「空いた時間を使って収入を増やせたらいいのに」と、副業を考えたことのある人は多いと思います。副業を禁止されていない会社であっても、バレるのが嫌ではじめる勇気がもてなかったり、申告のことを考えるのが面倒だと諦めていませんか?今回は、なぜ副業が会社にバレるのか?という疑問や税金のことなど、意外と知らない副業についてご紹介します。
副業とは?
副業とは、本業の他に収入が発生している仕事のことです。貯蓄をしようと思ったら、支出を減らすか収入を増やすしかありません。支出を減らそうとして節約を頑張ってみても、月に1~2万円を残すのにはとても労力が必要です。
しかし、副業することで月に5万円以上も収入を増やすことは難しいことではありません。自分の空いた時間が収入に変わるので、ダラダラ時間を消費するよりも充実した生活を送れるようにもなります。
副業をしている人の割合
副業ってみんなやってるの?どのくらいの割合?日経ウーマンオンライン上の読者を対象に実施したアンケートでは、現在副業していると答えた人は47.1%、過去に副業をしていたが現在はしていないと答えた人は13.2%、2つを併せると「副業をしたことのある人の割合」は60.3%にも上ります。
女性のみではありますが、副業は身近な収入源であることが分かりますね。
副業を認める会社も増加中
副業OKの会社も増えています。リクルートキャリアが全国の大企業・中堅・中小の1147社を対象に調査した結果では、全体の約2割の企業が副業を認めています。一般的に副業が禁止されている理由は「本業に支障が出るため」「情報漏洩のリスクがあるため」というものが大半です。
常識的に考えると、この2つを守れない人は副業をすることに向いていません。
本業があるからリスクが少ない
副業は収入が少なくてもコツコツ続けることができ、色々なジャンルにチャレンジすることができます。それは本業があって、収入が安定しているからこそ。もし副業がコケてしまって収入にならなくても、無収入というリスクを回避することができます。焦らず、ゆっくり自分に合った副業を見つけましょう。
副業の種類
続いて、副業にはどのようなものがあるのか簡単に見ていきましょう。
スマホでコツコツ稼ぐ
スマホ1つあれば副業ができます。スマホだけの場合はコツコツ地道に続けることで収入に繋がる場合が多いようです。
アンケートサイト
アンケート自体は1回の収入は少ないですが、1日に何件もやったり、複数のサイトに登録すると収入が増やせます。それでも収入は月に500円~1万円前後。
オークションやフリマアプリ
不要なものを売り買いするサイトやアプリを利用した副業です。いらなくなった装飾品、子ども服、引き出物など、自分には必要がなくても欲しい人はいます。慣れてきたら売れそうなものを安く買って売るということもできますが、売れなければ赤字です。収入は商品次第になります。
パソコンを使って稼ぐ
スマホと比べると出来ることが増えるので、気軽にはじめられて効率よく収入を得ることができます。
クラウドソーシング
インターネット上で不特定多数の人に、仕事を受発注できるシステムのことです。web制作やデータ入力、ライティング、チラシ作成など、やれることがあればすぐに仕事を受けることができます。最初は実績がないとなかなか仕事をもらえませんが、実績を積み重ねていけば仕事が増え、収入も上がります。
アフィリエイト
アフィリエイトは副業の中でとても人気があるので、一度は耳にしたことがあるかもしれません。アフィリエイトとは、自分のサイトで商品を紹介し、サイトの広告から商品を購入してもらうことで報酬をもらうというシステムです。やり方次第では初心者でも稼ぐことができます。
アプリ開発
こちらは専門の知識が必要になりますが、80歳からプログラミングをはじめて82歳でアプリをリリースし、Appleに認められたおばあちゃんもいます。今年ちょっとしたニュースになりましたね。作りたいアプリのアイデアがあるのなら、チャレンジしてもいいと思います。
元手を使って稼ぐ
元手があるなら、それを増やすことは難しいことではありません。ただし、投資した分のリスクはつきものなので、しっかりとした準備は必要です。
投資
FXや株式投資は、ギャンブル性を求めるのではなく、しっかり知識をつけることが必要です。そうすることでリスクは減ります。そこまで勉強するまでの道のりは大変かもしれませんが、一定のルールを知ることで副業として稼ぐことが可能になります。
貸し倉庫やコインランドリー経営
倉庫やコインランドリーの他にも、中古のマンション経営や太陽光発電などがあります。最初に購入するので元手はかかりますが、立地がいい場所だと安定した収入を毎月得ることができます。最初に投資するものは、その投資額を長期的に回収していくので、回収し終えるまではリスクがあります。
会社バレ?税金?気になる不安ごと
ここまでを読んで、副業がはじめやすいこと、色々な種類があることが分かりました。でも、会社にバレるんじゃない?税金が高くなる?いくらまでならいい?など、気になる不安ごとはたくさんありますね。では、さっそく見ていきましょう。
副業が会社にバレる?
どうして副業をすると会社にバレるのでしょう?会社員でも、副業の収入が20万円を超える場合は確定申告をする必要がありますが、税務署と会社が情報を共有しているわけではありません。算出された住民税で副業がバレる可能性があります。
住民税でなぜバレる?
ほとんどの会社では、社員の代わりに確定申告をしてくれるため、年末調整の書類を提出するだけで納税が完了します。この時、会社が税務署に提出する書類の中に住民税の納付方法を選択する項目があり、多くは会社で納付するという方法にされています。この住民税の金額と、自分で行った確定申告で出た住民税の金額に差異が生じるため、副業の事実を確認される場合があります。
副業がアルバイトか、その他の収入かで対策が異なりますので、それぞれ確認してください。
副業がアルバイトなら市区町村に連絡
アルバイト収入は給与所得になります。本業の収入も給与所得ですので、合算され、住民税が計算されます。その後、住民税は納付を受ける会社に報告されます。
市町村によって対応が変わるようなのでダメ元ですが、会社に報告される前に、アルバイトで得た所得で計算された住民税だけを、自分で納付すると市区町村に連絡する方法があります。
住民税を普通徴収に変更する
続いて、アルバイト以外の収入の場合です。やり方は、自分で行う確定申告書類の中に「住民税・事業税に関する事項」という選択欄があるので、「自分で納付」(普通徴収)の項目に丸をつけるだけ。これだけで副業がバレるリスクを減らせます。
確定申告しなくてもいい?
なんだか面倒だから、確定申告をしないという選択をする方がいるかもしれませんが、年間20万以上の所得があるなら確定申告をしましょう。副業先が提出している支払調書で所得は分かります。隠していることが発覚すると、税務調査が入ることもありますよ。
副業で税金は変わる?
日本では累進課税制度を採用しているため、所得が高ければ税金も上がります。ただ、この所得の計算方法が少し分かりにくく、雇用契約であるアルバイトで得た収入は給与所得になるため、本業の給与と合算になります。単純に給与所得が増えるので、税金が上がる可能性が増えますね。
これとは別に、インターネット販売など雇用契約がない場合は事業所得や雑所得にあたります。それぞれ計算方法に違いがありますが、給与所得とは別に計算をするものなので、単純に税金が増えるとは言えません。
例えば事業所得がマイナスであれば、損益通算というマイナス分を他の所得から控除できる方法が適用できるため、納める税金が減ることも考えられます。
知っておくべき確定申告のこと
確定申告ってやり方が分からないと面倒に思えますよね。でも、情報を知っているだけで所得税が戻ってきたり、住民税が安くなったりと、メリットがたくさんあります。全てを説明するのは難しいので、利用することが多い控除の項目だけ簡単に見ていきましょう。
基礎控除
基礎控除とは、すべての納税者が受けることの出来る控除のことです。38万円が無条件で控除されます。
医療費控除
年間の医療費が10万円以上であれば確定申告に行った方がいいと聞かれたことはないでしょうか。10万円というのは平均的な会社員の給料の人の場合です。年収が200万円未満の人は、総所得金額等の5%以上が医療費控除の対象になります。例えば所得が150万円なら、75,000円を超えた医療費を控除できます。
あくまでも控除です。医療費が全額戻ってくる意味ではありません。
生命保険料控除
生命保険料控除は、平成23年12月31日以前に契約した保険(旧契約)か、それ以降に契約した保険(新契約)かで控除額が変わってきます。合計の上限が設けられていて、控除額の上限は12万円です。払ったもの全てが控除されるのではなく、こちらもそれぞれ計算方法があります。
住宅ローン控除
住宅ローン控除をはじめる1年目は、自分で確定申告を行う必要があります。2年目以降は税務署から送られてくる「年末調整のための住宅借入金等控除証明書」と借入している銀行から送られてくる「残高証明書」を会社に提出するだけで、年末調整書類と一緒に会社に提出するだけです。
10年間で最大400万円の控除が受けられます。
怪しい話に気をつけよう!副業選びは慎重に
副業を迷っているなら、やってみてもいいと思います。ただし、会社が禁止している場合は自己責任で行なってください。本業があってこその副業です。すぐにノーリスクで稼げる、というおいしい儲け話などありません。自分で情報を精査して、トラブルを未然に防ぐことが大切です。焦らず、自分に合った副業を見つけましょう。