ファイナンシャルプランナーとは人びとのライフプランをお手伝いする仕事!気になる年収と求人について

【ファイナンシャルプランナー】は、私たちがよりよい生活をしていくためのアドバイスをしてくれる人です。結婚、出産、教育資金、住宅の購入、老後の生活資金など、より適切な人生を送れるよう、ライフプランニングのお手伝いをしてくれるのがファイナンシャルプランナーになりますす。今回は、そのファイナンシャルプランナーの仕事内容や気になる年収についてお話いたします。

ファイナンシャルプランナーの仕事内容とは

ファイナンシャルプランナーとは

家計のホームドクター」とも呼ばれているファイナンシャルプランナーは、主に個人のお客様の資産に関する相談に乗り、個々のライフプランに沿って資産計画を立ててアドバイスを行う仕事をします。経済に関する専門家であるファイナンシャルプランナーは、お客様の生涯生活設計においての目標を実現するために、お金に関する色々なデータを集めて、どのようにしたらいいのかをアドバイスする役目があります。

仕事内容の詳細について

ファイナンシャルプランナーは、個人のお客様の相談を受けて生涯生活設計を行います。生涯生活設計とは、お客様に収入・支出・家族構成・住宅・資産などの情報を聞いてそれに沿って個々にバランスシートを作成します。現状を把握し、就職、結婚、子どもの誕生、家の購入、老後の生活といったライフステージに合わせて必要な金額を計算して資金の計画を立てます。そして、問題点や改善点を含めた提案書をお客様に提出します。

気になる収入・平均年収は

ファイナンシャルプランナーは、経験を積むほど年収が上がっていく傾向があります。平均年収は300万円程度とされますが、中には1,000万円を超える人もいます。企業の中でファイナンシャルプランナーとして働いている人は、役職に就き経験年数が増えればその分年収が上がっていきます。独立している場合は、スキルが上がっていき丁寧な仕事をしていれば顧客が増えていくことで収入がアップしていきます。

ファイナンシャルプランナーの相談料は平均6,300円程です。経験が長くなればそれだけ相談料が上がっていきます。

ファイナンシャルプランナーになるためには

5つの勉強方法

大学で学ぶ

大学や短期大学の経済・商学・経営学部などで、会計や金融に関して学ぶことができます。大学で学ぶメリットは、4年間という長い期間をかけて幅広い知識を学べることです。大学によってはFP科目があるところもあるので、卒業後にファイナンシャルプランナーを目指す人は大学選びのときに気をつけて探してみるといいでしょう。また、FP検定の試験対策を行なってくれる大学も増えつつあります。

専門学校で学ぶ

専門学校で経営や会計について学べる学校があります。また、ファイナンシャルプランナーを目指す人へ専門コースを設けている学校もあるので、最初からファイナンシャルプランナーを目指す人にはおすすめです。「AFP認定研修」という日本FP協会が定めた学習コースを取得することで、2級FP技能検定の受験資格が得られます。これを取得すると、3級FP技能検定を受けなくても2級FP技能士とAFP資格のダブルライセンス取得が可能になるのです。

資格スクールで勉強する

資格スクールは初心者・中級者・上級者とコースが分かれており、FP検定の対策コースがあります。自分の学習の進行状況に合わせてコースを選ぶことができます。また、資格スクール以外では、日本FP協会が定めている「AFP認定研修」が含まれているコースがある学校もあります。大学や短期大学に通いながら、資格取得を目指してスクールに通う人もいます。

通信講座で勉強する

通信講座は通学制の学校とは違って、自分のペースで勉強ができるのがメリットです。通信講座には、試験予備校や各試験の実施団体が行なっているものがあります。今までファイナンシャルプランナーの勉強をしたことがない人でも分かるように、初心者コースから設けられていて、「テキストのみ」「Webコース」「DVDコース」から選ぶことができます。

受講期間は2ヶ月から半年ほどのものが主体で、短期間で集中的に学ぶものから時間をかけてじっくり勉強するものまでさまざまなものがあります。通信講座は自分で勉強時間を確保する必要があるため、自己管理能力が必要になります。

独学で勉強する

いくつかあるファイナンシャルプランナーの資格の中には、研修を受講することが必須なものがあります。それは「AFP」と「CFP」です。そのため、独学で取得できる資格は「FP技能士」になりますが、その中でも3級FP技能士は初心者レベルなので、独学で合格できる可能性があります。ファイナンシャルプランナー関連の参考書や問題集は、書店で多く販売されています。

スクールのように講義を受けなくても、一人で参考書を読んで理解し問題集を活用する方法が合っている人は、独学でも合格を目指すことができるでしょう。合格するために有効なのは、過去問をたくさん解くことです。過去問に取り組んでみて、難しそうだと判断したらスクールに通うことにするのもいいのではないでしょうか。

向いている人の特徴

コミュニケーション能力がある人

この仕事は人と接してじっくり話を聞いて行います。このため、人と話すことが苦手な人には向いていないと言えるでしょう。ファイナンシャルプランナーは、相談者から家族構成や貯蓄額などのプライベートな質問をしなければなりません。このことから、仕事をするために相談者との信頼関係を築くことができないとならないのです。

プライバシーに対する配慮ができる人

ファイナンシャルプランナーは相談者の個人的な情報を聞いてアドバイスをする仕事なので、「守秘義務」を強く意識しなければなりません。法律的に個人情報に当たらないようなことでも書類やデータの管理はもちろん、相談者の情報を口外するのは厳禁です。ファイナンシャルプランナーの仕事をする上で、絶対に守らなければならないことですので、口が軽い人にはこの仕事は向きません。

勉強熱心な人

税制や法律制度は改正や金融商品が新しく出たりして、金融業界は日々変化しています。ファイナンシャルプランナーはこの変化をいち早く知り、相談者に提供しなければなりません。もしも新しい情報を知らずに相談者に古い情報を提供してしまうと、相談者に不利益になることがあります。そのようなことがないように、ファイナンシャルプランナーは常に新情報を取り入れるため、アンテナを張り巡らせておく必要があります。

ファイナンシャルプランナーの資格を取得する

資格は3つの種類がある

ファイナンシャルプランナー技能士

この資格は国家資格で、検定試験を実施しているのは「日本FP協会」と「金融財政事情研究会」です。検定には3種類あり、難易度が高いのが「1級FP技能士」で、「2級FP技能士」「3級FP技能士」とあります。そして検定に合格すると、国家資格である「ファイナンシャル・プランニング技能士」と名乗ることができます。ファイナンシャルプランナーの資格は取得すると有効期限はなく更新の必要もありません。

AFP(アフィリエイテッド ファイナンシャルプランナー)

日本FP協会の認定資格である「AFP」は民間の資格で、2級FP技能士と同じくらいのレベルとされています。AFP認定研修を修了し、2級FP技能検定に合格してから定められた期間内に日本FP協会に登録すると、AFP資格が与えられます。この資格は2年ごとに更新が必要で、継続教育が義務付けられています。更新の要件は更新するまでの2年間で、15単位を取得することがあります。

参考:日本FP協会 資格更新要件の概要

CFP(サーティファイド ファイナンシャルプランナー)

日本で日本FP協会が商標の使用を認めているCFPは、FPSB(Financial Planning Standards Board Ltd.)の登録商標です。世界24ヶ国・地域で導入されている国際的な資格で、「世界が認めるプロフェッショナルなファイナンシャルプランナーである」ことを証明する資格です。CFPを取得するためには、CFP資格審査試験に合格してからCFPエントリー研修を修了し、通算3年以上の実務経験が必要です。

そしてAFP同様、2年ごとに更新をする必要があり、そのためには2年間で30単位を取得することが要件にあります。国際的に通用する資格ですので難易度は高いですが、取得しておくと活躍の場が広がります。

ファイナンシャルプランナー国家試験の実技試験とは

ファイナンシャルプランナーの資格試験には、学科試験の他に「実技試験」があります。この試験では、実際にファイナンシャルプランナーとして働くために必要な知識が試されます。試験問題は記述式で、確定申告での控除額の計算や住宅ローンの借り入れ可能額の計算など、ファイナンシャル・プランニングの相談事例に基づいて出題されます。合格ラインは6割以上です。実技試験対策の問題を何度も解いて試験に臨めば、実務経験がなくても合格することは可能です。

ファイナンシャルプランナー国家試験の合格率・難易度

3級FP技能検定

3級の試験は、ファイナンシャルプランナーの基礎を知っていれば合格できるレベルです。社会人や主婦、学生と幅広い層の人たちが受験していますが、学科試験の平成30年1月に実施した学科試験の合格率は80.33%実技試験の合格率は89.07%でした。しっかり試験に向けて勉強していれば合格できる難易度です。

2級FP技能検定

2級の試験は、ファイナンシャルプランナーとして働くために必要なレベルの知識を必要とします。平成30年1月に実施した学科試験の合格率は45.63%実技試験の合格率は57.45%でした。初級の3級と比べると試験も難しくなり、合格率も低くなってきています。

1級FP技能検定

平成29年9月に実施した、1級FP実技試験の合格率は88.1%です。その前の年である平成28年度9月の合格率は87.0%となっています。例年、1級FP実技試験の合格率は90%前後で、平成26年9月に実施した試験は97.7%という高い合格率が出ています。

参考:日本FP協会

実際に働くとしたら?

求人はあるの?

ファイナンシャルプランナーの仕事は、社会情勢や経済情勢に関係なく需要があることが分かっています。どんな世の中でも、人々が抱える経済的な悩みは尽きません。子どもの教育資金や住宅ローン、老後の生活について将来設計をどうしたらいいのか、素人には分からないことがたくさんあります。そんな悩みを相談し、専門的な目線でアドバイスをくれるファイナンシャルプランナーの存在は必要なのです。

ファイナンシャルプランナー技能士の資格を取得しているのは、銀行、信用組合などの金融機関や保険会社、証券会社、不動産会社などに勤めている人が多く、資格を生かして仕事をしています。また、一般企業の総務や経理の人でも、ファイナンシャルプランナーの知識を仕事に生かせるため、取得する人もいます。このように、ファイナンシャルプランナーの資格を持った人は色々な業界で活躍しています。

特に、金融関係の会社では、昇格や昇給するためにファイナンシャルプランナーの資格取得が必要なところもあります。ファイナンシャルプランナーの求人は金融関係で多くあり、金融を目指している人はファイナンシャルプランナーの資格を取得しておくと採用される可能性が高くなるでしょう。

活躍している場

金融関係

金融関係の企業では、ファイナンシャルプランナー資格の取得を推奨する所が多く、取得することで昇進の可能性を高めることがあります。自社が扱う商品を顧客に提案するときに、ファイナンシャルプランナーの知識が生きることがあるため、資格を取得して活躍の場を広げる人が多いようです。

不動産関連企業

顧客に住宅や不動産を販売するときに、各種保険や住宅ローン、税金などのアドバイスをするためにファイナンシャルプランナーの資格を持っているととても役立ちます。不動産は資産の代表格であるため、この業界にはファイナンシャルプランナーの知識が必要なのです。

コンサルティング会社

コンサルティング会社は、個人や企業を相手に顧客の相談に乗り、適切なアドバイスをします。顧客の経済的利益を守るために、長期的なライフプランを提案してわかりやすく説明することが重要です。

独立系FP

個人または複数で特定の企業に属さず、独立開業をしているファイナンシャルプランナーのことを「独立FP」と言います。独立系ファイナンシャルプランナーは、個人の顧客相談を行うのが主な仕事です。特定の企業との資本関係がないため、中立的な立場で顧客の相談に乗ることができるのが、独立系ファイナンシャルプランナーの特徴です。ファイナンシャルプランナーの中には自身の経験や得意分野の知識を生かして、セミナーの講師や雑誌などに記事を書いたりしている人もいます。

ファイナンシャルプランナーの今後

ファイナンシャルプランナーの資格を取得する人の多くは、金融系の企業で活躍する人たちです。金融系の企業は資格取得の支援をしているところが多く、新入社員には入社してからファイナンシャルプランナーの資格取得を推進しているところも増えています。経済分野での国家資格であるファイナンシャルプランナーを有していることで、仕事の幅が広がると共に昇進や昇格に有利な点もあり、今後もファイナンシャルプランナーの資格を取得する人は増えていくと思われます。

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