40代女性で転職に失敗した人と成功した人の違いは?未経験でも採用されやすいおススメの職種や資格

40代の場合、未経験からの転職は難しいと思われがちです。しかし、事前に準備をし、業界や職種さえきちんと選べば転職は可能です。今回は未経験でも、女性でもキャリアチェンジをして、自分の理想のキャリアを手に入れるためのコツについて紹介します。

40代からの転職は不利?40代の転職事情について

最近の転職市場と40代の転職市場はどうなっているの?

有効求人倍率という言葉を聞いたことがありますか?有効求人倍率は「求人数(仕事の数)」を「仕事をしたい人の数」で割ったものです。そのため有効求人倍率が高い=人手不足ということです。

最近の状況を見てみると、平成29年の6月頃から43年3ヶ月ぶりの高水準を記録し続けています。今の転職市場は求人に対して仕事がしたい人の数が少なく、人手不足で悩む会社が増えているのです。
しかし、40代の転職に関していうと、「なかなか書類選考に通過せず転職活動に苦戦している」「妥協して再就職先を決めてしまったが、条件が合わず後悔している」「待遇が大幅に悪化して、生活の維持が大変になった」という声もあり、40代の転職は一筋縄ではいかないようです。

40代の転職で年収や待遇の変化はある?

実際に40代で転職した場合、年収は下がってしまうのでしょうか?2015年3月に発表されたリクルートワークス研究所の「ワーキングパーソン調査2014」によると、40代の転職後の年収は10%以上上昇した人が32.2%、10%以上減少した人は32.9%という結果でした。

40代から転職による年収減少が始まります。この理由には40代の転職では両親の介護などライフスタイルの変化によって、正社員から契約社員、派遣に雇用形態が変化する人が多いことがあげられます。20代や30代は、もっと条件のいい会社を目指して正社員へ転職する人が多いです。しかし40代の転職の場合は、正社員から契約社員、派遣社員へと働き方を変えざ得ない人も多いようです。

40代転職のキャリアチェンジの3パターン

未経験者でも転職できるのは30代までと思っていませんか?40代の転職の場合、すでに多くの人が社会人経験を10年以上積んでいます。20代30代に比べると、ある一定の業界や業種での豊富な知識や経験を持っている人が多いです。そのため、これまでの経験を生かすことで40代でも未経験の分野への転職は可能です。では具体的に40代のキャリアチェンジのパターンを紹介します。

「業界経験」を生かし、同業界の別の職種に転職する

例えば営業職だった場合、同じ業界のバイヤーやマーケターに転職したり、店長だった場合は同じ業界のスーパーバイザーに転職するなど、今までの業界経験を生かして同じ業界の他の職種に転職すると前職での経験を生かすことができます。このパターンの場合は前職よりも役職が高くなったり、責任が増えていくため前職よりも事業規模の小さい会社へ転職する人が多いです。

「職種経験」を生かし、これまでと同じ職種で別の業界に転職する

経理、人事、法務、広報・IR、経営企画などの管理部門の仕事や営業職の仕事をしている人に多いパターンです。今まで培ってきた職種経験をそのまま生かすことができます。
この時に慣習や文化が全く違う業界へ転職する場合、もしかしたらカルチャーショックを受けることがあるかもしれません。同じ職種でも業界によっては給与水準が異なるため、転職する時は業界選びがポイントです。

「ポータブルスキル」を生かし、異業界・異職種に転職する

ポータブルスキルとは持ち運びできる能力のことです。例えば、課題分析力、企画力や、マネジメント力といった業界問わず求められるスキルのことです。そのためポータブルスキルを持っていれば、前職とまったく違う業界や業種にチャレンジすることも可能です。またポータブルスキルには海外ビジネスの経験も含まれます。

40代の転職では、今までの経験から転職先を限定してしまう傾向があります。転職先を考える時は、いろいろな面から自分が持っているスキルを活かす場所がどこかを検討していくことが大切です。

40代の転職で成功する人と失敗する人の違い

40代でも企業が求める!転職で成功する人の特徴

40代の応募者に対して、企業がどのようなことを求めているのかが分かれば、より優位に転職活動を進めていくことができます。

柔軟性がある人

40代の転職で失敗する人は、転職先の条件を事細かく決めてしまい変えようとしません。そのため、希望する条件にぴったり当てはまる求人が見つからずに転職活動のスタート地点でつまずいてしまいます。反対に、思考に柔軟性がある人は絶対譲れない条件だけは明確にし、それ以外の条件に対しては柔軟に変えることができるため、転職活動でもチャンスを掴みやすいです。
また採用する企業側にとっても、自分の考えや、今までの経験に固執する人よりも、状況に合わせて柔軟に対応できる人の方が一緒に仕事をしやすいと考えるでしょう。

想像力が豊かな人

求人票の内容を見て、企業がどのような応募者を求めているのかを想像し、履歴書や面接の対策を考えることできる人は転職活動をスムーズに進めていくことができます。また転職後、自分がどのように応募先企業で活躍できるのかを想像することもできるため、ミスマッチが起こる可能性を未然に防ぐことができます。

素直な人

転職相談の時、アドバイスに対して素直に受け取ることができない人はチャンスを逃してしまうことが多いです。40代で転職する人の場合、初めての転職活動ではないケースも多く、複数の転職エージェントに登録して自分の希望にぴったり合う求人を待って応募する人も多いです。また、自分の担当者が年下の場合もあり、せっかくのアドバイスに対しても無視してしまい、気づかないうちに自分の可能性を狭めてしまう人も多いです。
反対に素直な人は、担当者が年下でもアドバイスに耳を傾けることができるため、自分の可能性を広げ、より多くのチャンスを掴みます。

あなたは大丈夫?40代の転職で失敗する人の特徴

今の労働条件が比較的恵まれている人

40代まで大企業に勤め、転職経験がない人は本当に転職すべきなのか自問自答して慎重に進めていく必要があります。特に転職後の待遇は現状維持かそれ以上を求めるなら、ヘッドハンティングされるくらい有能な人でなければ難しいでしょう。このような人が転職活動をすると、希望の条件を下げ、妥協点を見つけることができないため、応募先企業が見つからずに時間だけが過ぎていきます。

固定概念にとらわれている

今までの経験や知識から、転職先としてこの業界やこの職種しか選択しないと限定したり、絶対にこの業界や職種は無理だと食わず嫌いしてしまうと、転職のチャンスを逃してしまいます。もちろん自分の今までの経験や知識を活かすことも大切です。しかし、もしかしたら今までの経験を想定外の業界で活かすことができる場合もあります。固定概念にとらわれていると、自分の可能性を潰してしまうことになります。

自分に対する自己評価がずれている

特定の業界での高い経験値とスキルを持っている人ほど、無意識のうちに自分の成長に限界を決めてしまいます。また、転職回数が少ない人ほど自己評価を高く設定し過ぎたり、逆に低く設定してしまいがちです。正しく自己評価ができないと求人を選ぶ時に採用の可能性が高い求人を見落とし、転職期間が長引いてしまいます。このような状況が長く続くとどのように転職活動を進めていくべきか分からなくなり、失敗する可能性が高くなります。

40代の転職はどう進める?

40代からの転職を成功させる3つのステップ

社会から求められる役割を知る

40歳以上の場合、ある程度の社会経験は積んでいるためビジネスマナーはできて当然と思われます。それだけでなく、後輩や部下の管理、指導経験があると考えられ、そのような役割を担ってくれると期待されます。そのため自分のキャリアを見直す時に、今までに仕事の中で後輩や部下の管理や指導した経験がないか、棚卸しをしておきましょう。

自分の市場価値を知り、優先順位を決める

自分の経験や知識がどんな業界で求められて客観的に把握できていない人が多いです。そのため自己分析をする時に、自分のウリや強みがわからないなら友人や同僚に意見を求めるといいでしょう。あなたの希望通りの求人が見つかるとは限らないため、企業に対して求めることに優先順位を決めておきましょう。そうすることで応募できる企業が増え、チャンスが増えます。

効率的に転職活動を進めるための計画を立てる

40代は仕事だけでなく、家族としての役割を果たす必要があるため、自分の時間を全て転職活動に充てることが難しいです。転職活動を始めるなら、事前に計画を立て、家族の了承を得ておきましょう。特に未経験からの転職の場合は、資格を取得することで優位になることもあるため、資格取得のための勉強時間も視野に入れ、長期的に計画を立てて進めるといいでしょう。

40代の転職活動に活用したい転職サービス

転職エージェントを活用する

40代の転職に欠かせないのが転職エージェントです。一般の求人サイトは40代向けに求人は少なく、かつ管理職や管理能力を期待した求人が多いです。今まであまり管理職についたことがなく、管理能力に自信がないなら多くの転職エージェントに登録しておきましょう。そうすることで自分の力が必要とされる求人に巡りあう可能性が高くなります。
もし今まで管理職の経験があって管理能力にも自信があれば、リクルートエージェントなどの総合転職エージェントだけでなく、ビズリーチなどのヘッドハンティング型の転職エージェントにも登録しておくといいでしょう。

転職サイトに登録して求人を探す

自分の市場価値や転職市場の動向を知るためにも、なるべく多くの転職サイトに登録して、求人を探しましょう。求人情報を見ることで企業に対する条件を見直すことにつながるので、求人サイトはこまめにチェックしましょう。

40代女性が未経験で転職するのにオススメの職種や資格

40代女性が未経験から転職するのにオススメの職種

あなたがすぐに家庭に入ってしまい、就業経験が少ないのなら、主婦の力や女性の能力を活かすことができる職種を選ぶといいでしょう。

保育士

保育士だけでなく、ベビーシッターの仕事は今までの育児の経験を活かすことができます。今後、保育士の求人は増え、待遇の改善も進んでいるためオススメです。

保険営業

結婚や子育てなどの人生経験に基づいて、お客様に対して親身にアドバイスができる人が求められているため40代の女性が活躍できる職種です。

介護職員

女性らしいきめ細かな対応が必要な仕事です。介護業界は特に40代でも若手の扱いになるため、年齢を気にせずにチャレンジすることができます。

セレモニースタッフ

葬儀のサポートは細かいところまで目が届く気配りが求めれれます。そのため40代以上の女性にぴったりの職種です。

不動産営業

家の購入経験や、もしくは購入を検討した経験を活かして、お客様目線での提案が可能です。

転職活動前に取得しておきたい資格

何も経験がない状態で応募した場合、書類選考で落とされてしまう可能性が高いです。もし未経験から転職を考えるなら、資格を取得してから応募することは有効な手段もひとつです。そこで転職前に取得しておきたい資格を紹介します。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は以前はホームヘルパー2級と呼ばれていた資格です。長く介護業界の仕事をしたいと考えるなら必ず取得しておきたい資格です。

宅地建物取引士

不動産会社に勤務するなら取得しておきたい資格です。資格を取得することで資格手当がつくなど、収入アップにもつながります。

ファイナンシャルプランナー

生命保険の営業の仕事をするなら、会社から資格取得を推奨されるケースが多いです。個人のお金にまつわる幅広い知識を学ぶことができるため、仕事だけでなく、プライベートでも役に立つでしょう。

保育士

保育の仕事のプロであることを証明する国家資格です。通信講座でも勉強することができるため保育士の仕事をするなら取得しておきましょう。

医療事務

病院に転職する時に有利な資格です。病院は全国各地にあるため、ご主人の仕事の関係で転勤が多い人に特にオススメです。

40代でも転職を諦めないで理想のキャリアを手にしよう!

かつて35歳の壁という言葉があったように、40代からの転職は難しいと思われがちです。しかし、今後超高齢化社会になる日本では40代はまだまだ若手です。自分の成長に限界を決めなければ、40代から新しい仕事にチャレンジすることもできるので、年齢で諦めるのはもったいないです。40代には40代の転職活動の仕方があります。理想のキャリアを手にするために、まずは事前の準備をしっかりして転職活動にチャレンジしましょう。

2+