ビジネス本を読んだことがありますか?ビジネスと聞くと難しそうと思う人も多いですが、ビジネス書には仕事を効率的に進めるためのノウハウ本から、人生を生きるヒントが書かれたものまで多くの種類があります。今回はビジネス本が初めての方に今読んでおくべきおすすめの本を紹介します。
ビジネス本を読むメリット
読書量と年収は比例する
あなたは1年間にどのくらい本を読みますか?
少し前の調査ですが、日本経済新聞社産業地域研究所が、2009年に20代~60代の男女1000人行った「月額書籍購入費の調査」によると、以下の結果の通り年収が高い人ほど書籍にお金を使っていることが分かりました。
年収800万以上の人の月額書籍購入費(平均)2,910円
年収400~800万未満の月額書籍購入費(平均)2,557円
年収400万未満の月額書籍購入費(平均)1,914円
参照:月額書籍購入費の調査|マイナビニュース(https://news.mynavi.jp/article/20170428-a064/)
また「Business Management Degree」が行ったビル・ゲイツ氏やウォーレン・バフェット氏といった超有名なお金持ちを含む「富裕層」と「年収3万ドル以下層」についての読書に関する調査では、以下のような結果となりました。
富裕層の88%が1日30分以上ビジネス書などを読む(「年収300万以下層」は2%)
富裕層の86%が読書家である(「年収300万以下層」は26%)
富裕層の63%が移動時間にオーディオブックを聴いている(「年収300万以下層」は5%)
それ以外にも雑誌PRESIDENTが行った調査では、年収500万円から800万円クラスの人は、一日当たり平均5~30分間の読書をしており、1500万円以上の人は毎日平均30分以上の読書をしているという結果が出ました。これらの結果からも年収が高い人ほど、読書にお金や時間を費やしていることがわかります。
読書が年収に影響を与える理由
偉人や成功者の考えから、生きるヒントをもらうことができる
読書であれば偉人や成功者の考えを知ることで生きるヒントをもらうことができます。松下グループの松下幸之助のような成功者から、ニーチェや孔子などの歴史的偉人まで読書を通していろいろなことを学ぶことができます。
本には仕事やプライベート、人間関係で悩んだ時のヒントがたくさん書かれていて、それを自分の好きな時間に好きな場所で読むことが可能です。
いろんな人との会話に困らなくなる
社会経済から一般教養まで幅広く読書をすることで、どんな人とも会話を楽しむことができるようになります。知らない分野の会話には入れなかったことも、本から様々な分野の知識がもらえばを会話に入れないということは格段に減ります。
語彙力がアップし、表現力が身につく
読書をすることで自然と語彙が増えていきます。同時に言葉の使い方のバリエーションも増えます。そうすると仕事のメールの文章からプレゼンなど、自分の言葉で表現する必要がある場面で言葉に詰まったり、どんな風に書こうかと悩むことが少なくなるでしょう。
読書による効果は、これら以外にもストレス解消や想像力が豊かになる、論理的思考を身に付けることができるなど様々あります。読書は仕事で成果をだすために必要な知識だけでなく、コミュニケーション能力や表現力などの能力を身に付けることにも繋がります。
社会人の読書の鍵はアウトプット
せっかく読書をするなら効果的に読書をしたいですよね。社会人の読書は仕事で成果をあげるための読書です。例えばあなたが初めて部下を持つことになったら、マネージメントに関する本を読もうと思いませんか?
その本を読む目的は、マネージメントの仕方を学び、実際にマネージメントスキルを身に付けるためです。本を読んだだけだと目的を達成できません。このように社会人の読書は本で学んだ知識はすぐにアウトプットし、本に書かれている内容を身に付けなければ意味がありません。
ビジネス本初心者もまずは読んでおきたい古典の名著
ビジネスをする上で、一度は読んでおきたいビジネス本の名著です。世界中の多くの成功者に影響を与えている本ばかりです。大人の教養として、まだ読んだことがない人は挑戦してみてはどうでしょうか?
道をひらく 松下幸之助
昭和43年の発刊以来、ずっと売れ続けているベストセラーです。松下幸之助は経営の神様と言われるパナソニック(旧社名:松下電気器具製作所、松下電器製作所、松下電器産業)を一代で築き上げた事業家です。
もしあなたが仕事で失敗して自信を失ってしまったなら、「自信を失ったときに」「困難にぶつかったときに」「運命を切りひらくために」の項が、立ち直るためのヒントを与えてくれるはずです。本書の松下幸之助が自分の経験から生まれた人生と生き抜くための方法は、きっと今の私たちにも役に立つはずです。
7つの習慣 スティーブン・R. コヴィー
スティーブン・R・コヴィー博士によって書かれた人生を本当の幸福へと導く成功哲学です。40か国以上の言語に翻訳され、全世界で2,000万部を越えるベストセラーです。アメリカ建国以来、成功者に関する200年分の文献を緻密に調査・分析し、導き出した人生を成功させるための7つの習慣が本書には示されています。
ビジネスだけでなく個人、人間関係のあり方の原理原則も書かれています。このように書くと、難しいそうと思う人もいるかもしれませんが、7つの習慣は人間の成長過程に合わせて体系化されたノウハウです。自分の成長の度合いに合わせて、実践することができます。
人を動かす デール カーネギー
マネージャーとして人の上に立ち、人を動かす必要がある人なら読んでおきたい一冊です。1936年に出版されて以来、世界中で読まれています。本書は、カーネギーによって生み出されたコミュニケーションスキルを高め、人間関係をより円滑に運ぶためのハウトゥー本です。
「人を動かす三原則」と「人に好かれる六原則」はビジネスの場面だけでなく、色々な人間関係の中に役に立つメソッドです。どの時代でも、どんな立場の人でもすぐに使える内容になっています。日本でも500万部を超えるベストセラーで、文庫版も出版されているため、一度手にとってみてはいかがでしょうか?
思考は現実化する ナポレオン ヒル
思考は現実化するは成功哲学の祖ナポレオン ヒルの名著です。ナポレオン・ヒルは新聞記者時代にアメリカの鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの発案に乗り20年間無償でカーネギーが見込んだ有能な500人をインタビューしました。
インタビューした彼らが成功していく過程を事細かく徹底的に研究し、成功者に共通する「思考」と「やりかた」を体系的にまとめたものが「Think and Grow Rich」です。そしてその翻訳本が「思考は現実化する」です。
「思考は現実化する」では、第一のルール「明確な目標設定する」をはじめとした、成功するために必要な17のゴールデンルールが書かれています。
原因と結果の法則 ジェームズ アレン
原因と結果の法則はジェームズ・アレンによってほぼ一世紀前の1902年に書かれた、今も世界中で読まれ続けているベストセラーです。
「
近年の自己啓発書のほとんどは、アレンのシンプルな哲学に具体的な事例をあれこれとくっつけて、複雑化したものにすぎない」と指摘する人たちがいるほど、書かれている内容はどの時代でも通用する普遍的な内容です。
原因と結果の法則とは、自分の心=原因が今の環境=結果を作っているというシンプルな哲学です。そのためじっくり自分と向き合いながら、何度も読み返したい一冊です。
読書が苦手な初心者でも読みやすいビジネス本
ビジネス本を読んだ方がいいのはわかるけど、どの本から読んだらいいかわからない人も多いのではないでしょうか?次はビジネス書初心者にオススメの一冊を紹介します。
敬語やビジネスマナーに自信がない人のためのビジネス書
敬語「そのまま使える」ハンドブック: できる人の「この言葉づかい」「この話し方」
日常生活の中で敬語を使う場面はたくさんあります。ちょっとした時にパッと気の利いた敬語が使えるようになるといいですよね。本書では具体的なシーンに基づいて左のページに悪い例、右のページに良い例が書かれていいるため、とてもわかりやすくまとめられています。
文庫本サイズで、仕事やプライベートで使うことができるフレーズが多数収録されているため、常にカバンに入れておきたい一冊です。
マンガでわかる 仕事の敬語 本郷 陽二
学生時代にビジネスシーンで使用する敬語を学ぶ機会はほとんどありません。そのため、何も知らないまま社会にでる人がほとんどです。例えば、「お先に帰らさせていただきます。」や、「部長、ご苦労様でした。」は敬語として間違っています。本書では仕事に特化した敬語をマンガで分かりやすく解説しています。
英語力をアップさせて人のためのビジネス書
同僚に差をつける!毎朝10秒の英語レッスン
留学経験なしでTOEIC満点を達成した「ROMY」こと有子山博美さんの人気メルマガの内容をまとめた一冊です。ビジネスシーンでよく使われる300のフレーズが「電話応対」「ミーティング」「プレゼン」の3つのカテゴリに分けられています。
タイトルにあるように通勤時間などの隙間時間を使って、覚えることができるように工夫されています。どんな時でも英語のフレーズが出てくるようになりたい人にオススメです。
英語ペラペラビジネス100
NHK教育テレビの人気語学講座で講師を務めていた著者であるスティーブ・ソレイシィが教えるビジネス英語の本です。著者が考える英会話のポイントは、短文かつ基本的な表現を淀みなく流暢に話すことと小難しくて長い文章は不要ということです。
ビジネスシーンでよく使われる100のフレーズを、ダイアローグとともにわかりやすく紹介しています。またCD付きのため発音もしっかり学ぶことができます。
仕事にやりがいを感じない時に読みたいビジネス本
仕事は楽しいかね? デイル ドーテン
大雪で閉鎖になった空港で、偶然出会った老人に「仕事は楽しいかね?」と問いかけられて動揺してしまった35歳の私が主人公の物語です。もしあなたが今の仕事に行き詰まりを感じ、将来に対して悲観的になっているのなら、一晩限りの老人の講義があなたの仕事に対する考えを変えてくれるはずです。
人間関係で悩んだ時に読みたいビジネス本
嫌われる勇気 岸見 一郎 古賀 史健
アドラー心理学を「青年と哲人の対話」という物語形式で紹介している一冊です。ドラマ化にもなったベストセラーなので読んだことがある人も多いのではないでしょうか?アドラー心理学は「どうすれば人は幸せになれるのか」という哲学的問いかけに対して、極めてシンプルな答えを提示してくれます。
このシンプルな幸福になるための真理は、あなたがあなたらしく生きるヒントを与えてくれます。
仕事は人間関係が9割 宮本実果
仕事を辞めたいと思う理由で一番あげられるのが、職場の人間関係です。多くの人は仕事の人間関係でストレスを感じています。本書では職場の人間関係と、友人との人間関係は違うと定義して、職場の人間関係に特化して書かれています。
著者は産業カウンセラーとして活躍しているため、実際の事例をもとに職場の人間関係に振り回されないためのコミュニケーションスキルを伝授してくれる一冊です。
自分の才能を知りたい時に読みたいビジネス本
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう マーカス バッキンガム, ドナルド・O. クリフトン, 田口 俊樹
ビジネスの場面で活かすことができる自分の強み(ストレングスファインダー)を知ることができます。ストレングス・ファインダーとは、アメリカの世論調査会社・ギャラップ社が開発した「自分が持っている才能・強みを診断するテスト」です。
ウェブテストのアクセスコードが付いているため、実際にウェブ上でテストを受け、自分の強みを知ることができます。本書ではそれぞれの強みの解説とその活かし方について解説されているため、自分の隠された才能を知りたいのなら、ぜひ手に取りたい一冊です。
考える力をつけたい人にオススメのビジネス本
地頭力を鍛える 細谷 功
地頭のいい人とは、思考能力が高い人です。職業でいうと数学者、プロ棋士、ソリューション型タイプ営業マンやコンサルタントが該当します。地頭力を鍛えることで、問題の本質を見抜き、問題解決に向けて仮説を立てその仮説を検証するといった思考のプロセスができるようになります。本書では、日常生活でできる地頭力を鍛える方法を紹介されています。
世界一やさしい問題解決の授業 渡辺 健介
世界最高峰のコンサルタント会社で教えられている問題解決の方法を中高生でもわかるように書いています。「大きな問題や難しい問題でも、小さく分けて考えるとで解決策が見えてくる」というように、具体的に問題解決の方法が紹介されてます。読んで実践することで、自分の頭で考え行動する力を身に付けることができる一冊です。
時間がない、いつも忙しい人のためのビジネス本
エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする グレッグ・マキューン/高橋 璃子
Apple、Google、Facebook、Twitterのアドバイザーを務める著者の99%の無駄を捨て1%に集中する方法=エッセンシャル思考 について書かれた一冊です。エッセンシャル思考は、本当に重要なことを見極め、それを確実に実行するため方法論です。
「より少なく、しかしより良く」をキーフレーズに、余分なものをどんどん削ぎ落として、最後の残ったものを徹底的に磨いていくことを推奨し、これからの未来の生き方を示してくれる一冊です。
トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術 浅田 すぐる
元トヨタ社員が教える、トヨタでは当たり前に行われている必要な情報をすべて「1枚の紙にまとめる」という習慣について書かれています。トヨタでは会議の議事録や出張報告書、企画の提案書、打合せの資料など全てA3やA4サイズの書類「1枚」にまとめます。
著者がこの環境の中で試行錯誤しながら身につけた紙1枚にまとめる技術のエッセンスを抽出し、いろんな場面で使う方法について紹介しています。もし「仕事が終わらない……」「提案が通らない……」という悩みを抱えているなら、ぜひ手に取りたい一冊です。
恋も仕事も両方手に入れたい女性のためのオススメのビジネス本
かっこいい大人の女になる! 話し方レッスン 渡辺由佳
「だってー、私ー、そういうの苦手だしー」というような子どもっぽい言葉遣いしていませんか?本書では元テレビ朝日アナウンサーの著者が大人の女性にふさわしい話し方のコツについて書かれています。
愛されて仕事がうまくいく女になる 43のヒント 金澤悦子
職場の人間関係に悩んでいませんか?「私ばっかり忙しくて大変なのに、まわりの人に全然助けてもらえない!」「結婚も出産もしたいけど、先のことを考える余裕がない」こんな悩みを抱えてしませんか?
本書では著者が働く女性1万人にインタビューをした結果、見えてきた職場で愛される女性になる方法について書かれています。周りに応援されて、仕事もプライベートも自分らしく生きたい欲張りな女性のための一冊です。
仕事で「気がきく女」になれる本 浦野啓子
気がきくとはどういうことでしょうか?本書では、「気がきく」=「相手を思いやる心」と定義して、職場で実際にどのように振る舞えばいいか具体的に紹介しています。気がきく女性になるためのスキルが、仕事をしやすい環境を作ってくれます。あなたの職場でファンを作り、輝く女性になるためのちょっとしてコツを、この一冊で身につけませんか?
ビジネスファッションルール 大森ひとみ
ビジネスの場ではファッションも武器です。「おしゃれ」「かわいい」服装では、あなたがプロだとしても、プロだと見られません。ビジネスの場でファッションで大切なのは自分の好みではなく、TPO、周りからどう見られるかです。
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