【医師監修】妊娠周期の計算方法と週数別で見るママの症状と赤ちゃんの成長

妊娠周期は大きく分けて3分類、初期、中期、後期とあります。この期間にママの体は軽い妊娠初期症状から始まり、つわりのピークを迎えたり、流産などの確立が上がってしまうデリケートな期間を経て、やっとゴールへたどり着きます。その間ママの体ではどのような事が起こってるのか、赤ちゃんはいつから目視できる体ができるのか、そもそも妊娠周期はいつをスタートにして数えているのかをまとめてみました。

妊娠周期とは?

妊娠周期とは妊婦さんがお腹に赤ちゃんを宿している期間のことです。その週数は、毎日体温を測ったり計画妊娠に励んでいたり、自分の排卵日を把握している場合、計算法を知っていればいつがスタートなのか自分で計算することができます。
ただ、間違いないと思ってるその計算が何故か病院にいくと途中で周期が訂正されたりします。それはなぜなのか?簡単に言ってしまえば、個体が違うが故の個人差です。全てを数値化してその通りというのは生物である以上難しいものです。平均と若干の差が生じることは珍しくありません。体質というのは人それぞれ少しずつ違います。

次でご紹介しますが、定められた基本日数などは生理周期が28週である場合、こうであるというものが多いです。生理周期が違えば排卵も変わり、いつ排卵したかによって周期も変わってきます。生理不順であった時も、排卵日が毎回異なりやすく、リズムのある人より特定も難しくなります。
わが身に授かった大事な赤ちゃんの事ですから、多くの情報に不安になることも、自身の周期による症状が他と少し異なってるだけでも大きな不安要素になりがちですよね。ただ多少の差は個人差であるということも頭に置いておかなければなりません。

妊娠周期の定義

妊娠周期は字のごとく妊娠期間を週で表したもので、何週目という週区切りで状態を把握します。この周期はWHO(世界保健機関)による統計調査を行った結果、妊婦さんの妊娠平均期間は280日±15日であることが分かりました。この統計から、妊娠期間は約280日であり、ひと月は28日1週は7日間と定めました。妊娠周期は「週」で区切ることが大半なので、それに則ると40週ということになります。
そして数える時、この週数で表すには「満」で数えます。なので週数の場合は0から始まる為0週0日という期間が存在します。これがスタートの数字になります。よく耳にする妊娠何ヶ月というのは「数え」で表します。この場合はもちろん最初が1からですので、1か月、2か月と数えてくことになります。ただ数えでも1か月分とする日数は28日です。

知っておきたい妊娠周期の計算方法

「妊娠検査薬で陽性反応が出たから病院へ行ってみたらもう妊娠1か月だね」なんてビックリしちゃうこと言われた!なんて経験談聞きますよね。妊娠したと思われる受精の日が予測できれば「そんなに日数立ってないのに!?」と、なおのこと頭には「?」が浮かぶかもしれません。なんでこんなことが起きるのでしょうか?

妊娠周期はいつから数えるの?計算する時に気をつけること

実は妊娠周期は最後に来た生理の初日をスタートにして数え始めるのです。つまりWHOの指針では、まだ何も起こってない段階からカウントし始めるのです。最後の生理を把握している方はすぐに計算ができます。
満数えですので、最後の生理の初日を0週0日と言います。その次の日は0週1日、また次の日は0週2日というように。定めでは7日間を1週としているのに加えて、0からスタートする数え方なので7日目が来た時それは1週ではなく、0週6日ということです。8日目で1週目を迎えるということになります。そうして数えていけば今ご自分が何週目に当たるのか知れるでしょう。そして、排卵も最後の生理の初日が分かっていれば、そこから約14日後が排卵日となります。リズムの整っている方であれば±2日程度でしょう。ただもちろん個人差はあるので、必ずしもその日数でやってくるわけではありません。

ここで一つ注意してもらいたいのが、多くのサイトで教えてくれる週数の数え方というのは、モデルが生理28日周期であることに限定している場合がほとんどです。私28日周期で生理来てるよ!という方は今言ったように数えていけば把握できるでしょう。私25日周期…。生理不順なの…。と思った方は次の項目へ移りましょう。

生理周期が短い・長い場合でも妊娠周期の数え方は変わらない?

変わります。生理が28日周期であることを基準にしていることが多いので、そうでない方は少し修正が必要になってきます。

  • 生理が25日周期
  • 28日周期に比べると3日分の差が生じてますよね。基準より3日早いということは、その分早く排卵が起こります。なので生理28日周期の人が「妊娠5週目1日」だったとすると、生理25日周期の人は「妊娠5週目4日」ということになります。

  • 生理が35日周期
  • 28日との差は7日、1週間分にあたりますね。さっきと同じ28日周期の人が「妊娠5週目1日」なら、35日周期の人は遅くなっている1週間分引いた「妊娠4週1日目」となります。

生理28日周期を基準にして、自分の周期が早いのか?遅いのか?によって、妊娠周期もプラス、マイナスすることで正確に胎児の状態を把握することに繋がります。

生理不順の場合はどのように計算する?基礎体温との関係性とは

生理周期が分かっている方のようにはいきませんね。では、妊娠した時どのように胎児の状況を週数という数値化するのか、それには基礎体温で排卵日を割り出す方法があります。というのも、排卵日が分かればそこが妊娠2週目0日にあたると分かるからです。

基礎体温をいつも同じ条件(毎朝同じ時間など、体温変化要素のあまりないとき)で、測っておけば、排卵は排卵前の低温期から高温期の変わり目でされるものなので、この頃が排卵日と分かります。ただ、今すぐ知りたいのであれば、やはり一番早いのは医師の診断です。病院へ行った時によく聞いておけば、その時に細かな説明を受けられるので、そこから把握するのも早くに知れる方法といえます。

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基礎体温計

妊娠周期が分かっていれば出産予定日が計算できる

ここまでですでにお分かりだと思いますが、妊娠期間は40週(280日)なので40週0日が予定となります。ただ日数がなかなかあるので、数えるなんてとても面倒ですよね。大丈夫です、サクッと計算する方法があります。「ネーゲレ法」という算出方法です。これが最も簡単で産婦人科の先生もこの方法を用いています。

  • 出産予定月:最後の生理月に9を足す(または3引く)
  • 出産予定日:最後の生理初日に7を足す

最後の生理を思い出してください。その日は「1月10日」だったとしましょう。そうすると、1月に9を足せば「10月です」10日に7を足しましょう。「17日です」予定日は「10月17日」です。とても簡単ですよね?ではもうちょっとだけ計算しやすくしちゃいましょう。
出産予定月を計算するとき9を足すとだけ覚えても問題ありませんが、4、5、6…月だった場合、9を足すとくり上がりますよね。4月だったなら13なので、1月とすぐ分かりますが後半の数字になると、12月で区切って来年を計算しなくちゃいけません。この行為がけして難しいわけではありませんが、面倒なので、4月から先は3を引くとも覚えておくと楽です。

先生と自分の周期計算が合わないのはなぜ?

人によって生理周期には違いがあります。となると排卵日にも違いが出てきます。先でも触れましたが、ネットで上がってくる計算法の基準が生理28日周期の場合であることを知らずにいたら、自分に合わせて修正していない日数を間違えて認識してしまっていることもあるかもしれません。ただ、それも知ったうえでやはり違う!となったとしたら、それは先生の診方によるものであると言えるでしょう。

自分の生理周期を把握していたとしても、排卵日が前後しないとは言い切れません。お腹の中にいる胎児はどの子も同じ生物的発達をしていくので、ここにあまり大きな個人差はありません。なので、病院で妊娠周期を訂正されるのは胎児の大きさによって今の周期を知ることができるので、先生によってはその胎児の様子で現在この時期であると予測されたり、または最終月経から計算して、およその週数を出したりと先生によっても診方が異なる場合があるのです。
実際に診察を受けている妊婦さん達からこのようなことはよく聞かれます。周期計算が食い違うことで不安がある場合には、先生に直接聞くのが一番いいでしょう。

妊娠周期でわかる!週数別の赤ちゃんの様子とママのお腹の大きさや身体のこと

油断は禁物!0~15週目の妊娠初期

初期とは0~15週あたりまでを指しています。この時期は赤ちゃんはまだ胎芽という尻尾があったり、豆粒だったりちょっと変わった形をしているころです。
ママのお腹には大きな変動がなく、いつもと変りなく感じるかもしれませんが、赤ちゃんはお腹の中ではすごいスピードで成長し続けます。そして後半にはやっと人らしい形へと移行していきます。因みに成長中の赤ちゃんに心臓が備わると、その鼓動回数はなんと1分に150回!これは大人の倍ほどにあたります。これってなかなかすごいですよね。では赤ちゃんが初期にあなたのお腹でしてること見てみましょう。

0~15週の約3ヶ月どのような動きがあるのでしょう?

  • 妊娠2~4週
  • 早い初期症状の一つに、着床出血という僅かな出血を起こすものがあります。これは妊娠検査薬を使って結果がちゃんと出るようになる2~4週目あたりに起こるもので、原因は受精し着床に至るときに起こることがあります。ただ、そうなる人の確率は低く必ずなるものではありません。そしてこのくらいの期間では子宮に変化はありません。

  • 妊娠5~7週目
  • 5週目を超えるとエコーで見た時に、子宮に胎嚢(たいのう)を確認できます。早ければ5週目後半には胎芽、心拍の確認を出来る人もいます。
    そしてこの辺りから、ママにはつわりの症状が出始めます。最も多いつわりは「吐きづわり」と言われるもので90%近い人が経験すると言われています。この辺りは女性ホルモンが多く分泌されることもあり、体のだるさ、眠気と言った倦怠感を伴う方も多いでしょう。

    7週目あたりで胎児は2頭身になり、へその緒もこの頃に発達し始め、手や足、目、耳、口などの器官の形成もこの頃には基礎が出来上がって、脳が本格的に作られ始めます。ここで体の動きを司る小脳もしっかり発達しきれば、手足を動かせるようにもなります。

  • 妊娠8~10週目
  • ちょうどこの週が、生物的な呼び名の境目にあたります。「胎児」とは厳密にはこの頃から先を呼び、それより前を基本的には「胎芽」と呼びます。8週目では頭や手足が人らしい形になり、区別も可能になります。ただ脳の発達がぐんぐん先に進んでいくため、体の半分くらいは頭というような状態になっています。

    8週目~10週目あたりはママのつわりはピークを迎えると言われています。
    重いつわりのせいで寝ても覚めても気持ち悪さが続くなんて、つらいことが続きそうですが頑張ってください!実はこの週付近は流産する確立が高く、とてもデリケート。とあるアンケートでは1000人に「流産経験は何週目だったか?」という調査をしたところ8~9週目と答えた人が400人もいたのです。

    11週目あたりには多くのママがピークを終えて、待ちに待った赤ちゃんの動きや成長をより感じ始める安定期が待っています。ママが頑張りを見せる傍ら、赤ちゃんは骨が軟骨から硬い骨へ少しずつ変わってきます。さらに10週目で心臓が大体完成し、臓器の出来上がりも迎えます。そしてこの頃の赤ちゃんは胎盤からも、できかけのへその緒からも栄養をもらいます。

  • 妊娠11~15週
  • 11週目とは妊娠約3か月ほどにあたりますね。ママのお腹は少しふくらみができます。そしてつわりのピークも超えママは少し楽になるころでしょう。ただ子宮は赤ちゃんと共に大きくなっていくので、子宮が伸びてこうとするたびに筋肉が引き延ばされ腹部に痛みが走るときがあります。
    一方で赤ちゃんはこの頃には尻尾がなくなり、3頭身へと変わっていきます。この頃には臓器も動き始め、赤ちゃんはお腹の中の羊水を飲んでおしっこの練習を始めます。

    12週目を迎えたママには朗報があります!実は初期流産の多くはこの12週目より前に起こると言われています。これより前にはおよそ10~15%もの流産確立があるのに対して、中期も近づくと1~2%にも下がるのです。ここまでくれば流れてしまう不安から解放されるでしょう。

    13~14週目には手足の指が分かれて、今度は骨や筋肉が作られていきます。この時に男女の異なる性器もできるのです。とはいえまだエコーで確認できるわけではありません。そして脳の神経回路が出来始める頃合いでもあります。脳の成長は最も早く徐々に完成へと向かっています。お腹の中で手足を動かしたり、活発にもなっていきます。まだ小さな動きですが早ければこの頃にお腹の中で動く赤ちゃんを感じられるママもいるようです。

    15週目にして胎盤が完全に完成!ママにやっと安定期が訪れます。
    完全にへその緒がママと繋がれ、ここからはより一層、繋がりを感じていけることでしょう。ということは、ママは注意しなければならないことが増えますね。へその緒が出来上がったということは、ママの食事の影響をより受けやすくなっているということです。気を配っておかなければなりません。ママの注意点はなかなか増えていきますね。胎盤の完成と同時に、ママの体内状態も安定して体のだるさも消えていくでしょう。

安定しやすい16~27週の妊娠中期

さあやっと落ち着く安定した妊娠中期を迎えました。頑張りましたね。ここからは体調が回復し、つわりも治まって、赤ちゃんの動きをよく感じられるようになります。
この時期の赤ちゃんが、のちに「胎内記憶」なんて言われるあの現象を体感すると言われています。なぜなら脳の中で記憶を司る海馬が発達をみせるからです。他にもどんなことが起こっていくのか詳しくみていきましょう。

妊娠16~27週の約7ヶ月とはどんな時期?

  • 妊娠16~18週目
  • 16、17週目あたりでみるエコー越しの赤ちゃんは、人間らしくなってもう可愛らしい姿をみせていることでしょう。この週にエコーで見たとき、もしかすると性別が確認できるかもしれません。

    赤ちゃんはこのあたりで聴覚を発達させ、中にいながら音を拾うようになります。ママの声が聞けるようになることを考えると、ママを覚え始める本当に最初の段階といえるかもしれません。この頃の記憶の発達をうまく使おうとしたのが、「胎教」です。胎内にいる時から簡単な教育になることをするというものなのですが、妊娠した経験がある方なら一度は聞いたことがあるでしょう。でも実はこれには科学的な根拠はまだ発見されていません。とはいえ効果はないと完全否定されているわけでもないので、試す価値はありそうですね。

    さらに発達した聴覚はママの体内の音も耳にするようになっており、よく聞くテレビの砂嵐や水の音で泣き止むことがあると言われる理由はここにあるのです。さらにもう一つ、飲み込む、吸うという赤ちゃんが外に出て最初の食事(ママの母乳)のために必要な動きを練習し始めます。髪もうっすら生え始め、皮下脂肪もつきます。
    こんな成長に励む赤ちゃんを宿したお腹はすっかり丸みを帯びて、ママは妊婦さんらしい体型へと変わってきていることでしょう。

    18週目には「胎脂(たいし)」といわれるものが赤ちゃんを覆い始めます。これは白いクリーム状の保水性に優れた成分で、難しい正式名でいうと分岐脂肪酸コレステロールといいます。胎脂の役割はもちろん高い保水性で、赤ちゃんが外に出た時の保温の役割と乾燥や刺激などから体を守るです。生まれると1、2日程度で洗い落とされますが保湿効果はしばらく残ります。

  • 妊娠19~23週
  • ここまで安静な生活をしてきた方が多いでしょう。もしあなたが元々何か運動を趣味にしている方だったとしたら、このあたりから少しずつ運動を始めていけます。ママの胸は乳腺が赤ちゃんの出産に備えて発達し、今までつけていたブラジャーがきつく感じ始めるでしょう。1カップ~2カップ大きくなります。骨盤も同時に少しずつ緩み、準備し始める時期でもあります。

    19、20週目を迎えた赤ちゃんは、20cm程の大きさになって、3から4頭身へ。白っぽい肌も赤みを帯び始め健康的な肌へ変わり、生殖器がほとんど完成します。より赤ちゃんの心音も聞きやすくなっていて、聴診器できくことも可能になってきます。

    この頃の赤ちゃんの活発な動きによる胎動を感じる時、もし下腹部中心であると「逆子」の可能性がでてきます。正常な位置にいるとき、その胎動は全体に伝わりますが、逆子だと下腹部に集中するのです。とはいえ、活発に動く時期ですし、回転できるようになる子もでてくる頃合いなので胎動を下腹部に多少感じた程度であれば大きな心配はいりません。ただ胎動が長く続くようなら、医師に相談しましょう。

    21~23週目付近まできたら出産までもう半分も来たということです。日増しに大きく力強く成長する我が子にワクワクしますね。この頃のママのお腹は、大人の頭部くらいの大きさまで子宮が膨らんで大きくなってくお腹で重心もずれていきます。お腹が前に出っ張ると背骨は反った状態になりやすくなるので、腰や背骨に負荷がかかり、痛む人もでてきます。
    そんなママのお腹で、赤ちゃんはこれまで「ほぼ完成」状態だった臓器や発達した体の細かなところを完全体にするべく仕上げにかかります。末端部の筋肉もしっかりつき、大きな動きも増え、顔だちもはっきりとしてきます。

  • 妊娠24~27週目
  • 24週目ということは妊娠7か月目にあたります。赤ちゃんとの一体感を感じているママも多い事でしょう。その一方で、前の週よりも腰や背中の痛みが増してきているママも多い時期です。赤ちゃんのために骨盤は緩めたけど、その上に乗っかっている赤ちゃんは月日を追うごとに成長して重くなっていくわけですから当然です。さらに大きくなっていく赤ちゃんにより皮膚が引き延ばされ妊娠線ができやすくもあります。

    24、25週目の赤ちゃんは目のまぶた部分が分かれて、開くことのできる状態になり目のレンズも出来上がってきます。この頃も大ぶりな動きを見せるので、時折逆子の状態になるかもしれませんが元の位置に戻る可能性が高いのであまり不安がらず見守りましょう。

    26、27週目には、赤ちゃんは発達した器官(目や耳)から取り入れた情報を脳へ伝達する伝達回路ができます。お鼻も小さいながらしっかり通るようになっています。驚くことに嗅覚も味覚もこの頃には発達しきっているのです。

赤ちゃんもママも出産の準備!28~40週の妊娠後期

27週目を終えたママはとうとう最終段階にさしかかりますね。赤ちゃんもママの体も徐々に出産準備に備え始めていきます。お腹もだいぶ大きくなっているはずなので、ママは転ばないよう足元に注意してください。外出時は歩きやすい靴を選ぶようにしましょう。赤ちゃんも後半までくると少しずつ頭の位置を固定したり、出る準備をし始めます。

28~40週の約10ヶ月出産まであとちょっと!

  • 妊娠28週目
  • ここまできた赤ちゃんはもうほぼ全ての臓器が完成してきています。28週目がスタートしたばかりではまだ肺は未発達なのです。呼吸の練習はこれから始めます。練習を始めた赤ちゃんは羊水をお口に含んだり、吐き出したりといった行動が見られるようです。
    赤ちゃんを包み込んでる羊水はこの週に最も多くなります。その量約300~400mlと言われています。これより多ければ過多となり少なければ過少と診断されます。過多であった場合、赤ちゃんは胎内で回りやすく逆子になる確率があがります。過少であった場合、赤ちゃんへの栄養がちゃんと届いているのかという不安が出てきます。ただどちらの場合であっても、妊娠検診中には気付かれるはずなので大きな心配はいりません。

  • 妊娠29~31週目
  • 子の頃には赤ちゃんも下向きで定着します。
    そして生まれてきた赤ちゃんは、ママが近づくと手を伸ばして、まるで抱っこをせがむようなしぐさをしたり、生まれて間もないのにおっぱいに吸い付いて母乳を飲むという行為ができるのも、それらの行動に類似した動きをこの時期に胎内で練習しているのです。赤ちゃん自体の大きさに個人差はありますが、この付近はその個人差がとても出てきます。赤ちゃんに感情が備わるのもこの時期です。五感の発達で前よりもずっと外の情報を得ようとしています。

  • 妊娠32~35週目
  • この頃にはもう発育が終わりかけています。
    感情が備わったあとなので赤ちゃんをよく観察してみると、表情が豊かになってることに気付けるでしょう。
    一方この週を迎えるママはというと、悩みの一つに尿漏れというのがあります。子宮に圧迫されてしまった膀胱によってなるのですが、これは骨盤の筋肉を少し鍛えることで予防ができます。腰、背中、足といった赤ちゃんを支えてるママの体は負荷がさらにかかります。胎内もあちこちが圧迫されむくんだりもします。不快な症状がまた出てきたり、痛みやすくなったりするので出来るだけ安静に過ごしましょう。

  • 妊娠36~39週目
  • 誰もが聞いたことのある臨月と言われる時期です。
    この頃の赤ちゃんはもう生まれていいくらいにまで育っており、頭を骨盤に固定してすでに出る準備万端なのです。赤ちゃんはすでに体がすっかり大きくなっているので、あまり動けなくなり胎動も減ります。この週数を迎えると、出産兆候が出始めるママもいます。

ママは大きくなった赤ちゃんによって肺、心臓といった臓器も圧迫を受けているので、苦しくなったり息切れしたりといった症状が出始めるでしょう。

妊娠周期を正確に計算して赤ちゃんが産まれてくるのを温かく迎えよう!

  • 妊娠周期の定義や数え方はWHOによって定められている
  • 最後の生理の初日をスタートに周期は数え始める
  • 数え方は生理28周期が基準なので、それ以外の周期の人は修正が必要になる
  • 出産予定日は最後の生理が分かっていればネーゲレ法という算出方法が使える
  • 病院で計算が食い違うのは先生によって診断方法がことなることがあるため
  • 妊娠初期は流産の確率が高く、ママはつわりのピークを迎える
  • 妊娠中期は赤ちゃんの胎動を感じ、多くの臓器、器官が未完なところはありながらも備わり始める
  • 妊娠後期は肺以外のほぼ全てが完成し、赤ちゃんは出てからの動作練習を始める

以上のことを気にしながら、生まれてくる赤ちゃんをみんなで温かく迎えててあげてくださいね。

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