仕事中に眠いのはなぜ?原因と今すぐできる対策・眠気解消グッズ3選

仕事中に眠気が襲ってきた経験がある人は多いのではないでしょうか?多くの社会人は睡眠不足などが原因で仕事中に眠たくなってしまうことがあるようです。そこで今回は仕事中に眠たくならないようにするためのポイントや眠くなった場合の対処法について紹介します。

仕事中に眠たくなるのは私だけでなかった

20代会社員の約90%は仕事中に眠気を感じている

キャリアコンパスが20代の会社員300人に実施した「仕事中に眠くなることがある?」という質問に対して、全体の85%が眠たくなると回答、さらにそのうちの20%は毎日眠たくなると回答しています。また「睡眠によってによって仕事のパフォーマンスがに影響があるか?」という質問に対しては「ある」「少しある」と回答した人が70%を占めました。実際に仕事中眠たくなってしまったことにより、

・「店舗間での商品やり取りの際、伝票を1枚同梱し忘れてしまった。後でFAXにてお送りしました」(女性23歳ファッション・アクセサリー)

・「パソコンデータを誤って削除」(男性27歳官公庁・団体)

・「体調を崩してダルさや眠気を我慢しているうちに頭痛も出てきて、結局仕事を代わってもらった」(女性23歳教育・医療サービス)

出典:キャリアコンパス


このように、仕事でミスしてしまったというエピソードがたくさんあります。あなたも思い当たることがあるのではないでしょうか。これらのミスの中には大きな問題に繋がりかねないものもあります。仕事中に眠気に襲われることは、確実に仕事のパフォーマンスを下げてしまうのです。

特に眠気を感じる時間帯は?

また全体の70%の人は「昼食のあと」に眠たくなりやすいと回答しています。それ以外には疲れている時や、パソコン作業などの単調な仕事が続いている時に、特に眠気を感じています。

朝から一日中眠たい時の原因と対処方法

睡眠不足と睡眠の質が低下している場合

朝から目覚めが悪く、一日中眠気に襲われ仕事中もぼーっとしてしまうことが多いのなら睡眠不足が原因の可能性が高いです。

  • あなたの睡眠時間は足りてる?
  • 20代の社会人の睡眠時間は、総務省が2011年に実施した社会生活基本調査 によると20~30代の平均睡眠時間は以下のとおりでした。

    20~24歳:7.56時間
    25~29歳:7.43時間
    30~34歳:7.37時間
    35~39歳:7.23時間

    睡眠時間は年齢が上がるほど短くなっています。また就寝時刻全国平均は23時15分で、最下位の東京都民の平均就寝時間は23時41分です。このように都心部に住んでいる人ほど睡眠時間が短くなる傾向があります。

    出典:総務省 社会生活基本調査

  • 睡眠時間はどのくらい必要?
  • 仕事中に眠気に襲われずに仕事をするためには、どのくらい睡眠時間が必要なのでしょうか。睡眠の目的は脳と体の休息です。そのため趣味や仕事に集中して疲労感を感じていなくても、脳と体を休ませるために睡眠は必要です。一般的に6.5~7.5時間睡眠がベストと言われています。

    睡眠は浅い睡眠のレム睡眠と深い睡眠のノンレム睡眠で構成されていて、この2種類の睡眠が90分サイクルで交互に現れます。ただし、個人差があるため実際には70~110分間のサイクルで睡眠中交互に現れます。そのため、睡眠時間は70~110分の倍数で6時間以上8時間未満くらいがベストだと言われています。
    仮にベストな睡眠時間で良質な睡眠をとった場合、脳と体はしっかり回復しているため集中力、判断力、記憶力の他に、モチベーションが上がります。それだけでなく、目の前の課題に対して自分ならできると積極的に取り組むことができるとも言われています。

    また、健康面では免疫力が上がるため、自然と風邪を引きづらくなります。あなたが睡眠時間をしっかり確保しているのに、日中にこれらの精神的、肉体的変化を感じないなら睡眠の質が悪いのかもしれません。

  • 睡眠の質を上げるためにできること
  • 睡眠の質を上げるためのオススメの方法を紹介します。

    <快適な睡眠環境を整える>
    寝室の温度は睡眠に大きな影響を与えます。そのため夏は室温26℃、湿度60%に保つのが理想です。また、エアコンの風が直接体に当たらないようしましょう。冬は室温18~23℃、湿度50~60%が理想です。

    冬に寝つきが悪くなる原因は寒さによって筋肉が緊張したり、血管が収縮して血流が悪くなってしまうためです。この時にエアコンなどの暖房器具だけに頼るのではなく、厚めのカーテンを使用するなど熱が外に逃げないようにするといいでしょう。また室温だけでなく、室内の灯やアロマオイルなどを活用して快適な睡眠環境を作りましょう。

    <眠る直前にパソコンやスマートフォンの使用を避ける>
    パソコンやスマートフォン、タブレットの画面からはブルーライトが放出されています。ブルーライトは眠気を誘うメラトニンの分泌を妨げてしまうため、寝る前に浴びてしまうと眠気が消えてしまいます。寝る直前にスマートフォンなどを使用すると、なかなか寝付けなくなってしまうので避けた方が良いでしょう。

    <夜食を控えめにして、アルコールやカフェインの過剰摂取を避ける>
    夜食をしっかり食べると消化活動が起こり、眠りが浅くなります。そのため、就寝3時間前までに食事を終わらせておくのがベストです。
    また、アルコールを摂取すると、興奮作用と抑制作用が順番に起こります。抑制作用が起こると眠くなりますが、過剰摂取の場合、抑制作用の後に興奮作用が起こり睡眠中に起きてしまうことがあります。カフェインにも覚醒作用があるため、夜飲んでしまうと睡眠の質を下げてしまいます。もし寝る前に小腹が空いた時は、眠気を引き起こす作用のあるホットミルクがオススメです。

    <起床時刻を決め毎朝朝日を浴びる>
    起床時間がバラバラだと体内時計のリズムが狂ってしまいます。それが原因で睡眠の質が下がると言われています。そのため、休日でも平日と同じ時間に一度起きて、朝日を浴びることで体内リズムを自然と整えるこができ、睡眠の質を高めることに繋がります。もし休日に多めに寝たいなら、夜の睡眠に影響が出にくいように二度寝は2時間以内、昼寝は30分程度に抑えておくのが良いでしょう。

ストレスが原因の場合

睡眠時間も確保し、睡眠の質も高めるための色々工夫をしているのに寝つきが悪い人は、ストレスが原因かもしれません。

  • ストレスが眠気を引き起こすメカニズム
  • ストレスが溜まることによって、脳から睡眠を抑制するコルチコトロピン(CRH)というホルモンが分泌されます。それにより寝つきが悪くなり、睡眠不足を引き起こします。また、睡眠不足の状態が続くと本来睡眠によって解消されるはずの疲労物質が脳や体内に蓄積されていきます。これにより、脳が疲労物質を睡眠によって解消しようとするため、日中に眠気が起こります。

  • ストレスによる眠気の予防方法
  • ストレスによる眠気はストレスが溜まることで交感神経が活発になり、寝つきが悪く睡眠の質が低くなります。そのため、夜寝る前に全身の緊張をとり、副交感神経を活発にすることで体と心をリラックスさせて眠る準備をしまょう。

    この時にオススメなのが筋弛緩法です。寝る前に筋肉の緊張と弛緩を繰り返し行うことで、こわばっていた筋肉がほぐれて寝付きやすくします。やり方は以下の通りです。

    1. ベットなどに仰向けになります。全身の力を抜き、手のひらを上にして身体の両脇に置き、目を閉じます。
    2. 両手を5秒間ギュッと握ります。
    3. 一気に力を抜いて、30秒間リラックスします。
    4. 2、3を3回繰り返します。

    この時にすぐに眠れるようにベットに横になってから行うのがオススメです。

  • ストレス解消法
  • 精神的にイライラしてストレスを感じている時は、自律神経を整え、ストレスを軽減させる呼吸法がオススメです。ストレスが溜まった時は、呼吸が浅くなり、交感神経が活発になることでイライラします。そこで呼吸法によって副交感神経を優位にすることで、イライラを軽減させることができます。その最も簡単な方法は深呼吸です。やり方は以下の通りです。

    1. 肩をもちあげながら鼻から息を吸う
    2. 息が吸えなくなったら、「ハアー!」と一気に吐き出す
    3. 息を吐きながら肩を落とす

    浅い呼吸になった時は、深呼吸やゆるめる呼吸で、自律神経を整えてストレスを軽減させていきましょう。

睡眠の病気が原因の場合

睡眠の質も高く、睡眠不足を引き起こすほどストレスもないにもかかわらず、日中に眠気に襲われる場合は病気の恐れもあります。

  • いくら眠っても眠いなら過眠症かも
  • 毎日しっかり眠っているのに、日中眠たいのなら過眠症かもしれません。過眠症はナルコレプシーといい、睡眠障害の一種です。症状としては、十分に睡眠時間をとっているはずなのに昼間に耐えられないほど強い眠気が生じ、起きているのが困難な状態が続きます。仕事や会議中、会食中など眠ってはいけない場面で強い眠気に襲われるため、仕事に支障をきたします。

  • 睡眠の病気で病院を探す時のポイント
  • 睡眠の病気かもと思ったら、睡眠医療プラットフォームのような睡眠障害の専門家が立ち上げたサイトなどで疑わしい病名を確認したり、主治医がいる人は主治医に相談しましょう。主治医がいない人の場合、睡眠障害の原因がストレスとわかっていれば、精神科や心療内科を受診してみましょう。
    それ以外が原因の場合は日本睡眠学会のホームページの睡眠医療認定医リストから認定医や認定歯科医、認定医療機関を探したり、睡眠外来でネットで探してみるといいでしょう。

食後に眠たい時の原因と対処法

食後眠たくなるのはランチが原因かも

仕事中に眠たくなる時間として一番多いのが食後です。実は食後に眠気を引き起こす原因は食べた食材にあります。
食後に眠気を引き起こす犯人は炭水化物です。炭水化物を摂ることによって、急激に血糖値が上昇します。体内では急激な血糖値の上昇を抑えるために、インスリンという物質が過剰に分泌します。これにより、脳や体を動かすために必要なエネルギー源の糖を過剰に消費してしまうため、エネルギー不足になり眠気を引き起こすと言われています。

食後に眠たくならないためのランチの5つのコツ

食事によって引き起こされる急激な血糖値の上昇を抑えることで、食後、眠気に襲われないよう防止することができます。

  • 炭水化物の量を減らす
  • 炭水化物は糖質と食物繊維で構成されています。そのため炭水化物の量を減らすことで血糖値の急激な上昇を防ぐことができます。ランチではパスタやうどんなどの麺類や丼物など、炭水化物中心のメニューを選んでしまいがちですが、定食などおかずメインのメニューに変えて炭水化物の量を減らしましょう。

  • 血糖値が上がりにくい食材を選ぶ
  • 同じ炭水化物でも、玄米やライ麦パン、蕎麦など精製されていない炭水化物は低GI食品とも呼ばれ、血糖値の上昇も緩やかです。そのため炭水化物の中でも比較的糖質の量が少ないものを選ぶようにしましょう。

  • 腹八分目を心がける
  • ランチは時間が限られているため、どうしても早食いになってしまいます。早食いの場合必要以上にたくさん食べてしまうため、その結果、炭水化物をたくさん食べてしまいます。そのためなるべくランチはゆっくりと腹八分目を心がけましょう。

  • 野菜から食べる
  • 食事の最初に野菜を食べることによって、野菜に含まれる食物繊維が血糖値の急激な上昇を緩やかにしてくれます。食べる順番は野菜などの食物繊維が多いもの、肉や魚などのタンパク質、そして最後にご飯などの炭水化物の順に摂ることで、食後の眠気を防止します。

仕事中に眠たくなった時のための緊急対処法

どうしても仕事中の眠気が襲ってきた時に、みんながやっている緊急対処方法を紹介します。

眠気覚ましのために飲み物や食べ物をとる

眠気覚ましのための飲み物と言えばコーヒーやドリンク剤です。これらの飲み物に含まれるカフェインには覚醒作用があるため眠気を防止につながります。他にカフェインが含まれている飲み物には緑茶や紅茶、ココアがあります。時に玉露はコーヒーよりもカフェインが多く含まれています。またアイスよりもホットの方が効果が現れやすいです。
さらに、食べ物を口に入れる噛むことで脳を覚醒させる効果があります。この時にカフェインに似た性質を持つティオブロミンという成分を含むチョコレートを食べるといいでしょう。

適度に姿勢を変えたり、ストレッチをする

同じ姿勢で仕事を続けていると筋肉が緊張し、凝り固まることで血行が悪くなります。それが原因で眠気を起こることがあります。そのため眠気を感じたらトイレに行ったり、腕を伸ばしたりと軽く体を動かしてみるといいでしょう。

社内の換気を行う

室内の二酸化炭素の量がある一定レベルを越えると眠気が起こりやすくなります。特に締め切った状態のオフィス内は、換気をしないと二酸化炭素の濃度が高くなりがちです。そのためこまめに換気をするように心がけましょう。

ツボを刺激する

頭のてっぺんにあるといわれる百会(ひゃくえ)というツボは眠気覚しに最適です。位置は両耳から頭頂部にかけて線を伸ばしたときにちょうどぶつかるくらいのところ、つむじの少し前あたりにあります。刺激することで眠気が解消できると言われています。

また、耳にはたくさんのツボが集中しています。両手で左右の耳たぶを持ち、下にゆっくり3秒引っ張ったらパチンと放す。これを4〜5回繰り返して、耳全体を最後に揉むことで刺激を与えます。そうすることで耳にあるたくさんのツボを刺激し、体を活動モードに切り替えることができます。

仮眠をとる

可能なら仮眠を取るのもオススメです。10~20分程度の浅い仮眠を取ることで眠気を解消できます。時間があったとしてもこれ以上長く寝てしまうと起きた後、さらに眠気に襲われてしまいます。カフィンを含む飲み物を飲んでから仮眠すると、目覚めがスッキリします。

仕事中眠たくなった時の強い味方!眠気対策グッズ

オフィスのデスクの引き出しに入れておきたい眠気防止対策グッズをご紹介します。

冷却シート

■楽天価格:304円(税込)

オフィス内で使用するときはおでこではなく、わきの下や足の付け根部分に貼るのがおすすめです。この部分には太い動脈が通っているので効率的に血液の温度を下げ、効果的にひんやり感を得ることができます。ランチ後など眠気が襲ってきそうな時は事前に貼っておくといいでしょう。

カプセルカフェイン

■楽天価格:1,005円(税込)

コーヒーなどの飲み物を準備することができない時に、気軽にカフェインを摂取することができます。カプセルカフェインには疲労回復や滋養強壮作用も兼ね備えたもの、一錠でコーヒー7杯分ものカフェインが入ったものなど色々なものがあります。そのためいくつか試してみて、自分に合うものを常備しておくといいでしょう。ただしたくさん取りすぎると効果が体感しづらくなるため、使用上の注意を守って上手に活用しましょう。

ヤドームやアロマオイル

■楽天価格:1,000円(税込)

香りは脳にダイレクトに影響を与えます。そこで眠気が襲ってきた時に、頭がスッキリするような香りを嗅ぐのがオススメです。特にヤドームはタイではコンビニやドラッグストア、スーパーなどで手軽に購入できる嗅ぎ薬です。メントール、ペパーミントオイル、カンファー、ボルネオールなどの天然由来の成分からできていて、眠気覚ましに大きな効果を発揮します。アロマオイルの場合は、ペパーミントやユーカリ、レモンなどがおすすめです。

眠気の原因に合わせて適切に対処しよう

仕事中の眠気は集中力を低下させ、仕事のパフォーマンスを下げます。これが原因でミスを引き起こす可能性もあります。仕事中に眠気が襲うことが続くなら早めに対処しておきたいですよね。眠気の原因は一つだけでなく複数あるため、仕事中に眠たくなってしまう原因を突き止めてから適切に対処していきましょう。

0