派遣社員として働くメリット・デメリットとは?気になる年収や有休、社会保険のことについて徹底解説

Hiroko

近年、雇用形態が多種多様化してきています。正社員以外の働き方をする人が増えてきて、社会で活躍しています。その中でも「派遣社員」という働き方があります。派遣社員という働き方はどのようなものなのでしょうか。また、どのようにしたら派遣社員として働くことが出来るのでしょうか。

派遣社員とは?契約の種類で異なるメリット・デメリット

派遣社員とは派遣会社と雇用契約を結んで、派遣先を紹介してもらい派遣先で働く人のことを言います。契約は派遣会社と結んでいるので給料、社会保険、雇用保険は全て派遣会社からになります。

登録型派遣

一般的な派遣社員の働き方です。派遣会社に登録し、雇用契約を結びます。登録の際に働きたい時間や曜日、時給や勤務地の希望を登録すると、条件に合った、又は近い仕事を派遣会社が紹介してくれます。そして、その紹介された会社で働く時間について派遣会社と雇用契約を結ぶというものです。

メリット

時給、勤務時間、勤務先などの条件を自分の希望に合わせて選ぶことができます。短期間だけ働きたい人や、子育て中で時間が限られている人、副業で働きたい人には適した雇用形態ではないでしょうか。勤務する期間も1日だけのものから数ヶ月のもの、年単位のものまであります。自分が働きたい期間だけ選べるのは登録型派遣社員のメリットです。副業をする人にはアルバイトよりは比較的時給が高い派遣社員を選ぶ人が多いようです。

また、働きたい業種を選べるのもメリットの一つです。自分のスキルをあげるため、様々な業種を経験したい人や将来同じ業種で独立を目指しているので色々な企業で働き、ノウハウを学び人脈を広げたいなど、目指す方向性に合わせて仕事を選べることは派遣という働き方ならではです。
それから人間関係に煩わされたくない人にも適した働き方だといえます。正社員として雇用された場合、会社の飲み会や運動会、忘年会への参加は働断りにくいものですが、派遣社員でしたら勤務時間以外の時間は付き合う必要はありません。派遣期間だけ働けばいいのだと思えば割り切って働けるものです。

デメリット

派遣先には最長3年までしかいられません。いくらそこの職場が働きやすくても、派遣の契約期間が過ぎたら終わりです。また、派遣先の契約期間が終了した場合、次の派遣先が見つからなかったら給与がなくなってしまいます。このように収入が安定しないので派遣社員をメインで働く場合は契約更新してもらえるか不安を抱えて働くことになります。また、正社員であれば年齢が上がるにつれ、給与は上がる傾向にありますが、派遣社員の場合は専門的な技術を持たなければ時給が上がることはあまりありません。

常用型派遣

常用型派遣とは、無期雇用派遣社員として派遣会社に入社します。その後に派遣社員として派遣先に行き働きます。常用型なので、もしも派遣先が決まっていない場合でも派遣会社との雇用は継続しているため、給与は支払われます。

メリット

常用型派遣社員は派遣会社の社員としての雇用なので、給与・福利厚生などが派遣会社の社員と同じ場合が多いです。そのため、登録型派遣社員よりは安定しています。

デメリット

登録型派遣社員よりも勤務地や勤務時間を選びづらいため、好きなように働くということは難しいようです。希望は家から30分以内の場所で働きたいが、そうもいかないなど、好きな期間で好きな場所で働きたいという人には向いていない働き方といえるでしょう。

紹介予定派遣

紹介予定派遣とは、派遣先に直接雇用されることを前提とした派遣社員のことです。最長6ヶ月で、一定期間を派遣スタッフとして働き、派遣期間終了時に企業と派遣労働者の双方が合意した場合は派遣先で直接雇用となります。

メリット

紹介予定派遣のメリットは、就職する前にその企業のことを知ることが出来るということです。通常の登録派遣とは違い、6ヶ月以内という短い期間で直接雇用かどうかを決めることが出来きます。給与をもらいながら直接雇用を目指すことが出来るのがメリットといえます。通常の場合は直接雇用される前に企業の中で仕事や人間関係についてを見ることはできません。また、紹介予定派遣は派遣会社からサポートを受けることができるので、派遣会社の研修やスキルアップへの教育制度を利用しながら働くことができます。

デメリット

紹介予定の派遣だからといって、必ずしも直接雇用となるわけではありません。企業の中には派遣社員以外にも契約社員やアルバイトなどの雇用形態で働く人が多くいます。その中で企業が欲しいと思った人材がいたら、いくら紹介予定であっても直接雇用されずに派遣期間を終える場合があるのです。直接雇用してもらうためには、努力を惜しまず企業に貢献しなければいけません。 正社員は将来安定しているって本当?心地よく働き続けるためにメリット・デメリットを知っておこう

派遣社員と契約社員の違いとは?

雇用・給与

派遣社員::派遣会社で雇用されています。給与は派遣会社が支払います。
契約社員:企業での直接雇用なので、給与は企業が支払います。

交通費

派遣社員:時給に含まれている場合が多いので、別途に支給がありません。
契約社員:別途支給されますが、上限がある場合があります。

有給休暇・福利厚生

派遣社員:派遣会社のものが適用されます。
契約社員:直接雇用した企業のものが適用されます。

契約社員として働きたいけど待遇はどうなの?正社員との違いや給与・副業について徹底解説

知っておきたい派遣社員の気になる疑問

派遣社員として働いている人、これから派遣社員として働くことを考えている人に知っておいたほうがよいことをいくつか挙げてご説明したいと思います。

派遣法改正法で何が変わったの?

2015年の派遣法改正で変わったポイントを挙げて、それが派遣労働者にどのような影響を与えるかを考えていきましょう。

派遣スタッフのキャリアアップ措置

派遣会社は派遣労働者のために教育研修やキャリアアップカウンセリングが受けられるような環境を整えなければいけません。派遣労働者は、希望すればそれらが受けられるようになります。

派遣期間制限の見直し


今までは特定の26業務は無期限で派遣労働者を雇用することができましたが、それ以外については同一の業務については原則1年、最長3年までしか雇用することが出来ませんでした。2015年の改正ではこの区分がなくなり、全ての業務で3年間雇用することが出来るようになりました。、同一の労働者を同じ企業で雇いたい場合は、労働組合への意見聴取を行い、了承を得ることで雇用できます。

労働者派遣事業はすべて許可制へ

これまで派遣に関する事業は、「特定労働者派遣事業」という届出制のものと、「一般労働者派遣事業」という許可制のものがありました。2015年の改正では、全ての派遣業の企業が厚生労働省の審査をクリアしなければならない許可制となりました。これによって、派遣労働者を守ることが出来るしっかりした派遣会社が残っていくこととなるでしょう。

派遣先での派遣労働者の均等待遇を確保

派遣者労働法改正により、派遣先の企業の正社員と派遣労働者の待遇を均等にする配慮をする義務が必要となりました。派遣会社は派遣労働者から求めがあった場合は、賃金・福利厚生・教育訓練の均等推進を図る義務があり、派遣先へそれを求める必要があります。

雇用の安定措置

派遣会社は派遣労働者の派遣期間が満了になった際に、派遣労働者に対して雇用の安定措置を講じる必要があります。派遣労働者は「派遣先へ直接雇用の依頼」「新たな派遣先を紹介」「派遣元での無期雇用」「その他、安定した雇用継続を図るための措置(有給で研修など)」このどれかを選択できます。

残業を頼まれたらどうしたらいい?

派遣社員は就労する際、派遣会社から就労に関する条件が書かれた書類を明示されます。その中に勤務地や勤務時間、時給、休日についてなどが書かれているのです。通常はこの書類通りに業務を行います。
しかし、繁忙期などにまれに就労先の企業から残業を頼まれることがあります。その時はどのような対応をしたらいいのでしょうか。書類には残業はなしと書かれていたら?残業代はもらえるのだろうか。そもそも残業を受けてもいいのでしょうか。派遣会社との契約違反にはならないのだろうか。と悩んでしまうでしょう。そんな時は派遣会社に相談してください。派遣会社は色々な案件、色々なトラブルを経験していますので、対応するノウハウを知っています。

社会保険には入れるの?

派遣社員は社会保険に加入できるのでしょうか。
社会保険とは、健康保険と厚生年金保険のことです。健康保険は病院にかかった時にかかる治療費や治療などで会社を長期間休んだ時の所得の保障のための保険です。厚生年金保険とは、老後にもらう年金や遺族年金などを受けるための保険のことを言います。派遣労働者は登録している派遣会社の社会保険に加入することができます。

社会保険の加入は、2ヶ月を超える契約期間で労働日数が通常労働者の4分の3以上である場合に加入できます。週に5日出勤で一日8時間の勤務で、週40時間と考えた場合、週4日以上の出勤で週の労働時間は30時間以上が対象です。短期の仕事をする場合でも同じ派遣会社に登録し、長時間働くという意思があることがみなされた場合は加入することができます
社会保険料は派遣社員と派遣元が半分ずつ負担して払います。社会保険は加入条件を満たす場合は強制的に加入となっています。将来の年金のことを考えると社会保険に加入していたほうが得なので、条件を満たしている場合は加入しましょう。

派遣社員は退職金はもらえるの?

派遣社員は派遣会社と雇用契約を結んでいます。なので、退職金がもらえるかどうかは派遣会社の規定によるのです。実際のところ、派遣会社が派遣社員に退職金を払うというケースはほとんどありません。退職金制度は強制の制度ではないので、企業によっては正社員であっても退職金がもらえないという場合もあります。

派遣社員はボーナスが出るの?

派遣社員の種類が3種類あることは説明しました。その中の「常用型派遣」は、派遣会社の社員として雇用されているのでボーナスが出る可能性があります。ボーナスは企業によって支給があるかどうか変わりますので、自分の会社により変わります。
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派遣社員として働く方へのアンケート調査について

派遣として働いている方と、過去10年未満に派遣社員として働いていたことがある5,551人を対象に、労働条件や働き方、満足度などを調査する「派遣社員WEBアンケート」を、一般社団法人日本人材派遣協会が実施しました。
このアンケート結果で分かったことをまとめます。

  • 派遣社員として働いている9割が女性で、平均年齢は39歳でした。
  • アンケートを実施した2016年時点で派遣社員として働き始めて1年未満の人が約半数いました。
  • 今後、どのような働き方をしたいかとの質問に、3年後に派遣社員として働いていたいと答えた人は約40%で正社員として働きたいと考える人は約29%でした。4年後に派遣社員として働いていたいと答えた人は約17%で正社員で働きたい人は約37%でした。
  • 正社員として働きたいと考えた人に正社員を望む理由を聞いた所、上位の理由は「賃金の安定」「ボーナスがもらえるから」でした。
  • 派遣会社で働いている場合でも産前産後休暇・育児休暇の制度が使えることを知っている人は約7割いました。

このアンケート結果から、派遣社員として働くのは女性が多いこと、そして年齢のことを考えると育児が一段落して(子どもが小学校や中学校へ上がった頃)仕事を始めている人が多いのではないかと感じます。子どもを育てながら働く女性には勤務時間や出勤日数が決められた派遣社員が働きやすいのではないでしょうか。

派遣社員として働く方へ

派遣社員として働く方、これから派遣社員として働くことを考えている方は、制度の改正や使える制度を知っておくことが大切です。実は他の雇用形態のほうが自分にとっては働きやすかったなどということがあってはもったいないですよね。自分に合った働き方を知る上で、自ら情報を集め検討することはとても大事なことではないでしょうか。

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