ダブルワークをする際に気をつけておくことって?確定申告など税金のこともしっかりと学んでおこう

アルバイトをかけもちでやっている人は多くいることでしょう。特に学生の場合は、空いている時間を上手に活用してダブルワークをしている人がいます。最近では、社会人でも金銭的な余裕が欲しい、メインの会社の収入だけでは生活が苦しい、などの理由でダブルワークをする人も増えてきています。ダブルワークの場合、気になるのは税金などのことです。ここではダブルワークの場合の社会保険加入などについてご説明していきます。

ダブルワークとは

ダブルワークとはどのような働き方?

ダブルワークとは、2つ以上の仕事を掛け持ちしている働き方のことです。メインの仕事があって空いた時間に短い時間働く人、同じくらいの時間の仕事を掛け持ちする人、中には3つも4つも仕事をしているという人もいます。

ダブルワークをする理由は様々で、メインの仕事だけでは生活するために収入が足りないという場合、何か夢があって(自分のお店を持ちたいなど)その夢に向かって資金を貯めるためなど、人によって働く目的は違います。最近は、残業を廃止している企業が増えてきて残業ができなくなり、その分を他で働いて収入を得るという人が多くなってきています。また、不況のため減給されたりして、減った分をアルバイトなどで補っている場合もあります。

ダブルワークのメリット3つ

収入が増える

ダブルワークをすると、その分の収入が増えます。近年、正社員をしていても毎年給与が上がっていくわけでもなく、賞与も出ればありがたいというような場合が多いのです。結婚して子どもが大きくなり、学費も必要になってくるが収入が増えるわけではない、という場合に休日や深夜にバイトをして収入を増やすしかないのです。

色々な経験ができる

例えば、飲食店で働いていて自分の店を持つ夢のためにダブルワークをしているという場合、他の飲食店ではどのような経営の仕方をしているのか、人員の配置はどうやっているのかなどが学べます。

同じ業種でダブルワークをするのは難しいかもしれませんが(同業の場合、レシピ流出などを恐れて他の店で働いている人を採用しない場合がある)自分の知識を豊富にするためにダブルワークをする人がいます。

ダブルワークのデメリット2つ

自分の時間がなくなる

ダブルワークをするということは、働く時間が多くなるということなので、必然的に自分の自由時間が少なくなるということになります。その時間を確保するとなると、趣味に費やしていた時間や好きなお酒をゆっくり飲みながらテレビを観ていた時間などを、削ることになるのです。

身体がきつい

仕事を2つ以上するので身体はきつくなります。力仕事でなくても移動時間が必要です。電車通勤の場合は、混雑する電車に乗るのは大きなストレスになります。また、仕事をするということは人と関わることが多いため、人間関係も築く必要があります。

それも人によっては、ストレスに感じてしまいます。1日に2つ以上仕事をしていた場合は、寝る時間が削られてしまいます。

ダブルワークをする時に気をつけること

正社員として働いていてダブルワークをする場合、気をつけなければいけないことがあります。それは、会社の規則で副業をすることが禁じられているところがあるということです。もしも、その規則を破ってダブルワークをしていることが会社に知られたとき、最悪の場合は解雇になってしまうこともあります。

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面接でのアピールポイントとは

ダブルワークをする場合、面接の時にそのことを必ず伝えておきましょう。シフト制のバイトのなど、もう一つの仕事との兼ね合いで週1~2日シフトを希望したいと思っていても、採用する側がダブルワークのことを知らなかった場合、シフトに協力的ではないと思われてしまいます。

履歴書の書き方はどうすればいい?

履歴書を書くときの職歴欄には、正直に今の仕事先の情報を書きましょう。そして、現在働いている会社や店の名前を書いた下に「現在に至る」と書きます。そうすることで、現在は他の仕事をしていることが面接者に分かります。

志望動機はなんて言えばいい?

不況のために給料が減ってしまい、それを補填をするためだというのは正直に伝えても大丈夫です。その際、「ダブルワークなので何時から何時までなら働けます。休日は1日中空いているため、何時にシフトを入れてもらっても構いません」と伝えるといいでしょう。アルバイトを募集しているほうは、人が足りない時間に働いてくれる人を探しているので、何時でも大丈夫だと言われると助かるのです。

また、志望動機の具体的な例としては「遊ぶお金がほしいからです」などの言い方は避けたほうがいいでしょう。「卒業旅行で友人と海外旅行をする予定を立てているのですが、今のバイトはあまりシフトに入れず思うように貯金が増えないため、ダブルワークを希望しました。」などの言い方をするといいでしょう。

そして、もし面接官に「ダブルワークをする場合、シフトは今働いているところと、うちとどちらを優先しますか?」と聞かれたら、面接を受けている方を優先することをアピールしましょう。

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ダブルワークをしている場合の税金はどうする?

年末調整について知りたい!

勤務先から給料をもらってる人は、どんな雇用形態であれ「給与所得者」です。毎月の給与や賞与から源泉所得税が引かれています。この源泉所得税が多く引かれていないのかを調べ、もし多く税金を引いていた場合は還付し、足りない場合は徴収ということになります。基本的に勤務先で年末調整をしてもらい所得税の精算を完了します。

ダブルワークをしている場合、複数の会社で年末調整をしてはいけません。そうしてしまうと所得控除というものが重複してしまい、正しく所得税が計算されなくなってしまうのです。

103万の壁!確定申告について

ダブルワークをしている場合、両方の給与を合計して103万円以上の場合、課税対象となります。学生で親の扶養に入っている場合は、扶養を外れなければなりません。扶養を外れたら、国民年金や市民税を自分で払うことになりそうなり、確定申告が必要になります。

しかし、もしも103万円を超えていなくても源泉所得税を多く引かれてしまっている場合があるので、確定申告をするほうがいいのです。会社によっては収入がいくらであっても、年末調整を受けるように従業員へ伝えています。

社会保険の要件2つとは

社会保険は以下の要件を満たしていれば、全ての事業所で加入します。

  • 1日の所定労働時間が正規労働者に比べて概ね4分の3未満
  • 1か月の所定労働時間が正規労働者に比べて概ね4分の3未満

同時に2つ以上の事業所で働く場合は事業所を一つ選択し、その事業所を管轄する年金事務所に「被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」を提出します。そうすると、選択した方の保険証が交付されます。どちらの事業所を選ぶかは任意で、収入の多い方でなければならないということはありません。

雇用保険について

雇用保険に関しては、一人一つの事業所での加入です。ダブルワークで働いている場合は、収入が多いほうの事業所で加入することになります。

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ルールを守ってダブルワークを!

ダブルワークをする際に、注意しないといけないことがあります。ダブルワークをすることを禁止している会社があるということは前に書きましたが、公務員やそれに準じた仕事をしている人は禁止です。アルバイトをしているところが、実は公務員に準ずる仕事だった、などということもあり得ますので事前に確認をしましょう。

また、ダブルワークをするためには時間配分を上手にしないといけません。同じ日に2つの仕事をする場合などは、前の仕事が急に残業になって次のバイトへ行けない、などということがないようにしましょう。もしも、平日に残業の可能性がある場合は、平日にはもう一つの仕事を入れないで休日だけにするなど工夫をしましょう。

そして、ダブルワークをするためには自己管理も大切になってきます。体調の管理や体力作りなどを心がけましょう。収入を増やしたいためにダブルワークをしていたのに、体を壊して入院することになったりしたら元も子もありません。そして確定申告などを怠らず、無理のないようにダブルワークをするということが大切です。

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