赤ちゃんの1ヶ月検診は絶対に受けるべきなの?その内容や目的など気になることを徹底解説

赤ちゃんが生まれた後、初めてのお出かけが1ヶ月検診です。1ヶ月検診は任意の検診ですが、赤ちゃんの成長具合とママの産後の体調の回復状態を確認するための、大切な機会です。赤ちゃんの成長を楽しむためにも、1ヶ月検診は必ず受診しましょう。今回は1ヶ月検診の予約の方法から、検診の内容などについて詳しく解説していきます。

1ヶ月検診の内容や目的ってなに?

1ヶ月検診は、ママと赤ちゃんの初めてのお出かけです。それだけでも2人で外出できるかな、と心配になってしまうママもいるのではないでしょうか?また、初めての赤ちゃんだと、1ヶ月検診で何をするのか分からないので、気になるママも多いと思います。1ヶ月検診は任意の検診のため、必ず受診しなければいけない訳ではありません。

しかし、1ヶ月検診は赤ちゃんの成長度合いを確認する、いろいろな検査とママの健康状態を調べる大事な検診です。そのため、1ヶ月検診は受診しておきましょう。今から、具体的に1ヶ月検診の申し込み方法や検診の内容、外出時に注意しておきたいことまでご説明していきます。

1ヶ月検診ですること

赤ちゃんが生まれてから、おおよそ1ヶ月前後に、出産した病院で赤ちゃんとママの健康状態を調べます。検診の日時は退院時に決定します。赤ちゃんの成長を確認するだけでなく、ママ自身の産後の体の状況や、心の状態をケアする産後ケアの目的もあるため、必ず受診しましょう。任意の検診ですが、なるべく受けるようにしましょう。

赤ちゃんの1ヶ月検診の内容

赤ちゃんの体重がしっかり増えているか確認することで、成長具合と体に異常がないかを確認します。

■身長の計測
赤ちゃん用の身長測定器を使って計測します。立つことができないので、寝た状態で計測します

■体重の計測
オムツ一枚の状態で専用の計測器で体重を測ります。裸になるので、脱ぎ着しやすいお洋服を着せていきましょう。おくるみなどを準備しておくといいです。

■頭囲の計測
脳の病気のチェックのために頭の周囲を計測します。

■胸囲の計測
寝た状態で、メジャーを使って胸囲を計測します。

■全身のチェック
赤ちゃんの全身をチェックして、どこかに異常がないかチェックします。股関節の開き具合や脱臼していないかの確認をします。また、視力の確認も行います。大人の視力検査とは異なり、目の色や瞳孔を確認します。次に、はっきりとした色のおもちゃなど、目標物を目で追えるか確認することで、視力が問題ないかなどチェックします。

■反射のチェック
赤ちゃんの原始反射が正常に機能してるを確認します。具体的には、モロー反射チェックのために、赤ちゃんの体を急に動かしたり、音を出したりして手が動くかどうかを確認します。他にも、把握反射チェックのために手のひらを刺激して、指を握るかどうかを確認や、吸綴反射チェックのために口の周りを刺激して吸いつくかどうかのチェックをします。

■皮膚
赤ちゃんの全身の皮膚をチェックして、黄疸が出ていないか確認します。一緒に湿疹やあせもなどが出ていないかも確認します。おへその状態など、体の隅々までみていきます。

■触診
先生が赤ちゃんの体に触って内臓に腫れやシコリがないか、また脊髄や背骨に異常がないかなどチェックします。

■ビタミンKシロップの内服
赤ちゃんはまだ母乳しか飲めません。そうするとビタミンKが不足しがちになってしまいます。そのため、乳児ビタミンK欠乏性出血症を防ぐためのビタミンK2シロップを検診の時に飲みます。ちなみにビタミンKとは、緑黄色野菜や海藻類、緑茶、植物油などに多く含まれるビタミンです。骨を形成するのに必要な栄養素です。そのため赤ちゃんが成長していくためには欠かせない栄養素です。

■問診
赤ちゃんの体調などで気になっていることがあれば、事前にメモをしておいてこの時に先生に相談しましょう。

  • 1ヶ月の赤ちゃんの平均身長と体重
  • 生後1ヶ月くらいになってくると、生まれたばかりの頃に比べて、ふっくらと丸い赤ちゃんらしい体型になってきます。

    ■生後1ヶ月の男の子の赤ちゃんの平均身長は50.9~59.6cm平均体重は3,530~5,960g
    ■生後1ヶ月の女の子の赤ちゃんの平均身長は50.0~58.4cm平均体重は3,390~5,540g

    です。このくらいの時期から、筋肉が徐々につき始めて手足をバタバタさせるようになってきます。おおよそ生後2ヶ月にかけて1kg増えていきます。そのため、1日平均30gのペースで体重が増加するのが1つの目安です。

ママの1ヶ月検診の内容

出産後のママの体に異常がないか、子宮の状態を含めて産後のママの体がきちんと回復しているか確認します。初めての育児の場合は、精神的にもハードな状況に置かれているため、そんなママのメンタルケアも合わせて行います。具体的な検査内容は下記の通りです。

■尿・血圧・血液検査
■体重測定
■子宮の状態を診るための内診
■悪露の量や状態のチェック
■母乳育児の場合はおっぱいのチェック
■その他問診(産後トラブルや赤ちゃんについて)

一般的に産後1ヶ月は入浴ができないため、多くのママはシャワーで済ませます。お風呂が好きなママにとって入浴ができないのは辛いと思いますが、感染症予防のためにも1ヶ月検診の問診の時に先生と相談してから、入浴を開始するようにしましょう。

問診時には普段の育児の中で疑問に思っていることや、不安に思っていることを相談できる機会です。いざ問診時に聞かれても、何を質問していいかわからないことがあると思います。なので日頃から育児の時に疑問に思ったことなどはメモしておきましょう。

1ヶ月検診ってどこで受診するの?

基本的には出産をした産院で1ヶ月検診を受けます。病院の状況によっては、赤ちゃんは小児科、ママは産院で検査するケースもあります。退院時に病院から1ヶ月検診の案内がありますので、その時に予約しましょう。赤ちゃんの検査だけなら30分程度、ママも一緒だと会計までの時間を含めて1、2時間くらい時間に余裕を持たせておきましょう。

1ヶ月検診はいつまでに受診しないといけないの?

1ヶ月検診は任意の検診のため、受診したくなければ受診する必要はありません。しかし、基本的に退院時に病院から案内され、そのまま予約をするのが一般的です。任意の検査ですが、赤ちゃんがちゃんと成長しているのか確認することや、産後のママの体がきちんと回復しているかは専門家である先生に確認してもらうことが非常に大切です。基本的には退院時に予約して受診しましょう。

1ヶ月検診の費用ってどうなるの?

1ヶ月検診は任意の検診で病気でもないため、健康保険は使えず全額自己負担となります。

  • 1ヶ月検診にかかる費用
  • 病気であれば健康保険を使うことができますが、1ヶ月検診は病気でないため健康保険は利用できません。自治体によって補助がでたり、病院によって費用が変わります。自治体の補助を使えば数百円程度で済む場合もあれば、お薬などが検診の結果たくさん処方された場合はそれだけ費用がかかります。

    平均金額は3,000円から5,000円程度です。費用に関しては、地域によって補助がでるケースがあるためお住まいの自治体に問い合わせしましょう。

  • 1ヶ月検診の費用は医療費控除の対象になる
  • 1ヶ月検診の費用は、医療費控除の対象になるため忘れずに申請しましょう。妊娠、出産に関わる費用で、医療費控除の対象になるものは国税局のホームページによると、

    ■妊婦健診費用(自治体の補助券の分は差し引く)
    ■入院・通院のための交通費(公共交通機関利用)
    ■陣痛時のタクシー代
    ■病院で出た食事代
    ■お産の費用(普通分娩・帝王切開とも)
    ■不妊治療・人工授精費用(補助分は差し引く)

    などがあります。これらを利用した場合は忘れずに医療費控除の申請を行いましょう。

1ヶ月検診に行くのための持ち物

赤ちゃんと初めてのお出かけになる1ヶ月検診、必ず持っていく物と、先輩ママの経験談から持っていくと便利な物をご紹介します。

保険証は必要?

1ヶ月検診には保険証を持っていく必要があります。この時にママと赤ちゃんの分、両方持っていきましょう。1ヶ月検診は健康保険の対象外ですが、赤ちゃんの健康状態が気になる場合はそのまま診察を行います。診察に関しては健康保険の対象になります。

ただし、赤ちゃんの保険証や乳幼児医療証が間に合わない場合は、一旦自費で立替し領収書を保管しておけば後日清算できます。ママの保険証も同じ理由で念のため持っていきましょう。

必ず持って行くもの

1ヶ月検診に必ず持っていく物です。忘れ物がないように事前に準備しておきましょう。

  • 母子手帳
  • 保険証(赤ちゃんとママ)
  • 赤ちゃんの乳幼児医療証
  • 乳児健診無料券
  • 現金
  • 病院の診察券
  • 質問をメモするための筆記用具
  • その他病院で指示されたもの

あると便利なもの

赤ちゃんにとっては長時間の初めてのお出かけです。外出時に必要なものとして、

  • おむつ(少し余分に)
  • おしり拭き
  • 汚れたおむつを入れるビニール袋
  • ミルクセット(ミルクを飲ませている場合)
  • 肌着と服をセットで1組
  • バスタオル(健診の持ち物として指示されている場合もあります)

赤ちゃんにとっては慣れない外出です。念のため、オムツやお着替えは少し多めに準備しておくといいでしょう。

1ヶ月検診の時の服装は?

1ヶ月検診の時は、検診の際に赤ちゃんもママも着替えが必要になるので、基本は着替えがしやすい服装でいきましょう。

ママの服装は?

ママは診察台に乗って内診をするので、妊婦健診と同様にすぐ着替えができる服装を選びましょう。また、妊婦検査の時と違い、授乳する必要があるため授乳がしやすい服装がいいでしょう。そうすると前開きのシャツ+スカートや、前開きのワンピースがおすすめです。靴も、冬場はブーツを履いていかない方がオススメです。

赤ちゃんの服装は?

ママの服装と同じように、脱ぎ着しやすい服装を選びましょう。特に新しい服を買う必要もありません。短肌着、長肌着にカバーオールがちょうどいいでしょう。できれば頭からかぶるタイプではなく、検診時に脱ぎ着しやすい前開きタイプの方が、ママも脱ぎ着させやすくてオススメです。また、普段着せている服の方が慣れているため脱ぎ着させやすいでしょう。

  • 冬の時期注意したいこと
  • 基本は肌着、ウエア、体温調節用のアウターが必要になります。冬の肌着は通気性の他に吸水性、保温性のある素材がおすすめです。寝たままでも着替えさせやすい前開きタイプの肌着やウェアがいいでしょう。初めての外出なので、風邪を引かないようにするためにも帽子、ソックス、おくるみなどの小物でしっかり防寒してあげましょう。

  • 夏の時期注意したいこと
  • 夏の赤ちゃんの服装は、室内で過ごす時はコンビ肌着1枚、またはロンパース1枚が目安です。外出時は、メッシュ素材や薄手の肌着+ロンパースが基本です。病院の冷房が効きすぎている可能性があるので、冷房対策としておくるみなどを準備しておきましょう。

初めての外出?お出かけする時に気をつけたいこと

生後1ヶ月後くらいだと、赤ちゃんは体温調節機能がまだ未熟です。免疫力もまだまだ低いため、外出することは赤ちゃんにとっては負担になります。また、ママ自身も産後の体調から完全に回復しているとはいえないため、なるべく2人にとって負担のない交通手段で、できるだけ外出時間は短くするように心がけましょう。

特に、夏と冬にお出かけする場合は注意が必要です。夏は日中日差しが強く暑いので、なるべく日差しが柔らかく気温が上がりきっていない「午前中」に出かけるのがベストです。そのため、検診の時間は午前中に予約しておきましょう。赤ちゃんの肌はまだまだ刺激に弱いため、強い日差しや汗で肌が荒れることもあります。なるべく短時間で帰るようにし、帰宅後に汗を流しすことや、母乳やミルクで水分補給を忘れないようにしましょう。

赤ちゃんはまだ免疫力を弱いため、冬のお出かけの時はなるべく人混みを避けるようにしましょう。外にいる時の格好で室内に入ると、厚着をしているため暖房で汗をかいてしまいます。その状態で外に出てしまうと、体を冷やしてしまうため室内に入ったらなるべくアウターなどは脱がすこと、汗をかいていれば拭いてあげましょう。

雨風の強い日や雨や雪で足元が不安定な時、ママの体調がよくない時は、ママと赤ちゃん2人での外出は危ないため、このような時は病院に連絡をして検診日を変更してもらいましょう。

交通機関はなにを使う?

ママと赤ちゃんが負担にならない交通手段を選びましょう。どの交通手段を使ったとしても、時間はできるだけ余裕を持っておきましょう。

  • 車で行く
  • ママが運転して車でいく場合は、赤ちゃんのペースに合わせて移動ができる反面、チャイルドシートや荷物の移動など、慣れていないと難しい面があります。また駐車場の形状によっては乗り降りが難しいことも…。そのため、事前に駐車場の確認やなるべく乗り降りしやすいように準備しておきましょう。

  • バスや公共交通機関で行く
  • 生まれたばかりの赤ちゃんを、バスや電車に乗せる時に気になるの感染症です。そのため、なるべくラッシュ時を避けて、人の少ない時間に移動するようにしましょう。また、エレベーターがどこにあるかなど、事前に確認しておくといいでしょう。

  • タクシーで行く
  • 1ヶ月検診にいく時に、一番利用されているのがタクシーです。バスや電車のように感染症もさほど気になりませんし、赤ちゃんが泣いても運転手さんだけなので周りの目を気にせずに入られます。新生児や赤ちゃん用のタクシーもあります。

    全国子育てタクシー協会のホームページからお住まいの地域の新生児や赤ちゃん用のタクシーを見つけることもできます。費用は通常のタクシー料金に比べると高いの事前に料金を確認の上予約しましょう。

ベビーカーそれとも抱っこ紐で行く

ベビーカーで行く場合は、首すわり前でも乗せて良い種類かどうかをしっかり確認しておきましょう。長時間の移動なら抱っこ紐に比べるとママの負担は軽いです。その代わり、慣れない駅の構内や電車やバスの車内での移動には十分注意しましょう。

抱っこ紐に慣れているのであれば、ベビーカーよりも身軽でいいですが、荷物が多い場合など大変です。また、小さな病院であれば抱っこ紐の方がいいかもしれませんが、総合病院など大きな病院の場合移動を考えるとベビーカーの方が楽です。

赤ちゃんの成長を楽しもう

初めてのお出かけになるため、赤ちゃんと2人で外出することに対して不安なこともあるかもしれません。赤ちゃんの服装や荷物をきちんと準備して、交通手段なども事前に確認しておけば、安心して初めてのお出かけを楽しむことができるはずです。

赤ちゃんは大人の私たちと違い、毎日毎日成長して行きます。その成長の状況を確認するのが1ヶ月検診の大きな目的の1つです。あくまでも1ヶ月検診は任意の検診です。必ず受診しなければいけない訳ではありませんが、赤ちゃんの成長やママの産後の体の回復状況を確認する大事な機会です。ぜひ受診するようにしましょう。

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