読書感想文の書き方(高学年)とおすすめの本!

夏休みの宿題の中でも、親子ともども頭を悩ませるのが読書感想文ではないでしょうか?小学生高学年ともなると、読む本も感想文の内容もレベルが上がり、大人でも大変な宿題になってきます。そこで、小学校高学年向きの読書感想文の書き方やおすすめの本などをご紹介したいと思います。

高学年が読書感想文を書くときの上手な書き出しの例

何かを伝えたい文章を書く時には、必ずと言っていいほど「書き出し」から始めます。「書き出し」とはその文章の顔であり、伝えたいことそのものです。

では、読書感想文の場合はどのような書き出しを書くといいのでしょうか?

小学校高学年ともなると、文章の構成にも気を配る必要があります。普通、文章を書くときは「起承転結」とよくいわれていますが、読書感想文など、自分の考えを述べる文章の場合は「結起承結」が理想的です。

小説とは違い、読書感想文は論文に近いものですので、最初にズバリと「結」を書くことによって、読む人に伝わりやすくなります。

例えば、私は桃太郎を読みました。桃太郎は桃から生まれて…(以下あらすじの説明)鬼を退治する話です。という書き出しは、小学生までの読書感想文の書き方です。桃太郎は、鬼を退治しただけでなく、しっかりとおじいさんおばあさんに孝行したことに驚きました。そして、私も将来何かを成し遂げて、親孝行をしたいと思いました。

というように、最初に自分が本を読んで感じた感想を書き出すことで、読み手も「これが書いた人の感想なんだな」とわかりやすく伝わります。ですので、書き出しの最初に自分の感想を素直に書いてみましょう。

特に、大きな感情の動きは読み手に強く伝わるので「驚いた」「感動した」「泣いた」「笑った」など、はっきりとした感情の感想を書き出すと良い文章になりますし、その後の続きを書くのも書きやすくなります。そして、感想の後にはそこから自分が考えた結論を書きます。

読書感想文とは、自分の感情が動いて、そこから感じ取ったことを書くものです。ですので、書き出しに「読んで一番感情が動いた事」と「そこから自分が考えた事」を書きましょう。

高学年が上手に読書感想文を書くコツ!

読書感想文を書こうと、はじめから原稿用紙に向かい合っても、なかなか書き出せるものではありません。また、闇雲に書き始めると、脱線したあげく、結ぶことができずにだらだらとした文章構成になってしまいます。そこで、小学校高学年の読書感想文では、一旦メモを取ることをおすすめします。

おすすめのメモのとりかた

  • 本を読んで一番強く感じた感情とその理由…例:○○が○○した場面で、私はとても腹が立ちました。自分もそんなことをされたら、許せないと思ったからです。
  • この本を選んだ理由…例:○○の歴史に興味があったからです。表紙の絵に惹かれました。
  • 読んでみて本の印象はどうなったか…例:○○について知ることができて勉強になった。絵がきれいなだけでなく中身も面白かった。
  • 本のテーマを考えてみましょう…例:夢を叶える事の大切さ、自然の不思議、歴史から学び取る姿勢。
  • どうしてそれがテーマだと感じたか…例:何度も繰り返し出てくる言葉があった、一番印象に残ったシーンがあった。
  • 自分自身や周りの人と共通する部分はあったか…例:似たような経験を私もしたことがあります。お母さんが同じことを言っていたと思います。
  • 自分では考えられない発言や行動がどのシーンであったか?そして、自分はどう思ったか?…例:私だったらそこで我慢するだけだっただろう。でも、主人公は勇気を出して発言しました。
  • 本の作者や、本の登場人物の言葉や行動で尊敬できるシーンがあったか…例:勇気をもって行動した主人公を尊敬します。
  • 本を読んでみて、これから実行しようと思うことがあるか…例:今度は私も主人公のように、勇気を出して発言してみたいです。

以上の内容をメモにとっておくと、なんとなく読書感想文を書く方向性が見えてくるような気がしませんか?

また、あくまでメモですので、気軽に思いつくままに書くことがおすすめです。ごちゃごちゃして見えるかもしれませんが、その中から幾つもの質問の中で共通して出てくるメモが出てくるかと思います。それだけ、その部分が印象に残ったという証拠ですので、それをテーマに書き進めていくと書きやすくなります。

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高学年の読書感想文でおすすめの本は?

読書感想文を書くにあたって、何よりも大切なのは「本を読むこと」です。当たり前の事、と思うかもしれませんが、本を読む習慣が身についていないと本を読むのも大変です。そこで、小学校高学年が楽しみながら読める本を何冊かご紹介したいと思います。

ルドルフとイッパイアッテナ 作:斉藤 洋
世代を超えて愛されている名著。読んだことがあるお父さんやお母さんも多いのでは?猫たちの愉快な野良猫生活にひきこまれます。

注文の多い料理店 作:宮沢 賢治
宮沢賢治の物語は、どれもわかりやすく小学生にピッタリの物語が多いです。読み進めいくうちに、あれ?と思い、最後のオチに驚きます。

星の王子さま 作:サン・テグジュペリ
わかりやすいストーリーの中に、散りばめられている不思議と、大切な何か。これから多感な時期をむかえる小学生高学年に読んでおきたい本です。

読書感想文は本当に大変な宿題だと思います。でも、まずは本を楽しく読めれば、後はそれを読んで感じた自分の感情や、湧いてきた考えを素直に書いてみましょう。書き方のコツさえ掴めば、読む本によって内容は様々に変化してくれます。

お父さんやお母さんも、子供が本を選ぶときに助け舟を出してあげたり、メモを取るときの聞き手役などをして助けてあげたりして、応援してあげましょう。

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