保育士資格は何歳になっても取得できる?気になる合格率と取得する方法を徹底解説

子どものころ大好きだった保育園の先生。憧れの保育士になるにはどうすればいいのか知りたいですよね。学校に通わなければ行けないの?資格取得の難易度はどのくらい?保育専門の学校を卒業していなくても、専業主婦でも、社会人でも目指せる保育士の資格取得について必要なことをお話します。

保育士になるには資格が必要?

今なにかと話題の保育士ですが、昔は「保母さん」「保父さん」という名前でした。法が改正され、今では男女関係なく「保育士」というようになりました。保育士になるには資格が必要です。保育士の資格の正式名称は「保育士資格」といいます。保育園で働く場合には保育士の資格が絶対に必要というわけではありませんが、正式に保育士として働く場合は「保育士資格」が必要になります。

ちなみに、幼稚園の先生は「幼稚園教諭専修免許状」「幼稚園教諭一種免許状」「幼稚園教諭二種免許状」と保育士資格とは別にあります。

保育士は資格なしでも働けるの?

保育士の資格がなくても保育園で働くことはできます。「保育補助」という名称で求人募集があります。資格を取得している「保育士」よりも待遇は劣りますが、資格を持っていなくても子どもと接して働くことができます。

他には、看護士の資格を持った人や栄養士の資格を持った人も、保育園で働くことができます。なかには、保育士の資格取得のために保育園でアルバイトをしてながら勉強しているという人もいます。

保育士の免許はどのように取得するのか

厚生労働省では、下記のように定められています。

保育士となる資格を取得するには、次の2通りの方法がある。
1.厚生労働大臣の指定する保育士を養成する学校及びその他の施設(大学、短期大学、専修学校等)を所定の課程を履修した上で卒業。
2.各都道府県で行う保育士試験に合格

引用:厚生労働省

4年制大学・短期大学

4年制大学と短期大学に通う場合は、学部や学科に関係なく、大学に2年以上在学+62単位以上修得済(卒業が見込まれる者や中退者も含みます)の場合は、保育士試験を受けて合格すると資格を取得することが可能です。

また、4年制大学と短期大学では保育士養成課程で所定の単位(68単位)を取得すると、卒業と同時に資格を取得することができます。

保育士専門学校・夜間学校に通う

保育士養成課程で所定の単位(68単位)を取得し卒業すると、資格を取得できます。専門学校の中には、夜間学校もあります。仕事をしている人や、すでに他の大学や短大を卒業した人などが、保育士資格取得を目指して通うことができます。こちらも必要単位数68単位を取得し、卒業すると同時に資格を取得できます。

仕事をしながらでも取得できる通信講座

通信講座に申し込んで資格を取得する場合は、通信講座のカリキュラムに沿って勉強をした上で年に2回行われる試験に合格しなければなりません。

通信大学を利用する場合は、大学の入学試験に合格し通信制で学び単位を取得したうえで、卒業と同時に資格を取得することができます。最短2年で取得できる学校もあります。

独学で学ぶにはどうすればいい?

独学で学ぶ場合には参考書を購入し、試験対策の勉強をする必要があります。その他、通信教育講座に申し込んで勉強する方法もありますが、費用が20,000円から30万円ほどかかります。教材費を抑えたい方は、参考書で学ぶことで比較的安く済みます。

高卒や主婦が保育士資格を取得する方法とは

大学や短大、専門学校に入学または卒業をしていなくても、児童福祉施設で実務経験がある場合は、年に2回行われる保育士試験を受けることができます。最終学歴が中学校卒業の場合は、児童福祉施設で実務経験が5年以上、最終学歴が高校卒業の場合は児童福祉施設で実務経験が2年以上必要です。1991年(平成3年)以前に高校を卒業した人であれば受験資格があります。いずれの場合も、保育士試験に合格することによって保育士の資格を取得することになります。

保育士資格を取るためには試験を受けるの?

保育士養成学校を卒業すると同時に資格を得ることができる場合と、保育士試験に合格をして資格を得る場合があります。全員が必ず試験を受けて資格を取得するというわけではありません。

試験は2016年より、前期と後期の年2回の実施となりました。資格取得のチャンスは増えますが、受験の申請書の提出は試験の約2~3カ月前となっていますので、しっかり計画を立てて試験の準備をしておくことが大切になります。

試験の日程

下記は2017年(平成29年)と2018年(平成30年)の試験の日程です。ご参考までに目をお通しください。

2017年(平成29年)試験日程

  • 前期(1回目)
  • 内容日程
    受験申請期限1月31日(火)まで
    筆記試験4月22日(土)23日(日)
    筆記試験結果通知書・実技試験受験票6月3日(土)~6月11日(日)に送付
    実技試験7月2日(日)
    実技試験の合否通知・一部科目合格通知書8月5日(土)~8月13日(日)に送付
  • 後期(2回目)
  • 内容日程
    受験申請期限7月26日(水)まで
    筆記試験10月21日(土)22日(日)
    筆記試験結果通知書・実技試験受験票11月25日(土)~12月3日(日)に送付
    実技試験12月10日(日)
    実技試験の合否通知・一部科目合格通知書2018年1月13日(土)~1月21日(日)に送付

    2018年(平成30年)試験日程

  • 前期(1回目)
  • 試験内容日程
    筆記試験4月21日(土)22日(日)
    実技試験7月1日(日)
  • 後期(2回目)
  • 試験内容日程
    筆記試験10月20日(土)21日(日)
    実技試験12月9日(日)

    ※2018年(平成30年)の申込申請期限などについては12月中旬ごろ全国保育士養成協議会より発表されます

    受験費用

    保育士試験を受けるには受験手数料がかかります。2,017年(平成29年)現在では12,700円(税込)+250円(郵送料)=12,950円が費用となります。

    試験の内容

    筆記試験

    筆記試験は9科目全てに合格が必須です。

    ■社会福祉
    ■児童家庭福祉
    ■保育の心理学
    ■子どもの保健
    ■子どもの食と栄養
    ■保育原理
    ■教育原理
    ■社会的養護
    ■保育実習理論

    これらの各科目を6割以上取ることで合格となります。しかし、「教育原理」と「社会的養護」は2つで一つの科目分の採点となります。筆記試験には有効期限があります。一つの科目で合格点に達している場合、その科目は3年間有効となります。

    初めて受験した年に2科目が合格し、残り6科目が不合格だった場合、次回は不合格だった6科目を受験し、合格した2科目は試験を免除してもらえます。

    実技試験

    実技試験の科目は、「音楽表現に関する技術」と「造形表現に関する技術」と「言語表現に関する技術」この3分野うち、2分野を選び受験します。選択した2分野で、それぞれ合格点の6割以上(50点満点)を取れば合格となります。実技試験は事前に課題が決まっているため、課題に合わせて対策ができます。課題は「保育士試験受験の手引き」に掲載されています。

    参考元:一般社団法人 全国保育士養成協議会

    実技試験は、全ての筆記試験に合格していないと受験資格を得られません。そのため、受験勉強は筆記の方から行い、実技は筆記の勉強の進み具合をみて計画を立てている人もいます。

    何歳まで受けられるの?

    保育士試験を受けるのに年齢条件はありません。何歳でも受験は可能ですが、その他に受験条件があります。詳細は下記の保育士試験事務センターのサイトに載っています。ぜひご確認ください。

    一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式ホームページ

    合格率はどれくらいなの?

    平成28年より試験が年2回となり、受験者数、合格者数ともに平成27年よりも増えています。また、4月の試験合格率は全国平均で22%でしたが、10月の試験合格率は29.5%と高くなっています。これは、4月と比べて10月は受験者数が若干少なくなることが影響しています。幼稚園教諭免許を持っている人に対しては、全科目免除となりますので、合格率はぐんと上がり、100%となっています。

    参考元:厚生労働省 保育士試験の実施状況(平成28年度)

    保育士資格の難易度はどのくらいなの?

    筆記試験の合格有効期間が3年ということや、試験が年2回になったことで合格率は上昇している状況です。平成28年以前より今は待機児童問題で保育所の数を増やすこと、保育士を確保することを国が優先的に取り組んでいるので、今は比較的合格しやすい環境になってきているといえます。

    保育士資格の内容

    保育士と幼稚園の先生の違い

    保育士と幼稚園の先生は同じような仕事に見えるため、働いてる場所の違いだけで資格も内容もだいたい同じという認識の人もいるかもしれません。しかし、保育士は厚生労働省の管轄で、幼稚園は文部科学省の管轄となります。保育士は子どもを保育をする役割があり家庭の延長線にある施設で、幼稚園の先生は子どもを教育する役割があります。つまり保育士と幼稚園の先生は別の役割を担っているのです。

    保育士の仕事の範囲と資格

    保育園に通えるのは0歳から小学校就学前までが対象で、原則1日8時間の預かりができます。保育園は厚生労働省の管轄で、児童福祉法によって定められた児童福祉施設となります。保育園での保育士の役割は、主に基本的な生活の補助(食事、着替え、排泄)と集団生活での社会性の構築、心身の成長の補助、地域との関わり、保護者へのアドバイスなどが仕事内容です。

    保育園で働く保育士の人数は国が定める「児童福祉施設最低基準」をもとに、保育士の配置基準というものがあります。1つの園に対し保育士が何人と決まっているのではなく、園児人数(園児の年齢変わる)に合わせて保育士の人数が決まっています。

    園児年齢保育士1人あたりにつき見られる園児数
    0歳児園児3人
    1・2歳児園児6人
    3歳児園児20人
    4・5歳児園児30人

    上記の内容のように、保育士の概ねの人数が決まっています。ただし、この人数体制では保育が十分に行き届いていない現状があり、配置基準の1.5倍から2倍の保育士を配置している園もあります。
    ※認可保育所の場合は運営が各自治体(市町村)なので上記と異なる基準を定めることもできます

    幼稚園教諭の仕事の範囲と資格

    幼稚園に通えるのは3歳から小学校就学前までが対象で、預かり時間は原則4時間と決まっています。幼稚園は文部科学省の管轄で学校教育法によって定められており、「学校」というくくりになります。幼稚園では保育園と同じように、基本的な生活の補助(食事、着替え、排泄)と集団生活での社会性の構築、心身の成長の補助、地域との関わりが仕事です。

    しかし、幼稚園教諭となるため幼稚園教育要領に基づいて、学習指導の計画を立てて園児の教育を行います。小学校との連携をはかり、小学校入学前までの理想の成長を話し合ったりする場もあります。幼稚園教諭の配置は1学級一人で1学級の園児は35人までとなります。

    保育士は国家資格

    以前は保母資格といって県の認定する資格でした。それが1999年(平成11年)4月に児童福祉法が改正され、2003年(平成15年)に施行されたことにより、国家資格となり名称も保育士となりました。保母資格で取得している人は、当時切り替えの登録制度があり、保母資格から保育士資格へ切り替えを行った人は、引き続き保育士として働くことができています。

    保育士として働くまで

    保育士資格、免許取得までの流れ

    保育士養成学校を卒業し資格取得、または試験に合格した場合資格が取得できます。保育士として働くためには、資格を取得するだけではいけません。都道府県知事への登録が必要になります。保育士登録名簿に登録されると保育士登録証が交付されます。交付を受けることにより正式な保育士として働くことができます。

    登録には、保育士登録の手引きという書類を、各都道府県の保育士登録事務処理より取り寄せします。必要な書類は保育士申請登録書、振替払込受付証明書、資格の証明になる書類の原本、戸籍抄本です。登録には手数料4,200円(税込)がかかります。

    保育士資格の更新手続きは必要?

    保育士の資格に更新はありません。保育士の登録をしない場合でも資格が失効されることはありません。

    保育士の資格を活かす仕事とは

    時間とお金をかけて取得した資格です。女性は結婚し、家事と育児で仕事ができない人も多いですが、資格を取って終わりではもったいないですよね。この国家資格を保育士として生かすか、その他の児童福祉施設で生かすか、あるいは家庭で自分の子育てに生かすか、それぞれ思いがあると思います。今は子育てがひと段落してから社会に復帰する女性も増えていますので、保育士の資格取得を目指すのもおすすめです。

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