政治家になるために知っておきたい4つの必要なこと!国民の期待に応えられる人の特徴とは

政治家の仕事というのは、どんなことをしているのでしょうか。選挙の時期は車に乗ってマイクで自分の名前を叫んでいたり、駅前で演説をしている。テレビで見る政治家は多くの記者に囲まれて会見をしている。そんなイメージを持っている人もいるでしょう。今回は、政治家の仕事について詳しく解説していきます。

政治家とは

【市区町村議員】私たちの街の責任者

私たちが住んでいる街の最高責任者である市長(市区町村長)は、年間で90日程ある議会に参加します。その内容は、税金の使い道や条例の審議です。地域や福祉の問題を解決するために動いてくれるのも市区町村長です。政治家の中でも、一番私たちの生活に近い距離で仕事をしている人です。

【知事】都道府県の行政を担う最高責任者とは

都道府県の代表である知事は、議会で都道府県の条例や予算などを県議会と協力して決めます。具体的には、県の条例を作り、見直したり予算の決定などを議会で話し合い、決定します。また、都道府県民の要望などを元に視察や見学などを行い、調査することもあります。イベントへの参加や式典に出席するのも大切な仕事です。

【国会議員】国会を構成し国民を代表する議員

国会議員は、国民を代表する議員です。仕事は大きく分けて、「法律の制定」「予算の決定」「内閣総理大臣を選出する」というものです。国民の代表である国会議員は、私たちが生活しやすいように時代などに合わせて法律を見直したり作ったりします。例えば、昔はインターネットに関する法律はありませんでした。しかし、ネットの普及によってざまざまな問題が起きてきて、法律を作らないといけない状態になりました。

国会議員は国民を守るために法案を提出し、施行していきます。また、諸外国とのやりとり、国の予算の決定や経済が発展していくために政策を練ることもします。国会に出席する以外では、自身の選挙区での支持者との会合や党の本部へ出向いたり、勉強会への参加、議員会館で来客対応など仕事があります。

政治家のスケジュールや給料について

政治家の1日のスケジュール

政治家の勤務時間は、はっきり決まった規定というものはありません。スケジュールによっては早朝から会議が入ったり、夜遅くまで予定が入る日もあります。国会議員の場合は、国会の会期中かどうかでもスケジュールは変わってきますが、代表的な国会議員は、午前中は駅前などで演説やビラ配りをします。

朝は通勤・通学の人が駅に集まってきますので、演説をするにはちょうどいい時間です。それが終わると、党本部へ出向き会議や委員会に参加します。お昼ごはんを挟んで、本会議への出席などを済ませて来客の対応や支援者の会合へ出席することもあります。帰宅するのは遅くなってから、という場合が多いです。

次に、市議会議員のある1日を追ってみます。市議会議員は市区町村によって仕事内容は異なりますが、だいたいの議員は毎日のように会議や委員会への参加で忙しくしています。朝、事務所に出勤したら委員会に集積するために出かけます。委員会はお昼を挟んで1日中という場合もあり午後も夕方も委員会での意見交換などを行います。

政治家の給料はどのくらいなの?

ここでは、国会議員の給与をご紹介します。国会議員の月給は約130万円で、賞与は約700万円です。その他に期末手当や事務費などが年間で2,000万円ほど支給されます。また、航空会社やJR各社からの乗車券も支給になります。そして国会議員は、公費で秘書を雇うことができます。このように金額を見ると、そんなにもらっているの?と思うでしょうが、国会議員になるための選挙費用は自費で賄う必要があります。

政治家のに休日はあるの?

政治家は、「特別職公務員」という位置づけになりますが、一般の公務員のように土日が休みというような決まりはありません。土日でも自身の選挙区に出向き、地元の人たちと交流を持ったりイベントに参加したりしています。

政治家になるために必要なこと

政治家に向いている人の特徴

  • より良くしたいと思う情熱
  • 政治家に向いている人は、政治家は私たちから選ばれた人です。市や県、国の代表として期待されて政治家となったのですから、市民・県民・国民の思いを背負って真摯に仕事をする人が向いています。そして、自分の力でより良くしたいと情熱を持った人が政治家として活躍するでしょう。

  • 仕事に対する責任感がある人
  • 政治家としての仕事を責任を持ってできる人が政治家に向いています。市民・県民・国民の人たちのためにとの思いで仕事ができる人でないと政治家には向いていません。ニュースなどで公費を私的に使っていた、などという政治家が取り上げられることがありますが、そのようなことをしないで人のために働ける人は、信頼できる政治家になれるでしょう。

  • 正しい判断ができる人
  • 政治家はいろいろな人の話を聞きます。要望や意見など、さまざまな意見に耳を傾ける必要があります。話に耳を傾けながら、良い方向へ導くためにはどうしたらいいかを判断しなければならないため、冷静に物事を捉えることができる人が政治家に向いています。

政治家になるのに有利な大学や学部はあるの?

政治家になるために有利な学部などはあるのでしょうか。政治家の仕事の一つに法律を作ったり見直す仕事があります。昔作られた法律が現在に合っていなかったら、見直して改正していかなければなりません。そのため、法学部で学んでいる人は知識が生かせます。しかし、政治家になるためには法学部を出ていないといけないことはありません。また、学校も大学卒ではないといけないこともありません。

政治家になるための学校があるの?

  • 松下政経塾
  • 松下政経塾は、パナソニックの創設者、松下幸之助氏が日本の将来を危惧して1979年に設立しました。新しい日本国家の経営を推し進めていくべき指導者を育成することが必要との思いから私財を投じて作った政治塾です。この塾は全寮制で現場での体験もしながら、3年間の研修を行います。この政治塾出身の政治家は多く活躍しています。

  • 政党主催の政治塾
  • 自由民主党中央政治大学院は、自民党が主催しています。この政治塾の目的は、候補者を養成することです。そして、インターンシップがあり学生を受け入れたり、地方にも学校があって塾生を受け入れています。民主党が主催する、民主党政治スクールは専門家の講義を設けて実際に活躍する人たちの話が聞ける場を設けています。

選挙で当選しないと政治家にはなれない!

政治家になるためには選挙で当選しないと、議員になれません。

  • 市区町村議員になるためには
  • 立候補は、25歳以上でその市に3ヶ月以上住所があることが条件です。任期は4年で、住民の直接選挙で市区町村議員を選びます。

  • 知事になるためには
  • 都道府県の知事になるためには、30歳以上であれば立候補ができます。任期は4年で、住民の直接選挙で知事を選びます。

  • 国会議員になるためには
  • 国会議員になるためには、衆議院は25歳以上・参議院は30歳以上ではないとなれません。そして選挙に立候補するためには、選挙活動などで相当なお金がかかります。資金のことやいろいろな面でのバックアップのことを考えると、どこかの政党に所属しておく方が当選する可能性が大きいです。無所属でも当選する人もいますが、有名な先輩議員の後押しがあったほうが名前も知られます。

政治家のやりがいと大変さ

政治家のやりがいはこんな時に感じられる!

  • 人々の声を聞いて役に立てる
  • 人々が生活する上で困っていること、改善してほしいことを叶えるよう努力するのが政治家の仕事です。政治家は市民(県民・国民)の声を聞くのも仕事の一つです。積極的に声を聞いて改善できるよう動きます。人々は政治家を頼りにしているのです。みんなの希望を叶えることができたとき、感謝の言葉をかけられたりすることもあるでしょう。そんな時、政治家になってよかった、もっと頑張ろうと思える瞬間です。

  • 政策の実現に携われる
  • 新しい法律を提案し、政策を実現させるためにはさまざまな努力が必要です。反対意見を持っている人の合意を得るために話し合いをしたり、政策について議員と議論を交わしたりします。一つのことを決めるためには時間がかかるものですが、人々の生活をより良くするために努力を惜しまないことでやっと実現できた時は、やりがいを感じられます。

政治家の大変さはこんな時に感じる

  • 政治家になるまでは大変な道
  • 政治家になるのは簡単な道ではありません。一般の人が政治家になるには、相当な努力と時間が必要です。中には政治家の秘書を長く勤めてから政治家になったという人もいます。

  • 選挙の大変さ
  • 政治家になるためには選挙に出て当選しなければなりませんが、選挙には多額な費用がかかります。選挙に出馬するためにまわりの協力も必要ですし、準備のための時間や労力が必要です。朝から晩まで地元をまわって演説やビラ配りなどをするのは大変なことです。

  • ざまざまなプレッシャー
  • 政治家になってからは、ざまざまなプレッシャーがのしかかります。いろいろな問題を解決しなければならないこと、人々からの期待を背負いながら仕事をするのは精神的にも厳しいものです。

  • ずっと仕事があるわけではない
  • 政治家は、一生政治家でいられるわけではありません。任期が終えると次にまた当選するとは限らないからです。多額な費用を投じて選挙に出ても落ちてしまったら職を失ってしまうことになるのです。

これから政治家に求められること

日本には、これから解決していかなければならない問題がたくさんあります。国民は政治家に対して、自分達が選んだ政治家がどんな仕事をしてくれるのか、厳しい目で見ています。それは政治家に期待しているからでもあります。政治家には問題解決のために、正しい目で正しい方向へ導く力が必要です。

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