名刺の正しい渡し方・受け取り方とは?好感を持たれるビジネスマナーを知っておこう!

社会人になって初めて名刺をもらった時、一人前になったようで嬉しかったものです。しかし、意外に知らないのが「名刺交換」のマナーです。名刺交換のマナーを知らないでいると、相手に失礼になってしまいます。渡し方、受け取り方を覚えておきましょう。

名刺交換をする前に!気をつけるべきビジネスマナー

名刺をいつも持ち歩き、切らさない

名刺交換をしようとした時に、名刺を忘れて渡せないなどということになったらマナー以前の話です。名刺はいつもカバンの中に入れておき、かつ切らさないようにしましょう。少なくなったら早めに発注するなどして、名刺交換の時に必ず相手に渡せるようにしておくのも社会人としての心得の一つです。

名刺が汚れていないかチェックしておく

仕事の相手に汚れた名刺を渡すことはとても失礼なことです。名刺入れの中に入れたままでカバンに入れっぱなしの名刺は汚れている場合があります。汚れた名刺はその持ち主が「だらしない人」だとの印象を与えます。名刺交換をする前に、名刺が汚れていないか確認しておきましょう。

名刺は読みやすい表記の仕方をする

名刺に記載する文字の大きさについては、あまり小さすぎないようにしましょう。文字が小さいと見にくいので、ある程度目立つように大きめの文字を使いましょう。
また、名前の漢字読みが難しい、または他に何通りも読み方がある名前の人は名前にふりがなをふりましょう。名刺は相手に名前を覚えてもらうためのものです。上手に使いましょう。

海外の取引がある場合は名刺に英語表記も必要

海外の会社との取引がある場合は、名刺にも英語表記の名前を印刷しましょう。表が日本語で裏が英語にするなどして、使い分けをするのも一つの方法です。

社会人は知っておきたい!名刺の渡し方で注意するべき6個のこと

名刺入れの上に名刺を置きすぐ渡せるように

名刺は必ず「名刺入れ」の中に入れておきましょう。自分の財布の中に入れたりプラスチックのケースのままで使ったりしないようにしましょう。名刺交換の前には、すぐに相手の方に渡せるように自分の名刺入れの上に名刺を置いておきます。またはカバンの中のすぐに取り出せるところに入れておき、スムーズに名刺交換ができるようにしましょう。

机を挟んで渡さない

名刺交換をする時は、机を挟んで渡さないようにします。机を挟まないように自分から移動して名刺を渡すようにしましょう。

目下(訪問者)から渡す

名刺を交換する際は、目下または訪問者のほうから渡すのがマナーです。目上と目下とは、年齢には関係がありません。仕事をする上での目上とは、「仕事を依頼する方(お金を払う方)」で、目下とは「仕事の依頼を受けた方(お金を受け取る方)」のことを言います。
営業などで会社を訪問した時には、訪問者のほうから名刺を先に渡します。もしも目上の人から先に頂いてしまった場合は「お先に頂いてしまい、申し訳ございません。」と言いながら渡します。

複数人いた場合の渡す順番

名刺交換の時に数人対数人の場合、名刺交換をする順番に注意が必要です。先に渡すのは目下のほうからで、その中でも役職が上の人が一番先に行います。もしも時間がなかったり、上下関係がない場合は一人ひとり交換せず、それぞれが交換し合うことになります。その際はスムーズに交換ができるようにまわりに気を配りましょう。複数人との交換の場合は、名刺の枚数が足りなくならないように確認しておくことが必要です。

  • 名刺交換がスムーズにできるように、渡す枚数を名刺入れの上に置いて用意しておく
  • 自分が渡す順番になったら名刺入れの上に置いた名刺を渡します
  • 相手から名刺を受け取ったら、名刺入れの下に置いた指で挟んで次の人と交換します

名刺の向きに注意し名乗りながら渡す

名刺を相手に渡す際は、名刺を片手で持ってもう片方の手も添えて相手に向けて正面になるように渡します。その際に「◯◯社の◯◯部 ◯◯と申します。」と自己紹介をしながら軽く頭を下げながら差し出します。差し出す場合は、相手が出した名刺の高さよりも低い位置に差し出すようにします。そうすることで、謙虚な気持ちを表します。

名刺を切らしていた場合の対処法

社会人として名刺を忘れるということはあってはならないことです。商談の際に名刺がないとなると、「本当に商談をまとめる気があるのか」と、相手を不快にさせてしまう場合もあります。せっかくのチャンスを逃してしまうこともあるのです。しかし、万が一切らしてしまったまたは忘れてしまった場合はどうしたらいいのでしょうか。

相手の方に正直に「申し訳ございません。ただいま名刺を切らしておりまして」と謝罪して、相手の名刺を受け取った時に、自分の会社名・部署・名前を伝えます。その後、会社に戻ってから渡すことができなかった相手に、謝罪の手紙と名刺を送ります。

名刺の受け取り方で注意するべきこと

黙って受け取らない

名刺交換の際、相手から名刺を受け取るときには黙って受け取ってはいけません。「ありがとうございます。頂戴いたします。」と言いながら受け取りましょう。

必ず両手で受け取る

名刺を受け取る時は必ず両手で受け取ります。受け取った名刺は丁寧に扱い、相手の目の前で名刺にメモ書きなどをしてはいけません。名刺を汚すという行為にあたります。

受け取ったら胸の高さより降ろさず名前を確認

名刺を受け取ったら、自分の胸より高い位置に持ったまま相手の名前を確認します。「◯◯様ですね」と、読み方が間違っていないか確認します。難しい苗字の場合、読み方をその場で聞きましょう。

同時に交換する場合の渡し方と受け取り方

時間がない場合などには複数で同時に交換することもあります。その場合の交換の仕方も覚えておきましょう。基本的には上に記したマナーと同じです。同時に交換するときに注意することは「右手で渡して左手で受け取る」ことです。

1. 自分の胸の前で名刺入れの上に名刺を置いて両手で持って待ちます
2. 名刺を渡すときには右手で渡します。左手には名刺入れを持ったままです。目下の人から渡すことを忘れないようにしましょう
3. 名刺を渡し、同時に左手で相手の名刺を自分の名刺入れの上に乗せるように受け取ります
4. 自分の名刺を相手が受け取ったら、自分の右手をもらった名刺に添えます

名刺交換が終わった後はどうする?

商談中は自分の名刺入れの上に置き左側へ

受け取った名刺は席に座ったら自分の左側に並べておきます。その時に自分の名刺入れの上に相手の名刺を乗せて置きます。直接机の上に置かないことで相手に敬意を払っているということになります。

複数人いた場合は座っている順に並べる

何枚か交換した場合は、並べ方は座った席順に並べます。名刺と座り順を同じにすることで話しながら名前と顔が確認できます。何枚か名刺がある場合は、名刺入れの上に置くのは相手の中で一番役職が高い人のものです。

置くスペースがなかったらどうする?

もしも机の上に資料などがたくさん広げてあり、名刺を置くスペースがなかった場合は軽く頭を下げて、受け取った名刺を名刺入れにしまいます。

受け取った名刺はいつしまうの?

受け取った名刺は商談中は机の上に置いておくのがマナーです。しまうのは、商談が終わってからですが、相手側が名刺をしまい始めたら自分もしまうようにします。商談が終わったからといって、さっさとしまうのは失礼にあたります。

名刺の受け取り方・渡し方でその人が分かる!

名刺交換で一番大切なことは「相手に敬意を払うこと」です。名刺とは自分の顔と同じようなものです。その顔を粗末に扱うことはご法度です。社会人として、名刺の取り扱いは丁寧にしましょう。そして、第一印象をよくしてよい仕事ができるように、名刺交換のマナーをしっかり守りましょう。

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