結婚を機に転職するという人は、どうして転職しようとするのでしょうか。結婚で転職する場合のタイミングやそのメリットについて考えて、転職がうまくいく為に知っておきたい注意点についてもみていきましょう。男性にとっても女性にとっても、結婚は大きな分岐点です。しっかり考えていきましょう。
結婚で転職する理由
結婚を機に引っ越しすることになった
- 結婚を機に2人で暮らせる広さの家に引っ越しをする
- 遠距離恋愛や夫の転勤で引っ越しをする
お互いに仕事をしている場合は、それぞれの会社から通いやすい場所に住むのがベストです。借家の場合でしたらそれが可能でしょう。しかし、結婚を機に一軒家やマンションを購入することになった場合は、立地条件によって金額が異なるため、どうしても夫の会社の方を優先にしがちです。
先のことを考えると、女性は妊娠・出産で仕事を続けるかの選択をする時期がきます。男性は転職しない限り、会社が変わることはありません。そのため、家の購入の時は夫が通いやすい所にする人が多いのです。
遠距離恋愛をしていて結婚することになった場合、夫が住んでいる土地へ引っ越す人が多いようです。女性が仕事を辞め引っ越しをして、新しい土地で新生活を始めます。また、結婚相手が転勤になったのを機に、プロポーズされたというケースもあります。
妊娠・出産を機に
- 妊娠・出産を機に一度退職するケース
- 保育園の迎えの時間のがあるため転職をするケース
女性は結婚してからも仕事を続けている場合、妊娠・出産を機にそのまま仕事を続けるか迷うでしょう。出産してから職場復帰できるような環境の職場であればいいのですが、体力的に厳しい（重いものを持つことが多い、一日中外回りしなければいけない重労働の職場であるなど）仕事でしたら退職を選ぶしかないということもあります。
また、残業が当たり前で帰宅するのは毎日深夜になるという多忙な仕事をしている場合には、子育てをするのが難しいので転職を考えるでしょう。
子どもを保育園に預けて働いている場合、保育園の迎えの時間があります。無認可保育園の場合は遅くまで預かってくれる所はありますが、認可保育園の場合は迎えの時間は決まっています。
残業をしたいが保育園の迎えの時間があるため、仕事を切り上げて帰らなければならないこともあります。同僚が残業しているのに、自分だけ帰らなければならないという状況に、転職を考えるというケースもあります。
家庭との両立を考えて転職
- 女性の場合
- 男性の場合
結婚してから仕事を続ける場合、夫と一緒に家事を分担していくという家庭と、女性が家事の大半をするため仕事をセーブするという家庭があります。家から遠い職場で働いていた場合などは、夫よりも先に家を出て夫よりも後に帰って来るということもあるでしょう。
中には、夫の好きな料理を作って出迎えてあげたいと考え、家の近くで働くことを考えるという人もいます。子どもがいる人はなるべく早く家に帰って、子どもとの時間を長く取りたいと考えて転職する人もいます。
毎日の残業は当たり前、休日出勤もよくあるという職場で働いていた人が、子どもが産まれたのをきっかけに子どもとの時間をもっと確保したいと転職するケースがあります。子どもの成長はあっという間です。大事な時期を一緒に過ごせないのは本当にもったいないものです。
忙しい人は、子どもが寝ている早朝のうちに出勤し、仕事から帰ってきたときにはまた就寝時間になっているため、会えるのは週に1日ほどというパターンもあるでしょう。
収入のアップを考えて転職
結婚を機に、もっと収入がよい仕事を探そうという人は少なくないでしょう。子どもが生まれたら、教育費や生活費が今まで以上にかかります。いずれは「マイホームを持ちたい」などの夢もあるでしょう。
結婚で転職を考える場合のタイミングとメリット
結婚前に転職する場合のメリット
- 結婚する前に仕事に慣れておいたほうが家庭との両立がスムーズ
- 転職後すぐには休みが取りづらい
- 結婚前のほうが動きやすい
転職をして新しい職場に慣れるのには時間がかかります。結婚前に新しい環境や仕事に慣れておいた方が、結婚してからの生活リズムを作りやすい面があります。仕事の流れや忙しい時期を把握しておけば、結婚してから共働きをする上でスケジュールが組みやすくなります。
転職をする際に、企業側は結婚したばかりの女性に「せっかく採用して仕事を教えても妊娠などですぐに辞めてしまうのではないか」との懸念を抱きます。そうした理由で、転職がうまくいかないという場合もあるのです。結婚する前にこの先どのように働きたいかと見据えた上で、職場選びをすることは重要です。
そして、転職したばかりで産前産後休暇がほしいとは言いにくいということで、結婚前の転職がよいと考えられます。
転職をするためには何社も面接に行ったり、忙しいものです。転職をするためには、なるべくブランクを作りたくないため、働きながらの転職活動になると思いますが、結婚していたら仕事と家事、転職活動と時間の確保がとても難しくなります。結婚前のほうが動きやすいため、転職活動がやりやすいと考えられます。
結婚後に転職する場合のメリット
- 生活のペースが掴めてからのほうがいい
結婚してみてからではないと分からないことがあります。毎日のスケジュールがどのようになるのか、実際にやってみて気づくことがあります。朝起きて朝食を作って片付けをしてから出勤することがどれだけの大変さか、その後で通勤電車に揺られて会社に着く頃にはぐったり、なんてことになりかねます。結婚してから住む場所や環境で転職先を選ぶことができますし、生活のペースを掴んでから新しい仕事を探したほうがいいという人もいます。
結婚前と後、どちらのタイミングで転職した方がいいの？
転職のタイミングは、どちらにもメリット・デメリットはあります。休みが取りづらいなどのことを考えると、結婚前に転職をしてある程度仕事に慣れてから、妊娠・出産を考えればいいと思います。
また、結婚してからではないと分からない生活リズムや家事の分担などを考慮すると、結婚後で転職した方がいいのではないかとも思うのです。どちらにしても、今だけのことではなく、先のことを考えて転職活動をすることをおすすめします。
結婚で転職！男女別注意点
男性が結婚を機に転職をする場合
- 転職するタイミング
- 収入面は確保しながら転職活動をする
転職とは思っている以上にストレスがかかるものです。結婚してからの転職では妻に不安を与えてしまうことと、自分自身もストレスを抱えながらの転職活動は落ち着かないものです。自分でも気付かないうちにイライラしている態度を取ってしまっている場合もあるので、そんな姿は新婚の妻には見せたくないですよね。結婚前の時間的にも精神的にも余裕があるうちに、転職をしておいた方が落ち着いた新婚生活が送れるのではないでしょうか。
転職活動をする場合は、現在の仕事をしながらではないといけません。退職をしてから転職活動をするのは、財政面でかなりのリスクを抱えることになってしまいます。これから結婚をするというのに、収入源を絶たれたままの転職活動をするなどは、絶対にやめましょう。これからは自分一人ではないのです。「家庭を持つ」という責任感をしっかり持っていなければなりません。
女性が結婚を機に転職する場合
- 転職するタイミング
- 何を目的に転職するのかを自分の中で明確にする
転職するタイミングは先述しましたが、結婚した女性は「結婚したばかりの女性はすぐに妊娠などで辞めてしまうだろう」と見られがちです。一人の人を採用して教育するにはある程度のコストや労力がかかります。それなのに、すぐに辞められたら困るというのです。できたら結婚前に転職をしておくのがいいでしょう。
結婚を機に転職するための目的は何ですか？家庭との両立がしたいので短時間勤務がしたいのか、家の近所で働きたいのか、マイホームのために収入アップを目的にしているのか。それによって職種や雇用形態が変わってきます。そして、今だけのことではなく、先にどうなっていたいのかも考えて転職先を選ぶことをおすすめします。
結婚で転職する？やっておきたいことと考えておきたいこと
転職に有利な資格を取る
もしも資格を取得する時間がある場合は、今後のためにも資格を取っておくのはいいことだと思います。資格によっては、子育てが一段落してからでも働ける役立つものがあります。
- 医療事務
- 調剤薬局事務
- 簿記
医療事務は専門的な知識を生かして働ける職業です。フルタイムでもパートタイムでも募集がある職業なので、結婚や出産後も働ける人気の資格です。
調剤薬局で活躍できる事務の資格です。全国にあるドラッグストアでも働けるため、引っ越しすることがあっても働けて人気がある資格です。
簿記の資格を持っていると、企業の経理事務や会計事務所で働くことができます。子育てが落ち着いてからの仕事としても、就職先が探しやすいため人気です。
ワークライフバランスを考えて決めよう
結婚を機に転職を考えるという人がいます。例えば、休日なのに奥さんが仕事の電話をしているのが気に入らなくて喧嘩になるとか、夫が休みなのに上司の付き合いでゴルフばかりに行き、家族サービスをしてくれなくて不満だとか。そうなった場合は、自分たちのライフスタイルに合った仕事を探すといいでしょう。
雇用形態を変更できないか考えてみよう
今の職場でのキャリアを捨てて、一から新しい職場でスタートするのも心機一転、良いことだと思います。でも、もしも本当は辞めたくないと考えている人がいたら、雇用形態を変えられないか職場の上司に相談してみてはいかがでしょうか。短時間勤務にしてもらうなど、もしかしたら可能かもしれません。
一つだけ考えておいたほうがいいことがあります。それは、辞めてしまったら元の会社には戻れないということです。滅多なことがない限りは、退職した会社に戻ることはないでしょう。新婚の時は、2人で楽しむための時間が欲しいと思うかもしれませんが、先のことを考えてみてください。
子どもが生まれたら、いずれは教育費がかさむようになります。マイホームが欲しいと思うかもしれません。今の仕事を続けていればよかった、と後悔はしませんか？今のところで頑張っていたら昇進や昇給が見込まれたのに、辞めなければよかったと思いませんか？
今まで営業やSEとして働いていた人が職種を変えて転職した場合、また戻ろうとしても難しいのです。離れている間に技術は進化していき、追いつけなくなってしまうことがあるのではないでしょうか。今だけのことを考えずに、自分のキャリアを生かせて先を見越した仕事の探し方をするのが大切です。
結婚を機に転職する際は先を見越して考えよう！
結婚し転職をして、公私共に新生活のスタートです。転職先を探す時は、今後の自分のライフプランを考えてそれに合った仕事を探すことをおすすめします。新しい職場で働くことは不安もあることでしょう。でも、きっと新しい仲間に出会い、やりがいを見つけて自分自身を大きく成長させてくれるはずです！