保育士は子どもたちのアイドルになれる!必要な資格・平均給料について徹底解説

保育士という仕事は、いつの時代も子どもが憧れる職業の上位であったり、子どもが好きであれば一度は考える、誰もが知っている職業です。最近では待機児童の多さから、厚生労働省が保育士確保に力を入れ始め注目が集まっています。長時間労働なのに薄給というイメージがつきまといますが、実際はどうなのでしょうか?保育士の仕事内容や給料はもちろん、将来性や魅力をご紹介します。

保育士の仕事内容とは

保育士とは、保育園または児童擁護施設で、乳幼児の発達が健全におこなわれるようにサポートする仕事であり、必要な資格を取得している人のことを指します。まずは保育士の仕事内容と1日のスケジュールから見ていきましょう。

0歳児~小学校就学前の保育

生後どのくらいから預かるかは保育園によって異なりますが、0歳児~小学校就学前の子どもを預かりお世話をします。基本的には家にいる時と同じように生活能力を身に付けさせながら、子どもの成長のお手伝いをする仕事です。

一人ひとりに合わせて食事、排泄、着替えなど、日常生活を自立して行えるようにし、屋内や屋外での遊びを通して子どもと触れ合いながら信頼関係を築いていきます。

保護者との連携を取ることが大事

保護者から子どもを預かっているため、保護者との連携は必須です。子どもの体調管理はもちろん、家でどのように過ごしているのか、気になることはないかなどをヒアリングしたり、保育士の方から園での様子を毎日伝える必要があります。

また、保護者の悩みや疑問を解決できるよう、保育を指導する役割や相談役という面も持っているので、子どものみならず保護者の信頼を得ることも大切です。

保育士の一日の流れ

働き方によって稼働時間に違いはありますが、保育士の仕事はシフト制になっています。預かり時間が7時~19時前後の保育園が多く、交代しなければ長時間労働になってしまうためです。

  • 朝のスケジュール

7:00
■早番の保育士が出勤し開園する前までに保育準備
子どもたちが登園するまでに部屋の換気や掃除を済ませ、その日のスケジュールを確認します。

■早朝保育の園児が登園
時間外(早朝保育)の園児たちが登園してきます。

8:00
■中番の保育士が出勤
■通常保育の園児が登園

登園時には、保護者に園児の体調や気になることを聞き取ります。

9:00
■遅番の保育士が出勤
■園児全員が登園
出欠の確認をして朝の会を始める。無断で休んでいる子がいたら保護者へ連絡。

朝の会後、年齢別にそれぞれ活動を始める

11:30
■昼食の準備
朝の活動をやめ、手洗いや配膳などお昼ご飯を食べる準備をします。

  • お昼のスケジュール

12:30
■園児がお昼寝
お昼寝をしている時間に、保育士が昼食、連絡帳への記入、行事の準備、日誌、書類作成などをします。

15:00
■おやつの時間

16:00
■早番保育士の退勤
保護者のお迎えがはじまるので、みんなが揃っている時間に帰りの挨拶をする。園児はお迎えまで自由遊び

17:00
■部屋の掃除やトイレの掃除を行う
■中番の保育士が退勤

19:00
■すべての園児が帰宅
■部屋の片付け、掃除/明日の準備があれば作業をし、戸締りをする
■遅番の保育士が退勤

年齢によって保育の内容が変わり、園によっても内容や時間割が違うため、このスケジュールは一例です。ほとんどの保育園では、園児が寝ている間も休む暇がなく、交代で休み時間を取るようです。

保育士になるにはどうすればいい?

保育士は子どもの成長を手助けすることはもちろん、安全を確保することが大前提です。乳幼児期は予想がつかない行動をすることが多く、体調面でも変わりやすい時期でもあるため、専門の知識が必要です。そのために保育士として働くには、国家資格が必要とされます。保育士になるには、以下のような方法があります。

指定保育士養成学校を卒業する

保育士資格を取得するには、厚生労働省指定の保育士養成施設を卒業する方法があります。最近では保育園と幼稚園が合わさった「認定こども園」が増えているので、保育士・幼稚園教諭の両方の資格を取得できる学校を選ぶと就職には有利です。

養成施設とは以下のようなものがあり、それぞれのメリットをまとめています。

  • 2年制の短期大学
  • 4年制大学と比べると実習や学習を半分で行うため大変ではありますが、早くから現場で経験を積めるというメリットがあります。保育園や幼稚園での就職を考えているのであれば、短大で十分だという意見が多いです。

  • 4年制の大学
  • 短大や専門学校に比べると授業のスピードには余裕があるので、比較的自由な時間を持つことができます。大学を卒業すると保育園や幼稚園以外の就職にも有利になり、選択肢が広がるメリットがあります。

  • 専門学校
  • 短大や大学に比べ、入学しやすいというメリットがあります。保育士以外の進路を考えていない場合は、専門学校を選ぶといいでしょう。迷っているのであれば、短大や大学を選択すると安心です。

国家資格を取得する

社会人になってから保育士を目指すことになった場合、養成施設の卒業以外にも方法があります。年2回、前期・後期に実施される保育士試験に合格するという方法です。試験に合格できれば、保育士資格を得ることができます。

合格率は10%~20%なので難しいと感じるかもしれません。でも、この割合は9科目すべてに合格した人という意味です。保育士試験には「科目合格」という制度があるため、合格した科目は3年間免除されます。数年かけて資格を取得できるので、難易度はぐっと下がります。

仕事の大変さと魅力はこんなところ!

保育士という仕事は魅力ばかりではなく、苦労もあります。それぞれ見ていきましょう。

とにかく仕事量は多い

1日のスケジュールを見ても分かるように、休む時間はあまりありません。子どもの相手をするのにも、安全確認や指導など、常に目を離せない状態です。

  • 子どもと遊ぶのは体力勝負
  • 小さい子と遊んだことのある人なら分かると思いますが、「いつになったら疲れるんだろう?」と不思議になるくらい、子どもは体力が有り余っています。複数の子ども相手なので、遊ぶのも大変です。それに加え、子ども一人ひとりに目を配らなければなりません。

    何人もの子どもをトイレや部屋へ誘導したり、指示を通すのは、とても骨が折れる作業です。

  • 意外と多いデスクワーク
  • 子どもの保育以外にも大変なことがあります。保護者とやりとりする連絡帳は毎日の作業であり、その他にも業務日誌や書類作成など、デスクワークが多くあります。それらは子どもを見ていない時間に行わなければならず、園児が昼寝をしている時間であったり、交代しているわずかな時間にデスクワークをします。

    園によっては、ほっと一息つく暇もないくらい時間に追われる日も多いかもしれません。

保育士の魅力

とにかくやることが多い保育士ですが、その苦労があっても続けられるほど、他の仕事にはない魅力があります。保育士の仕事ならではの魅力とは、どんなものでしょうか?

  • なんといっても子どもの笑顔
  • 最初は人見知りをしていた子でも、徐々に心を開いてくれて嘘偽りない笑顔を見せてくれるようになります。その笑顔に癒され、懐いてくれると嬉しくて、それまでの苦労が吹き飛ぶという保育士さんは多いです。どんなに仕事がきつくても、子どものキラキラした笑顔があるから続けられます。

  • 幼児期ならではの大きな成長を感じられる
  • 幼児期は昨日できなかったことでも、「今日は突然できるようになった!」という驚きの連続です。保護者よりも長い時間一緒にいる場合もあるので、一番に成長を感じられる場所でもあります。子どもの成長に関わった喜びを感じられるのは、他の仕事にはない魅力だと思います。

  • 運動会などのイベントを通した喜び
  • 運動会やお遊戯会などイベントの準備は大変ですが、頑張っている子どもや、子どもの成長に感動している保護者の姿を目にするのは貴重な体験です。イベントが成功して喜ぶ子どもの姿には達成感もあり、保護者から感謝されることでやりがいも感じられます。

大変だけど、やりがいが大きい

子どもと深く関わることができるので、そこから得られるやりがいは保育士ならではの魅力です。また、子どもから学ぶことも多く、子どもの目線に立つと見えてくることがたくさんあります。子どもの保育を通して自分の成長に気付くことも、仕事のやりがいに繋がります。

保育士の給与や待遇とは

保育士の年収や待遇は、なかなか聞けないからこそ気になります。統一されているわけではないので、平均を調べました。

平均給与はどのくらい?

給与は公立、私立、そして地域によっても違いがあります。公立保育士は地方公務員であるため、勤続年数に応じて昇給します。私立保育園は民間企業と同じなので、給与は保育園によって違います。では、それぞれの月収を見ていきましょう。

  • 公立保育園の平均月収:33万円/平均年収:537万円(平均年齢44歳)
  • 私立保育園の平均月収:21万円/平均年収:316万円(平均年齢34.8歳)

公立保育園の平均年齢が10歳ほど上ですが、これだけ違いがあるのは、公立保育園に長く勤めている人が多いためです。私立で働く保育士は、出産や育児での離職が多く、平均年齢が下がっています。賞与を含めた年収で見ると、公立と私立の違いは歴然ですね。

勤務時間はどのくらい?

基本は8時間勤務になりますが、残業や休日出勤する場合もあります。また、労働基準法によると労働時間が6時間を超える場合は45分の休憩、8時間を超える場合には1時間の休憩を義務付けていますが、1時間ピッタリ休憩を取れるかは園によるとしか言えません。

未経験でも働ける?

現在、保育士が不足しているため、未経験でも採用される可能性が高いです。年齢制限を設けているところもありますが、他の業種と比べると就職しやすいと言えます。

保育士の将来性とは

少子高齢化と言われているから、保育園の数も減るんじゃない?これから保育士を目指しても間に合う?気になる保育士の将来性を見ていきましょう。

保育士不足から需要が高い

保育士の需要は、待機児童の多さに関わってきます。不景気や女性の社会進出により、今や共働きは珍しくありません。ほとんどの女性が出産しても仕事に復帰、または復帰を希望されていますよね。厚生労働省による待機児童数調査では、2016年10月時点のデータで、保育園に申し込みをしているにもかかわらず入所できない、いわゆる待機児童が全国に4万7千人もいます。このことから、少子高齢化でも保育士の需要が高いことがわかります。

2017年度から政府による待遇改善

2017年4月から給与2%(月/約6,000円)の上乗せと、副主任、専門リーダーなどの役職を新たに設置し手当てとして月4万円アップなど、待遇改善がなされています。
このように待機児童問題を解消するため国を挙げて保育士確保に乗り出していて、今後も補助金が増える可能性があります。

保育士の多様な働き方

保育士には、働き方にもメリットがたくさんあります。どのようなものか見ていきましょう。

出産後も働きやすい

厚生労働省が打ち出している「保育士確保プラン」にもあるように、資格を持ちながら働いていない「潜在保育士」の復帰が望まれているため、出産後も就職先を見つけやすく働きやすいというメリットがあります。ブランクがあって復帰するのが不安という方にも、行政が保育実技研修を実施しています。

パートやアルバイト、臨時など働き方もさまざま

保育士には正社員以外にも、パート保育士、派遣保育士、臨時職員など、生活スタイルに合わせて働き方を選択することができます。パート保育士や派遣保育士なら、子どもが小さくても仕事に復帰することができ、扶養内で働くこともできますね。臨時職員は産休や育休などの欠員を埋めるため、期限付きの場合が多いようです。

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保育士を目指す人に大切なこと

保育士は社会人になってからでも資格を取得しやすく、今後ますます社会的なニーズが高まることは間違いありません。仕事量は多く苦労もありますが、成長過渡期の子どもと接することでやりがいも大変大きいです。仕事に慣れるとつい忘れてしまいがちになってしまいますが、いつまでも子どもから学ぶ姿勢でいることが大切です。

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