社員旅行に絶対行きたくない人は約6割!参加するメリットとどうしても嫌な人のための上手な断り方

あなたの会社に社員旅行はありますか?年に一回、当然のように開催される社員旅行に「今年も行かなきゃいけないの?」とうんざりしている人もいるのではないでしょうか。通常の業務ではないし、参加する必要はないのではないか…。参加することに何かメリットはあるのだろうか…。そんな疑問を感じているあなたに、ここでは社員旅行ついて分かりやすくお話していきます。

社員旅行なんて嫌だ!社員旅行に行きたくない人の本音と実態

かつて、多くの会社で実施されていた社員旅行ですが、働き方の変化に伴い、参加者が集まらなくなってしまったことから、一時期、多くの会社が取りやめる傾向にありました。

しかし近年、そんな社員旅行に復活の兆しがあると言われています。では、実際に今、どのくらいの会社が社員旅行を行っているのでしょうか。そして、社員旅行を行っている会社は、実際にどのような目的をもって行っているのでしょうか。資料をもとに見ていきましょう。

社員旅行を行う会社の実態と目的

<実態>

産労総合研究所が実施した調査でこのような結果が見られました。1994年に約88.6%もの会社が行っていた社員旅行。しかしそれは年々減少していき、2004年には約36.5%の会社でしか実施されていないという状況にありました。

これは、時代と共に社員のワークスタイルも変化したからだと言われています。昔から働き者と言われている日本人。かつては、プライベートの時間ですら仕事に充てる…それこそが、美徳とされている時代もありました。しかし、時代の流れと共にプライベートを大事にする意識が高まり、その結果、「旅行先でまで仕事をしているみたい…」と感じてしまう社員旅行の参加者は減少していく結果となってしまいました。
また、会社側も、社員が苦痛に感じているイベントに対して、高額な経費を使ってまで実施することにメリットがないと判断し、社員旅行を取りやめる会社が増えていきました。

しかし近年、そんな社員旅行に復活の兆しがあると言われています。それは、社員旅行を行う会社側の目的意識の変化に伴うものであると言われています。では、近年社員旅行を行う会社はどのような目的意識をもって実施しているのでしょうか。

<目的>
以前、社員旅行は社員の慰労、リフレッシュのために行っていたと言われています。ゆっくりと温泉に浸かったり、観光を楽しんだり、その日ばかりは仕事のことを忘れてプライベートのようにリラックスしてほしい。
しかし、ライバルや先輩、上司がいる中で果たしてリラックスなどできていたのでしょうか。プライベートの時間と仕事の時間との境界があまりハッキリしていなかった昔のワークスタイルだったからこそ、成り立っていたのではないでしょうか。
では、現在はどうなのでしょう?今現在、社員旅行を実施している会社が、どのような目的をもって行っているのか見ていきましょう。

  • 社内コミュニケーションの活性化
  • パーテーションでデスク同士が区切られていたり、部署同士の交流があまり盛んではない会社など、社員同士のコミュニケーションが不足している会社は多くあります。近年、社員旅行を行う会社は、そういったコミュニケーション不足の解消を目的に行っている傾向にあります。

  • 仲間意識や組織の一体感の向上
  • 近年、社員旅行でレクレーションを行う会社が増えています。レクレーションといってもさまざまですが、協調性や連携、チームワークが試されるものがほとんどのようです。その理由は、会社側が、社員旅行を仲間意識や組織の一体感を向上させることを目的として実施しているからだと言われています。

  • リフレッシュ
  • 社員旅行をリフレッシュ目的に実施しているのは、今も昔も変わりません。しかし、近年の社員旅行は会社側が社員の意見もしっかりと聞き、取り入れ、より社員が気楽に楽しめるように考慮している傾向にあります。名目だけの“リフレッシュ”では、社員旅行の参加者が集まらない時代ということを会社側も悟ったのでしょう。

    このように、社員旅行の目的意識が変わったこともあり、近年、社員旅行を実施する会社が増えている傾向にあります。ですが、それでも「社員旅行に行きたくない」という人は少なくありません。では、社員旅行に行きたくない人はなぜそう思うのでしょうか。その本音と実態を見ていきましょう。

社員旅行に行きたくない人の本音と実態

<実態>
キャリコネニュースが社員旅行に行きたいかどうかというアンケートを取ったところ、「絶対にやだ」と答えた人が65%と半数を超える結果となりました。

<本音>
なぜこのように社員旅行に行きたくない人が多いのか。社員旅行に行きたくない人の本音に注目してみました。

  • 上司と行く旅行は気を遣うから楽しくない
  • 旅行の間、違う世代の人とうまくやっていけるか不安
  • 人が決めた旅行プランに合わせるのが苦痛
  • 休日を使った旅行のため、プライベートの時間がつぶれてしまうのが嫌だ
  • 団体行動が苦手
  • 社内に嫌な人がいるのに、旅行の間はずっと行動を共にしなければいけない
  • 自由が少ない
  • 仕事の延長のようにしか感じられない。それなら、仕事をして給料を貰ったほうがいい
  • お金がもったいない

社員旅行に行きたくないと思っている人は、このようにネガティブな考えを抱いてます。

アンケートが大事?社員旅行に行くメリットと行きたいと思えるようにするには

社員旅行に行きたくないと思っている人は、社員旅行に対するイメージがネガティブなものばかりなことが分かりました。では、もっとポジティブに考えることができれば、社員旅行への考えも変わってくるのではないでしょうか。そこで、社員旅行に行くメリットは何か。行きたいと思える社員旅行はどんなものなのかを見ていきましょう。

社員旅行に行くメリット

  • 格安で旅行を楽しめる
  • 社員旅行の多くは、会社側がその費用を大きく負担してくれます。格安で旅行を楽しむことができるのはもちろん、一切自己負担がない場合もあり、通常の旅行よりもお得に楽しむことができます。

  • 社員同士の交流が深まる
  • 前にも述べたように、社員旅行時にはレクレーションを行う会社が多い傾向にあります。その中で、普段仕事上でしか付き合いのない人との交流ができたり、違う部署の話したこともないような人との交流を深めることができます。それによって、以前よりも仕事がしやすくなったり、社内での居心地が良くなったりするメリットがあります。

  • 先輩や上司の意外な一面を知ることができる
  • 社員旅行の最中は仕事をしている時と違って、どの社員もプライベートに近いスタイルでいることがほとんどです。例えそれが、普段厳しい先輩や上司であっても変わりません。そのため、普段恐れている上司から「君には期待しているんだよ」と意外な言葉が貰えたり、苦手だと思っていた先輩と趣味の話で意気投合したりと、業務中では知りえないような意外な一面を知ることができるかもしれません。
    それによって、日常に戻った時に以前よりも彼らに対するネガティブなイメージが軽減され、仕事がしやすくなったりという社員旅行のメリットが期待できます。

    このように、社員旅行によるメリットは旅行をしている間だけに限らず、その後の環境を良い方向に変える効果が期待できることが分かりました。さらに最近では、社員が行きたいと思えるような社員旅行にするため、さまざまな試行錯誤が行われているようです。
    では、社員が行きたいと思う社員旅行とはどんなものなのでしょうか?また、そのためにどのような取り組みが行われているのでしょうか?見ていきましょう。

行きたいと思える社員旅行にするための取り組み

  • 社員の希望を聞く
  • 行き先やスケジュールなどの希望を、事前にアンケートを取り考慮しているという会社があります。そういった会社の社員旅行は、社員も協力し作り上げたものであるイメージが強いため、安心して参加でき、窮屈さも軽減されるという声がみられました。

  • 社員同士の関係を汲む
  • 会社ではさまざまな性格や考えを持った人が働いています。そのため、得意な人もいれば苦手な人もいますし、好きな人もいれば嫌いな人もいるでしょう。そんな社員同士の関係をしっかりと汲んでくれている社員旅行なら、安心して参加できるという声がみられました。例えば、社員旅行の部屋割りや、バスの中の座席。宴会時の席順など。そういったものを考慮してくれている社員旅行は参加者も多い傾向にあるようです。

  • 自由な時間も作る
  • スケジュールをかつかつに詰め込んだ、まるで仕事をこなすかのような社員旅行ではなく、社員の自由時間もしっかりと考慮した社員旅行を望んでいる声が多くみられました。窮屈に感じる社員旅行は「次回は参加するのはよそう」と思ってしまう原因になるので、会社側は気を付けなければなりません。

社員旅行で運動会!?楽しかったおすすめのイベント3選

社員旅行を楽しいと思えるかどうかのポイントの一つになってくる、社員旅行でのレクレーション。楽しむ以外にも、社員同士の交流を深める効果が期待できます。そこで、社員旅行で好評ななおすすめレクレーションをご紹介していきます。

謎解きゲーム

チームになって謎を解きながら進めていくゲームです。全部の謎をいち早く解いたチームや謎を解きながらいち早く目的地に着いたチームに景品が贈呈されます。チームワークが試されるゲームのため、社員同士の仲が深まりやすいゲームだと言われています。自然いっぱいの場所で、広い規模で行えば、リフレッシュを兼ねたレクレーションとしても楽しめます。意外と大人も夢中になれるゲームです。

クイズ大会

幹事から出される問題に、チーム一丸となって答えを出すゲームです。クイズといっても、一般的なものではなく、“自社クイズ”などが盛り上がります。社員しか知りえない会社のあれこれが問題になっていて、どのくらい会社のことを知っているかを問われるゲームです。チームに一人、社歴の長い上司などがいれば社歴の短い社員より頼りがいがあり、上下関係の中も深まります。

運動会

社員旅行を利用して、会社全体の大運動会を行います。上司も部下も関係なく、いい大人達が必死に競っている姿はなぜか笑いが起こり、「楽しかった!」という声が多いイベントと言われています。足がもつれながら競うリレーや徒競走。上司が当たってしまう借り物競争。若手社員の活気ある応援合戦。運動会の後は宿に戻り温泉でリフレッシュ。心も体もリフレッシュするおすすめのレクレーションです。

このように、楽しそうなレクレーションが企画されている社員旅行は、少し億劫であっても「参加してみようかな」という気持ちにさせてくれますよね。

断っても大丈夫?社員旅行にどうしても行きたくないときの断り方

このように、「行きたくないな」と思ってしまう社員旅行でもメリットはしっかりと存在します。また、社員が心から楽しめるように、社員の意向に沿った取り組みも行われています。

しかし、それでも「どうしても社員旅行に行きたくない」という人も中にはいるのではないでしょうか。そのような場合は、“断る”という選択肢が出てきます。ですが、断ると言っても、それによって損をしてしまう場合もあるので注意しなければなりません。ここからは、断る場合に知っておきたいことと、断わり方のポイントを紹介していきます。

社員旅行を断る場合に気をつけたい2つのこと

  • 強制力の強い社員旅行って?
  • 社員旅行を断る場合、断わるという選択肢のある社員旅行かどうかを見極めなければなりません。断るという行為は、その社員旅行が強制ではない場合に行うことができます。
    では、強制されている社員旅行とはどういったものなのでしょうか。それは、『研修旅行』と謳っている社員旅行であったり、平日の就業時間内に行われている社員旅行の場合を示します。このような場合は、「社員全員強制参加!」と言われていなくても、必然的に強制力が発生します。社員旅行に参加しないがために欠勤扱いになる恐れもあるので気を付けなければなりません。

  • 社員旅行を断った時の返金は?
  • 会社側が社員旅行の費用を全額負担してくれてる場合は関係ありませんが、社員旅行が実費の場合や毎月の給料から天引きされ社員旅行の費用として積み立てられてる場合、行かなかった社員旅行の費用が返金される可能性があります。しかし、その時にキャンセル料が発生すれば、その分の費用は返金されないこともあります。
    また、『親睦会費』といったような名目で、あらかじめ費用を徴収されている場合には返金される可能性が低くなります。ドタキャンは得に費用が返金されない可能性があるのでしないようにしましょう。

どうしても社員旅行に行きたくない時の断り方のポイント

断わる場合の注意点は分かったところで、ここからは断り方のポイントを見ていきましょう。

  • 家族や親戚関係の行事を利用する
  • 断わる場合は、“家族や親戚関係の行事が社員旅行の日程が決まる前から決まっていた”というのが角の立たないベストな断わり方でしょう。プライベートを大事にする意識が高まりつつある今、会社側も「家族のことは後回しにしろ!」とは言えません。

  • 行きたくない雰囲気を出さない
  • 社員旅行を断る際には、いくら同僚であっても「社員旅行いきたくないなぁ」と話したり、行きたくない雰囲気を出したりしないようにしましょう。断わった後に、「○○は行きたくなさそうでしたよ」という情報がどこからか上司の耳に入ったりしたら、あなたのイメージが悪くなってしまいます。嘘の理由で断っていたらなおさらです。行きたくない気持ちを悟られないようにして、断る時には行けなくて残念な気持ちであることも一緒に伝えましょう。

  • 冠婚葬祭を理由にする時には気を付ける
  • 冠婚葬祭を理由にして断る際、家族や近しい親戚を対象にするのは避けましょう。もしかしたら、上司から祝儀や香典が出される場合もあります。そうなってしまったら一大事です。断わる場合は、遠くに住んでいる友人の結婚式などがベストですが、そう何度も使えるものではないので注意しなければなりません。

断る前に社員旅行を楽しむ方法に目を向けて

社員旅行に行きたくないと思っても、まずは楽しむ方法に目を向けてみてください。社員旅行に行かなかったがために後悔したり、その後、社内に居づらくなったりしては元も子もありません。多少無理をしても、今度のことも考えた上での最善の選択をするようにしましょう。それでも「行きたくない」と思うのであれば、きちんと誠意を込めて断るようにしましょう。ぜひこれらを踏まえた上で社員旅行について考えてみてください。

0