学童保育指導員は子ども達の放課後をしっかり守る!気になる仕事内容と必須資格取得の方法とは

最近は、共働きの両親が増えてきていることと、ほとんどの過程が核家族だということで、子どもを放課後や長期休暇に預ける施設として「学童保育」という場所が増えてきています。子どもを預けるところがないという現状も、学童を利用する家庭の増加の理由でもあります。その学童で子どもたちの安全を守りながら働く人のことを「学童保育指導員」と言います。学童保育指導員とはどのような仕事をしているのでしょうか。資格は必要なのでしょうか。

学童保育指導員の仕事

学童指導員の仕事内容

学童保育指導員の仕事は、親の代わりに子どもを預かるという仕事です。自治体が運営する従来の学童保育は学校内に建てられていたり、学童用の教室があるところの他に、小学校の近くに「児童館」や「子どもセンター」の中で学童保育をしているところがあります。

学童は1年生から3年生までの児童が利用できます。学童保育に申し込むためには、親が子どもを保育できない状況であることを証明する書類などを提出する必要があります。(地域やその学童によって申込方法が異なります)学童保育指導員は、児童の安全を守ることも大事な仕事の一つです。外遊びを見守ったり、宿題を一緒にしたりします。

学童保育指導員の役割

学童では学年が異なる子どもたちが同じ時間を過ごすことで、お互いに思いやりを持って接することを通して、社会性や集団生活の過ごし方を学びます。学童保育指導員は、そんな子どもたちの悩みや不安の相談に乗ることもあります。学校内、クラス内では話せないことを学童保育指導員には話せる、という子もいます。

学童保育指導員は、子ども達の心を支えることもあります。預けている保護者の代わりに子どもを見守り、健全に成長していけるようにサポートをする役割があります。

学童保育指導員の1日

  • 学校がある日の放課後
  • 放課後になると子どもたちが学童にやってきます。学童保育指導員は子どもを迎え、保護者からの連絡帳に目を通します。注意事項があったら対応します。(前夜に微熱があったが、朝起きたら平熱になっていたので登校させた。体調を気遣ってほしいなど、学童保育指導員に気をつけてほしい注意事項を連絡帳に書きます。)

    子どもたちに宿題をするように声をかけますが、強制しません。「自宅で親と一緒にやる」というルールがある子どももいますので、自主性に任せます。宿題をやる子どもがいたら、そばで見守ります。宿題をしないで外遊びを始める子どももいますので、一緒に外に出てケガをしないように注意しながら一緒に遊びます。

    夕方になったら保護者が子どもを迎えに来ます。その際、保護者に伝言があったら伝え、子どもを見送ります。子どもたちが全員帰ったら片付けをして、学童保育指導員たちで帰りのミーティングをして終了です。

  • 学校が休みの日(夏休みの場合)
  • 朝、子どもたちが来るのを迎えます。連絡帳を確認し、午前中のうちに夏休みの宿題をやろうと声をかけます。子どもたちの自主性に任せ、宿題をしない子どもは本を読んだり絵を描いたりして過ごします。

    学校のプールがある日はプールへ参加します。お昼は各自持参したお弁当を食べます。食欲がない子どもはいないか、子どもたちの様子を確認します。午後は工作をしたり、外遊びにをします。

    暑い日は熱中症にならないように、日陰で遊ぶように声をかけたりこまめに水分補給をするように気を配ります。おやつを皆で食べて、宿題をやったり好きな遊びをしたりして夕方まで過ごします。工作や水遊びなどをすることもあります。保護者が迎えに来たら見送り、片付けとミーティングをして1日が終わります。

学童保育指導員の給料

  • パートタイマー・アルバイトの場合
  • 学童保育指導員は、主婦のパートタイマー・アルバイトが多く働いています。この場合は時給制です。地域によりますが、県の最低賃金時給からのスタートが多いようです。半年以上働いた場合は週の出勤時間などによりますが、有給休暇が付与されます。年に一回、市の健康診断を受けられ、賞与はない場合がほとんどです。月給にしたら5~7万円ほどになります。

  • 正社員の場合
  • 正社員として学童保育指導員で働く人の場合は、固定の月収制です、平均月収は19万円ほどで、年収は200~300万円ほどです。賞与と有給休暇、福利厚生は充実している場合がほとんどです。年に一回昇給がある場合が多く、各種手当、交通費の支給があるとともに、昇給があるところが多いのが正社員として働くメリットでしょう。

学童保育指導員の休日

  • パートタイマー・アルバイトの場合
  • 契約によりますが、学校の中に併設されている場合、土曜日は順番で月に2~3回ほどの勤務があり日曜日は休みになります。夏休みなどの長期休暇の場合、朝から夕方までの勤務になりますがシフト制で、朝から午後までの勤務と昼から18時か19時頃の勤務をするというところもあります。

  • 正社員の場合
  • 勤務時間は平日は12~19時頃までで、土曜日は8時~19時頃までというところが多いです。日曜日と祝日は休みで、長期休暇の際には早朝出勤をする場合があり、そのときは時間外手当が支給されます。年末年始は、12月29日から1月3日まで休みというところがほとんどです。夏期休暇の場合は、8月13~16日まで休みというところもあります。

学童保育指導員のやりがい

  • 子どもの成長をそばで見られる
  • 学童保育には色々な子どもが来ます。とても活発な子や内気な子、人と話すのが苦手な子どももいますし、勉強が苦手な子どももいます。様々な個性を持った子どもたちと接し、その子達が成長していく姿を見ることは楽しく、時には喜びになることがあります。

    はじめのうちは他の子ども達となじめず、いつも一人でいた子どもが日々の生活の中で、自分自身を変え成長していく姿も見られます。自分から他の子どもに声をかけるようになり、いつしか皆の中で笑顔で楽しそうにしている。そんな姿を見ることができたらこの仕事をやっていてよかったと思うでしょう。

  • 自分自身が成長できる
  • 学童保育指導員として、自分が子どもたちの面倒を見ていると思っていても、実は自分自身が子どもたちにたくさんのことを学ばせてもらっていることに気づくでしょう。相手は人間なので、自分の思い通りにいかない時もあります。時にはどう接したらいいのか悩むこともあるでしょう。そんなことを繰り返し、解決できたりできなかったりを経験することで自分の成長につながります。人と接することの難しさ、大切さを学ぶことは人生の中でいい経験になることでしょう。

学童指導保育員の大変さ・辛さ

  • 思い通りにならないこともある
  • 自分がよかれと思って行動していても、必ずしもそれが相手によってはいいこととは限りません。思い通りに事が進まないこともあります。自分の一言で子どもを悩ませてしまうこともあるため、行動には充分注意しなければなりません。

  • 子どもより親への対応が大変なことも
  • 人間には色々な人がいるため、自分の考えだけを押し付けようとする人もいます。子ども同士のケンカで親が怒鳴り込んできたり、相手が悪いと一方的に言ってくる人もいます。その時の対応次第で事が大きくなってしまうことがあるため、保護者への対応を冷静に行なわなければなりません。

  • 体力を使う
  • 小学校1年生から3年生の子どもはとにかくパワフルです。外遊びも元気で走り回ります。その子達と一緒に遊ぶのはかなり体力を要します。また、普段から子どもたちの安全に気を配っていないとならないため、精神的にも気を張り詰めて勤務しなければなりません。心身共に丈夫ではないとなかなか勤まるものではありません。

学童保育指導員に資格は必要?

資格取得方法

これまで学童保育指導員をするために特別な資格は必要ありませんでしたが、2015年に学童保育には「放課後支援指導員」という資格を持った者が2名以上配置することを義務点けられました。放課後支援指導員は、以下のいずれかの条件を有している人が都道府県知事が行う研修を修了することで取得できます。

  • 保育士資格を持っている人
  • 社会福祉士の資格を持っている人
  • 高卒以上で2年以上児童福祉事業に従事した人
  • 幼稚園、小学校、中学校、高校のいずれかの教員免許を持っている人
  • 大学か大学院で、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、体育学を専修する学科・研究科、またはこれに相当するカリキュラムを修了して卒業した人
  • 高卒以上で2年以上放課後児童健全育成事業に類似した事業に従事して市町村長が適当であると認めた人

研修について

放課後児童支援員の研修は都道府県で実施され、研修の時間数は全部で24時間ほどになっています。研修は講義及び演習を実施します。1回の研修は2~3ヶ月の期間で行います。保育士や社会福祉士の資格を持っている場合は、資格に応じて免除される科目があります。

2020年3月31日までは研修を修了した人のほか、研修の受講・修了を予定している人も放課後児童支援員としてみなされることになっています。

学童保育指導員として働く

  • 正社員として働く
  • 学童保育指導員として正社員で働く場合、給料の項目でも記したように福利厚生や有給休暇、賞与、交通費、各種手当がしっかりしています。給与は決して高給ではありませんが、年に一回の昇給もあります。

    募集要項の中には、「保育士の資格または社会福祉士の資格を持っている人」「小中高校の教員免許を持っている人」など、放課後児童支援員の資格を取るための条件を挙げている場合が多いため、誰でもなれるという状況ではなくなってきています。

    最近では小学校に併設されている学童以外に、民間経営の学童や英会話スクールなど習い事を絡めた放課後スクールなども多くなってきています。そのようなところでも社員を募集している場合があります。

  • パートタイマー・アルバイトとして働く
  • パートタイマー・アルバイトの募集の中にも、保育士や教員免許を有している者との条件がある場合がほとんです。パートタイマー・アルバイトは時給制で、休みは年末年始以外シフト制で順番に取ることが多いようです。

学童保育指導員は公務員?

学童は小学校の中や学校の近くにある場合が多く、学童の職員は公務員なのではないかと思われがちですが、最近は「嘱託職員」として募集されることがほとんどです。また、補助をする「臨時職員」として募集されています。

学童保育指導員の求人

募集は市役所のホームページなどに載っています。また、ハローワークで見つけることもできます。民間の子どもクラブは、求人雑誌や求人用のホームページに募集が載ることがあります。募集要項に応募資格などが載っていますので、よく確認することが大切です。

面接の時の志望動機

学童保育指導員の面接を受ける時に、志望動機としてどのようなことを挙げたらいいのでしょうか。ポイントは「学童」でなければならない理由です。子どもが好きだというだけでしたら、保育園や幼児教室などで働くというのでもいいわけです。例として、以下のような志望動機を挙げてみます。

≪例≫自分自身が小学生の頃に学童を利用していた
私の両親は、私が幼い頃から共働きをしており、私は保育園へ通っていました。そして小学生になると、自分が通っていた小学校の隣にある学童に通うようになりました。学童では違う学年の友達と遊べて楽しいときもありましたが、同級生と喧嘩をしてしまうこともありました。

ある時、同級生と喧嘩をして一人でいると、学童の先生が話しかけてくれました。私が一人でいる理由を無理やり聞き出すのではなく、自然に話せるような雰囲気を作ってくれたおかげで、誰にも話せなかったことを学童の先生には打ち明けることができました。その後、先生は私と喧嘩をした友達2人だけに作業を振ってくれ、その友達と自然と仲直りすることができました。

親には心配をかけたくなくて話すことができずにいたので、学童の先生に話せたことがすごく嬉しく思いました。そして、私も大人になったら私のような子どもを助けられるような人になろうと思いました。学童保育指導員を目指したのはこのような理由があります。採用していただけたら、子どもたちが元気で明るく過ごせるようにしっかりとサポートしていきたいと思っています。

学童保育指導員のこれから

現在、保育園では待機児童が問題になっています。子どもを保育園に預けたくても保育園の空きがなく、どうしても仕事復帰しなければならない人は、保育料が高い無認可保育園に子どもを預けるなどして働いているのです。この問題が学童保育でも起こりつつあります。小学校に上がった時に学童に入れられずに待機児童が増えてきているのです。

政府はこのことを受けて、2019年度末までに学童保育での受け入れ人数を約30万人増やしたいと考えています。この動きで学校の空き教室を利用するなどの対策が考えられていて、学童保育指導員の数も増やさなければならない事態になってきています。今後、学童保育指導員は放課後児童支援員の資格を取得するなど、自分自身のスキルアップをはかることも必要となってくるのではないでしょうか。

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