妊娠・子育て

妊娠初期の過ごし方は安静にした方がいい?仕事・運動・気をつけておきたい感染症などついて

妊娠が分かると日に日に喜びや実感が増していきますね。自分のお腹の中に赤ちゃんがいるという不思議でむず痒い気持ちがある一方で、お腹が大きくなる前にあれこれ計画したり、行動していませんか?妊娠初期はこれから生まれてくる赤ちゃんにとって大事な時期です。でも、どう過ごせばいいのか分からない方も多いですよね。そこで今回は妊娠初期の過ごし方をまとめてみました。

 妊娠初期 過ごし方

2017年11月20日更新

Kaede (ホプラス編集部)

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[1]妊娠初期とは?

最終月経開始日を0週0日として、妊娠初期は4週~15週にあたります。市販の妊娠検査薬は、生理予定日より1週間後からの使用を推奨しているものが多いので、実際には5週頃から妊娠に気付く方が多いと思います。妊娠初期はつわりの症状など、徐々に体調に変化があらわれる時期です。

心拍が確認できるまで

心拍の確認は、妊娠が継続するかの一つの目安になります。その理由は、全体の15%に起こる流産のうち、8割が妊娠12週で起こるとされているからです。心拍の確認をすることができれば、流産の心配がグッと減ります。確認は経膣エコーで、早くて妊娠5週目後半頃から確認が可能です。

遅くても妊娠8週目には確認できるようですが、この時期の流産は染色体異常など胎児側に問題があることが多く、もし確認できなかったとしても自分を責める必要はありません。心拍の確認できるまでは、できるだけ気をつけて胎児の成長を見守りたいですね。

母子手帳や周囲への報告

母子手帳は心拍確認後にもらうことになります。病院によって時期は異なりますが、10週までにはいわれることが多いようです。周囲への報告も、母子手帳をもらうタイミングで行う方がスムーズでしょう。この頃になると、つわりの症状があられるため、今後迷惑をかける可能性がある仕事先にも話をしておくと安心です。

妊娠初期の体の変化

早い人では妊娠5週頃から、つわりの症状が始まります。つわりの原因は実はまだはっきりしていませんが、妊娠によって変化するホルモンの影響ではないかと考えられています。もちろん、つわりの症状がない人もいます。

その他にも、腰痛や頭痛、体がだるく眠気に悩まされたり、味覚や嗅覚が変わることもあります。妊娠初期症状がない人もいますので、体の変化には個人差があるものと思ってください。

[2]妊娠初期の過ごし方はどうすればいい?

妊娠4週の赤ちゃんの大きさは約2ミリくらいで、妊娠初期が過ぎる15週になると約16cmにもなります。お腹の中の赤ちゃんが急激に成長する時期ですので、やはりママの体も不安定になりがちです。でも、お腹が目立つほど大きくなる時期ではないので、無理ができる時期でもあります。この時期は普段と変わりなく過ごしてもいいのか、どんなことに気をつけるべきなのか、妊娠初期の過ごし方を見ていきましょう。

安静に過ごす

腹痛や出血がある場合は、できるだけ安静にすることが大切です。何か心配があれば病院を受診して、医師の指示に従いましょう。妊娠初期は家の中だけで過ごしたり、家事をしてはいけないという決まりはありません。体調が良ければ30分程度の散歩やウォーキングなど、軽く体を動かす方が流産の予防に繋がるとして推奨されています。

  • 旅行は行ってもいい?
  • 長時間座ったままの移動が多い飛行機や新幹線は、エコノミー症候群を発症する危険が伴うため避けた方がいいでしょう。エコノミー症候群とは、血の塊である血栓が血流によって流され、血管がつまってしまう症状です。

    妊娠中は出産時の出血に耐えられるようにと血栓が作られやすい体質になっていて、ただでさえ血流の流れが悪いです。飛行機や新幹線を使った旅行は、安定期以降に楽しんだ方がいいですね。

妊娠初期の働き方は

妊娠する以前から働いているという方は多くいると思いますが、妊娠したからといってすぐに休むことができたり、仕事を辞められる女性は多くはないですよね。妊娠中は体調不良により、普段通りに働くことが難しくなる可能性があります。でも、責任感からつい無理をしてしまいがち。できるだけ体調を気にしながら、無理はしないことが大事です。

  • ストレスは大敵
  • 妊娠中のストレスは、すぐに胎児に影響があるわけではありません。それでも慢性的にストレスがある状態では、早産の危険や胎児の発育を阻害する危険もあります。日本産婦人科医会によると、妊娠中のストレスにより、生まれた赤ちゃんの情緒や行動にも影響を与えることが知られています。

    発散方法として、カラオケで大声を出してみたり、ゆったりバスタイムを楽しんだり、ストレスを完全になくすことはできないと思いますが、リラックスできる時間を作ってみてください。

妊娠初期の食事は何を食べるの?

妊娠により、突然嗜好が変わるのはよく聞く話です。これまでとは違うものが食べたくなったり、逆に食べ物を受け付けなくなったりもします。昔のように赤ちゃんの分まで栄養を取って体重を増やすという考え方は、妊娠中毒症などのリスクがあるので産婦人科では勧められていません。しっかりと体重をコントロールしながら、栄養のある食事を楽しみたいですね。

  • つわりがひどい時の食事
  • つわりで、匂いがしただけで吐き気がするという人も多いですよね。代表的なのは、ご飯が炊けた時の匂いや肉が焼けた匂いなどです。テレビに映った映像でさえ、つわりを誘発したりするので厄介です。一般的につわりの時でも食べられる代表的な食べ物は、柑橘系の果物、トマト、ゼリーなどです。フライドポテトも妊娠中に食べたくなるかもしれませんが、食べた後に吐き気に襲われる人もいます。

    食べられるものが人によって違うので、この時期は食べられる物を食べるのが一番です。栄養を取るのはもちろん大事ですが、つわりが治まってからでも遅くはありませんよ。

  • 妊娠初期に必要な栄養素、気をつけたい栄養素
  • 妊娠中は、胎児のために栄養をしっかり摂りたいですよね。どんな栄養素が特に必要かは下記のとおりです。

    ■鉄分(小松菜やホウレン草など)
    ■カルシウム(乳製品、大豆製品など)
    ■葉酸(枝豆、いちご、バナナなど)
    ■亜鉛(牡蠣、アーモンドなど)

    妊娠中は食中毒にならないように注意するのはもちろん、ヒ素やヨウ素、ビタミンAの摂りすぎにも注意しましょう。ちなみに、ヒ素はひじき、ヨウ素は昆布、ビタミンAはうなぎやレバーに含まれています。

妊娠初期の運動はウォーキング!?

妊娠後期は、安産のためにウォーキングした方がいいという話を聞いたことがある人は多いと思います。これは妊娠初期にも当てはまり、十分に水分補給をしながら15分~30分の軽いウォーキングはおすすめです。痛みや出血がないか確認した上で行いましょう。反対に、バレーボールやマラソンなどの激しい運動は控えるようにしてください。

  • 自転車は大丈夫?
  • 通勤や生活の足として、自転車を使われている方もいると思います。妊娠初期に自転車に乗ってもいいかどうかは、産婦人科医によっても異なります。自転車=流産というわけではなく、妊娠中は注意力が散漫になって危険なこと、転倒した時の衝撃などリスクが大きいことが大きな理由だと思います。

    どうしても自転車に乗らなければならないときは、サドルをいつもより下げて、ペダルを漕ぐ時もお腹に注意し、スピードを控えてください。天候が悪かったり、長時間の運転の可能性があると分かっている時は、自転車に乗るのはやめましょう。何かあってからでは遅いので、しっかり確認したいところです。

体調面は不安定になるの?

妊娠中は微熱や頭痛など、体調不良に悩まされることがあります。そういう時に頑張りすぎるのはよくありません。無理せず、ご主人や家族に助けてもらいましょう。特にご主人には今のうちから手伝ってもらうことで、妊娠後期には家事を覚えてくれるまでに成長してくれるかもしれません。

「妊娠は病気じゃないから」「みんなが通る道だから」などと思い込まないことが大切ですよ。赤ちゃんを産むまでは一人の体ではないので、自分のちょっとした体調の変化も見逃さないようにしたいですね。

  • 体の冷え
  • 女性の冷えは万病の元と言います。妊娠中ももちろん、体が冷えていいことは何もありません。例えば、こんな影響があります。

    ■血流が悪くなり、胎児が栄養を十分に取れなくなる
    ■ひどいと流産の可能性につながる
    ■つわりがひどくなる
    ■早産の危険がある

    体の冷えを改善するには、夏でも常温の飲み物を飲んだり、血行が良くなる五本指の靴下を履いたり、腹巻をしたり、前述した軽い運動をしたりするのもいいですね。

  • 薬やサプリメント
  • 妊娠中でも風邪をひくと、薬を飲んでもいいのか判断がつかないと思います。そんな時は自己判断するのではなく、必ず産婦人科を受診してください。安易に市販の薬を飲むのは絶対にやめてください。妊娠中でも胎児に影響が少ない薬を処方してもらうことができます。

    サプリメントも同様で、自分だけの判断で飲み続けるのではなく、必ず受診している医師の指示に従ってください。薬やサプリメントは口にいれるものですから、何かあってからでは本当に遅いですよ。

[3]他にもある!気をつけること

妊娠初期に気をつけたいことは、まだまだあります。どんなことに注意するべきなのか、見ていきましょう。

トキソプラズマなどの感染症には要注意!

トキソプラズマとは、肉眼では確認できない小さな虫です。母親が感染すると胎児も100%感染するわけではありませんが、ごく稀に先天性トキソプラズマを発症します。一度感染していれば抗体ができているので、妊娠中に感染することはありません。

トキソプラズマの感染経路は経口感染と、眼瞼結膜からの感染が確認されています。空気感染はしないので、お肉は十分に加熱する、猫の糞便やガーデニングで土に触った後は手を洗うなど、感染を防ぎましょう。

また、トキソプラズマは猫により感染するというイメージが強いですが、すべての猫が危険なわけではありません。猫の糞便にトキソプラズマが含まれるのは、その猫がトキソプラズマに感染している約10日間だけです。猫も人間同様、一度感染したら二度目はないので、もしも飼い猫がいたら、トキソプラズマの抗体を確認しておくと安心ですね。

参考元:NIID 国立感染症研究所

生活習慣の改善(アルコールやタバコ)

喫煙する習慣がある人は禁煙しましょう。もしご主人が喫煙者であれば、副流煙が心配な範囲では吸わないようにしてもらいましょう。妊娠中の喫煙が胎児に与える影響はとても大きいです。喫煙している本人は自分の意思で吸っていますが、胎児にはそれを選択できません。

タバコを吸い続けていると、流産や早産の危険はもちろん、先天異常や新生児の低体重、子宮内胎児発達遅延のリスクが高くなります。生まれてからも多動性障害、発達障害、肥満や糖尿病になりやすくなるなど、子どもの発達にもよくありません。できれば妊娠が分かったら、すぐにタバコへの対策はして欲しいと思います。

アルコールも体内に入るものですから、摂取すると大人と同じように胎児も酔っ払ったような状態になります。喫煙と比べると危険ではないとしても、胎児性アルコール症候群になる場合もあるので注意が必要です。少量ならいいという意見もありますが、絶対にとは言い切れません。妊娠中は飲酒に気を付けましょう。

参考元:厚生労働省

腹痛や出血した時の対処方法

腹痛や出血など、いつもと違う時には産婦人科を受診してください。妊娠初期だからと我慢したり、体調の変化の延長だと自己判断が一番よくありません。腹痛や出血は胎児からのサインです。流産の危険もありますので、様子を見るにしても病院に電話をするなどして医師に判断してもらった方が安心です。

二人目、三人目の妊娠初期の場合

妊娠が二人目や三人目の場合は、妊娠中も子育てをしなければなりませんよね。一人目のようにゆったりした気分はなく、家事や育児に追われてお腹が張りやすくなったり、イライラしてしまうことが多いかもしれません。上の子はご主人や周りの人に任せたり、初期のうちから工夫をすることが重要です。抱っこはお腹の張りがなく、体調がよければ大丈夫だと思いますが、医師に相談しながら無理のない範囲にしましょう。

また、上の子の赤ちゃん返りがはじまったり、感情が不安定になることもあるかもしれません。小さくても不安や葛藤があります。上の子とコミュニケーションを取りつつ、大切な存在ということを伝えてあげてくださいね。

[4]赤ちゃんの成長には、ママの心身の健康が必要不可欠!

妊娠初期は不安や戸惑いが多く、これからママになる責任も重く感じてしまうかもしれません。でも、お腹の中に赤ちゃんがいる時期はあっという間に終わります。産まれてしばらくは育児に追われ、自由な時間も今ほど取れなくなるので今しかない時間を楽しみましょう。赤ちゃんが健康に生まれるためにはママの心と体、その両方の健康が不可欠ですよ。

参考元:厚生労働省 すこやかな妊娠と出産のために
参考元:厚生労働省 食品安全委員会

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