7割の会社員が職場環境を悪いと思っている?改善するための3つのヒントとは

職場環境がいい会社で働きたい。これは誰しもが思っている条件のはずです。できれば、ブラック企業ではなくホワイト企業で働きたいですよね。しかし、ブラック企業ではないはずの会社なのになぜか職場環境が悪いこともあります。では、一体なぜそのような現象が起きてしまうのでしょうか?

職場環境とは?

職場環境という言葉、一度は耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。しかし、職場環境とは一体どういう意味で使われているのでしょう。そこで、職場環境についてまとめました。

職場環境とは働いている人のいる場所の環境のこと

職場環境とは、働いている人がいる場所の環境のことです。なので、職場と働いている人がいれば自然と職場環境は作られます。この職場環境という言葉には、職場の人間関係や職場の状態(気温や騒音など)も含まれます。
働く人にとってはできるだけ職場環境はいいほうがいいですが、残念ながら会社ごとに職場環境は異なります。自分の理想通りの職場環境で働くことは、難しいかもしれません。ある人にとってはいい会社だけれど、自分にとっては社風が合わない、という人や、昔は職場環境がよかったけど、最近悪化したというケースもあります。ずっと同じ職場環境が続くわけでもないため、中々難しいことなのかもしれません。

職場環境が悪いと業績も悪化してしまうことに

職場環境が悪いと仕事のやる気も無くなってしまいます。例えば、人間関係が悪いと職場に行きたいという気持ちや、頑張って仕事をしようという気持ちが削がれます。また、人間関係以外の部分でも影響が出てくるでしょう。
例えば、職場の環境が暑すぎる場合。日の当たるオフィスなのに全く空調が効いてないないと体力を奪われてしまうため、仕事が進みません。このように、職場環境が悪いと仕事のやる気が落ちてしまいます。そして、それは会社の業績にもつながってしまいます。
職場の環境が悪い…と働いている人間全員が思ってしまうと、同じように働く気が削がれてしまいます。ということは、会社にとっても働く人にとっても職場環境というのは重要なポイントなのです。

働きやすい職場環境の4つの条件

できることなら環境のいい職場で働きたいものです。しかし、職場環境がいい会社と一言で言っても、どのような会社が当てはまるのでしょうか?そこで、働きやすいとされている職場環境の条件をまとめました。

厚生労働省から働きやすい職場環境の基準が定められている

実は、働きやすい職場環境の条件は厚生労働省から定められています。その条件は大きく分けて4つに分類されます。

作業環境

一つ目は作業環境です。働いている場所の居心地が悪いと感じないために、空気の汚れや臭い、職場の温度などを適切に維持することが義務付けられています。

作業方法

二つ目は作業方法です。作業方法が悪いと労働者の心身に負担をかけてしまいます。なので、会社側はそのことを理解し、労働者に負担をかけすぎないような作業方法を考えることが義務とされています。

疲労回復支援施設

三つめは疲労回復支援施設を設置することです。いわゆる、休憩室のことだと考えてください。適切な時間に適切な場所で休憩することによって、労働者を労わることができます。

職場生活支援施設

そして最後は職場で生活するための施設を作ることです。例えば、トイレや洗面所などは仕事には直接関係ないものの、必要ですよね。なので、そういった場所を作ることも義務付けられています。

職場環境が良いと国に認定してもらえる

この4つの職場環境条件ですが、会社側が快適な職場づくりをするために努力を行い、各都道府県労働局長に提出した際に、審査が行われます。そして、条件に沿っていると認められることで、認定してもらうことができます。
認定してもらえた会社のうち、小規模なところはこれらの条件を満たすために国から補助が下りることもあります。なので、中小企業でも快適に過ごせることは間違いないでしょう。

また、最近ではこれら4つの条件の他に喫煙のことも課題となっています。タバコは吸っている本人だけでなく、周りの人にも悪影響を与えるため、法律で喫煙者が受動喫煙を防止することが定められています。そのため、平成15年から喫煙対策のガイドラインも作られました。喫煙所を設置したり、屋外に排出するための換気扇を設置したりといった条件が加えられています。受動喫煙対策は、今やどの会社においても対策しなければいけない条件のようです。



参考サイト:厚生労働省 職場のあんぜんサイト

実際のところ職場環境には満足している?

最近はブラック企業などが話題となっていますが、ブラック企業でない場合も問題になることがあります。では、実際のところ働いている人は今の職場環境に満足できているのでしょうか?マンパワーグループ株式会社がアンケートをとった結果、驚くような結果が出ました。

働いている人の7割以上が職場環境に何らかのストレスを抱えている

マンパワーグループ株式会社が20代から50代の正社員として働いている男女400人にアンケートを取ったところ、およそ7割以上の人がなんらかのストレスを抱えているという結果が出ました。人によってストレスの度合いは違いますが、半数以上の人が職場に不満があるというのは驚きではないでしょうか?
最近はブラック企業などが話題となっていますが、全ての会社がそうではありません。中には、労働局長に認められた会社もあるはず。一体なぜこれだけ多くの人が職場環境にストレスを抱えてしまっているのでしょうか。

大半の人が人間関係に悩んでいる

実は、アンケートの結果を見てみると、大半が人間関係に悩んでいるということが判明しました。上司や同僚との人間関係がうまくいっていない人が多いようです。確かに、職場は気の合う友達グループとは違い、自分と合わない人とも上手にやっていかなければならない場所です。
なので、嫌いな人や苦手な人がいても上手に取り繕わなければなりません。また、イライラしたとしてもその怒りを相手にぶつけてはいけません。そういった積み重ねが、働いている人の不満を呼んでいるのでしょう。

参考:manpowergroup

ホワイト企業にもあり得る?意外なことが職場環境を悪くしていることも

また、これ以外にも意外なことが職場環境を悪化させていることもあります。「え、そんなことが?」と思ってしまうかもしれませんよ。どこにでもあるあの空気が職場環境を悪化させているのです。

会社側が現状に満足してしまっている

どちらかというと、中小企業に多いことです。本来、仕事というのはずっと同じことをしていていいわけではありません。利益が上がったからといっても、長年同じことで経営ができるかといわれればそうではないはずです。

しかし、どうしても中小企業の会社や家族経営の会社はそこで満足してしまいます。上の立場の人間というのは、本来会社を社員のために動かなければなりませんが、そういった一部の会社は仕事をするどころか、ほとんど遊びのようなことを始めてしまいます。これでは、その会社で働いている社員は成長することができません。今後転職などで別の会社に移った時、困ってしまうでしょう。

職場の雰囲気が悪い

ざっくりとしたタイトルですが、そこまで人間関係がギスギスしているわけでもなく、なんとなく居心地が悪いような環境の職場がこれにあたります。
例えば、人とのコミュニケーションがあまりない職場の場合、なにかわからないことや困ったことがあっても頼ることができません。そうすると、仕事上での成長はできなくなってしまいます。
また、仕事が終わっても先に帰りづらい雰囲気を味わったことがある人はいませんか?これは、ブラック企業だけでなくホワイト企業に勤めている人でも感じることの多い現象だそうです。暗黙の了解で上司や先輩よりも先に帰れないような雰囲気の職場の場合、本当に悪い人が上の立場にいると最悪です。なぜなら、上司や先輩が仕事をしなくても代わりに後輩がやるという悪循環が生まれてしまうからです。

これでは、まじめな人や立場の弱い人が損をしてしまうことになってしまいます。こうなってしまうと、職場環境は最悪といえるでしょう。

職場環境を改善する3つのヒント

では、そんな劣悪な職場環境になってしまったら、どうすればいいのでしょうか。そこで、職場環境を自分で改善するために3つの方法をご紹介します。簡単にできることから、なかなか決意できないものまでありますが、このような方法もあるということを頭に入れておいてください。

まずは人事や上司に相談してみる

もしも職場に信頼できる上司や部署があるのなら、ひとまず相談してみましょう。パワハラやセクハラなどにも対応してもらえる可能性が高いです。大半のことは総務や人事に相談すると解決するでしょう。
しかし、中には人事関係に疎い総務や人事もあります。人間関係や職場環境は全て労働者が解決するものという考えが根底にある会社では、自分の力で職場環境を改善することは困難でしょう。

異動を考えてみる

会社を辞めることまで考えられないのなら、異動してみてはいかがでしょうか。自分のいる部署だけ職場環境が悪いのなら、異動するとすっきりできるかもしれません。特に大企業や他に支店がある会社なら、嫌いな人の顔を見る頻度も減ります。しかし、中小企業や異動しても顔を見る頻度が多いという会社は、そうもいきませんよね。

どうしても今の職場環境に耐えられないのなら転職も考える

最終的に逃げ道がないと感じたのなら、転職するのも一つの方法です。逃げに感じるかもしれませんが、心身の限界がきて病気になってしまったり、自殺してしまったりすると元も子もありません。
仕事を辞めてしまっても、働く方法はたくさんあります。なので、疲れ果てて自殺する前に、まずは自分を労わってあげることから始めてみましょう。仕事を探す機関もハローワークや転職サイトなどたくさんありますし、退職後も手続きをすれば行政からお金をもらって生活することができます。様々な機関を有効活用して、理想の職場を見つけましょう。

快適な職場環境で働くために勇気を出してみよう

快適な職場環境は、長く働くために大切な労働条件です。いくら会社側が努力していても、一人ひとりの人間関係までは対処できないものです。自分にとって居心地が悪いと感じたり、心身ともに限界がきてしまったりするのなら、ぜひ次のアクションを取ってみてください。その一歩の勇気があなたの未来を大きく変えるでしょう。

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