介護の資格はいつでもチャレンジ可能!転職するために取得したい資格の種類とキャリアプラン

介護の仕事は何歳からでも、未経験でもチャレンジすることができます。だからこそ介護の仕事にチャレンジするなら事前に資格を取得しておくことがオススメです。資格を取得することで現場でできる業務内容が広がります。また自分に合わせた働き方を選択することも可能です。そこで今回は未経験から介護の世界に転職するために取得したい資格とキャリアプランについて紹介します。

介護の仕事のキャリアプランと将来性

介護業界へ転職するために取得したい資格とキャリアプラン

今後も需要が増えていく介護の仕事

2025年に介護職員が30万人以上不足するという予測がされています。そのため、国は介護職員離職者0をスローガンに介護職員の人材育成や、働く環境の整備に取り組んでいます。また介護の仕事は社会経験が豊富な中高年を積極的に活用する企業も多く、40代でも若手という職場がたくさんあります。このように年齢に関係なく、いつでもチャレンジできる仕事が介護の仕事です。

介護の資格の基礎知識

以前まで介護の資格は、ホームヘルパー、介護職員基礎研修、介護福祉士の3つの資格が混在していました。そのため、どのようにキャリアアップしていけばいいか不透明で、将来像が描きづらいことが理由で離職してしまう人も多くいました。

そこで政府が中心となり、介護離職者を減らす目的でキャリアパスをわかりやすく一本化しました。具体的には未経験から介護の仕事をしようと思った場合、介護職員初任者研修→実務者研修→介護福祉士の順に、介護福祉士を目指してステップアップしていきます。

今後、介護福祉士のその先の資格として認定介護福祉士(仮)、管理介護福祉士(仮)の創設も検討されています。

  • 国家資格と公的資格
  • 介護の資格は国家資格と公的資格があります。代表的な資格は介護職員初任者研修、介護職員実務者研修、介護福祉士です。福祉の三大国家試験である介護福祉士以外は公的資格のため、多くの人が国家資格である介護福祉士を目指しています。

  • 介護の仕事に転職するには資格は必要?
  • 介護の仕事は資格がなくでも仕事をすることができます。例えば介護福祉士のサポートや介護施設の受付の仕事は資格がなくでも可能です。

    しかし、訪問介護の仕事は資格がなければ仕事をすることができません。また老人ホームやデイサービスでは資格を取得していない人でも食事の介助や清掃、洗濯、買い物といったサポートとなる仕事ができるケースがありますが、要介護者に直接触れる仕事をする場合は資格が必須です。

    資格を取得しておいた方が、転職時の採用チャンスが広がり、待遇面や給与面で優位に働くため、できれば資格を取得しておいた方がいいでしょう。

  • 資格取得した場合、資格手当はでるの?
  • 国家資格の介護福祉士の場合、平成27年度 社会福祉士・介護福祉士就労状況調査によると手当をもらっている介護福祉士は、全体の50.8%、手当額の平均は月額8,237円でした。また、介護福祉士の資格を持っている場合は多くの施設で事業の管理者、サービス提供責任者やなどの役職に就くケースが多いため、役職手当が上乗せされる人が多いです。このように介護の仕事では資格を取得しておくことで給与や待遇が改善されます。

介護業界へ転職するために取得したい資格とキャリアプラン

未経験からでも大丈夫な介護福祉士やケアマネを目指す

介護の仕事は資格がなくても仕事はできますが、無資格だとできる仕事が限られてきます。また資格取得者に比べると働ける場所も限られます。資格を持っておけば正社員で働くのかパートで働くのか選択肢も生まれるため、実務経験がなくても介護職員初任者研修を持っておけば介護の仕事に転職しやすいです。このような理由で未経験者の場合は介護職員初任者研修資格を取得し、転職後働きながら介護福祉士やケアマネージャーを目指していくといいでしょう。

資格取得のための勉強仕方について

介護の仕事では資格を持っておいた方が色々な面で優位です。そのため多くの人が資格取得を目指して勉強をしています。

  • 働きながら資格取得は可能?
  • 多くの人が働きながら資格取得を目指しています。そのため資格取得のためのスクールでは働きながらでも通学できるように平日の夜のみ、土日祝日コースや短期集中コースなどさまざまなコースを準備しています。

  • 独学で勉強できるのか?
  • 介護の仕事をする第一歩の資格である介護職員初任者研修の資格を取得する場合は、所定のカリキュラムを終了しなければ資格を取得することができません。このように介護の資格には一定のカリキュラムを修了することが要件の資格が複数あります。そのため資格によっては独学で資格取得はできません。

  • 学校に通学もしくは、通信講座どちらで学ぶ?
  • 介護の資格は学校に通学しても、通信講座でもどちらでも資格の取得は可能です。ただし、通信講座でもスクーリングが必須のため自宅学習のみで資格取得はできません。

介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)

介護業界へ転職するために取得したい資格とキャリアプラン

資格の内容

介護職員初任者研修は昔のホームヘルパー2級の資格に該当します。介護の仕事は掃除や洗濯など日常の家事の手伝いをする生活援助と食事や入浴、排泄などの手伝いをする身体介護の2種類に分けられます。要介護者の体に触れる身体介護をするには資格が必須です。

未経験者が身体介護をするために必要な資格が介護職員初任者研修です。研修では介護の知識や理念など介護を行う上での心構えや人間の体の仕組み、老化が体に与える影響などの知識を体系的に学ぶことができます。

全てのカリキュラムを学んだ後に試験があり、その試験に合格すれば資格を取得できます。介護の資格のスタートラインに立つための資格なので、キャリアアップを考えるならまず取得しておきたい資格です。

受験資格や費用

受験資格は特にないので、これから介護の仕事を始めたいと思っている人でも受験可能です。中には将来、家族の介護をすることを考えて勉強をされる方も増えています。このように誰でも、いつからでもチャレンジできます。

受講費用に平均は通信、通学講座ともに6~12万円代、期間は1~4ヶ月程度です。雇用保険の教育訓練給付金を受けることができる講座もあるので、対象者になる可能性があれば事前に確認をしましょう。

資格取得の方法

合格するためには下記の4つの条件をクリアしなければいけません。

  • 130時間のカリキュラムをすべて受講していること
  • すべてのスクーリングに出席していること
  • レポート提出をすべて提出して、合格していること
  • 最後の修了試験に合格していること

全ての条件をクリアすれば修了証書が発行されます。このように所定のカリキュラムを受講しなければいけないため独学では取得できません。通学で学ぶ場合は厚生労働省の指針に基づいて各都道府県が指定する研修業者が実施している講座を受講します。

通信講座でも受講することが可能です。通信講座の場合は自宅学習とスクーリング、レポート提出を合わせて受講して資格を取得することができます。基本的には同じカリキュラムのためどこで学んでも費用はあまり変わらないように思われがちです。

しかし、スクーリングの内容や終業フォローや受講期間などで受講費用が異なるため、事前に資料請求してどのスクールにするか決めるといいでしょう。

介護の現場でどのように活かせるのか

介護の資格を持っているだけで仕事ができる範囲が広がります。そのため資格を取得しておけば転職の時にチャンスが広がります。未経験者でも資格を持っていることで正社員で採用されやすくなります。実施の介護の現場でも、資格保持者ということで介護をうける利用者の方やそのご家族にも安心感を与えることができるため仕事がしやすくなるでしょう。

介護職員実務者研修(ホームヘルパー1級)

介護業界へ転職するために取得したい資格とキャリアプラン

資格の内容

介護職員実務者研修の資格を取得することでサービス提供責任者になることができます。サービス提供責任者になることで訪問介護計画作成や指定訪問介護の利用申込に係る調整などの業務を行うことができます。

訪問介護事業所では必ずサービス提供責任者を配置しなければいけません。そのため資格を取得することで転職時に有利なだけでなく、給与や待遇面もよくなります。

また国家資格である介護福祉士の受験資格に実務者研修の修了要件になっているため介護福祉士の受験を考えているなら必須の資格です。

受験資格や費用

受講資格や受講条件は特にありません。介護職員初任者研修の資格を持っていなくても受験が可能です。無資格・未経験の場合450時間と受講時間が長いためそのぶん受講費用が高くなります。費用の相場は無資格・未経験の場合で平均15万円程度です。しかし実際には割引キャンペーン制度などで10万円程度で受講することもできるため事前に確認しましょう。

資格取得の方法

合格するためには所定のカリキュラムを全て受講しなければいけません。受講期間は450時間ですが、下記の資格取得者は受講時間が免除されます。

  • 介護職員初任者研修の修了者・ホームヘルパー2級修了者 320時間
  • ホームヘルパー1級修了者 95時間
  • 介護職員基礎研修修了者 50時間

このように受講時間が短くなることで、受講費用が安くなります。介護職員初任者研修と同じように通信講座、通学講座どちらも受講可能です。そのためほとんどの人が働きながら受講をしています。

介護の現場でどのように活かせるのか

介護福祉士実務者研修を受講し、修了することでサービス責任提供者として仕事をすることができます。訪問介護を行う事業所はサービス責任提供者設置義務があり、設置しなければ事業所が受け取る介護報酬が減額されます。そのため資格を持っているとそれだけで他の応募者と差つけることができます。また実務者研修を受けることで医療行為である喀痰吸引や経管栄養ができるため業務の幅が広がります。

介護福祉士

介護業界へ転職するために取得したい資格とキャリアプラン

資格の内容

介護の資格の中で唯一の国家資格です。介護の世界のプロフェッショナルで、求人数も多い資格です。試験に合格後、介護福祉士として働くためには登録申請をして介護福祉士として登録しなければいけません。登録を行うことで介護職のプロであると国に認定されます。

資格を持っていることで介護に対しての専門的な知識やスキルの証明になるため、転職時に有利です。また一度取得すれば一生有効です。介護の仕事を続けるならぜひ取得を考えたい資格です。

受験資格や費用

介護福祉士試験を受験するためには平成28年試験からは、実務経験がある方でも実務者研修が必須になりました。そのため実務者研修のカリキュラムの受講期間を含めて計画を立てる必要があります。

介護福祉士の試験は筆記試験と実技試験が年に各1回ずつ実施されています。この試験に向けて介護資格系のスクールでは、介護福祉士資格の筆記試験対策講座も開講されています。

受講費用目安は通学で10~15万円、通信で3~5万円程度です。働きながらの受験勉強になるため、効率的に受験勉強を進めたい方はこれらの講座を利用するのもいいでしょう。

資格取得の方法

介護福祉士になるためには、3年以上の実務経験と介護職員実務者研修の受講した上で介護福祉士の国家試験を受験します。試験に合格後は介護福祉士登録申請することで介護福祉士として仕事をすることができます。

介護の現場でどのように活かせるのか

介護福祉士の資格の資格を取得することで、介護施設で管理者や責任者の立場での活躍が求められます。そのためヘルパーの仕事だけではなく、管理職やマネージメントの仕事と活躍できる領域が広がっていきます。

ケアマネジャー

介護業界へ転職するために取得したい資格とキャリアプラン

資格の内容

都道府県が実施している介護支援専門員実務研修受講試に合格し、介護支援専門員実務研修の受講とレポートを提出します。それにより介護支援専門員の資格を取得することができます。介護サービスを受ける場合、利用者は要介護認定を受け、ケアプランの提出が必要です。このケアプランの作成や相談を受けるのがケアマネジャーの主な役割です。

資格取得の方法や費用

ケアマネジャーになるためには、各都道府県が実施する「介護支援専門員実務研修受講試験」を受験して資格を取得します。2018年以降、受験資格が変更になりますが、その新制度では、以下の業務の通算年数が5年以上必要です

  • 国家資格等に基づく業務
  • 該当資格:医師,歯科医師,薬剤師,保健師,助産師,看護師,准看護師,理学療法士,作業療法士,社会福祉士,介護福祉士,視能訓練士,義肢装具士,歯科衛生士,言語聴覚士,あん摩マッサージ指圧師,はり師,きゅう師,柔道整復師,栄養士,管理栄養士,精神保健福祉士

  • 生活相談員
  • 特定施設入居者生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護老人福祉施設、介護予防特定施設入居者生活介護などにおける生活相談員としての業務が対象になります。

  • 支援相談員
  • 介護老人保健施設における支援相談員としての業務が対象となります。

  • 相談支援専門員
  • 計画相談支援、障害児相談支援における相談支援専門員としての業務が対象となります。

  • 主任相談支援員
  • 生活困窮者自立相談支援事業などにおける主任相談支援員としての業務が対象となります。そのため、介護職未経験からケアマネジャーを目指すなら、介護福祉士の資格を取得してから目指すのが一般的です。

    独学で勉強をすれば参考書代3,000円程度で試験に臨むことも可能です。また介護資格系のスクール通学場合、費用の相場は10万円程度です。そのためご自身の予算や時間に合わせて勉強方法を決めるといいでしょう。

介護の現場でどのように活かせるのか

実際の現場では介護サービスを受ける人と介護サービスを提供する事業者を繋ぎ、適切な介護サービスが実施されるようにサポートします。

経験を活かして介護業界で働くための資格

介護業界へ転職するために取得したい資格とキャリアプラン

介護事務

介護事務とは、介護サービス施設・事業所などに勤務する事務職です。スキルに自信があれば資格は不要です。通常の受付業務のほか、介護報酬請求業務(レセプト作成)や介護に関する手続きを行いますそのため介護保険に関する知識やパソコンのスキルが必要です。

レクリエーション介護士2級

2014年に誕生した新しい資格です。一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会により認定されます。介護レクリエーションとは介護の現場で高齢者向けに行われる、日々の生活の中に、生きる喜びと楽しみを見出していく活動です。実際の介護の現場では介護現場でレクの企画から実施を行います。そのためレクリエーション介護士には基本的な介護の知識とレクリエーションの知識・スキルが必須です。

福祉住環境コーディネーター

高齢者や障がい者にとって安全で安心して暮らせる住まいを提案するのが役目です。在宅介護の場合、自宅を介護を仕様にリフォームする必要があります。その時に各専門家との橋渡し役になったり、助成金のアドバイスを行います。そのため介護の仕事をしている人だけでなく、建築やリフォーム業界の人にも人気を集める資格です

介護の資格を取得してキャリアアップを目指そう

介護の仕事は今後人材不足になっていくと予測されています。それに備えて国が介護職離職0を目指し、働きやすい環境づくりや介護の仕事でキャリアアップを目指すことができる制度の整備を行なっています。そのためライフプランに合わせて長く働いていきたいと思うなら資格を取得して、介護の世界に飛び込むのもいいでしょう。

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