みなさんは、グリーンコーディネータ―という仕事をご存知ですか?いまいちピンとこない方もいるかもしれませんが、実は意外と私たちの身近な場面で活躍しています。「あ。この空間癒されるな」と思う場所があったら、もしかしたらグリーンコーディネーターが作り出した空間かもしれません。そんなグリーンコーディネーターについて詳しくご紹介していきます。
グリーンコーディネーターってどんな仕事?その活躍の場とは
グリーンコーディネーターとは?
グリーンコーディネーターとは、観葉植物を用いて癒しや快適な空間を演出するスペシャリストのことを言います。
ホテルやオフィス、イベント会場やショッピングモールなど、私達が利用するさまざまな場所でグリーンコーディネーターの技術が用いられています。グリーンコーディネーターはお客様の希望を考慮しながら、空調の当たり具合や温度、陳列商品とのバランス、照明の当たり具合などに合わせて植物の選定や設置場所の決定を行います。植物に関する幅広い知識はもちろん、デザインセンスが必要な仕事です。
グリーンコーディネーターの仕事内容
グリーンコーディネーターの仕事は、ただ空間を演出するだけではありません。
企画や提案などといった営業活動、商品購入のマネジメント、仕入れや搬入搬出、観葉植物を入れ替える作業、もちろん植物の育成も行います。設置後も観葉植物のメンテナンスをしたり、お客様に育成のアドバイスをしたりと、グリーンコーディネーターの仕事は多岐に渡ります。
グリーンコーディネーターの活躍の場
グリーンコーディネーターは以下のような場所で活躍しています。
- 園芸店
- 生花店
- 植物リース会社
- 造園業者
- インテリア会社
- フリーランス
主に、園芸店や生花店、植物リース会社への就職が一般的ですが、その知識と技術、デザインセンスを生かして、造園業者やインテリア会社に就職する人もいます。経験を積めば独立をしてフリーランスとして働くという手もあり、高収入を目指すことも可能です。
グリーンコーディネーターになるには?未経験でも大丈夫?進路と資格の必要性
次に、グリーンコーディネーターになるにはどうしたらいいのかを見ていきましょう。
グリーンコーディネーターに向いてる人って?
グリーンコーディネーターに向いている人はどのような人なのでしょうか。見ていきましょう。
- 植物が好きな人
- 体力がある人
- コミュニケーションが上手な人
- 向上心や探求心がある人
グリーンコーディネーターの仕事をするには、“植物が好き”という気持ちが何よりも大切です。植物の栽培法や管理法に興味があり、植物を育てることが大好きな人に向いています。
流行りに敏感に反応するためには常に植物やコーディネートに関することが頭にある必要があり、プライベートで訪れた場所などにも仕事に役立つことが隠れている場合もあるので、常に意識を張り巡らせていることが大切です。そういったことも、植物が好きな人なら自然と楽しんで行うことができます。
仕事内容でもあったように、グリーンコーディネーターには植物の搬入搬出がつきものです。また、コーディネートの際には自分で施工業務を行うため、中には大きな植物だったり、重い鉢などを移動させなければならないことも多々あります。そのため、体力があるに越したことはありません。
グリーンコーディネーターは、お客様のニーズに沿った最高のコーディネートを行うためにも、お客様の要望を細部までリスニングする必要があります。しかし、シッカリと信頼関係が結ばれていないとお客様の本音の部分をリスニングすることが難しく、ご納得いただけない場合にはトラブルにもつながりかねません。そのため、しっかりと信頼関係を結ぶためのコミュニケーション能力が必要になってきます。
また、設置後も育成のアドバイスを行ったりと、お客様と直接やり取りをする機会が多い仕事です。それだけでなく、インテリアデザイナーなどといった、他のプロフェッショナルの方々と一緒に協力して仕事をする機会もあります。そのため、グリーンコーディネーターになりたいのであれば、コミュニケーション能力は必須と言えるでしょう。
グリーンコーディネーターは、植物についての知識や技術、またデザインセンスやコーディネートセンスなどを常に磨き、新しい情報を取り入れ、自分のものにしていくといった向上心や探求心がある人に向いています。
アルバイトで経験が積める!グリーンコーディネーターになるための進路
グリーンコーディネーターになるためには、植物に関する幅広い知識が必要になってきます。そのため、以下の進路が主流です。
- 大学や短大
- 専門学校
- 美術系大学に通いながらアルバイト
大学の園芸学科では基本的な知識を学ぶことができます。卒業後は、園芸店や生花店植物リース会社で実績や経験を積みます。
専門学校の園芸コースなどで、基本的な知識を学ぶことができます。卒業後は、園芸店や生花店植物リース会社で実績や経験を積みます。
美術系の学校で美的センスを学びながら、園芸店などでアルバイトをし実践的な知識や技術を学びます。
グリーンコーディネーターになりたいなら持っておくと良い資格
グリーンコーディネーターになる場合、特別必要な資格はありません。しかし、植物に関する知識や技術があることを証明できれば、就職には多少有利になる傾向があります。そのためにも、どのような資格を持っておくと良いのでしょうか。
- 普通自動車免許
- 国家資格・園芸装飾技能士
- 国家資格・フラワー装飾技能士
グリーンコーディネーターの仕事には大きな植物の搬入がつきものです。その場合、社用車などでの移動が多くなります。したがって、自動車免許は必須と言っても過言ではないでしょう。
観葉植物による室内装飾を行う技能の国家資格です。
フラワーデザインに関する国家資格です。
イベント時期が忙しい!グリーンコーディネーターの休日と収入
グリーンコーディネーターの休日
グリーンコーディネーターの休日はお客様の都合に合わせる場合が多いので、休日は不定期です。また、お客様はホテルやイベント会場、商業施設などになるため年末年始に休むことは難しく、むしろその時期は繁忙期として慌ただしくなります。
グリーンコーディネーターの収入
グリーンコーディネーターの給料は経験や実績、能力によっても変わってきます。
新卒未経験の場合は月収約16万円~20万円ほど。メディアで取り上げられたりと知名度が上がっていけばいくほど活躍できる場が広がるので、月収も変わってきます。
大きな仕事が任されるくらいの信頼を得られればフリーランスとして独立したり、起業することも可能です。そうなれば、さらなる高みを目指すことが可能ですし、高収入を目指す楽しみも増えます。
フリーになれば女性でも働きやすい?グリーンコーディネーターが女性にもおすすめのわけ
グリーンコーディネーターは男性の方が多いのが現状ですが、もちろん女性にもおすすめです。では、どのような点がおすすめなのか見ていきましょう。
女性ならではのセンスと細やかさを生かせる
グリーンコーディネーターは体力仕事な面もあるので、比較的男性が多い傾向にあります。しかし、時には女性ならではのセンスがお客様のニーズに合う場合もあります。また、女性は比較的細やかな作業を得意とする傾向にあるで、その丁寧な仕事が評価されることもあります。
子どもの憧れになれる
グリーンコーディネーターは子どもの憧れの存在になることができます。子ども達の夢の中には比較的高確率で『お花屋さん』が含まれている場合が多いですが、グリーンコーディネーターは花の専門家であるお花屋さんより植物に関する幅広い知識を持っています。
したがって、子どもたちは「お花のことだけではなく、もっといろいろなことを知っているんだ!」と目を輝かせてくれることでしょう。
フリーランスになれば出産子育ても怖くない
前にも紹介した通り、グリーンコーディネーターは経験や実績を積むことで独立してフリーランスとして働くことも可能です。そのため、出産や子育てを経ても社会復帰がしやすくなります。もちろん経験と実績は消えるものではないので、すぐに仕事の依頼を受けることが可能です。
これからもっと活躍の場が広がるグリーンコーディネーターの仕事
忙しない毎日に心も体も疲れてしまう時代。そんな心や体をリフレッシュできるような“癒し”を求めている人達がたくさんいます。そのため、植物で癒しの空間を演出するグリーンコーディネーターの需要はこれからどんどん増えていくことでしょう。グリーンコーディネーターの仕事はそんな人達を癒すことができる、とてもやりがいのある仕事です。ぜひあなたもグリーンコーディネーターになってみてはいかがでしょうか。