夜勤明けは「帰宅したらすぐに寝たい」と思う人もいれば、「日中の時間を有効に使いたい」と思う人もいますよね。しっかり休んでいても疲れていることがあります。睡眠のとり方で翌日以降の疲れ方が変わってくるのです。決して年齢や体力のせいではありません。体調の崩しにくいおすすめの過ごし方を紹介します。
夜勤明けの食事はどうすれば良い?
夜勤明けは食事や睡眠のとり方が不規則になっているため、仕事終わりに取る食事が何食になるのかわからなくなりますよね。夜勤明けに眠る前に眠る前に食事を取る場合は夕食、夜勤明けに食事を取った後3時間以上寝ない場合は朝食と考えて良いでしょう。
夜勤明けに最適な食事内容
夜勤明けで、仕事の解放感から「食べたいと思ったものをお腹いっぱい食べたい」とか、疲れから「無性に甘いものが欲しくなる」ことがあるかもしれません。毎回夜勤明けに、欲望のまま食べていると健康面が不安定になってしまいます。できるだけバランスを考え、体に良い食事を取りましょう。
眠らずに過ごすときの食事内容
眠らずに過ごすときの食事内容は、基本的に何を食べても大丈夫です。しかし、健康のためにも暴飲暴食は避けた方が良いでしょう。体も精神的にも疲れているので、できれば胃に負担をかけないものを選び、ゆっくり食べるようにしましょう。
帰宅してすぐに眠るときの食事内容
帰宅してすぐに眠るときの食事内容は、胃に負担をかけないものが選ぶのがおすすめです。また、食べる量もおなかいっぱい食べないように気を付けましょう。胃に負担をかけない食べ物というのは、消化がよくて油っぽくないものです。特に難しいことは考えず、柔らかくて油っぽくなくないメニューを選びましょう。
例えば、ラーメンよりはうどんを選びます。うどんのトッピングは天ぷらよりも温泉卵や、大根おろしなどさっぱりしたものがおすすめです。また、唐揚げにするよりは蒸し鶏にしておくなど、調理法も気をつけるといいですね。
胃腸に負担を掛けない食べ物とは
消化の良い食品
- 青菜
- 人参
- じゃがいも
- 鶏ささみ
- 白身魚
- 卵
消化の良い調理方法
- 食品の切り方は小さくする
- かたさはやわらかくする
- 油の使用量は少なくする
消化の良いメニュー
- 味噌汁
- スープ
- ぞうすい
- 湯豆腐
- うどん
- だし巻き卵
参考:胃腸の調子が悪い時の食事|東京都病院経営本部
夜勤明けの体にお酒は飲んでも良い?
仕事終わりにお酒を飲むことは楽しみの一つですよね。しかし、夜勤明けに早く眠ろうとお酒の力を借りてしまうのことは、あまりおすすめできません。お酒を飲んで眠るとよく眠れるような気がしますが、睡眠の質が落ちてしまいます。質の悪い睡眠を繰り返すと疲労がたまってしまい、後々体が辛くなるのです。
お酒は眠るために飲むのではなく、適度な量を楽しむために飲むことがおすすめです。
参考:一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 「アルコールにより睡眠の質が低下 夕方以降の飲酒に注意」
夜勤明けに眠らずに過ごすと睡眠圧があがる?
夜勤明けに眠らずに過ごすことにより、睡眠圧を上げるという効果が期待できます。睡眠圧が高まり、いつもより早い時間から次の日の朝まで一気に睡眠をとると、調子を崩しにくくなるのです。睡眠圧が高いと、より深い眠りにつくことが期待されています。
夜勤明けの睡眠圧が上がった状態からさらに上げるためにはどのように過ごせばよいのでしょうか。そもそも睡眠圧とはなにを指すのか、ご説明いたします。
睡眠圧とは
睡眠圧とは、起きている時間が長いほど圧力が高まり、その圧力が高いほど深い眠りにつくことができるという体のしくみです。
参考:実験医学 2013年7月号 Vol.31 No.11「グリア細胞が心を動かす!」
午前中のおすすめの過ごし方とは
夜勤明けにより睡眠圧を高めるためには、身体を動かしてアクティブに過ごすことがおすすめです。ショッピングに行ったり、散歩に行ったり、ヨガやストレッチなどをすると良いでしょう。また、平日でなければ行けない銀行や役所で用事を済ます場合もありますよね。
避けたいのは、眠くなってしまう過ごし方です。長時間の車や電車移動、映画館などはできるだけ夜勤明けを外し、お休みの日や他の勤務日にすると良いでしょう。車や電車の揺れは眠りを誘うもので、眠りやすくなってしまう場合があります。映画館なども暗くなるので、眠くなることもあるかもしれません。
睡眠圧を高めるためには、寝ないで過ごした方が効果的です。
午後のおすすめの過ごし方とは
午後になったら、眠るための準備を徐々にしていきましょう。ゆっくりお風呂に入ったり、アロマオイルを焚いたり、静かな環境で自分を癒しながら過ごすことをおすすめします。そして、部屋の明かりも徐々に暗くしていき、眠るための準備をしていきましょう。
睡眠圧はかなり高まっているはずなので、眠くて眠くてしょうがなくなり、いつもの就寝時間よりも早い時間から一気に朝まで、ぐっすりと眠ることができるでしょう。
睡眠圧を一気に高めてから寝る
睡眠圧を一気に高めてから寝ると、深い眠りにつくことができまでぐっすり眠ることが期待されます。また、深い眠りにつくことができれば、体を回復させることも期待できます。
次の日の朝は、すっきり起きることができ、疲れが残っていてだるいと感じることは少なくなるでしょう。日中、調子よく過ごすことができます。生活リズムも体の調子も崩しにくくなるといえます。
夜勤明けにすぐに眠るために心がけること3つ
できるだけ強い日差しを浴びないように帰宅する
帰宅するときは、太陽の日差しを避けて帰宅することがポイントです。太陽の強い日差しを浴びると、脳内物質「セロトニン」が分泌されて脳が覚醒してしまいます。帰宅してすぐに眠りたい時は、脳が覚醒するのを避けなければなりません。日差しを避ける帽子をかぶったり、サングラスを利用して太陽の強い日差しをできるだけ浴びないようにしましょう。
ここで、強い日差しを避ける帽子をご紹介します。
FireflyShop 帽子
■amazon参考価格 | 税込 2,420円 |
■サイズ | 頭囲54~60cm |
■素材 | コットン、ポリエステル |
目深にかぶれるため、すっぴんの時も顔を隠すこともできる帽子です。顔回りもすっぽりと隠れるので、小顔効果もあります。目深にかぶることにより、太陽の日差しが目に入るのを防ぐ効果が期待されます。夜勤明けで疲れた顔を見られたくない時や、太陽の日差しを避けたいときに効果的な帽子です。
部屋を暗くする
部屋に着いたら、カーテンを引いて部屋を暗くしましょう。夜勤に出発する前に暗くしておくのも良いでしょう。「昼光色」の明るい照明では、脳が覚醒してしまうことが考えられます。そのため、明るい電気よりは「電球色」のような落ち着いたものを使用したり、間接照明を利用して眠るための準備をしていくことがおすすめです。
長時間寝すぎない
すぐに眠ることができても、長時間眠らないように注意しましょう。夕方までまとめて寝てしまうと、夜勤明けで高まった睡眠圧を一気に下げてしまうことになるのです。睡眠圧が下がると夜眠ることができなくなり、夜更かしに繋がります。すると、リズムを崩してしまい、次の日に差し障りが出てしまうかもしれません。
夜眠るためにも長時間寝ないようにして、なるべく午後は起きて体を動かし、夜寝るために再度睡眠圧を高めましょう。長時間寝すぎないためのポイントは以下の3つです。
- 眠る時間は3時間にしましょう。人の睡眠は、ノンレム睡眠とレム睡眠セットの1サイクルが90分の繰り返しになっています。90分×2サイクルで3時間になります。3時間後のレム睡眠に起きるとすっきり起きられると言われています。
- 起きたら体を動かして、就寝時間までに睡眠圧を高めていきましょう。
- リズムを崩さないために、いつもと同じ就寝時間に寝ましょう。
参考:日本医師会 健康の森
グッズを利用する
夜勤明けにすぐに寝ようとしても、周りの音が気になってしまう場合があります。そんなときは、睡眠導入のためのグッズを使ってみてはいかがでしょうか。値段も種類も様々なものが発売されていますが、自分に合ったものを選びたいですよね。おすすめの商品をご紹介します。
PLEMO アイマスク
立体型なので目の周りは空間が作られます。また、鼻の周りに隙間ができないような形になっていて遮光性が高いです。軽くて柔らかい素材なので、つけ心地もよく圧迫感も少ないです。調節可能なストラップがついているので、自分の好みに合わせた長さに調節できます。
桐灰化学 あずきのチカラ 目もと用
あずきと青あずき(緑豆)が入っていて、適度な重みがあり顔の形にフィットします。電子レンジで加熱して使用し、あずきの天然蒸気で目元を温めます。約250回繰り返し使えるので経済的です。
MOLDEX 耳栓
日中、外の音が気になってしまう時は、耳栓がおすすめです。8種類の耳栓が1ペアずつ入っているので、自分の耳に合う形状や好みのフィット感を試すことができます。完全遮音にはなりませんが、高音や騒音がカットされて防音効果が期待できます。
夜勤明けの過ごし方で体調を崩さないコツは睡眠のとり方にあった!
夜勤明けに眠らずに過ごす場合もすぐに眠る場合も、睡眠圧をいかに高めるかが重要になってきます。体を回復させ、日中も体調良く過ごせるようにするためには、睡眠圧を高めて一気に深い眠りに入るほうが良いでしょう。
夜勤明けに眠らずに過ごす場合は、日中活動して睡眠圧を高めいつもより早い時間に寝るとすぐに眠れるかもしれません。夜勤明けにすぐに寝る場合は、睡眠圧を下げすぎないように3時間だけ眠り、午後からは活動して体を動かして睡眠圧を再度高めるといいでしょう。
そして、夜は普段通りの就寝時間に寝るよう心がけると身体も楽になるかもしれません。シフトの関係で、思い通りに睡眠をとることが難しいかもしれませんが、コツをつかんで体調を崩さないように気を付けてくださいね。