ピアノ講師の募集情報や必要な資格について知りたい!なるための方法と5つの悩み

ピアノ講師に憧れたことはありませんか?ピアノをスラスラと弾く姿はかっこいいものです。憧れの的になるピアノ講師になるためには、何が必要なのでしょうか。また、自宅でレッスンをしたり、大人数にピアノを教えていたりと働き方がさまざまありますが、収入面も気になりますよね。今回は、ピアノ講師の実態についてご紹介いたします。

ピアノ講師とは

さまざまな年齢やレベルの生徒に対して、自宅や教室でピアノを教える仕事です。目標や目的に合わせた指導を1対1や集団で行います。

ピアノ講師になるためにはどうすればいいの?

ピアノを教えるためには演奏の技術を身に付けることが必要です。しかし、学歴は必要としません。演奏技術が高ければ、すぐにでもピアノ講師になることは可能なのです。ピアノ教室に通う生徒さんは、どのようなピアノ講師に指導してもらいたいでしょうか。そこで必要になるのが、音楽大学やコンクールなどで受賞していることです。演奏技術に付加価値があることは、ピアノ講師になるためにとても有利になります。

ピアノ講師になるために必要な資格はある?

ピアノ講師には、特に資格は必要ありません。しかし、ピアノ教室や音楽メーカーが主催している教室は、独自の資格を必要とする場合があります。では、どのような資格があるのでしょう。

  • 全日本ピアノ指導協会ピティナ・ピアノ指導者ライセンス
  • 継続的な指導力を磨き、支援することを目的とした検定です。
    ピティナ・ピアノ指導者ライセンスには、初級・中級・上級とあり、取得ごとに各課程合格証をもらうことができます。全ライセンス取得者は、教室一覧や取得者一覧に最低3年間掲載されます。検定は、指導実技や演奏技術検定、音楽知識に関する筆記試験、セミナーを受講し指導に活用するための方法などをレポートにまとめます。

    参考:PTNA(ピティナ)

  • ヤマハグレード(ヤマハ音楽能力検定)
  • ヤマハグレード(ヤマハ音楽能力検定)とは、YAMAHAで行われている音楽指導者向けの資格です。ヤマハグレードは世界で行われる実績あるものであり、ヤマハのピアノ講師として働くための必須資格になります。また、検定にはグレード(級)があり、そのグレード(級)に基づき待遇が変わります。

    参考:YAMAHA(ヤマハ)

  • PSTA指導者
  • PSTA指導者とは、ピアノ指導者のためのサポートシステムです。自宅でYAMAHAの看板を出し指導する場合は、PSTA指導者登録が必要になります。「指導法伝達講座」と「グレード試験官認定講座」を受講することで、YAMAHAが開発した指導ノウハウを元にした資料が提供されます。

    「グレード試験官認定講座」の、ヤマハグレード13~11級の試験管として認定されることで、自宅を会場とした試験を実施することが可能です。また、さまざまなスキルアップ講座があるので、資料請求などして調べてみることをおすすめします。

    参考:PSTA

  • カワイグレード認定制度
  • KAWAIの音楽教室でピアノ講師としてを働くためには、カワイグレードテストを受けることが必要です。テストを受けるためには条件があり、そのいずれかを満たしている場合のみ受験することができます。ぜひ、公式ホームページで確認してみてください。

カワイ音楽教室子どものコース 詳細はこちら
カワイ音楽教室おとなのコース 詳細はこちら

ピアノ講師の働き方と年収

ピアノ講師の年収は生徒数や働き方によって大きく異なります。では、それぞれの場合をみてみましょう。

ピアノ教室で働く場合

ピアノ教室は全国にたくさんありますが、その多くは正社員ではなく業務委託など、独自のシステムで契約してるところがほとんどです。給料などの待遇は、それぞれの音楽教室や楽器店などで異なりますが、生徒数に応じて給料が上がるのはどの教室も同じです。

ピアノ講師として契約した会社に、生徒の月謝から手数料を支払う形が一般的とされています。そのため、月収にも変動があり数万円~25万程度と幅があります。また、ピアノ講師にはボーナスがないため、月収の12ヶ月分が年収となります。

ピアノ教室を開業した場合

生徒からの月謝が全て収入になるのが、開業したピアノ講師です。自宅や出張レッスンでたくさんの生徒に教えることができれば、そのまま収入につながります。しかし、ピアノ教室の宣伝など全て自分でこなすため、大きな収入につながるには時間がかかるでしょう。また、自宅でレッスンを行う場合は家族の協力も必要です。

ピアノ講師の求人状況は?

正社員としての募集はほとんどありませんが、業務委託やアルバイトなどの雇用形態での募集はあります。

ピアノ講師は副業でもできるの?

資格などを必要としないため、会社が終わってからや休日にピアノ講師として、副業する人も少なくありません。宣伝方法もホームページなど、インターネットを使うことにより初期費用も抑えられるため、リスクもなく安心して始められる副業でしょう。

ピアノ講師が抱える5つの悩み

どの仕事にも悩みはあります。では、たくさんの人と接するピアノ講師はどのような悩みがあるのでしょう。個人事業主として働くピアノ講師にとって、お金の悩みもつきません。

税金や確定申告の仕方

個人事業主として一定の収入がある場合、確定申告が必要になります。しかし、どうしたらいいのかわからないという人がほとんどです。生徒数が増えたことによって申告の必要が出てきたり、今後生徒を増やす予定でいるなど、申告の仕方を知らないことで、不安を抱えてレッスンしている先生が多くいます。

月謝の確定申告仕方は、税務署員さんに説明するときにわかるようになっていることが重要です。手渡しの場合は、日時や生徒の名前、金額を記入した簡易帳簿を作り、月謝の領収書を生徒に渡し控えを残しましょう。銀行引き落としの場合は、1年分の取引画面のプリントアウトや記帳すれば問題ありません。

自宅でピアノのレッスンをする場合は、一部の家賃や光熱費も経費として認められます。経費の金額はレッスン時間や専有率(家全体で考えた場合、1つの部屋のみをレッスン部屋とする)、使用割合により決まります。出張教室の場合は、乗車内容など簡易帳簿に記入します。

確定申告は、1月1日~12月31日の間に稼いだお金を翌年の2月16日~3月15日に申告書を提出します。また、申告の必要がない例としてサラリーマンやフリーターは副業20万以下、フリーランスは38万以下の場合のみです。確定申告しなければいけないのにも関わらず、申告しなかった場合、加算税や延滞税など支払うことになります。

忘れてしまった場合はすみやかに申請を行いましょう。申告することで税金(源泉徴収)も返ってくる場合があります。確定申告には手書きの他に、国税庁の確定申告等作成コーナーや確定申告ソフトで作成する方法もあります。自分に合う方法を見つけ申告漏れのないようにしましょう。

レッスン料の値上げのタイミング

レッスン料の値上げしなければいけない場合、そのタイミングはピアノ講師にとっては悩みの一つです。保護者へ納得していただくための説明や、値上げの許容範囲など、値上げの相場について悩む人も多いです。一般的に値上げに最適なタイミングとして「学年が上がったとき(幼稚園・小学校・中学校など)」「生徒の演奏レベルが上がったとき」とされています。どのような場合も、入会時にしっかりと説明したり規約に書くことで、トラブルを回避している講師の方が多いようです。

自己都合の振替

病気や学校行事などのお休みの振替に関しては、振替をしてあげたいと思っている講師は多いようです。しかし、それ以外の理由(雨だから。お友達と遊びたいから。など)で休んだ場合のレッスンに対して、振替をお願いしてくることにはどう対処するべきか、悩んでいる講師は少なくないようです。

自宅でレッスンを行なっているピアノ講師にとっては、自己都合の振替は家の都合の調整などもあるため、「振替は基本しません」などと、入会時に規約を線引きしながら説明したりすることで対策をとっているようです。

保護者への対応

「ピアノを習っているのに上達しない」「ピアノは高いから家用には買わない」「忙しいから家では練習できない」など、全てをピアノ講師に任せる保護者も多くいるようです。しかし、週1回や月数回のレッスンではピアノの上達はできません。自宅でのレッスンは必要不可欠ですが、聞き入れてくれない場合、どうすればいいのかと悩む講師も多いです。

レッスンに協力してくれない家庭ばかりの対応に追われがちですが、頑張っている生徒もたくさんいます。一生懸命練習している生徒への配慮が薄れないためにも、ときには厳しい対応も必要です。

収入が安定しない

生徒の数がそのまま収入に影響するので、ある程度の収入を確保するのには努力と時間が必要でしょう。しかし、夏休みや年末年始など大きな休みが入ってしまう場合、収入は激減してしまうこともあります。ピアノ講師はそのような場合も補償がゼロです。そのため、講師の掛け持ちやピアノ講師を副業とすることで生計を立ててる人も多くいます。

ピアノ講師はピアノが上手なだけではできない仕事

ピアノ講師は演奏の高い技術を必要とし、どんな曲でも弾きこなせることだけではありません。さまざまな年齢の生徒に対して、レベルに合った指導をし、技術を磨く手助けをします。そして、最後まで弾けるように導かなくてはなりません。

また、生徒の年齢に合った高いコミュニケーション能力が必要です。生徒だけではなく、家庭での練習を促すなど保護者への対応もしなければいけません。ピアノの演奏は指の動きがとても細かであるため、よく観察することが大切です。そして、ミスを矯正するためには、丁寧な指導が必要なのです。技術者でありながら、技術だけでは成り立たないのがピアノ講師です。

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