転職の面接マニュアル完全版!気を付けたい5つのマナーとよく聞かれる質問例5選

アルバイトを始めたり正社員として働いたり、仕事を探している時は面接を受けることが多いと思います。今回は面接に関して気をつけるべきポイントや、よく聞かれる質問をご紹介いたします。その中でも、転職の時の面接に焦点を合わせてお話しますが、マナーに関してはどんな場合でも役に立つ内容ですので、ぜひご参考にしていただきたいと思います。

転職の面接マナーについて詳しく知りたい!

仕事を探している時に面接を受けたことがある方は多いでしょう。面接というのは、その人となりを見るという意味もあるものです。その人がどんな人で自分の会社に必要な人なのか見られています。

面接は堅苦しいものばかりではなく、実は部屋に入った時にする挨拶のような軽い会話から見られているのです。面接官が応募者の緊張をほぐすために声をかけたような日常会話もです。「駅からここまで少し道がわかりにくかったのではないですか?迷わず来られましたか?」と聞かれた際に応募者がどんな返事をするかで、ある程度の性格がつかめます。面接官の問いに「はい。」とだけ答えたら、緊張しているからなのでしょうが、少し人とコミュニケーションをとるのが苦手なのかなとの第一印象になります。

「自分は方向音痴なので、駅員さんに出口を教えていただきました。御社までは地図を印刷して持ってきたので迷わず来れました。」などと答えたら、コミュニケーション能力はありそうだな、迷わないようにしっかり事前に地図の準備をしてきたという点も、仕事を始めてから下調べや物事を始める前の準備をしっかりやるだろうとの印象を与えます。

このように、何気ない会話も面接官は採用基準として考える場合があることを知っておきましょう。同じように面接の時のマナーは非常に重要です。ここではマナーについてご説明しておきます。

挨拶のマナーは大きく2つ!

面接の前後に挨拶をする

面接の時に、挨拶をしない人がいるなんていうことはないでしょう。しかし、挨拶も仕方で全く印象が変わります。立ち上がりもしないで、椅子にもたれたまま顎だけを上げて「おはようございます。」と言うのはどうでしょうか。人の目を見ないで挨拶をするなんてことは言語道断です。

面接会場で面接官が来るまで座っているように案内された場合、その際は座って待っていていいのですが、面接官が入ってきたら立ち上がって挨拶をします。名前を名乗り、(もちろんフルネームです)「本日はお時間いただきましてありがとうございます。よろしくお願いいたします。」と挨拶をしましょう。そこで、面接官に座るように促されたら座るようにします。

そして、面接が終わったらお礼を言って部屋を出るようにしましょう。「本日は貴重なお時間いただきましてありがとうございました。」とお辞儀をして終わります。

受付の方や社内の人へも挨拶をする

そして忘れてはいけないのは、受付の方や面接会場へ入るまでにお会いした社内の方へもしっかり挨拶をしましょう。受付の方が部屋まで案内してくれたらお礼を言うのはもちろんです。社内の方と廊下ですれ違った際は、会釈をして「おはようございます。」というくらいの挨拶でよいのですが、黙ってすれ違うことのないようにしましょう。

話し方のマナーは大きく2つ!

次に話し方についてです。言葉遣いに関しては敬語や謙譲語を使うのは当たり前です。男性であっても自分のことを「僕」とは言わず、「私(ワタクシ)」と言います。

話は簡潔にまとめる

面接の際、聞かれた質問には簡潔に答えましょう。話が長いと話をまとめる能力がないと思われてしまいます。また、言葉が出てこない場合「あのー」や「えっと」などの単語は使わないようにしましょう。印象が良くない上に、面接官の耳に心地悪く感じられます。

面接官の目を見て伝わっているか確認しながら話す

人に話をするときは相手の目を見て話す。これは基本的なことですが、最近はこれができない人が多いのです。複数人の面接官がいた場合は、目線を順番に配るようにして全員に話していることを印象づけましょう。

また、誰にでも伝わる話し方で相手が理解しているかを確認しながら話しましょう。転職をするということは、社会経験があるので難しい業界用語などを知っているでしょう。けれど、転職先でそれを話しても面接官が分かるとは限りません。誰にでも分かりやすいように話をしましょう。

服装・持ち物のマナーはどうすればいいの?

面接へ行くときにどのような服装で、何を持っていったらいいのかについてもご説明いたします。

服装

  • スーツについて
  • 転職の面接の際、服装は指定がない場合が多いのですが、そのようなときはどのような服装で行ったらいいでしょうか。面接の時にふさわしいのは、やはりスーツです。しかし、転職というのは今まで社会人としての経験があるので、リクルートスーツでというわけにはいきません。だからといって、派手なスーツはもちろんNGです。

    転職の面接では、グレーやネイビーのスーツがおすすめです。無難な色ですが、落ち着いた印象を与えます。女性の場合は、スーツの中に着る物を胸元までボタンで留めるリクルートスーツの時に着るようなものではなく、丸首のブラウスや薄い色のついたカットソーでもいいでしょう。転職の時の面接では、清潔感があって落ち着いた印象を与える物を選ぶようにしましょう。

  • 腕時計
  • 面接の際は腕時計をしていきましょう。時間を確認するためにはスマホでも代用できますが、時計を付けることは社会人としての身だしなみです。時計は派手ではなくビジネスシーンで使えるものを選びましょう。

持ち物

  • 履歴書、職務経歴書、エントリーシートのコピー
  • 履歴書は複数の会社を希望している場合、会社毎に各内容が変わってくるので自分用にもコピーをとって持っておくといいでしょう。どの会社にどんなことを書いたか、分からなくなってはいけません。面接前に確認するようにしましょう。

  • 筆記用具・手帳
  • 面接当日、筆記試験がある場合があります。また、アンケートに答えて欲しいと言われる場合もありますので、筆記用具は必ず持っていきましょう。ボールペン、シャープペンシル、消しゴムなど面接用に筆箱を用意していつも持ち歩くようにしましょう。また、次の面接について日程を聞かれる場合がありますので、自分のスケジュールが分かるように手帳を持っていきましょう。

    他にも、面接中にメモしたいことがあったら面接官に了承を得て手帳にメモを取ることがあるかもしれません。その時にスマホのアプリで確認をとるのは印象がよくないので、必ず手帳を持参しましょう。

  • スマホ・携帯
  • スマホには、面接会場までの道が分かるように地図アプリを入れておくことや、電車の乗り換えが分かるようなアプリを入れておくと便利です。乗り換え用のアプリは電車の乗り換えだけでなく、遅延状況や事故などで電車が止まっていることも確認できます。

    アクシデントが起きて面接に遅れそうになった場合など、面接を受ける会社へすぐに連絡ができるよう、その会社の電話番号と担当者の方の名前は控えておきましょう。出かける前に充電がいっぱいになっていることを確認することも大切です。

  • 印鑑
  • 会社によりますが、面接時に交通費清算のために印鑑を押す場合があります。どの会社へ行くときでも、常に印鑑を持ち歩くことをおすすめします。

  • 現金
  • 電車が事故で止まってしまった場合など、タクシーを使うこともあるかもしれません。何が起こるか分かりませんので、現金は多めに持っていきましょう。

時間のマナーが知りたい!

面接には約束の5~10分前に着くように行きましょう。早すぎても会社の方に気を遣わせてしまいますし、ギリギリではいけません。

面接でよくある質問の例6選について解説

面接の際によく聞かれる質問を挙げて解説いたします。

自己紹介をお願いします

自己紹介をする際は約1分ほどでまとめましょう。自己紹介をして、今までの職務経歴を簡潔に伝えます。今までの自分の経験が、この会社にどんな形で活かせるかも話しましょう。

面接官は自己紹介をしている時の表情、言葉遣い、雰囲気を見ています。話を上手にまとめて分かりやすく話せるかも重要です。謙虚でかつどれだけ自己アピールができるかが勝負です。面接では自己紹介をすることが多いので、普段から考えておくといいでしょう。

職務経歴を教えてください

今までの職務経歴を聞かれた場合は、面接官は応募者が自分の会社でどのようにそのスキルが生かせるかを見ています。色々な仕事をしてきた中で、自分がその仕事に関わってきてどんな経験をしたか、どんな成果をあげてきたかを分かりやすく話しましょう。

面接の前に希望する会社がどんな人材を求めているのか、どんなスキルが生かせるかを事前に調べておくとアピールポイントを見いだせるでしょう。

自分の長所・短所について教えてください

この質問はどこの会社でも聞くことが多い質問です。自分のことを冷静に見ることができて、それを言葉で伝えられる表現力や、短所が会社の業務に支障をきたすようなことではないかを見られています。長所については具体例を挙げて話すと分かりやすく、面接官にしっかり伝わります。短所に関しては、自分が会社に入ってから会社のマイナスにならないようなものを挙げましょう。

例えば、「短所は飽きっぽいところです。」と伝えると、仕事も途中で飽きてやる気をなくすのではないかと思われてしまいます。「短所は慎重になりすぎてしまうことです。失敗することを避けるために行動を起こすまでに時間をかけてしまいます。最近は、失敗を恐れるのではなく、失敗しないように下準備をしっかりすることですぐに行動に移せるように努力しています。」などのように、短所はあるが、努力して改善しようとしている姿勢も伝えることが大切です。

前の会社を退職した理由はなんですか

面接官は、前職の退職理由を聞くことで採用した時にトラブルを起こさないか、採用してもすぐに辞めるようなことはしないかを見ています。人間関係が原因で辞めたという場合は、また同じような理由で会社を辞める可能性があると判断されてしまいます。

仕事や上司に不満があって辞めたなどという理由も同じです。退職理由は、マイナスな理由ではなく前向きに目指すものがあって辞めたなど、ポジティブな言い方で話しましょう。

あなたを採用したら当社にどんなメリットがありますか

転職の面接の場合は、応募者が自分の会社の即戦力になるかどうかを見ています。新入社員のように一から教育しなければならないことがなく、ある程度の経験がある人はその教育にかける時間が少なくてすみます。

業種が全く違うところへの転職でも、社会人として経験してきたことは新しい会社でも生かせるはずです。面接を受ける会社がどのような人を求めているのか把握して、答えをしっかり考えておきましょう。

当社以外に受けている会社はありますか

面接官に、他にも会社を受けているという質問をされたら正直に答えましょう。転職をしようと就職活動をしている人が、「御社だけです。」などと答えたら嘘をついているとしか思われません。他の会社を受けているが、「御社が第一希望です。」という答えが適切です。

面接の時の逆質問は何を聞けばいい?

面接の最後に何か質問はありますか?と聞かれる場合があります。この質問は、応募者がどのくらい自分の会社のことを調べてきたか、どれだけの意欲があるかを見ています。面接の最中に聞いてみたいことが浮かんだらそれを聞けばいいですし、入社後の業務について聞けると積極性があると思ってもらえます。

また、「御社に採用して頂いた場合、出社までに準備しておくべきことはありますか?」「御社に採用していただいた場合、勉強しておくべきことはありますか?」などと質問することで、向上心がある人だと思ってもらえます。この質問がきても困らないようにしっかり考えておきましょう。

こんな時どうする?遅刻・辞退する時の対処方法とは

面接に関して、トラブルが起きた時の対処方法をご紹介いたします。

面接の時間に遅れそうな場合はどうすればいい?

面接に遅れそうな場合はどうしたらいいのでしょうか。遅刻などはもってのほかですが、電車の遅延などで遅刻してしまいそうなことはゼロではありません。もしも遅れそうな時は、できるだけ早く会社に電話をしましょう。面接時間は◯時からだが、電車が遅延していて遅れてしまいそうだという旨を伝えます。謝罪をして、向こうの指示を待ちます。5分10分の遅刻でしたらそのまま面接をしてくれるでしょうし、大幅な遅刻の時は、場合によっては日にちの変更になるかもしれません。電話を切る前もしっかり謝罪しましょう。

そして、面接会場に着いたら面接官にまずは謝罪して、面接が終わった時にも謝罪して面接を終えます。遅刻をすることで印象はよくはありませんが、面接前にきちんと電話をしてきたということで、トラブルが起きた時の対処ができると見てくれる場合もあります。電話もせず、遅れてきてから謝っても印象は悪いままです。

面接を辞退したい場合はどうすればいい?

他の会社から内定をもらったなどの理由で、面接を辞退したいという場合があるかもしれません。その場合はどのようにしたらいいのでしょうか。辞退の場合は担当者の方に直接電話をして、その旨を伝えます。辞退理由はあえて言わなくてもいいのですが、もし聞かれたら正直に他で内定をもらったと答えてもいいです。ですが、謝罪をして「悩んだのですが、よく考えた結果です。」との気持ちをしっかりと伝えましょう。

転職の面接メールでの知っておきたい4つのマナー

転職の面接に関してのメールのマナーはどのようなものがあるのでしょうか。

基本のメールマナー4つ

件名は分かりやすく

採用担当者の方は、毎日のようにたくさんのメールが届きます。その中から件名を見て重要なものから目を通すでしょう。件名は分かりやすく、「面接日程ご連絡のお礼」などと、どんな内容か分かるようにしましょう。

返信は24時間以内に

会社からメールが来たら、返信は24時間以内に送りましょう。何日も後に返信をするようなことは印象が悪くなります。メールを送った方は届いているか気にしていますので、返信は早めにしましょう。

件名は変えずに「Re:」を使い本文を残したまま返信

返信メールを送る時は、どのメールの返信かが分かるように件名を変えずに「Re:」を使って返信しましょう。採用担当者の方が、自分が送ったメールへの返信だとわかりやくするためです。

最後に署名を入れる

メールの最後に署名を入れましょう。名前、住所、電話番号、メールアドレスを入れて送るのがマナーです。

転職の面接を成功させるのは

転職の面接を成功させるためには、基本的な礼儀とマナーが重要です。そして、自分をどうアピールできるかもポイントとなってきます。基本的なマナーとは、挨拶ができる、人の目を見て話せる、面接の際にはスマホの電源を切っておく、カバンは足元に立てて置くなど当たり前のことなのですが、できない人がいるのです。

また、面接官は色々な手を使って応募者の本音を探ってきます。前職を辞めた理由や前の会社の愚痴など、乗せられて話さないように気をつけましょう。転職の面接ということで、新入社員を面接するときよりは面接官の目が厳しくなるでしょう。その中で、自分を採用したいと思わせる話ができるかどうかが面接を成功させるポイントになってくるでしょう。

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