【医師監修】妊娠確率が「上がる」こと「下がる」ことは?生活習慣や排卵日について夫婦で理解を深めよう

赤ちゃんが待ち遠しい、そんな夫婦に知ってもらいたい妊娠確率をあげるあれこれを紹介します。本当に妊娠しやすい仲良しのベストタイミングはいつ?妊娠確率をあげる方法は?盲点、妊娠確率を下げてしまうこと、をまとめました。

排卵日?生理後?妊娠確率が高いのはいつ?

かわいいかわいい赤ちゃん、妊娠したいと意気込んでいる人もたくさんいます。早く妊娠するためにも、妊娠確率をあげるタイミングをチェックしましょう。

ベストな”仲良し”タイミングは?

そもそも妊娠する可能性のある時期としづらい時期があります。妊娠確率をできるだけあげるためにも、夫婦の仲良しのタイミングは大切。では、ベストな“仲良し”のタイミングはいつでしょうか?

妊娠可能性が最も高いタイミングは個人差はありますが「排卵日の2日前~排卵前」。受精可能な排卵後の卵の期間は昔は約1日と言っていましたが、現在は5~6時間という意見が主流です。とても短いのです。
一方、男性側の精子は子宮から卵管に入って2~3日間くらいは生きています。通常、女性の膣内は酸性であるため、精子は子宮に入ってこられないのですが、排卵日近くになると、透明の粘稠性(ねばり)の高いおりものが出てきます。また、粘液がアルカリ性に変化し、膣内を中性に保つことで、精子が子宮内に入ってきやすくなります。排卵日の2日前に仲良しをしたとすると、約6時間かけて受精が可能な卵管付近まで辿りつき、その後、精子が元気な48時間以内(2日以内)に排卵が起きることで、卵子・精子共に元気な状態で出会うことができるのです。
 
排卵日2日前を狙って仲良しするともちろん確率はあがりますが、2〜3日おきに仲良しがああれば、自然と受精しやすい・妊娠しやすい状況を作ることができます。週2〜3回の仲良しがあれば、いつ排卵しても生きた精子と出会うチャンスがあります。逆に精子は、3日以上貯めても所見はだんだん悪くなります。夫婦仲が良いことは、妊娠の秘訣といえますね。

妊娠は奇跡!着床の確率もチェック

排卵日2日前のベストタイミングに夫婦の仲良しがあると、受精確率は高まりますが、精子と卵子が出会い受精したとしても、着床が成功するかどうか、着床後に妊娠が継続するかどうかという次の試練があります。女性の体の中で、新しい生命が芽生えること、妊娠は奇跡とも言えます。

「妊娠したかも」妊娠検査薬を使う時期は?

「生理がこない…!」となると、妊娠しているかが気になりますね。
市販の妊娠検査薬を使用して正しく検査結果が出るのは、生理予定日から1週間後以降です。妊娠により受精卵からhCGというホルモンが分泌されるようになり、それが尿とともに排出され、検査薬で感知されると「陽性」反応がでるのです。

しかし、気になって早めに検査薬を使用したり、生理周期が遅れがちな人だと感知されるほどのhCGホルモンが排出されず反応しないこともあります。そのような場合には早期妊娠検査薬を使用してみましょう。通常の妊娠検査薬よりも少量のhCGホルモンでも感知するため、はやる気持ちを抑えられない人におすすめです。

妊娠確率

妊娠確率は年齢を重ねるごとに下がって行ってしまいます。
卵巣には一生分の卵胞があります。生まれた時には約200万個、だんだん減少していき思春期頃には約50~70万個になっているとされ、その減少スピードは約1カ月に1000個といわれています。人は年齢を重ねるとだんだん老化していきますが、卵胞も同じように老化します。
卵子が老化すると染色体異常率が増えることも一つあげられ、受精しても卵が成長しない、着床しても流産してしまうなどにあらわれます。そのため年齢が高くなると妊娠しにくく、流産しやすいということにつながります。

妊娠確率を「上げる」方法とは

早く子供がほしいと思ってヤキモキしていませんか?何もしないよりは、妊娠確率を上げるために出来る限りのことをしてみませんか?

妊娠確率の高い日に”仲良し”

妊娠のためのベストタイミングと言われている排卵日2日前に、夫婦の仲良しをすると、妊娠確率があがります。卵子と精子が元気な状態で出会うことができるからです。
「赤ちゃんできるかな〜?」と夫婦の夜の時間を楽しんでみてください。

妊活アプリで排卵日チェック「コウノトリ」

「今日排卵日なの!」と女性側から言うのは、少し恥ずかしさもあるかもしれませんが、妊活アプリを使う方法もあります!「コウノトリ」は、女性だけが使うのではなく、夫婦で一緒に使用することができます。

女性側は生理日を登録したり、基礎体温をいれたりすることができ、そこから妊娠可能性が高い日をアプリが自動で計算し、妊娠可能性が高い日をプッシュ通知でお知らせしてくれるのです。また、「帰るよ!」「待ってる!」というボタンがあるので、お互いの予定を共有しやすく「今日は一緒に過ごそうね」ということをアプリを通して伝えることができます。
使い始めは気恥ずかしいかもしれませんが、赤ちゃんは夫婦で一緒に叶えるものですから、アプリを通して共有できるのはうれしいですね。

脱!ストレス

仕事や人間関係など現代ではストレスを感じる場面も多いですが、過度なストレスにより生理不順が起きたり、排卵に影響を与えたりしてしまいます。趣味や運動、夫婦での癒しの時間を大切にしながら、うまくストレスを発散して妊娠しやすい体を作りましょう。

規則正しい生活・バランスの良い食事

残業が続いてしまったり、つい休みの日に遅くまで起きて翌朝お昼過ぎに起きてしまったり、という不規則な生活は体調を崩すだけでなく、自律神経を乱してしまう原因になります。また、栄養バランスの偏った食事やストレス、睡眠不足はホルモンバランスを崩すことにつながります。
夫婦で早寝早起きのリズムを作ったり、一緒に朝食や夕食を食べるなど習慣づけることで自律神経を整え、さらに栄養バランスのいい食事をとるようにしましょう。夫婦の会話にも繋がり、良好な関係を築くことができるでしょう。

適度な運動と冷えの解消

適度な運動はストレス発散につながるだけでなく、筋肉を鍛えて健康な体つくりにつながります。また、筋肉量が増えることで代謝があがり、冷えの解消にも繋がります。
体の冷えは代謝を悪くしてしまいます。生殖器を含めた臓器の働きを弱めてしまうため冷えは大敵です。体の内側から妊娠しやすい体つくりを心がけましょう。

妊娠確率を「下げる」かもしれないコト・病気

妊娠確率を上げるために、健康な体つくりを意識している人は多くいると思いますが、反対に妊娠確率を下げてしまっていることも、念のためチェックしておきましょう。

子宮内膜症

日本人の生殖年齢女性の10人に1人と言われる「子宮内膜症」。本来は子宮の内側にあるはずの子宮内膜組織が、子宮以外の場所にもできてしまう病気です。卵巣や卵管にできてしまうことがあり、働きを妨げてしまうことがあるのです。
子宮内膜症を発症した女性の50%に不妊が合併するといわれています。生理痛がひどい人や、性交痛、排便痛などがある人は、早期に病院へ行き検査を受けましょう。子宮内膜症が軽症であれば自然妊娠・分娩も可能ですが、重症化すると妊娠のために治療が必要になることもあります。

宮筋腫、子宮内膜ポリープ

腫瘍の大きさや場所にもよりますが、子宮筋腫やポリープなどの腫瘍があり、それによって着床しにくかったり、着床しても流産の原因になることもあります。

卵管の異常

クラミジアや淋菌など性感染症にかかって卵管に炎症がおきたり、そうでなくても何らかの卵管の障害がある場合、妊娠しづらくなります。

黄体機能不全

黄体機能不全とは、女性の体内の黄体が正常に機能せず黄体ホルモンが十分に分泌されないことを婦人科やいいます。黄体ホルモンが正常に分泌されないと、子宮内膜が厚くならず着床しにくい上に、妊娠を継続しにくくなります。
黄体機能不全はホルモンバランスを整えるために生活習慣を見直したり、また医師と相談し、薬を用いて治療することができます。

妊娠をしたいと思っているけれども妊娠しないのであれば、産婦人科を一度受診してみることをおすすめします。また妊娠しない原因は女性だけでなく男性にある場合もあります。是非、夫婦で相談して一緒に受診をしてもらうといいでしょう。

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待ち遠しい赤ちゃんを早く迎えるためにも夫婦で妊娠のことを理解し、協力し合って妊娠確率をあげましょう!

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