インターンシップとは一体なに?目的と意義を知ってうまく活用しよう!

就職活動を意識した時に、インターンシップに行くかどうかを友だち同士で話すことがあると思います。インターンシップという言葉を耳にしたことはあるけれど、実際どのようなことをするのか、行きたいと思った時にどうやって探したらいいのかなど、インターンシップについて解説していきます。

インターンシップとは

インターンシップとは何か

インターンシップとは、学生が一定の期間、実際に企業へ行き仕事を体験する制度のことです。元々はアメリカから始まった制度です。アメリカの就職活動は、日本が同じ時期に一斉に始めるのとは異なり、学生時代に個々で活動します。就職活動の中にインターンシップが大きな位置を占めています。アメリカは実力主義の国です。インターンシップでその学生が仕事に対してどのように向き合うか、コミュニケーション能力があるかを見ます。インターンシップ中にお互いが合意した場合は、その会社に就職することもあります。

インターンシップに行く意義と目的とは

日本でもインターンシップへ行く学生が増えてきました。

  • 自分の適性を知ることができる
  • インターンシップを利用して、自分にはどの業界が合っているかを体験することができます。興味があった業界の企業でインターンシップを体験してみたら、自分が思っていた仕事とは少し違ったということもあるでしょう。反対に、あまり興味がなかった業界でインターンシップを体験したところ、興味を惹かれる場合もあります。いろんな発見があるのがインターンシップです。

  • さまざまな業界を知ることができる
  • 自分の適性を知ることとは別に、インターンシップを通じてざまざまな業界のことを学ぶことができます。就職活動をしていく中で、実際に色々な業界を体験しておくのはとても有意義なことです。憧れているだけではなく、実際に体験してみるのは就職活動の方向性を決めるためにも重要なことです。

  • インターンシップの中でビジネスマナーが身につく
  • 学生の頃に企業で働く体験をすることで、知らなかったビジネスマナーを学ぶことができます。電話対応やメールの送信の仕方など、今後の就職活動に役立つ情報を身につけることはとても有意義です。また、少しの期間でも企業の人と接することで、場慣れすることができます。就職活動を始めて面接を受ける時など、初めて社会人の大人と会話をするととても緊張します。しかし、インターンシップで企業の人とコミュニケーションを取ることで、少し慣れてあまり緊張せず面接に臨めるでしょう。

  • 就職に有利な場合がある
  • インターンシップに行って企業で一定の期間働くことで、自分のことをアピールする良い機会になります。インターンシップへ行ったことで、その企業でどうしても働きたいと思い、今まで以上にその企業について学ぶことができます。その結果、熱意が通じて採用になる可能性もあります。また、企業側から採用したいと思ってもらえれば、うちに面接に来ませんか?などの連絡をいただける可能性もあります。

企業がインターンシップに求めること

  • 企業を知ってもらう
  • 日本にはとても多くの企業が存在します。学生に知られていない企業が優秀な学生を確保するのは難しく、宣伝費をかけて広告を出したりしています。自社を知ってもらうため、インターンシップを実施するのは、広告だけでは伝わらない魅力ややりがいを知ってもらうためのいい機会になるのです。

  • お互いのミスマッチを防ぐ
  • 会社説明会で企業のPRをし、数回の面接と履歴書で人を採用するのは時にミスマッチを引き起こします。居h記起こします。実際に入社してみてイメージと違った、と数ヶ月で辞めてしまわれたら企業にとってはマイナスです。そうなることを防ぐためにも、インターンシップを通して、企業のことを知ってもらうのはミスマッチを防ぐことができます。

  • 採用コストの削減
  • 採用活動は多くのコストがかかります。求人サイトに応募情報を掲載したり、説明会を開催するなど、そのために人件費もかかります。そして、限られた時間で応募してきた学生を見極めて採用するかどうかの判断をしなければなりません。インターンシップで学生を受け入れることで、その期間お互いに知り合え、業務に対する姿勢なども見ることができ採用判断がしやすくなります。

インターンシップに行くのはいつがいいのか

インターンシップは、春・夏・冬の時期に行う企業が多いです。インターンシップを自分の方向性決めのために活用するのであれば、大学3年生の夏休みと冬休みがおすすめです。大学4年生になって就職活動をする前に、ある程度の方向性が決められるからです。

長期型のインターンシップを体験したい人は、大学2年生か3年生のうちに行っておきましょう。大学1年生は必修科目の授業が多く、長期でインターンシップに参加するのは難しいからです。そして、4年生になったら就職活動が本格化して長期インターンシップに行くことが難しくなります。実際にインターンシップへ行った人へのアンケートでも大学3年生の夏に行った人が多くいました。

参考:株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所「就職白書2017 インターンシップ編」

インターンシップは給料が出るの?

インターンシップの目的は、「社会経験をさせてもらう」「自分がどの業種に合っているか見極める場を提供してもらう」などです。本来の目的は、アルバイトとしてお金を稼ぎに行くためではありません。実際に多くの企業はインターンシップは無償です。インターンシップを無償で行う企業の多くは、その内容が「説明会」的な要素を含んでいるからです。

実際にどのような業務をしているか見学したり、実際に社員を手伝うようなことはしても、直接的な業務に携わるのではありません。主にグループディスカッションなどを行ないますす。5%の企業は、インターンシップを有償で行なっています。その際の報酬は、時給にすると1,000円~2,000円程、日給の場合は5,000円~10,000円程が平均です。

インターンシップの期間とそれぞれのメリット

ワンデーインターンシップ

「1DAYインターン」という1日だけのインターンシップを行なっている企業は多くあります。大手企業などはこの形のインターンシップを行うことが多く、内容は会社説明会のようなものです。

  • ワンデーインターンシップのメリット
  • このタイプのインターンシップは、1日だけなので授業や他のインターンシップとのスケジュールが立てやすいのが特徴です。企業の説明会とは少し違った内容が聞けるのもメリットで、実際に企業の中で働いている人を身近に感じながら体験することはなかなかできません。

    企業側からすると、学生に自社のことを知ってもらうこと、興味を持ってもらうことが目的で、学生側はどの業種が自分に適しているかを見極められます。ワンデーインターンシップはこのような意味合いでの体験をするため、適していると言えるでしょう。

短期インターンシップ

短期インターンシップは、数日~1ヶ月程度の期間で、夏休みや冬休みに開催します。学生の長期休暇に合わせて開催されるので、大手企業のインターンシップの期間が重なることが多いです。これに参加するには、選考があり合格しないと参加できません。短期インターンシップの内容は、参加者が数名のグループを作り、与えられた課題の企画などを行うことが多いです。

その中で企業側は、参加者のコミュニケーション能力やチームワークなどを見ます。会社のPRが目的でもあるため、実際に就職活動が始まった時に応募者がインターンシップへ参加をしたかどうかが選考に関わる場合もあります。

  • 短期インターンシップのメリット
  • 短期インターンシップでは、企業の業務に触れることができます。与えられた課題に取り組むことで、業務に関わることへの楽しさが体験できます。また、企業に通うことで会社の雰囲気を感じることもできます。

長期インターンシップ

長期インターンシップは、アルバイトという形で職業体験ができる制度です。企業によって期間は異なりますが、3ヶ月~半年ほどの期間で開催されます。アルバイトのように時給が発生し、週に2~3日インターンシップに参加するケースが多いです。時給も発生し、企業で業務に携われることもあり、学生の中にはアルバイトの代わりとしてインターンシップを選ぶ学生もいます。長期インターンシップの内容は、社員と同じように業務を行います。

  • 長期インターンシップのメリット
  • 長期インターンシップの場合、充実した研修制度があります。その中でも最大のメリットとして、ビジネスマナーなど社会人として必要なことを学べます。長期でその企業と関わることで、企業から認めてもらえれば、就職の際に有利になる可能性もあります。

インターンシップの探し方

学校の就職支援センターで探す

大学の中にある就職支援センターでは、就活の情報以外にインターンシップの情報もあります。大学指定で企業から募集がきている場合もありますので、採用される可能性が高いです。

先輩に紹介してもらう

自分の友達や先輩で、インターンシップをしている人がいたら、インターンシップを募集している企業を紹介してもらうのも一つの方法です。サークルや部活の先輩で経験した人がいたら、どのような方法で探したのか聞くのもいいでしょう。先輩が勤めている企業で受け入れてくれないか、紹介してもらえるといいですね。

インターンシップ求人サイトで探す

インターンシップを行なっている企業を探す一般的な方法は、インターネットの求人サイトです。最近では、インターンシップを募集している企業の募集サイトが多くあります。都道府県別、期間別、業種・職種別に探すことができますので、自分に合った企業を見つけることができるでしょう。

インターンシップの選考に応募する際の注意点

申し込むときに見られている!メールの送り方

インターンシップは直接的な就職活動ではないにしろ、企業側はメールの送り方や内容でその人がビジネスマナーを心得ているか判断します。インターンシップに参加できるのを選考で決める場合は、メールの内容で採用されるか否か決まるかもしれません。会社へ送るためのメールの作り方を覚えておきましょう。

  • 件名は分かりやすく
  • 企業の採用担当者には膨大な数のメールが毎日のように届きます。内容がわからないような件名のメールですと、その膨大なメールの中に埋もれてしまいます。本文の内容がどんなものなのか、件名で分かるようにすることが重要です。「インターンシップ参加のお願い(◯◯大学法学部 山田太郎)」などと入力してから送ると良いでしょう。

  • 本文の冒頭に宛名を書く
  • 本文の頭には、必ず宛名を書きましょう。「◯◯株式会社 人事部人事課 鈴木一郎様」というように、会社名と部署名、担当者のフルネームを書きましょう。

  • 本文は挨拶から始める
  • 本文の書き出しは、「お世話になります。◯◯大学 法学部の山田太郎と申します。」と、挨拶と自己紹介から始めます。初めてメールを送る場合は「お世話になります。」と書きます。

  • 内容は簡潔にして改行も上手に使う
  • 内容は簡潔に書いて、見やすく配置します。相手が読みやすいように、分かりやすい内容で改行もうまく使って見た目も記にしましょう。

  • 最後は挨拶で締める
  • 本文の最後は挨拶で終わらせます。「それでは、どうぞよろしくお願いいたします。」などです。伝えたいことだけ書いて終わらせないようにしましょう。

  • 本部の後に署名を書く
  • 本文が書けたら、最後は署名を書きます。大学名・学部・氏名とメールアドレスと携帯番号を記入します。もしかしたらメールではなく、電話で連絡が来るかもしれませんので、応募した会社の番号を登録しておくとかかってきた時にすぐわかります。

インターンシップの面接で採用されやすい志望動機とは

インターンシップに参加する際、書類審査だけで参加者を決める企業と、面接をして決める企業もあります。企業が求める人材は、主に2つあり「対応力」がある人「機転」が効く人です。面接の際にそれを見ます。面接では、相手が自分に何を求めているかを感じ取れることが重要です。質問をよく聞いて、適切な答えができるようにしましょう。

また、予測していなかった質問をされても、機転をきかせて答えられることも大切です。面接の際に聞かれるであろう項目についてまとめて、どのように答えたらいいか前もって考えておくと慌てずすみます。そして、忘れてはいけないのは、インターンシップ先の企業の情報です。業界の情報や会社の企業理念、本社がどこにあるかなどもしっかりリサーチしておきましょう。

自己紹介で差をつけよう

インターンシップ先の面接は就職活動をするにあたって、第一歩となるものです。直接就職活動に繋がることはないかもしれませんが、面接を受けることは自分にとって勉強になる大切な経験です。面接の時、採用担当者が見ているのは「自己表現できるか」「マナーを心得ているか」「コミュニケーション能力があるか」という点です。

そのために必要なのは、自分自身のことを知ることです。自己紹介をするために、自分を分かっていないと話せません。また、面接官は応募者の身だしなみや態度も見ています。何を話すのかも大切ですが、人となりも見られていることを忘れずに面接に臨みましょう。

実際にインターンシップに行くことになったら注意すべきこと

服装・髪色などの身だしなみ

インターンシップに参加するときの服装は基本的にスーツです。就職活動の一環として捉えて、ふさわしい服装や身だしなみが必要です。髪の色は黒、スーツもリクルートスーツがいいでしょう。だいたいの場合は会社から服装についての指定がありますので、その指示に従います。スーツを指定されたが、まだスーツを持っていないという場合は用意しましょう。今後の就職活動の際にも必要になりますので、これを機に購入しておくといいですね。

靴は男女とも黒で、派手な飾りがついているものや艶がありすぎてピカピカ光るようなものは避けましょう。男性のネクタイは落ち着いた色のものを使用します。女性は派手なメークは避けてください。ストッキングは色つきのものではなく、肌色のものを着用します。アクセサリーはつけず、マニキュアやつけ爪はやめましょう。

服装自由と言われたけどどんな服で行けばいいの?

もしも服装は自由でいいですよ、と言われたらどんな服装で行けばいいのでしょうか。まず、企業が私服でいい言うのはなぜなのでしょうか。理由として考えられるのは、「社員がスーツで出勤していない」「インターン生をリラックスさせるため」「業務内容がスーツである必要がないため」などがあります。しかし、私服でと言われたほうが困るという人もいるでしょう。私服で、と指定されても家で着ているようなTシャツとジーンズで行ってはいけません。

スーツではなくオフィスにふさわしい服装の「オフィスカジュアル」で行くようにしましょう男性は、襟のついたシャツにチノパンでジャケットを羽織ります。女性は、スラックスやタイトスカートに襟のついたシャツを着て、ジャケットやカーディガンを羽織ってもいいでしょう。靴は男女ともスニーカーではなく、革靴やローファー、パンプスを履くようにしましょう。企業から「Tシャツとジーンズでも可」などの指定がない限り、私服と言われたらオフィスカジュアルで参加しましょう。

インターンシップが終わったらお礼状を書こう

インターンシップが終わったら、お世話になった会社にお礼状を出しましょう。お礼状は手書きで出だします。黒のボールペンか万年筆で白い便箋に書きます。お礼状の構成は以下の通りです。

■宛名は、会社名・部署名・担当者の氏名をフルネームで書きます。
■拝啓・時候の挨拶
■お礼の気持ちを述べます。
■インターンシップを体験した感想を具体的に例を挙げて書きます。
■結びの文章を書いて、「敬具」で締めます。
■お礼状を書いた月日と、最後に大学名・学部・フルネームで氏名を書きます。

白い封筒に入れて、郵便局から切手を貼って出します。郵便局で切手代を確認してから送ることをおすすめするのは、万が一、封筒のサイズや紙の重さで自分が貼った切手代では足りなかった場合、受け取った方に切手代が請求されてしまうためです。

お礼状を出すのは、インターンシップが終わったタイミングですぐに出しましょう。当日の夜に書いて、翌日に投函するくらいの速さでもいいのです。ビジネスにはスピード感が重要です。手紙を受け取った担当者の方も、お礼状を受け取って嬉しい気持ちになるでしょうし、ビジネスマナーが備わった学生だとのアピールにもなります。

就職活動の第一歩としてインターンシップを経験してみよう

インターンシップは就職活動の第一歩です。インターンシップに参加することで、企業とはどのようなものなのか体験できるのは、就職活動をしていく上で有意義なことです。インターンシップ中にビジネスマナーが習得できたり、自分にはどの業種が合っているかを見極めることができるなど、いいことがたくさんあります。自分の将来を決めるきっかけにもなるインターンシップに参加してみるのをおすすめします。

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