出産手当金はいくらもらえるの?支給日や計算方法・申請手続きなど徹底解説

Hiroko

出産手当金とは働く女性をサポートする制度です。女性が働きながら出産、子育てをするのはとても大変なことです。その生活をサポートする制度が出産手当金です。今回はこの出産手当金について、詳しく説明していきます。

出産手当金とは?

出産手当金とはどういうもの?

「出産手当金」とは、仕事をしている女性が出産する時に生活をサポートするための制度です。働く女性が出産する時、出産前と出産後の一定期間、仕事を休まなければならない時期があります。その時期は会社から給料がもらえない場合がほとんどです。出産手当金とは、その時期の生活を支えるという目的で、会社が加入している健康保険から支給されます。

出産手当金の対象期間はいつからいつまで?

出産手当金の対象期間は「産前休業」と「産後休業」の時期になります。産前産後休業について、詳しく説明していきます。

  • 産前休業とはどういうもの?
  • 産前休業は出産予定日の産前6週間(多胎の場合は14週間)とされていますが、絶対に休まなければならないというものではありません。本人が出産する直前まで働きたいと願えば、休まずに働くことができます。そして、もし本人が休業を申し出た場合は、会社は休業させなければなりません。

  • 産後休業とはどういうもの?
  • 産後休業は出産の翌日から産後の8週間とされています。出産後の42日間は、法律で働くことが許されていませんが、その後の14日間は本人に働く意思があり、医師の承諾をもらったら働くことができます。会社側も出産後、43日目からは本人の意思が業務に就かせてもよいと法律で決まっています。

    このように、産前と産後に休業した日数分が出産手当金として支給されます。もしも出産予定日まで働いていて、産後は43日目から出勤したとしたら、出産手当金は産後の2週間分ということになります。

出産手当金をもらえる対象条件

出産手当金をもらえる対象は以下の通りになります。

  • 会社の健康保険に加入している
  • 健康保険は正社員だけでなく、パートタイマー・アルバイトや契約社員などでも条件を満たしていれば加入できます。「自分自身が健康保険に加入していること」であって、ご主人の会社の健康保険や自分が国民保険に加入している場合は対象になりませんので注意しましょう。会社の健康保険に加入していて妊娠4ヶ月以降に出産した場合に受け取ることができます。妊娠4ヶ月以降だったら、早産、流産、死産や人工中絶の場合でも支払いの対象になります。

  • 出産のために仕事を休んで賃金をもらっていないこと
  • 産前産後の定められた休業期間の中で少しでも働いている期間があり、勤め先から給料が支払わている場合、その期間は支払い対象外になります。そして、出産手当金よりも賃金が多い場合は支給されません。もしも、つわりなどで労災の傷病手当金の要件を満たす場合は、出産手当金のほうが優先されます。もし傷病手当金が支給された場合は、出産手当金が減額になるなどして調整されます。

出産手当金の計算方法と申請方法

出産手当金の計算方法は?いくらもらえる?

出産手当金としてもらえる金額の計算方法は、「日給の2/3×産休日数」です。日給は「標準報酬月額」によって決められます。「標準報酬月給」とは、毎年7月に、4~6月の給料の平均額を出し、その平均額を用いて国が決定しています。

(例)標準報酬月収が30万円の人が産前産後休業を98日間フルで取る場合は、以下の通りになります。休業していた期間にもらえるのは本当に助かりますよね。

日給=300000÷30=10000円
出産手当金=10000円✕3分の2✕98日間=653366円

出産手当金の申請方法を知ろう

次に出産手当金の申請の際の手続きについてです。健康保険に加入している人の中には、出産手当金がもらえることを知らないという人もいますので、是非この機会に知っておいてください。

1. 会社に自分が加入している健康保険で受給資格があるかを確認しましょう。そして申請のために必要な書類をもらっておきます。(健康保険出産手当金支給申請書)この用紙は会社か加入している健康保険組合でもらえます。出産で入院する時にこの用紙を必ず持っていきましょう。出産後は会社へ持参できませんので、郵送でのやりとりが可能かを確認しておきましょう。

2. 出産で入院したら、必要事項に記入した申請書に担当の医師に証明を記入してもらいます。この際、病院によっては文書料が請求される場合もあるので、事前に確認しておくといいでしょう。

3. 病院で記入してもらった申請書を勤務先に送ります。会社に記入してもらう欄がありますので、忘れず書いてもらいましょう。

4. 記入してもらったらその申請書を勤務先の健康保険担当者か健康保険の窓口に提出します。申請書をもらう際にどこに提出したらいいかを確認しておきましょう。

以上が出産手当金の申請までの流れとなります。

出産手当金をはいつ頃もらえる?

出産手当金はいつ頃もらえるのでしょうか。申請したらすぐにもらえると思われがちですが、実際にもらえるまで思った以上に時間がかかります。
勤務先で申請書をもらい、入院先で申請書に記入してもらい、会社へ送って記入してもらって申請する。ここまでの期間で1ヶ月ほどはかかります。その後、申請から2週間から2ヶ月ほどしてから指定の口座に出産手当金が振り込まれます。このように、産後2ヶ月から4ヶ月ほどかかって振り込まれるので、休業の間の家計のやりくりは、休業前から計画的に貯めておくなどしましょう。

また、出産手当金の支給が決まると健康保険組合から「出産手当金支給決定通知書」が送られてきて、その後に振込がされます。もし自宅に通知書が届いていない場合は会社に届いているかもしれないので、確認してみましょう。

女性なら知っておくべき!出産手当金の知っておきたい豆知識

出産を機に退職した場合はどうなる?

出産手当金を退職した後にもらうことはできません。出産手当金をもらうためには、以下の条件が必要です。退職後でも出産手当金の支給が受けられるケースは、産前42日から出産までの間に退職した場合です。

1. 勤務先の健康保険に入っていて、産休中も継続していること。
2. 出産した後も仕事を続けて、健康保険の資格が継続していること。

出産手当金の申請を忘れていた!どうしたらいい?

出産手当金というものを知らずに申請していなかった、またはすっかり忘れていたという場合はどうしたらいいのでしょうか。その場合は2年以内でしたら申請ができるので諦めないでください。
最初にいつからもらえるはずだったのかを確認します。出産手当金は産休開始の翌日から2年を過ぎていなかったら全額が請求できます。もしも、産休開始の翌月から2年過ぎてしまっていたとしても出産手当金は受け取れますが、1日過ぎるごとに受給が1日分減っていきます。ですから、産休取得日から2年までは全額請求でき、2年98日を過ぎたら請求できなくなるということになります。

産休中に支払いが免除されるものがあるって本当?

  • 社会保険料の支払い免除
  • 2014年の4月から産休中と育児休暇中の社会保険料は、支払いが免除されることになりました。社会保険とは、健康保険や厚生年金、雇用保険などの保険料のことです。そして支払いが免除されている期間は保険料の支払いはしていないが、保障はされます。
    また、その期間は保険料を納めた期間として計算されます。会社が日本年金機構へ「産前産後休業取得社届出書」という書類を提出してくれるので、自身ではやらなくても大丈夫ですが、手続きしてくれたか確認しておくといいでしょう。

  • 住民税が減免措置になることもある
  • 産休中でも住民税は支払わなければいけません。住民税は前年や前々年度の収入によって決められます。支払い方法は「産休前の給料から天引き」「育休があけてからの給料から天引き」「普通徴収(自宅に住民税の納付書が届く)」の方法のどれかになりますが、多くの場合は普通徴収で支払うようです。
    そして、産休中、育休中の人の中には「減免制度」が適用される人がいます。その収入に合わせて「全額免除」「50%免除」「30%免除」と変わります。減免制度を利用できるのは、以下の人になります。

    1. 生活保護を受けている人
    2. 失業手当を受給している人
    3. 所得が前年と比べて半分以下になった人
    4. 学生、生徒であること

    産休中の場合は、3.が当てはまる場合があるので、税務署に問い合わせて自分が該当するか確認してみましょう。ちなみに、出産手当金は非課税なので税金は引かれません。

出産手当金と扶養制度について

扶養の制度は、自己で生計を維持できない者が夫や親の健康保険の被扶養者として加入するものです。出産を機に退職して、夫の健康保険の被扶養者として加入することを考えている場合、注意が必要です。ある程度の収入がある場合は被扶養者として認めらず、夫の健康保険に加入することが出来ない場合があるのです。
出産手当金を含めた収入が被扶養者として認められないものだったら、出産手当金を申請しないか、申請をして条件を満たすまでの期間は国民保険に加入するかの方法をとります。家族の被扶養者となることを考えている場合、このことを理解し確認しておく必要があります。

産休中に有給を使った場合はどうなるの?

出産手当金を受け取る条件には、出産のために仕事を休んで会社から給料をもらっていないことがあります。もしも産休中に有給休暇を使っていたら、会社からその期間の給料は支払われるということになります。出産手当金のほうが産休中にもらった給料よりも多い場合は、出産手当金と給料の差額が受け取れます。もしも給料の方が多かった場合は出産手当金は受け取れません

参照:全国健康保険協会

出産手当金は有効活用しよう!

女性にとって、結婚や出産は大きな人生の節目になります。その時に仕事をどうしようか悩むことでしょう。もしも、悩んでいるのだとしたら「今は辞めないで続けること」をおすすめします。会社の健康保険に加入しているならなおさらです。育児休暇中には社会保険料の支払い免除などお得な制度があるので、色々な制度があることを把握して、損のないように働きましょう!

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