めておくと余裕が生まれるので、勉強やお菓子の研究に時間を割くことができるでしょう。

パティシエになるためにはどうするべき?

パティシエになりたい!と漠然に思っても、パティシエになるべきことをしなければ夢をかなえることはできません。では、パティシエになるためにはどうすればいいのでしょうか?

専門学校へ通う

パティシエになりたいのであれば、専門学校に入学してみましょう。パティシエに必要なスキルを取得したり、実際にお菓子作りを体験したりすることができます。卒業生の話が聞けたり就職のサポートをしてもらったりすることもできるので、パティシエという夢を叶えやすくなります。

直接店舗で働く

パティシエになるためには、必ず専門学校へ通わなければいけないというわけではありません。高校卒業後に、直接お店に入店して修行をすることも可能です。一からスキルを身に着けることができるので、本当にパティシエを目指したいのであれば高卒後に入店するのもありでしょう。

パティシエの資格をとる

実は、パティシエには資格があります。パティシエになるために必ず必要というわけではありませんが、取得しておくと就職や待遇の面で有利になるケースもあるようです。大きく分けて二つの資格があるので、余裕があれば勉強しておくといいでしょう。

  • 製菓衛生師
  • お菓子作りの技術や知識、食品添加物や衛生面のことに関する資格です。現役で働いているパティシエの多くが持っている資格でもあります。この資格は、店を開いたり店長になったりするために必要な資格でもあるので、自分の店を開きたいと思っているのであれば取得しておきましょう。

  • 菓子製造技能士
  • 洋菓子と和菓子でそれぞれ分かれている資格です。記述試験のほか、実技試験もあります。この資格を持っておくことで、一定のお菓子作りの技術を持っていると判断してもらうことができますが、実務経験が2年以上か専門学校や短大などを卒業していることが条件なので、仕事をしながら取得することが望ましいです。

パティシエになるためには今の過ごし方が大切!

パティシエという仕事はなってからだけではなく、なる前の過ごし方も大切だということがわかりました。パティシエを目指している人は、ぜひ今の時間を大切にしてみてください。

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