貯金平均額はみんなどのくらい貯めているの?気になる額を年齢別・男女別で比較徹底分析

他人の貯金がいくらあるのか気になったことはありますか?貯金額は人には聞きにくいものですよね。貯金は年代別や男女別に見ると、どんな違いがあるのでしょうか。ここではいろいろなデータをもとに各世代の貯金額を知り、貯金について考えてみたいと思います。

貯金の目的って一体なに?

人はどうして貯金をするのでしょうか。貯金をするための目的はいろいろあります。

もしもの時に備える

仕事をしていても、人生何があるか分かりません。ケガや病気で仕事ができなくなることがあるかもしれませんし、世の中が不景気で会社が潰れることがあるかもしれません。災害が起こって家に住めなくなるかもしれません。

また、歳を取った時に年金がいくらもらえるのか分からない世の中です。貯蓄がないと将来が不安です。「将来の安心のため」「もしもの事があった場合」にお金があれば安心です。人はそのためにお金を貯めるのです。

目標に向けて貯金する

夢に向けての貯金という場合もあります。結婚式を挙げたい、一軒家を建てたい、海外旅行がしたい、子どもを大学へ進学させたいなど、目的があって貯金をしているという場合もあります。

結婚したいと考えている場合は、結婚式や新婚旅行にお金がかかります。それが終わったら今度は、将来のために貯金をする必要があります。子どもが生まれたら幼稚園から始まり、大学までの学費を考えなければいけません。人は「将来のため」「目標のため」に貯金をします。

年代別の貯金平均額が知りたい!

ここでは「金融広報中央委員会」を参考にして、年代別の貯金平均額について見ていきます。アンケートによると、金融資産の保有額の平均値は1078万円でした。前回が1209万円でしたので、約130万円減少しています。

そして、中央値は400万円という結果が出ました。中央値については前回も同じ400万円でした。貯金の「平均値」と「中央値」とは以下の通りです。

平均値:全体の額を足して人数で割ったもの。ですから、Aさん100万円・Bさん200万円・Cさん1億円だった場合は平均値は「3200万円」になります。
中央値:全体を足して平均を出すのではなく、順番に並べてちょうど真ん中にいる値のことを言います。上記の場合でいうと、Bさんの「200万円」が中央値になります。

参考:金融広報中央委員会

20代の貯金平均額の相場は?

20代の平均貯蓄額は、385万円でした。金融資産を保有している20代は54.7%でした。残りの45.3%は貯金がないということです。20代の場合の中央値は215万円でした。

30代の貯金平均額の相場は?

30代の貯金平均額は612万円で、中央値は410万円です。30代での金融資産を持たない世帯は全体の3分の1だという結果が出ました。

40代の貯金平均額の相場は?

40代の貯金平均額は939万円で、中央値は602万円でした。40代で金融資産を持たない世帯は30代と変わらず、3分の1です。

50代の貯金平均額の相場は?

50代の貯金平均額は1650万円で、中央値は1074万円でした。50代になると、平均値・中央値共に1000万円を超えてきました。

60代の貯金平均額の相場は?

60代の貯金平均額は2202万円で、中央値は1500万円でした。60代になると貯金平均額は2000万円を超えます。

男女別・独身既婚別の貯金平均額について詳しく教えて!

総務省が発表した平成26年全国消費実態調査を参考に、男女別や独身と既婚者の貯金についても見てみましょう。

独身の男女別の貯金平均額とは

独身の男性の貯金は、平均額が1118万円で平均値は480万円でした。独身女性の貯金の平均額は、1279万円で平均値は679万円でした。比べてみると、平均額も中央値も共に女性のほうが額が多いことが分かります。

平成26年民間給与実態調査では、平均年収は女性よりも男性の方が高いのに、なぜ女性の方が貯金が多いのでしょうか。女性の方が倹約家だという考えもありますし、生命保険の内容に女性特有のガン保険が含まれているため、高いのではないかと考えられます。また、女性は男性よりも定期預金の額が多いという特徴もあります。これにより、堅実にお金を貯める方法で貯蓄をしていることが分かります。

独身と既婚者の貯金平均額を比較

 独身男性独身女性既婚世帯
平均値1118万円1279万円1565万円
中央値480万円679万円920万円

この図の数値を見比べてみると、既婚世帯は独身者よりも貯蓄の額が高いことが分かります。結婚をしていたほうが食費や光熱費など、お金がかかると思われますが、なぜ既婚者の方が貯蓄額が高いのでしょうか。

それは、「共働きができる」からだと推測されます。夫婦で働けばそれだけ家計が増え、貯蓄もできるようになります。最近では共働きの家庭が増えてきていて、結婚しても妻が仕事を続ける場合や子育てが一段落してからパートを始める家庭が多くなりました。

参考:総務省
参考:民間給与実態統計調査

貯金するためにできること

貯金をしていない割合は?

厚生労働省の平成28年国民生活基礎調査の概況によると、全世帯で貯蓄がある世帯は80.3%で、貯蓄がないという世帯は全体の14.9%でした。1世帯あたりの平均貯蓄額は1033万1千円で、高齢者の世帯ですと貯蓄額がある世帯は79.4%で、1世帯あたりの平均貯蓄額は1224万7千円です。

この数字から見ると、歳を重ねるごとに貯蓄が増えていることが分かりますが、貯蓄額がある割合が平均とさほど変わらないところが気にかかります。

貯金するためにはどうしたらいいの?

貯金を増やすためには今のままでは変わりません。貯金をするためにはどうしたらいいのでしょうか。いくつか方法をご紹介いたします。

  • 自分がいくら使っているか把握するために家計簿をつける
  • 生活をするために、何にいくら使っているかをまず把握しなければなりません。家計を見直し、無駄遣いしているところを改める。また、節約できるところを見つけることが貯金への第一歩です。家計簿をつけるには簡単で続けられるようなものを使うのが一番です。

    最近では、スマホやパソコンのアプリで家計簿をつけられるものが多くあります。レシートの写真を撮影するだけで自動的に家計簿をつけてくれるアプリや、レシートから購入してきた食材を使ったレシピを紹介してくれるアプリまであります。また、銀行の口座を登録すると家にある口座全てを管理し、入出金が見られるアプリも人気です。このようなアプリを上手に使って、家計簿をつけてみるのをおすすめします。

  • 1ヶ月にいくら貯金するか目標を決める
  • 毎月、いくら貯金をするか決めてみましょう。ただ余ったお金を貯金するのではなく、給料が振り込まれたらすぐに毎月決まった額を貯金用の口座に入金します。先に抜いてしまうことで「余ったら貯金しよう」ではなく「余ったお金でやりくりしよう」に変わります。

  • 節約をする
  • 家計簿をつけることによって、自分が何にお金を使っているか把握できてくると思います。例えば、外食が多いと分かったら外食の回数を減らす、電気代を使いすぎている場合は、使っていない部屋の電気をこまめに消すこと、夏のクーラーの使い方を見直すなどをしましょう。節約は、毎日の生活の中で様々なシーンでできることです。小さなことから始めてみて、節約して浮いたお金を貯金にまわしてみませんか。

将来に備えて貯金をしよう

貯金はあればあるだけ「安心」です。人はなぜ貯金をするのか、という項目でもお話したように人はいざという時のために貯金をします。人間、いつ何が起こるか分からないため、貯金をして何かあったときのために備えるのです。歳をとった時に、豊かな老後を過ごすためにも貯金をしておくことを考えてみませんか?

参考:金融広報中央委員会
参考:総務省統計局

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