大学職員への道に進むにはどうすればいいの?知られざる仕事内容とその働きやすさとは

大学職員とは、大学で主に事務作業を行う人のことです。大学職員は安定した職業だと言われており、昔からとても人気のある仕事でもあります。では、大学職員の仕事は本当に安定しているのでしょうか?今回は、そんな人気の職業、大学職員の仕事内容などについてまとめました。

大学職員の仕事内容や一日の流れ

大学職員とは、公立や私立の大学の事務で働いている人のことです。とても人気の高い職種で倍率も高いため、大学職員になるにはとても苦労します。そんな大学職員ですが、主な仕事とは一体なんでしょうか?そこで、大学職員の仕事内容や一日の流れをまとめました。

資料作成などがメイン

まず、大学職員の主な仕事は資料作成です。資料集めや情報収集などを行なっています。また、大学の入試シーズンになると仕事が忙しくなります。高校生に向けて大学説明会の準備を行なったり、オープンキャンパスの準備や推薦入試の準備を行なったりと、入試関係のことが無事に終わるように準備を進めていかなくてはなりません。
また、人が来ないとイベントは成功しないため、人を募集するためにも資料作成や情報収集を行う必要があります。

場所によって行うことが異なっている

とはいえ、上の例はあくまでも一般的な大学職員の仕事です。働いている大学の特性や場所によってやることはいくらでも変化します。それに、大学職員の組織によっても行うべきことは変わります。
例えば、入試に関する部署なら入試を主に取り扱いますが、学生生活をサポートする部署なら学生の相談に乗ることや、学校行事に関する業務を行うのが主な仕事です。なので、どの部署に配属されても動けるのが理想です。

大学職員の一日の流れ

そんな特殊とも言える大学職員の仕事ですが、一日の流れを見てみると一般的な職業と変わりありません。まずは朝、出勤時間までに学校に行き、配属されている部署の仕事を行い、昼休憩を取ります。

午後も引き続き仕事を行い、夕方から夜にかけて退社します。学校という場所柄もあって、サービス残業を強いられることは考えにくいです。ただし、のんびりと行う仕事は少なく期限が細かく決められた仕事が多いです。なので、常に期限までに仕事をこなすということを頭に入れておく必要があるでしょう。

大学職員の年収や働きやすさは?

そんな大学職員ですが、年収や給与はどのくらいもらえるのでしょうか。また、大学職員は働きやすい仕事なのでしょうか。そこで、気になる大学職員のあれこれをリサーチしてみました。

大学職員の平均的な年収や給与は?

まず、大学職員の平均的な年収は300万円くらいが相場です。単純計算すると、300÷12で最低でも25万円はもらえることになります。大きくキャリアアップすることはあまり望めませんが、贅沢せずに暮らすのなら安定した収入といえるでしょう。

大学職員は働きやすいの?

いくら安定した給与がもらえるからといっても、激務だったり不安定だったりすると、入社する気が削がれてしまいますよね。では、大学職員は働きやすい職場なのでしょうか?

  • 安定している
  • 一般企業は、どうしても偏りが出てしまいます。顧客ありきの職場のため、お客さんが来ないと会社は利益を生み出せません。一方、大学は有名なところだと毎年安定して学生が訪れます。なので、一般企業に比べると安定した職場と言えるでしょう。安定した職場を探している人におすすめな職業でもあります。

  • 産休や育休などが取得しやすい
  • 大学職員の仕事は、産休や育休を取得しやすいと言われています。また、夏季休暇や冬期休暇などもあるため、一般の企業に比べるとその間は落ちついています。もちろん、長期休暇中も出勤する必要はありますが、一般企業に比べると長い期間休みがとりやすいようです。それに加え、一部の大学では構内に託児所や保育所を設けているところもあるため、キャリアを育成したい女性にとって、働きやすい環境であることは間違いないでしょう。

大学職員に就職するためにするべきこと

そんな大学職員ですが、就職するためには何をするべきなのでしょうか?そこで、大学職員の就活についてあれこれ探ってみました。

私立大学と公立大学では採用方法が異なっている

まず、大学職員になるためには一般企業と同じように求人に応募します。ですが、私立大学と公立大学では採用方法が少し異なります。今回は、公立の大学として京都大学を例にあげてみましょう。

京都大学では独自採用試験と統一採用試験の2つに分かれています。独自採用試験では、京都大学が人物重視で採用を行います。ここでは、新卒だけでなく転職者にもチャンスがあるようです。そして、もう一つの統一採用試験では近畿地区国立大学法人等職員統一採用試験合格者から採用する形をとっています。一次試験、二次試験を受けてから採用が決まります。

一方、私立大学では独自の採用方法が用いられることが多いです。また、中には正社員ではなくパート職員が募集されることもあります。パート職員は正社員に比べると応募資格のハードルが下がるため、パート職員を狙うのもいいかもしれません。

大学職員の求人情報はどこで見る?

大学職員の求人情報は、一般的な転職サイトの他、その大学のホームページ上でも見ることができます。働きたいと思っている大学があるのなら、片っ端から見て回るのが一番でしょう。大学職員は一般的な企業と違い、一年中求人情報を載せているわけではないからです。チャンスを逃さないためにも、早い段階での情報収集が大切でしょう。

必ず4年制大学を卒業する

また、大学職員は高学歴であることも条件として求められます。中には学歴が求められていないところもありますが、倍率の時点でほぼ負けが確定してしまいます。なぜなら、大学職員の仕事は人気が高いからです。その時点で高学歴な人が採用される確率が高くなってしまいます。なので、大学職員として働こうと思っているのなら、できるだけ4年生大学は卒業しておきたいところです。

大学職員の志望動機

倍率の高い大学職員の面接はやはり緊張してしまうでしょう。できることなら、志望動機で自分をアピールしたいところです。なので、面接の場ではどうしてその大学で働きたいと思ったのか、どこに魅力を感じたのかをアピールできるようにしておきましょう。

どの大学も同じ時期に求人募集をかけるため、どこでもいいやという気持ちが表れていると面接ではじかれてしまいます。また、応募した大学がどのくらい魅力があるのかも話せるようにしておくとベストです。これは、経験者でも未経験者でも同じことなので、一度話そうと思っていることを書き出して推敲してみましょう。

大学職員に向いている人や仕事のやりがい

ここまで大学職員の仕事内容や応募の方法などについて紹介してきました。しかし、大学職員にも適性があるため、向いている人と向いてない人に分かれます。では、どういった人に大学職員は向いているのでしょうか?仕事のやりがいについても併せてご紹介いたします。

大学職員に向いている人とは?

大学職員は、大学全般に関わる仕事です。では、どういった性格の人に向いている仕事なのでしょうか?

  • 教育に関心がある人
  • 大学は勉強をする場所です。皆さんもご存知の通り、義務教育は中学校で終了し、高校以上の場所は学びたい人だけが訪れる場所です。なので、そもそも勉強が好きでなかったり、教育に関心がなかったりする人にはあまり向いていない場所でしょう。

  • コミュニケーション能力がある人
  • 大学職員をしていると、時々学生から相談を持ち掛けられます。留学や就職のことなど、話す内容は学生の未来につながるものが多いです。その時にうまく話せるのとそうでないのでは説得力が違います。なので、できるだけコミュニケーション能力がある人が望ましいでしょう。

  • 人の世話を焼くことが好きな人
  • 同じような理由で、人の世話を焼くことが好きな人も大学職員に向いています。大学は思っていたよりも色々な人と関わる機会が多い場所なため、お世話をすることも多いです。人と関わることが好きな人も向いているでしょう。

大学職員のやりがいは?忙しいって本当?

では、大学職員のやりがいとは一体何でしょうか?また、大学職員の仕事が忙しいのも本当なのでしょうか?

  • 大学生をサポートできる
  • 部署にもよりますが、大学職員は大学生をサポートすることも仕事のうちです。例えば、イベントごとに関するお手伝いをすることもあるでしょう。そんな時に、ありがとうと言われることが何よりもやりがいに感じるそうです。

  • 人の役に立つことができる
  • また、大学の特性によっては多くの人の役に立つこともあります。もしかすると、自分の勤めている大学の研究活動が世の中の役に立つかもしれません。そのためには、影の努力も必要です。研究を続けていくための資金繰りや広報活動などを大学職員が行います。日の目をみた暁には大学職員も大きな喜びを感じられるでしょう。

倍率は高め

大学職員の倍率はかなり高いです。かなり人気がある職業なので、常にライバルはたくさんいます。それに、一般企業と違って辞める人も少ないため、空きが少ないことも関係しています。大学職員になるためにはかなり厳しい条件をクリアしていかなければならないでしょう。

大学職員の仕事が忙しい?

晴れて大学職員になれたとしても、思っていた環境でない限り、続けていくのは難しいかもしれません。そもそも大学職員は激務なのでしょうか?

  • 忙しい部署もある
  • 大学職員の仕事の忙しさは、働く部署によって大きく異なります。人数が多い部署は暇な傾向があり、人数が少なくてやることが多い部署は忙しい傾向があります。特に、入試に関連する部署はかなり忙しいです。また、大学が小規模の場合も残業が多くて忙しいケースもあります。必ずしも暇でのんびり仕事ができる場所ではないようです。

夢の大学職員を目指して頑張ろう

大学職員は比較的安定した職種です。大学職員として大学生をサポートしたいと思っている人も多いでしょう。倍率が高くて難しい道ではありますが、ぜひ大学職員を目指して努力してみてください。

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